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二章 宝物捜索 編
05
しおりを挟む俺の知る…どっかの記憶なら…
こういう場面の敵って、少し攻撃を待って、
態勢を整えたり、俺達が会話してる間は、
謎に待ってるとか…そういうのあるんじゃないか?って思ってたけど…
残念なことに全く無い
「 チッ、バカスカ撃って来やがる 」
『 黒魔鏡を使えるなら、その発動時間と次の魔法を出す詠唱時間って、あるもんじゃ無いのかよ!その後の冷却時間とかも!! 』
「 そんなもん、本来の聖獣に必要ねぇよ 」
『 最上級の聖獣しか、詠唱しなくてもいいとか…なんとか、聞いたことあるけどな!下級は必要だと思う! 』
光線みたいな攻撃を何度も避けては、避けた先から現れる別の魔法を防いで、避け切れなかったら手足のどれかが切れるか、吹っ飛ぶか、刻まれていく
俺がこんな状況なのに、掠り傷だけのクララって相当強くないか…
そんなクララのコピーじゃなくてよかったと、心底も思うわ
「 なら御前は…最上級の聖獣になれる程の、潜在能力があるってことだな 」
『 おぉ、じゃ、あの姿は…俺の最上級の時の姿って事か? 』
「 姿は現在だろ。能力を引き出して使ってるというだけで……ッ! 」
神•光線が、強力な魔法だと言うのはコピーもよく理解してるから、殆どの攻撃を、それを使ってるのだろう
だからといって、俺の防御魔法では防ぎ切れなくて、紙切れの如く貫通するんだよな…
『 残念だ!未来の俺が、見れるチャンスだったのに! 』
「 未来など見たところで、つまらねぇだけだろ。何があるか分からねぇ…そんな生き方だから、楽しいもんだ 」
『 流石、海賊!未来など興味……え、待ってくれよ。なら、何度も時間を戻って戦ってるなら、彼奴の攻撃パターンとか分かるんじゃ!? 』
ゲームでも全ての魔物には攻撃パターンが存在するが、此のコピーもあるんじゃないか?と問い掛けると、クララは一瞬俺の方を向いては、足元へと視線を落とし、次の攻撃を避けた
「 御前より、攻撃を食らってない時点で察しろ 」
『 そういう事か!!教えて!! 』
「 ……覚えろよ。神•光線を撃って、俺達が避けた瞬間に3割の確率で、冷結晶が発動させ、足元からクリスタル状の氷が現れ、更にそこから2割の確率で、複合魔法の… 」
『 あ、無理…。もう既に串刺し 』
聞いてるだけで、避けるのに集中出来なくて串刺しになった俺に、クララは呆れるように溜息を付いた
「 だろうな。なら…一つだけ、御前が彼奴に勝てる方法がある 」
『 勝てる?その方法って…? 』
身体を再生した後に、少し離れているクララの方へと、影を使って瞬時に移動し直し、
彼の前に防御魔法を発動して、攻撃を止めてる間に問う
「 闇属性魔法の一つである…憑依•融合魔法を使えばいい 」
『 憑依…融合?なにそれ… 』
なにその、トランスフォーマーって困惑するとクララは、俺に視線を向けた
「 簡単に言えば、俺の魔人としての力を…御前が使うということだ 」
『 クララの、魔人の力…って…魔力はダメなんじゃ? 』
「 確かに魔力は無効化するが、それは俺が御前を取り込んだ場合だが、その逆なら…魔人の力を使いながら神力も使える。流石に、この能力までは経験してない彼奴は、真似できない 」
『 それを、今まで使ったことは…? 』
ほんの一瞬だけ、クララの表情が曇った気はするけど、彼は真剣に見詰めてきた
「 ある。だから出来る。考えてる暇はないぞ!アルト!俺を使う事を許す!喰らえ!! 」
『 !!! 』
右手を向けて来たクララに、俺は命令に従うように左手で、その手を掴んだ
その瞬間に、彼の指先から黒い靄に覆われ消えていき、俺の中へと風のようなものが入って来るのが分かった
『 ッ……! 』
流れ込んで来るのは、それだけじゃ無い
孤独、恨み、憎み、恐怖、絶望などの負の感情が押し寄せてきて、それに呑み込めれそうになる
『 魔人…は、嫌かもな… 』
放たれた神•光線を、黒魔鏡で吸収した後に弾き返すと、
今まで動くことが無かったコピーが、僅かに顔を横に倒して、それを避けた
『 避けたって事は…当たれば御前も壊れるってことか。なら…攻撃するのみってことな! 』
黒髪に染まった髪を揺らし、片手に出した大剣が黒剣に変わり、それを持って飛び上がり距離を縮める
別の魔法へと切り替えたコピーの攻撃を、上空で避けて、避け切れないのは黒魔鏡で吸収して、辺りに放出していく
爆破する広間だが、内側に防御魔法があるのか、壁には傷一つつかない
出られない理由はこれだな…と察しが付いて、
目線をコピーへと戻す
『 はぁぁっ!! 』
魔法を発動する時間なんて、此奴相手に使ってたら隙でしかない
常に発動してるのは、黒魔鏡だけで…。
後は物理攻撃のみに集中して、接近戦へと持ち込めば、武器を持たなかったコピーは、青い剣を出し、それを使って刃を防いだ
『 流石、コピー…やっぱり俺の動きは分かるか…なら、こっちはどうだ? 』
「 …! 」
緩く笑ったと同時に、瞼を落とすと俺の意識は深く落ちて、代わりにクララへと身体の所有権が移る
流石に、クララの動きまでは把握し切れてなかったコピーは、ほんの僅かに驚いたように瞳孔を開くと、後ろに下がって攻撃を仕掛けようとするも、
神力によって闇属性魔法を含め、俺の所有する魔法が使えるようになったクララは、最強と言っても過言では無いだろう
「 三重複合魔法…神狼闇炎…。爆爆演劇撃 」
「 !!! 」
闇の炎を纏った数千の狼が現れ、コピーにぶつかった瞬間、それ等は何千もの爆弾へと変わる
まるで花火が打ち上がってる時の様に連弾での、爆弾によって、煙が立ち上る
コピーからの攻撃は無くなり、クララも動きを止めていると、煙の中から一瞬の光が現れ、
彼は瞬時に黒魔鏡で、それを防いだ
「 この程度じゃ…ダメージはないだろうな 」
「 …………… 」
『( 本領発揮してる俺、つえぇ…てか……… )』
煙の中から現れたのは、人の姿をしながら、その頭部が狼であり、身体には銀色に染まる鎧を身に着けた、獣人が立っていて驚いた
『( そんな魔法、知りませんけど!!? )』
「 御前が知らないだけで使えるんだろ。あれは獣人化。魔人化と少し似てるが…決定的に違う部分がある 」
『( なんだよ!? )』
「 身体能力が大幅に上がるってことだな……っ!!! 」
呑気に俺の疑問に問い掛けたせいか、クララは…と言うか、俺の左腕は彼か避けたはずなのに跳んでいった
血が吹き出すより先に再生するも、一気に距離を縮めてきたコピーによって、クララは大剣でその攻撃を受け止めたが、簡単に弾かれ、地面へと吹っ飛んだ
「 が、はっ……! 」
『( がっ……!これ、表の痛みを…感じるんだ… )』
一つの身体に二つの能力と意識が存在するだけで、痛覚は共有していた
好きに暴れられないのは厄介過ぎると思うけど、
そんな事よりクララが立ち上がる前に、飛び掛ると同時に拳を向けてきたコピーを彼が避けると、殴った地面は地震が来たように、目に見える程に揺れる
『( あれに当たったら…粉砕どころの問題じゃねぇかも!! )』
「 だろうな…。馬鹿力め… 」
『( 恐ろし過ぎる…聖獣の潜在能力… )』
俺のコピーと思えないぐらい…
強くね…
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