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二章 宝物捜索 編
07
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~ ブランシュ視点 ~
最初に痛覚が無くなったのは、コウガの方だった
「 っ……! 」
部分武装は口出ししたところで、本人の集中力と瞬時に攻撃を見抜く反射神経によるものだ
攻撃される場所を特定し、其処に魔力を集めて
強度を誇る部分武装を造り出す
余り口をして気を逸らしたら意味が無いと知ってる為に、離れた場所で見ていたが……
俺が痛がる様子すら気に求めず、切れた腕を拾いに行くことなく、四体の身体がバラバラになっても尚、悔しがってる声を出してるのを見て、掛ける言葉を失った
『 おっしー!今のはイケたと思ったのに! 』
身体の全てが氷となり、砕け始めた時には、
氷の粉は一箇所に集まり始めて、新しい身体へと元に戻る
戦闘中に、敢えて身体を自然と一体化して、変化させる事はあるが……
コウガの場合、それが普段から出来るようになってるみたいなのも
それも、痛覚を失っている
それは、少なからず自分の身体を無茶な使い方をしても気に止めなくなるって事でもあり、不安が勝る
次に主に呼ばれた時、こいつがどんな風に戦うのか考えただけで胸が握られたように痛む
「( っ……… )」
それでも、部分武装をマスターしたいと望むコウガの言葉に反することは出来ずに、
罠を止める事なく永遠とランダムな攻撃を繰り返していた
次第に、見ていただけの俺でさえ痛みが無くなる程にコウガは攻撃を食らっていたんだ
「 御前が……さっさと部分武装を覚えればいいのに…当たりまくるからだ 」
『 え、なにそれ…俺のせいなのかよ。痛いって苦しんでる時に…交尾迫ってきたのそっちだろ!? 』
「 ずっと訓練ばかりして、俺を放置するからだろ 」
『 言い出しっぺはシロじゃないか!! 』
喧嘩をしたくもないのにお互いに声は荒れ、怒鳴ったようなコウガの言葉に目を見開いた
俺が……、
部分武装を覚えさせようとしたから……
痛覚を失ったのか?
それに、コイツの言葉からしたら俺と交尾したくないように思える
「 なんだよ、それ……。全部…俺のせいか 」
『 っ……!! 』
隠し切れない感情が爆発して、我慢していた物が切れたように涙が流れ落ちた
淡い桃色の色が付く湯に雫は落ちていき、それを見てその場に居づらくなり、濡れて重い体を動かし、湯船から出る
「 すまない……。一人にさせてくれ…… 」
俺の心の痛みは、もうコウガに流れてはいかないのだろう
愛し合う事で確かな繋がりを求めていたのに、それすら必要なかったと言われたなら、
如何すればいいのか分からなくなる
脱衣場の方に行く頃には本来の大きさへと戻り、身体を乾かしながら寝室へと入った
最高神となった、俺が泣き始めた事で宮殿の周りの雲はどす黒い色へと変わり、地上へと落雷と雨が降り始めた
「( うっ…… )」
こんなにグズって泣くのはいつ振りだろうか、
そう思うぐらい当てる場所も分からない、感情は涙によって流されていく
コウガは追いかけてくることも無く、姿を見せなかった
それがまた、寂しいと思うぐらいには心は砕けてしまったのかも知れない
溢れ出る涙を拭くことなく、獣の腕に顎を乗せ、横たわったまま、
声を出すことなく枯れるまで泣き続けた
「( 俺がコウガを……痛覚無効にしてしまった…… )」
主が大切なら、それを守れるぐらい強くなって欲しいと願ったのに……
意味がないぐらい、別の物を習得させてしまった
元人間にとっても、人間の主と生きる聖獣としても失ってはならないもの″ 痛覚 ″
創られた聖獣でも、痛みが分かるからこそ無茶はしないし、守ろうという意識が働く
それが無くなるということは…元の泥人形に変わらなくなる
「( 俺が…悪い‥……。止めるタイミングを見誤ってしまったからだ…… )」
口を出さないように…自分で覚えさせよう
そう思ってしなかった俺が悪い
自分を攻めていると、コウガの気持ちが痛い程に伝わってきた
何度も切られて苦しかっただろう、痛かっただろう、それでも覚えようと努力していたのに…
俺は自分の事ばかり考えて、欲を優先しまっていた
「( あぁ……ほんと、俺が悪いじゃないか…… )」
″ 今は…痛いから止めてほしい…… ″
″ いいじゃないか。休憩がてらに交尾しよう ″
見てるだけの俺は体力が有り余っていたが、コウガにはキツかっただろう……
それなのに、休憩する度に交尾を迫ってしつこく犯していた
「( これじゃ……拷問より酷いな……。コウガ、すまない…… )」
一人になるのは俺じゃない、そうやっと理解して目元を手で拭いてから身体を起こし、コウガを探しに向かった
これが随分と、一人で考え込んでいた……なんて思わなかった
″ 雷神巨狼。ちょっと話があるから神殿に出向くように ″
耳鳴りのように突然と聞こえてきた声に、顔を見上げた後に舌打ちが漏れる
コウガの元に行きたかったが、神々から呼ばれたなら出向くしかない
「( コウガ、少し待っててくれ…… )」
後でちゃんと謝る、と心の中で告げ、宮殿の中央にある俺しか入れない部屋へと脚を向け、人型の神の姿へと変われば、中央にある椅子へと腰下ろす
一瞬で目の前には、白いテーブルを囲って六人の神々が既に座っていた
「 では、雷神が来たところで…話を始めようか 」
久々に見た先端に座るライフの姿に、やっぱりコイツがトップの神なんだな…と改めて思う
そして、俺がコウガを連れてくるときに話をした神々もまた、面倒くさいように此処にいる
つまり…あの時と同じ顔ぶれだ
″ コウガは俺の番だ!一緒に居てもいいだろ!? ″
″ ならん。最高神と聖獣では立場が違う ″
″ いいじゃないの~、面白そうだわぁ ″
コイツ等が承諾したことでコウガは俺の元にいることが出来る
あの時も説得できたんだ
今回も、何を言われようが構わないと思った
「 雷神……。君が、数十年…雨を降り続けた事で人間界の六割が海の底に沈んだのをご存知だろうか? 」
「 ………は? 」
俺は、自分の力を甘く見過ぎていた
最初に痛覚が無くなったのは、コウガの方だった
「 っ……! 」
部分武装は口出ししたところで、本人の集中力と瞬時に攻撃を見抜く反射神経によるものだ
攻撃される場所を特定し、其処に魔力を集めて
強度を誇る部分武装を造り出す
余り口をして気を逸らしたら意味が無いと知ってる為に、離れた場所で見ていたが……
俺が痛がる様子すら気に求めず、切れた腕を拾いに行くことなく、四体の身体がバラバラになっても尚、悔しがってる声を出してるのを見て、掛ける言葉を失った
『 おっしー!今のはイケたと思ったのに! 』
身体の全てが氷となり、砕け始めた時には、
氷の粉は一箇所に集まり始めて、新しい身体へと元に戻る
戦闘中に、敢えて身体を自然と一体化して、変化させる事はあるが……
コウガの場合、それが普段から出来るようになってるみたいなのも
それも、痛覚を失っている
それは、少なからず自分の身体を無茶な使い方をしても気に止めなくなるって事でもあり、不安が勝る
次に主に呼ばれた時、こいつがどんな風に戦うのか考えただけで胸が握られたように痛む
「( っ……… )」
それでも、部分武装をマスターしたいと望むコウガの言葉に反することは出来ずに、
罠を止める事なく永遠とランダムな攻撃を繰り返していた
次第に、見ていただけの俺でさえ痛みが無くなる程にコウガは攻撃を食らっていたんだ
「 御前が……さっさと部分武装を覚えればいいのに…当たりまくるからだ 」
『 え、なにそれ…俺のせいなのかよ。痛いって苦しんでる時に…交尾迫ってきたのそっちだろ!? 』
「 ずっと訓練ばかりして、俺を放置するからだろ 」
『 言い出しっぺはシロじゃないか!! 』
喧嘩をしたくもないのにお互いに声は荒れ、怒鳴ったようなコウガの言葉に目を見開いた
俺が……、
部分武装を覚えさせようとしたから……
痛覚を失ったのか?
それに、コイツの言葉からしたら俺と交尾したくないように思える
「 なんだよ、それ……。全部…俺のせいか 」
『 っ……!! 』
隠し切れない感情が爆発して、我慢していた物が切れたように涙が流れ落ちた
淡い桃色の色が付く湯に雫は落ちていき、それを見てその場に居づらくなり、濡れて重い体を動かし、湯船から出る
「 すまない……。一人にさせてくれ…… 」
俺の心の痛みは、もうコウガに流れてはいかないのだろう
愛し合う事で確かな繋がりを求めていたのに、それすら必要なかったと言われたなら、
如何すればいいのか分からなくなる
脱衣場の方に行く頃には本来の大きさへと戻り、身体を乾かしながら寝室へと入った
最高神となった、俺が泣き始めた事で宮殿の周りの雲はどす黒い色へと変わり、地上へと落雷と雨が降り始めた
「( うっ…… )」
こんなにグズって泣くのはいつ振りだろうか、
そう思うぐらい当てる場所も分からない、感情は涙によって流されていく
コウガは追いかけてくることも無く、姿を見せなかった
それがまた、寂しいと思うぐらいには心は砕けてしまったのかも知れない
溢れ出る涙を拭くことなく、獣の腕に顎を乗せ、横たわったまま、
声を出すことなく枯れるまで泣き続けた
「( 俺がコウガを……痛覚無効にしてしまった…… )」
主が大切なら、それを守れるぐらい強くなって欲しいと願ったのに……
意味がないぐらい、別の物を習得させてしまった
元人間にとっても、人間の主と生きる聖獣としても失ってはならないもの″ 痛覚 ″
創られた聖獣でも、痛みが分かるからこそ無茶はしないし、守ろうという意識が働く
それが無くなるということは…元の泥人形に変わらなくなる
「( 俺が…悪い‥……。止めるタイミングを見誤ってしまったからだ…… )」
口を出さないように…自分で覚えさせよう
そう思ってしなかった俺が悪い
自分を攻めていると、コウガの気持ちが痛い程に伝わってきた
何度も切られて苦しかっただろう、痛かっただろう、それでも覚えようと努力していたのに…
俺は自分の事ばかり考えて、欲を優先しまっていた
「( あぁ……ほんと、俺が悪いじゃないか…… )」
″ 今は…痛いから止めてほしい…… ″
″ いいじゃないか。休憩がてらに交尾しよう ″
見てるだけの俺は体力が有り余っていたが、コウガにはキツかっただろう……
それなのに、休憩する度に交尾を迫ってしつこく犯していた
「( これじゃ……拷問より酷いな……。コウガ、すまない…… )」
一人になるのは俺じゃない、そうやっと理解して目元を手で拭いてから身体を起こし、コウガを探しに向かった
これが随分と、一人で考え込んでいた……なんて思わなかった
″ 雷神巨狼。ちょっと話があるから神殿に出向くように ″
耳鳴りのように突然と聞こえてきた声に、顔を見上げた後に舌打ちが漏れる
コウガの元に行きたかったが、神々から呼ばれたなら出向くしかない
「( コウガ、少し待っててくれ…… )」
後でちゃんと謝る、と心の中で告げ、宮殿の中央にある俺しか入れない部屋へと脚を向け、人型の神の姿へと変われば、中央にある椅子へと腰下ろす
一瞬で目の前には、白いテーブルを囲って六人の神々が既に座っていた
「 では、雷神が来たところで…話を始めようか 」
久々に見た先端に座るライフの姿に、やっぱりコイツがトップの神なんだな…と改めて思う
そして、俺がコウガを連れてくるときに話をした神々もまた、面倒くさいように此処にいる
つまり…あの時と同じ顔ぶれだ
″ コウガは俺の番だ!一緒に居てもいいだろ!? ″
″ ならん。最高神と聖獣では立場が違う ″
″ いいじゃないの~、面白そうだわぁ ″
コイツ等が承諾したことでコウガは俺の元にいることが出来る
あの時も説得できたんだ
今回も、何を言われようが構わないと思った
「 雷神……。君が、数十年…雨を降り続けた事で人間界の六割が海の底に沈んだのをご存知だろうか? 」
「 ………は? 」
俺は、自分の力を甘く見過ぎていた
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