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しおりを挟む疲れていた裕一と交代して、誤魔化すようにシルキーは買っていたマフィンを上げれば彼の機嫌は無くなっていた
俺達もまた輪投げコーナーに座って、お客を相手して居れば放送はかかった
“ 先程、けーた君を連れてきて下さった御二人。お母さんと会えたので報告を....どうぞ “
“ けーたをありがとうございました! “
“ しょーたおにぃちゃん、しるきーおねぇちゃんありがとう! “
会えた事と、態々放送で教えてくれた事に嬉しくなりシルキーと共に顔を見合わせてから2人して照れたように笑っていた
“ 迷子の御知らせは終わります。続いて落とし物の御知らせです.... “
落とし物はよく有るために俺達は、輪投げへと見ていれば放送の言葉に俺は固まった
“ 先程、3年校舎の廊下で革の財布を落とされたお客様は取りに来てください、恐らくしょーたお兄ちゃんでしょう “
「 ....はっ!!ごめん、行ってくる! 」
『 いってらー! 』
ポケットを探っても無いことに恥ずかしくなって走れば、クラスメートに笑われるまま財布を取りに向かった
俺だけ行けば直ぐに辿り着く放送室
「 俺の財布です!! 」
「「 でしょうね 」」
最後にマフィン買った辺りで落としたのだろ、俺の革の財布だった
中身は確認したところちゃんとあったから拾ってくれた人、というかあの屋台を出してた先輩方に帰りにお礼を言って帰って来た
追加でマフィン買わされたけどまぁいいや
『 そろそろ終わりだな....明日は、私達だけ 』
「 今日より忙しくないよ。きっとね 」
少し片付けをして纏めてから、また明日ちゃんと出来るように準備をして休憩のように渡り廊下の階段付近に座っていた
シルキーの足元には疲れてる輝夜は眠そうに横になっている
『 輝夜もお疲れ様。途中で御前に触れたくて来る客も居たな....よく頑張った 』
褒められてるのが分かるようにパタパタと尾を振る、輝夜の尻尾にも力がないように見える
こんなに沢山の人に触られたのは初めてだろう
俺もバイトより少し疲れたと思う
「 マフィン食べる? 」
『 ふっ、今日はめっちゃ食べたよ 』
「 確かにいつもより食べたね 」
ラッピングを外し、周りの銀紙を取ればシルキーへと向ける
彼女は耳に横髪をかけてから一口齧り、笑った
『 美味しいけど、お腹いっぱい 』
「 ふふっ、そっか 」
一緒に食べることに抵抗も恥ずかしさも何処かに行って、残りを食べ軽く指を舐めてから甘いそれに頬は緩む
『 楽しかった....明日は少しだけ頑張る 』
「 毎年、2日目は適当になってるからいいんだよ。基本的に残り物だし.... 」
ふっと感じる感覚に、シルキーが凭れてるのを見ればお疲れなんだと思う
凭れられた側の腕を動かし髪へと触れ撫でていれば、彼女は目線を上げた後に動いた
「 っ!?シルキー.... 」
『 少しだけ、許せ....呼ばれるまで寝かせてくれ.... 』
今は残りの掃除の時間
他の生徒が片付けてるそんな僅かな時間だが、シルキーは俺の膝に座り胸元へと頭を預けてきた
「 君って、まぁいいや....。本当、今日は楽しかったよ 」
大胆だよね、きっとそう言っても気付かないだろう
彼女の背中から腹側へと腕を回し髪に頬を当て、少しだけ眠りについた
「 掃除中の写真っているんだろうか.... 」
「 必要って部長が....シッ、あれ....良さそう 」
「 いいサボりだねー 」
俺達がカップルなんて噂は
適当に終えた2日目の学園祭が終わってから
更に悪化したのは言うまでもない....
「 なにこれ.... 」
「 学園ベストカップル!なんて記事、スゲーな 」
「 いやいや、カップルじゃないから!! 」
土日の休みをあけて、廊下の掲示板に貼られている記事の1枚には俺とシルキーのだけ貼り出されていた
他のは少ないし、纏めて書かれてるのに
この、ネタ枠の女装コンテストの優勝よりデカいってどういうこと
『 ふぁ、おはよう~ 』
シルキーが歩いてきた事により俺は瞬殺で、記事の1枚を剥がして丸めた
「 おはよう。またゲームしてたの? 」
『 うん、掘り出したゲームが面白くてつい.... 』
「「( 見たところでシルキーさんは気にしない気もするけど )」
「( 後で写真部に写真貰おう )」
シルキーの雌豹姿もまた可愛かったし、
写真部に後から行くことに決めた
「「( 鬼嶽のイメージって少し変わったよな )」」
「「( なんだろ、飼い主に忠実な犬? )」」
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