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二章 宝物捜索 編
04
しおりを挟むソレイユが元になった話しだったと言う事は少しばかり驚いたが
絵本の童話とかってそんなもんだと思っていた
誰かが見て書いたような絵本なら、そりゃハッキリとした事実は何処かに消え去り、綺麗事で終え、曖昧に纏められたのが子供向けに作られた絵本だからこそってのもある
元々違和感のある内容だったから、その事がやっと理解出来てスッキリとしたと思う俺とは別に、コカトリス……ではなく、鳥の獣人であるセバスチャンは片手を頭に置き、何やら真剣に考え込んでいた
「 白竜が雌っぽいのはどうでもいいんですが。まさか、小さい頃から読んでいた本に出て来る聖獣に会えるとは! 」
パッと顔を上げた彼は、ガシッと両手でソレイユの手を掴んだ
『( あ、そっち系な )』
内容の事実に驚いたと言うより、本人前にして興奮してる、アイドルを追い掛けるヲタクみたいな程に感動して嬉しかったのだろ
その掴んだ手をブンブンと勢い良く上下に動かす
「 我が国が独立し、独自にドラゴンと共存し合える事が出来る今を作ってくださった、聖獣に出逢えて嬉しいです!! 」
「 嗚呼……直接、国造りには関わってなかったからこんなに発展してる事には驚いたが、どういたしまして? 」
「 はいっ!此は我がアークイラ家に代々自慢して行きます! 」
余りの興奮度に若干引き気味のソレイユと、手を離し嬉しさの余り両手を広げて今にも飛んで、舞いそうな程に椅子から離れ、バタバタ騒いでるセバスチャンの温度差に内心笑える
『 その時の主は、最後まで見たのか? 』
「 嗚呼。俺が始めて寿命迄見た人だった 」
手を引き離したソレイユへと視線をやれば軽く頷き答えてくれた
だからランケに会い、ちょっと口喧嘩した時の言葉にやっと理解が出来た
あの時の俺は、寿命迄見る事に其処まで考えてもなく、さっさと終わるだろって程度だったが
ルイスに召喚され" リアン "と呼ばれていた時は、最後まで見ていた
『 今の俺なら、ちゃんと言葉の意味が理解できる。確かにあの時は、例えランケが本当に数百年共に生きた主を失った後にしても、俺は慰められないや 』
「 もういいだろ、理解してるなら十分だ 」
『 そうだな! 』
人の死は余りにも呆気なく、俺が前世で死んだ時もそんな程度だった
聖獣になってその短さが分かるからこそ、出来るだけ最後まで傍で見れた者ほど思い出が深くなるもの……
今回、始めて出逢った新しい魂であるテールとシエルもまた守りたいと強く願う
「 そう言えば、セバスチャンだったか 」
「 はい!なんでしょうか? 」
「 御前は歴史に詳しそうだが、キマイラを造っていた錬金術師とか知ってるか? 」
一旦話が終わり、次の話題を考えていればワンクッション置いたソレイユは問う
その内容に僅かに目を見開く俺は二人を見る
聞いても良かったのか?
調べ事はしないと思ってたからこそ意外だと思い、セバスチャンの返事を待てば、彼は口角を上げ笑っていた表情は消え眉を下げた
「 人間界では遥か昔の話に始まった事ですね 」
" 人間界 "、敢えてそう言うのは俺達の時代の遅れを気付いたからだろ
それだけ昔の話だと感づいてはいたが、今でも知ってるものが居るとはな……
俺とソレイユは有力な情報を持っていそうな者に出逢えた事に気付き、互いに視線をやる
「 始まった、と言うことは今でもか? 」
「 御存じ無いのですか?今、この世界はキマイラは普通に存在しますよ 」
「 なっ……! 」
『 えっ……! 』
いつの間にか時代は其処まで変化し、動いていた事に驚きは隠せなかった
キマイラが存在する?そんなの、なんでだよ
セバスチャンは俺達を見てから知りたいのだと分かり、席を立てば歩き本棚に置いてあるらしい本を探していく
其処で何冊か持ってくれば、テーブルへと置いた
「 ありました、此方はキマイラを造り出す為の書と、こっちが何故そうなった、と言う本になります。少しお読みしますね 」
ソレイユは手を伸ばし、キマイラを造るために必要な事が書かれた書を掴み開く
俺もまた内容がみたい為に席を離れ、彼の横へと移動し同じく本の中身を見れば、其処には幾つも錬金術師によって造り出した" オリジナル "やら" 失敗作 "のイラスト付きで説明されていた
「 人を含めると言葉を話し……獣だけなら魔獣以下の知能……反吐が出そうだ 」
「 今から遡ること約…… 」
舌打ちをしたように機嫌を損ねている彼に、俺は何も言えなかった
フリーレンの元で眠っていた間に、あの錬金術師はキマイラを完成させていたのだ
他でもない、俺の魂からヒントを得て……
俺が取られなければ良かったと思うほどに
歴史は一度、キマイラに溢れ多くの人々は殺されたと言う
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