転生したら召喚獣になったらしい

獅月@体調不良

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二章 宝物捜索 編

03

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~ ソレイユ(シロ) 視点 ~


もう、どれだけ月日が前なのかは分からないが
まだランクがコウガとそこまで変わらない時に
いつの間にか聖獣召喚をされた俺は、地上へと降りていた

相手は貧相な村にいる青年で、働き者であり村人から慕われたのだろ
俺は数回目の召喚だったから分かってたのだが、本人は天然なのか無自覚

そりゃそうだ、どっかの魔法使いが勝手に森に召喚魔法を画いていて、
その魔法陣を気付かないまま踏んで召喚しただけ

光ったことすら気付いてないような彼奴は、俺の存在を知るわけもなく、
毎日身体の弱い母親の為に森へと入っていた

「( チッ、魔物がいるだろうが )」

森にいる魔物達、ランクは其々まちまちだが人間を襲って喰うことをする者が多いから先回りして、倒していた

「 ……この付近にいるのはコイツで最後か 」

倒れた魔物の巨大熊ビッグベア、流石に魔力の供給がされてない半分契約程度な為に
傷の治りが遅く、手足を引き摺って泉へと来れば
水を飲むついでに横たわり身体を休めようとした時に、彼奴はやって来た

「 おや?此は銀狼かい? 」

「 グルルル……( ちげぇよ )」

人の言葉がまだ喋る事が出来なかった俺は、只唸るような声を向けるしか出来ず
辺りに魔物が出ないことすら気付かないような彼奴は、怖がる様子もなく近付いては背中に背負っていたかごを下ろし、薬草を取り出した

「 御前、怪我してんの?ちょっと待てよ。今、塗り薬作るから 」

「 グゥ……( 俺に近寄んな。必要ねぇ ) 」

「 そう怒ることも無いだろ?怪我したやつはほっておけない 」

見て分かる程の切り傷、大きな獣にやられた痕位は分かったのだろうな
唸る俺をよそに、薬草と共に取り出したすり鉢で擦り始め、湿り気が出て塗り薬へとなったそれを傷口へと塗って来た

「 ガゥッ!!( 余計にいてぇんだよ! )」

「 直ぐに良くなる。あ、でもこれ風邪薬の薬草だから効果あるかな? 」

「 グルルル……( 御前、取り敢えず食い殺して良いか? )」

「 まぁいいかっ、止血は出来たみたいだし 」

「( 勝手に回復してるだけだわ )」 

本当、馬鹿な奴だと思った
真面目なのに働き者なのに何処かヌケて
それでも満足気に笑った表情は今も覚えている

「 よし、元気になりなよ 」

まだ聖獣として慣れてもなく、只主の命を守って出来るだけ魔力を奪っておこうと考えて俺には、その優しさが心に刺さるほどに苦しかった

「( 御前の魔力が減ったら殺す気なのに…… )」

人は衰えると魔力が減る
そうなる前に、次の魂へ廻って俺を召喚して強くして欲しいと考えてたのに、殺すことを戸惑った

「 さて、帰ろう……えっ?そんな…… 」

「( なんだ?あ、おい!! )」

力のある者は本能的に感が良い
この青年もまた俺より早く何かを察したのか、かごを片手に急いで、村へと戻る背後を見てから、ゆっくりと身体を起き上がらせる

「 馬鹿が……俺を連れていけや…… 」

治ってきた身体を動かし、青年が走った後を追い掛ければ
森を抜け、村へと行ったときには銀色の鱗を持つドラゴンが火を吹き暴れていた

「 グアッ!( あー、苛々する!!此処は元は私の縄張りだったのに!!) 」

「 逃げろ!! 」

「 キャァァア!! 」

世界的に人が増加し、ドラゴンの住みかが無くなり、そして縄張りに村なんて造られ建てられた事に腹を立てた白竜は暴れていれば

あの青年は、気付いたときには自分の家に入り、母親を外に連れ出していた

「 おい、デブ!!暴れるなら他の場所にいけよ!! 」

「グアッ!( 誰がデブですって!?此でもレディーよ!! )」

「( 心底、どうでもいい…… )」

デブだろうが、レディーだからってどうでも良いと冷めて見ていた俺だが石を投げて、其が当たった事に感に来たのか、白竜は火を放つべく腹へと力を溜めたのに気付いた

「 ありゃ、ご機嫌ななめ……? 」

「( 馬鹿!!避けろ!地狼壁じろうへき! )」

火を吐いたと同時に、地面から高い壁を作り防いだ俺は、反射的に主を守るために目の前に姿を見せた

「 御前、怪我は……!?てか、なんで…… 」

「 グルルル……( そんな話しは後だ、追い払う )」

「 グアッ!!( 腹立つ!!聖獣がでしゃばるんじゃ無いわよ!! )」

「 ガルッ……( あぁ、そうか、俺は不機嫌なんだ。感電したくなけりゃ去れよ? )」

雷雲の前に、雨雲を呼ばないと発動できなかった俺は、雨を降らし始めれば濡れるのが根本的に嫌いな綺麗好きの白竜は焦った

「 グアッ!!( 雨なんて、化粧が落ちるでしょ!今日のところは去ってあげるわ!! )」

「 ガルッ!( はっ、来るなら対戦したい日付決めて来るんだな!相手になってやる )」

追い払ったと思われた俺と、勝手に来る日付を告げることを押し付ければ

恵みの雨やら、青年が聖獣を連れてきたとかで小さな村は一気に宴やらなんやらしてたら、いつの間にか青年は勇者になっていた

そして、物語を書いたのは聖獣召喚に失敗してうろうろ歩いていた何処かの魔法使いが一部始終をみていたらしく、其が物語へと変わった

絵本なんて、そんなものだと言えば
聞き始めはキラキラしてた目のコウガは視線を他所に向け
獣人のセバスチャンは、頭を抱えていた

その反応は間違ってねぇよ
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