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十六話 引きこもりが極まって

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~ 隆一 視点 ~


ルイの妊娠が二十六週目に入っていた

安定期にはもう入り、つわりも落ち着いてきた頃
眠りつわりの方が酷くなり、眠ってる時間の方が延びてるのだがその辺りは気にならない
寝たければ、好きなだけ寝ていいと伝えてるが…

外は八月に入り真夏
かなり暑いが散歩でも行かないと運動不足で筋力が弱ってるのだろ
部屋の中を歩くにも怠そうにする様子に、一緒に歩いて運動させようと、今日は太陽が沈む夕方頃に声をかけた

「 ルイ、ちょっと散歩に行かないか? 」

『 ん……暑いからやだ… 』

「 もう日が沈むし涼しくなる時間帯だ。大丈夫だと思うが…… 」

コルセットを巻いてる彼女は、俺の格好より暑いだろ
分かってるのだが、運動不足は出産に響くと聞いた
さて…どうやって歩かせようか考える
ソファーに横たわって眠ったり起きたりを繰り返すルイを見下げて、外に興味がある物でもないか頭を捻らせる
散々、部屋に閉じ込めてた奴が今更外に誘うなんて可笑しな話だがな……

「 嗚呼、夜のデートをしないか?夜景を見よう 」

『 此処から見れる 』

「( 負けた…… )」

確かに此処から見れる、十分なほどに遮る物は無いが
…車を走らせて見る景色はいつしかのように違う気はするのだが

部屋に居ることに慣れてしまったルイを外に出すことに、こんなにも苦戦するなんて
米神に手を当て、一つの事を思い付いた

「 分かった、ラブホ行こう 」

『 部屋がいいー 』

「 だよな…… 」

うん、それは確かに部屋がいいのは分かる
態々他人の部屋みたいな場所で時間を気にするよりは……
納得して、諦めた俺はソファーに座りスマホに触れ部屋の中で出来る運動を調べた

「 ルイ、腹筋を鍛えないと御産に響くらしいから、ヨガでもしてみようか 」

『 御産に……!?ちょっとなら、やる…… 』

産む気になってくれてる為に、安産を目指すルイには聞き捨てならない言葉だったのだろ
顔を上げた彼女を見てから、スマホにコードをさしてプロジェクターへと繋げる

移動しスクリーンを下げて下の金具に固定すれば、ヨガ用マットはまだ無いために他のマットをスクリーンの前に敷く

「 よし、やってみるか 」

御揃いのパジャマを着たまま、スクリーンの前に立ち、妊婦さん用のヨガの動画をつける

『 うん、頑張る 』

拳を握り締めて気合いを入れるルイを見てから、スクリーンへと視線を戻せば、まず最初は注意事項を告げ、その後にメリットを答えた
腹筋を鍛えたり、骨盤の位置を調整し、赤ちゃんの頭を下げる癖をつける方法でもある

案外、真剣に見てるルイの横顔を見れば部屋でヨガもありだと思う

“ では、続いては…… “

そんなハードでは無いために俺は余裕だったのだが、ルイの息は荒くなり後ろに両手をつく

『 はぁ、もう……ギブ…結構頑張ったと思う 』

「 そうだな。俺も一緒にやるから毎日寝る前に続けないか? 」

『 昼間とかもやってみる。ゆっくりやれば慣れてくるかも! 』

「 嗚呼、それがいいな 」

頑張ったな、と頭を撫でてはルイの笑顔を見てその場を片付け、飲み物を持ってから寝室へと行く

『 んー……寝る… 』

「 脚が浮腫むだろ?マッサージしてやるから、寝るといい 」

『 ありがとうー 』

ルイ限定で世話をするのは好きだと思う
傍にいなかった時間を埋め合わせるように、少しの時間でも一緒にいて触れたくなる

眠ろうとするルイの脚に触れ浮腫み解消のマッサージをしていれば、彼女の表情は嬉しそうに笑みを溢す
それだけで満足する俺は、相当惚れてるのだろうな……

大きくなっていく腹や、体調の変化
俺が産んでくれと言って負担にさせた為に、その償いとはいかないが少しでも協力出来たらしたいものだ

それから、ルイは昼間でもヨガをしてたり自分でも調べた運動をしてるらしく、体力がついたと笑っていた
暇な日常生活で、新しくハマったことは運動らしくそれはいいのだが
体力がついたことで、ルイの性欲はアップした

「 っ……ルイ? 」

『 いつも、して貰ってるから。今日は御返しするね 』

寝ようと思ったのだが、俺の上へと被さり寝間着のズボンの上から股間を撫でる手付きに眉は寄る
男である以上、触られて好きな子がその気なら嬉しいために早々に反応するのだが恥ずかしい気もする

「 無理しなくていいんだ…… 」

自分では自慰はしない為に溜まってるが、ルイが進んでしてくれることに変な興奮を覚えそうで理性は揺らぐ

『 いいじゃん、ほら……じっとしててね 』

「 っ……ルイ…… 」

今までは俺が触ってほしい、触らないか?と聞いたときに触ってくれてた抵当
だからこそ、ルイからってのに…既に下半身へと熱が集まるのが分かる

クッションを背中や腰に置き、股を開いてる俺に彼女は布の上から股間を優しく触り硬くなって来たのが分かればズボンのみを下げ、黒いボクサーパンツに触れ脚の付け根に指を滑らせる

「 はぁー……( 焦らされるな、これは…… )」

直ぐに触ってくれないな、と実感するのは早く
俺の反応を見て楽しむように下着の上から撫でたり玉袋へと触れれば腰は密かに痺れ、太腿に力が入る

『 ボクサーが濡れてきた……キツそう…… 』

「 外に出たがってる…。ルイ、焦らされるのは苦手なんだ 」

『 フフッ……今日は私の番だからダメ 』

嗚呼、可愛い……そんな事を言われたら理性が飛ぶ
好きに触ってくれとばかりに視線を股間から外し、布の上から亀頭を触られ先走りで染めるまま、丁寧に触れられる

「 はぁっ、っ…… 」

気持ちがいい、こんなにも焦らされてるのに優しく触る感覚に素直に快楽として拾っていく
骨盤から下げられたボクサーパンツから露になる、陰茎は部屋の空気に触れ少し寒いと思うが、ルイの指先が亀頭を触り、余り皮を剥けば反対の手で露になる先端のみ撫でていく

「 っ……ん…… 」

裏筋ばかりを重点的に親指の腹で弄り、時より触れる程度に玉袋に触れる

「 ん……どこで、覚えたんだ? 」

『 AVの見よう見まね……陰茎って感じる部分は似てるでしょ? 』

「 はっ……。渡したスマホで何を、みてるんだ…… 」

確かに女の内部と違って、男の感じる場所は似てたりする
特に裏筋の僅かな部分を弄られ、先端ばかりを擦られれば嫌でも快楽を拾い息は荒れる
履歴を見るのに飽きてる間に、此所までAVを観て調べていたと知れば……
負けを認めて快楽に飲まれるまま身を委ねてしまいたくなる

『 妊婦さんでも……旦那さんを満足させたいからね 』

「 はぁっ、御前が思ってる以上に…感じまくってるからな…ンッ、っ…… 」

妊婦さんでも、か…普段通りでも全然いいんだが
その点、真面目な部分があると思う
視線を落とせば唾液を垂らし、濡らしては擦る手を速める感覚に、太股に力は入る

『 知ってる。顔がめっちゃ真っ赤だし…… 』

「 ンッ、っ……。そうだろ…くっ…… 」

喋るのが困難になってきた
流石に乱れて喘ぎたくは無いために、時より奥歯を噛み締めて太腿に片手を置き力をいれ堪えるも、中心に集まってくる強い快楽に限界は訪れる

「 ぁ、ッ……くっ……っ~~! 」

舌を使わず手だけで達した事に、自身でも驚くも脱力感と共に根刮ぎ取られるよう促され、陰茎の横へと、手に付いた白濁を落としたルイはまた手を動かし始めた

「 ばっ、ンッ!今、さわんなっ……!くっ!! 」

達したばかりで触れられた事に腰に来る痺れに、身体を上手く止まらす事が出来ず、横へと倒れ身体は酷くびくびくと震え痙攣する

『 いつも、達した後にヤられてるから御返し 』

「 はぁっ、っ……くっ!ハッ……! 」

態と俺の太腿を踏むように胡座をし座るルイは、片手でだけで動かし、時より指先で根元から先端をなぞる程度に触れる
動きたくとも動けない身体のまま、腰を揺らせば笑みを向けられる

『 気持ちいい?……隆ちゃんの、チンポ…見るのも触るのも嫌じゃないから楽しい 』

「 はぁ……そうか……ん…… 」

二度射精をさせられ、その後は何度も何度も寸止めを食らって
チンポが勝手に射精した事を喜ぶルイに俺は抱くときが来たら、同じ事をしてやろって決めた

だが妊娠中に何度も達するのは良くないらしいからな……二人目を考えるとき覚えとけよ……

「 はぁ…… 」

『 ぐったりしてる隆ちゃん始めてみるかも 』

引きこもって暇を極めた嫁に、変な知識を植え付けるのは止めようと決めた
だが、今更動画を禁止しても遅いからな……

たまにならいいと、許すしか無いだろ

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