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一章 聖獣への道のり編
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~ フィンレー 視点 ~
馬車によって揺れる感覚を感じつつ
膝を抱えて、考えているリリアを見つめる
他の近衛が外へと出てる為にこの中には少女だけになる
争いに行くはずなのに、その服装は綺麗なドレスを身に纏い
髪型すら乱れてはない
本当に観光だな、と内心笑えるのを堪えて
意地悪く問い掛ける
「 殺さないと何も防げないぞ。サラマンダーに意思すら乗っ取られている 」
「 ……殺さない 」
「 何故だ? 」
まだ甘い事を言うのか、そう思った俺に彼女は壁に凭れ、明日の方へと視線をやる
「 ファルクが、イザベラ女王を説得して、盗賊団の戦力に、苦戦してる時に止めさせたいの……。他に誰もいない時に止めたい…… 」
「 あの少年と話してたのか? 」
「 そう…… 」
正直、驚いた
二人とも話したのは朝の挨拶と、どちらがどの方面に行くかって程度しか会話してないのかと思っていたからこそ、他にも作戦を立ててるとは……
自らの細身の身体をそっと抱き締めて、リリアは俺に話をした
行為をした後に、眠る前に話した
争いを止める方法
それは……ウルリヒ盗賊団の戦力を使って
ライアン王のサラマンダーを食い止めると言う
余りにも無鉄砲なこと
「 ロルフも少年もまだ魔法が未熟だ。サラマンダーを止めれるわけないだろ! 」
「 フィンレー、私は信じてるの…… 」
「 なにをだ? 」
視線を向けたリリアは、その手を伸ばし頬へと触れた
優しく壊れ物を扱う手は、人を殺すには小さく幼い
けれど、その意思は俺が思ってる以上に強かったのか……
「 王を止めたら改めて付き合って欲しいと言われたの。だから私の未来のパートナーを信じてみようって、フィンレーは大切なあの子を信じれない? 」
「 ……信じたいが、こればかりは聖獣のランクがあるんだ 」
魔力の差やら、ランクはどれも" 希望 "では叶えられない差がある
それでも、彼女は信じろと言うなら俺は少しだけまだ聖獣にとっては赤子同然の幼いロルフの力を信じようと思った
「 分かった……だが、俺の大切な子だ。死なないとは言えど手を貸す事は許せ 」
「 いいよ、手を貸すだけね 」
それは王を殺すなと言ってるようなもの
だがいい、十分すぎる許可は貰ったことで契約の中に含まれる能力解除が行われたのは分かる
上手く" 許可 "を貰うのも悪くないな
「 わっ!? 」
御互いに頷けば、スルッと何かに車輪が取られたように馬車は横滑りを始めた
周りの近衛も騒ぐなかで、壁にぶつかりかけた彼女の背中へと周りクッションの変わりへとなる
「 いっ、ありがとう……フィンレー 」
「 あぁ、外に出たそうが良さそうだ 」
馬車の中は危険だと判断し、横滑りが止まったところで
リリアと共に外へと出れば
明るかった夜空は分厚い雲に覆われ、足元は氷によって凍っていた
「 えっ、なにこれ?それに、さむいわっ…… 」
「( この魔力。ロルフか )」
辺り一面、全てを凍らせた膨大な魔力を感じ
此処までの力を使えば既に底を尽きそうに思えた
顔を、アルトゥーラ連邦の方へと向ければ
ライアン王は馬車から下りては、文句を告げる
「 なんだこの氷は!鬱陶しい!!燃やせ!! 」
「 ライアン王、あれを見てください!! 」
「 なんだね?なっ…… 」
近衛が指を向けた先には、迫り来るように、大きな地鳴りを鳴らし
高波のように押し寄せる分厚い氷の壁が此方へと向かってきていた
" 壁を作る "
そうファルクが馬鹿げた事を言ってたがまさか、本当にやるとは……
「 氷の壁だと……!?私を馬鹿にしてるのか!!腹が立つ、誰でいい……全てを燃やして溶かせばいい話だからな!! 」
「「 っ!! 」」
「 全員、ライアン王から離れろ!! 」
大きな魔力と魔法を目の前に
氷を溶かす事にしたライアン王の言葉に合わせて、サラマンダーが彼の身体の中へと入って行くのが分かる
もう身体事を操って動かしてるのだと分かれば
精霊召喚の魔法を解くことは出来ない
「 リリア!!俺はロルフに力を貸しに行く。御前はどうする!? 」
此処にいようが、ライアン王を止めることは出来ない
それなら向こうに援護した方がいいと考えた俺は、リリアへと視線を向ければ彼女は胸元に手を当て嘲笑い告げた
「 フィンレー、全ての氷を砕きなさい 」
「 なっ……っ!!! 」
何故、そんな事をするのか疑問になった俺は文句を言おうとするが
身体に縛る契約魔法に従って意思に反して魔法を発動させてしまう
「( 御前、王の味方だったのか!!? )」
「 ふふっ。フィンレー……私とお父様の為に、全てを焼き払い、壊してしまいなさい!!魔法がこの世の全てなのです!! 」
さっさと少女を殺していれば良かった
少しでも、ロルフの前で聖獣らしく力を貸す事のやり方や争いの止め方を教えたかったのだが
此では何も意味がない……
だから俺は、人間界が嫌いなんだ……
「 フェンリル!!? 」
御前がエロいとか思う鎖は只のライフからの贈り物じゃない
意思を反することの多い" 上級ランクの聖獣を制御する "為に神が与えた首輪なんだ
聖獣として生まれながらに運命を決められた俺は、御前が思うほどに自由には生きてない
「( どうか、ロルフ……敵になることを許せ )」
リリアは最初から、俺が″ 雷鳴の巨狼 ″と知っていたようだ
騙すならまず味方からって事か……
俺はまんまと少女の演技に騙された
馬車によって揺れる感覚を感じつつ
膝を抱えて、考えているリリアを見つめる
他の近衛が外へと出てる為にこの中には少女だけになる
争いに行くはずなのに、その服装は綺麗なドレスを身に纏い
髪型すら乱れてはない
本当に観光だな、と内心笑えるのを堪えて
意地悪く問い掛ける
「 殺さないと何も防げないぞ。サラマンダーに意思すら乗っ取られている 」
「 ……殺さない 」
「 何故だ? 」
まだ甘い事を言うのか、そう思った俺に彼女は壁に凭れ、明日の方へと視線をやる
「 ファルクが、イザベラ女王を説得して、盗賊団の戦力に、苦戦してる時に止めさせたいの……。他に誰もいない時に止めたい…… 」
「 あの少年と話してたのか? 」
「 そう…… 」
正直、驚いた
二人とも話したのは朝の挨拶と、どちらがどの方面に行くかって程度しか会話してないのかと思っていたからこそ、他にも作戦を立ててるとは……
自らの細身の身体をそっと抱き締めて、リリアは俺に話をした
行為をした後に、眠る前に話した
争いを止める方法
それは……ウルリヒ盗賊団の戦力を使って
ライアン王のサラマンダーを食い止めると言う
余りにも無鉄砲なこと
「 ロルフも少年もまだ魔法が未熟だ。サラマンダーを止めれるわけないだろ! 」
「 フィンレー、私は信じてるの…… 」
「 なにをだ? 」
視線を向けたリリアは、その手を伸ばし頬へと触れた
優しく壊れ物を扱う手は、人を殺すには小さく幼い
けれど、その意思は俺が思ってる以上に強かったのか……
「 王を止めたら改めて付き合って欲しいと言われたの。だから私の未来のパートナーを信じてみようって、フィンレーは大切なあの子を信じれない? 」
「 ……信じたいが、こればかりは聖獣のランクがあるんだ 」
魔力の差やら、ランクはどれも" 希望 "では叶えられない差がある
それでも、彼女は信じろと言うなら俺は少しだけまだ聖獣にとっては赤子同然の幼いロルフの力を信じようと思った
「 分かった……だが、俺の大切な子だ。死なないとは言えど手を貸す事は許せ 」
「 いいよ、手を貸すだけね 」
それは王を殺すなと言ってるようなもの
だがいい、十分すぎる許可は貰ったことで契約の中に含まれる能力解除が行われたのは分かる
上手く" 許可 "を貰うのも悪くないな
「 わっ!? 」
御互いに頷けば、スルッと何かに車輪が取られたように馬車は横滑りを始めた
周りの近衛も騒ぐなかで、壁にぶつかりかけた彼女の背中へと周りクッションの変わりへとなる
「 いっ、ありがとう……フィンレー 」
「 あぁ、外に出たそうが良さそうだ 」
馬車の中は危険だと判断し、横滑りが止まったところで
リリアと共に外へと出れば
明るかった夜空は分厚い雲に覆われ、足元は氷によって凍っていた
「 えっ、なにこれ?それに、さむいわっ…… 」
「( この魔力。ロルフか )」
辺り一面、全てを凍らせた膨大な魔力を感じ
此処までの力を使えば既に底を尽きそうに思えた
顔を、アルトゥーラ連邦の方へと向ければ
ライアン王は馬車から下りては、文句を告げる
「 なんだこの氷は!鬱陶しい!!燃やせ!! 」
「 ライアン王、あれを見てください!! 」
「 なんだね?なっ…… 」
近衛が指を向けた先には、迫り来るように、大きな地鳴りを鳴らし
高波のように押し寄せる分厚い氷の壁が此方へと向かってきていた
" 壁を作る "
そうファルクが馬鹿げた事を言ってたがまさか、本当にやるとは……
「 氷の壁だと……!?私を馬鹿にしてるのか!!腹が立つ、誰でいい……全てを燃やして溶かせばいい話だからな!! 」
「「 っ!! 」」
「 全員、ライアン王から離れろ!! 」
大きな魔力と魔法を目の前に
氷を溶かす事にしたライアン王の言葉に合わせて、サラマンダーが彼の身体の中へと入って行くのが分かる
もう身体事を操って動かしてるのだと分かれば
精霊召喚の魔法を解くことは出来ない
「 リリア!!俺はロルフに力を貸しに行く。御前はどうする!? 」
此処にいようが、ライアン王を止めることは出来ない
それなら向こうに援護した方がいいと考えた俺は、リリアへと視線を向ければ彼女は胸元に手を当て嘲笑い告げた
「 フィンレー、全ての氷を砕きなさい 」
「 なっ……っ!!! 」
何故、そんな事をするのか疑問になった俺は文句を言おうとするが
身体に縛る契約魔法に従って意思に反して魔法を発動させてしまう
「( 御前、王の味方だったのか!!? )」
「 ふふっ。フィンレー……私とお父様の為に、全てを焼き払い、壊してしまいなさい!!魔法がこの世の全てなのです!! 」
さっさと少女を殺していれば良かった
少しでも、ロルフの前で聖獣らしく力を貸す事のやり方や争いの止め方を教えたかったのだが
此では何も意味がない……
だから俺は、人間界が嫌いなんだ……
「 フェンリル!!? 」
御前がエロいとか思う鎖は只のライフからの贈り物じゃない
意思を反することの多い" 上級ランクの聖獣を制御する "為に神が与えた首輪なんだ
聖獣として生まれながらに運命を決められた俺は、御前が思うほどに自由には生きてない
「( どうか、ロルフ……敵になることを許せ )」
リリアは最初から、俺が″ 雷鳴の巨狼 ″と知っていたようだ
騙すならまず味方からって事か……
俺はまんまと少女の演技に騙された
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