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二章 宝物捜索 編
03
しおりを挟むさっき完敗したのに良く、クララに近付けれるよな!とか周りのやつから言われるかもしれないが、
其処は聖獣の゙ 死ぬことはない ゙って理由が多く関わってるかも知れない
俺が弱いのは事実だから、また粉砕されても自業自得として諦めれる事が出来る
『( その辺、ポジティブなんだよなぁー! )』
船内室へと行けば、彼方此方に落ちてる書類等を拾っていたクララの後ろ姿を見て、人の姿へと変わった後、目についた紙を拾い上げ差し出す
『 ん… 』
「 あ?あぁ……なんだ、戻って来たのか 」
一瞬クルーだと思ったのか、目を見開き少し驚く表情をするも、直ぐに視線を落とし集めた書類を纏めれば、
テーブルを片手で立て直しその上へと置き、部屋の片付けを始めたから、俺も手伝う
『 そりゃ、どんな雑魚でも…クララの聖獣だからな。戻っては来るさ 』
「 ふっ…弱い事を認めたか 」
『 そりゃー、あんな一撃で粉砕されちゃ、認めざる得ないだろ 』
壊れた壁や床は氷で塞いで応急処置をしておいた
木屑やらその他の破片は、氷の彫刻で箒と塵取りを作って一人せっせと掃いて集めていれば、クララはソファに腰を掛け俺の方へと視線を向ける
「 認めるだけじゃ意味が無い。自覚して俺同等に強くなって貰わなきゃ困る 」
『 …強くなりたいさ…なれるなら。なぁ、教えてくれ!俺に、攻撃のタイミングや魔法の使い方を! 』
聖獣が戦闘方法や知識を教える立場になるのは、上級クラスになってから
まだまだ弱い俺には、主人に頼るしか無い為に掃除の手を止めて彼に向き合えば、此方をじっと見詰めた後に悪魔の様な笑みを浮かべ、長い脚を組み直した
「 …教えて下さい。御主人様だろ? 」
『 へ…? 』
「 足にキスをしろ 」
右へと首を倒し傾げながらに告げたクララの言葉に一瞬、頭の中が真っ白になった
『( 聖獣だぞ、俺は… )』
忠誠心なら、身を挺して守る事ぐらいするし、彼を裏切ることは無い
だからこそ理解に苦しむのだが、また反発すれば、今度は口すら聞いてもらえないんじゃ無いかと思った
『( 下僕の様な犬になっても…其れでも戦い方を教えてくれるなら…いいか… )』
人間だったなら…きっと、プライドが勝ってしないだろうが、
聖獣になってから゙ 主 ゙という立場は絶対的であり、命令口調は尚更断れなくなったし、余り嫌な気はしない
「( するのか?意外だな… )」
持っていた箒を砕いて消し、彼が座る足元へと片膝を付き、左足の脹脛をそっと支え、
俺から目を離すことなく見詰めるクララに視線を向けた後、靴の履いた足の甲へとそっと口付けを落とす
『 我が主に、忠誠を誓おう。貴方の心の臓が止まる…その時まで… 』
呟いた言葉の後に触れていた手を離し、満足だろうか?と視線を上げれば、何故か硬直してるクララの姿があった
「 ッ~……!!? 」
『 ん? 』
そのポーカーフェイスは次第に壊れ、首筋から耳迄真っ赤に染め、彼は自身の口元に手を置けば、俺に向けていた脚を退かし、顔を背けた
「 ば、馬鹿犬が。簡単にこんな事をするんじゃねぇ! 」
『 して欲しいと言ったのはそっちだろ? 』
「 だからって、誰にでもしてみろ。再生不可になるまでバラしてやるからな 」
『 流石に主以外はしないって( なんで急に怒ってんの? )』
して欲しいと言われたからしたのに、また怒り始めた事に理解出来なくて傾げていれば、クララは俺の方を見る事なく立ち上がり、ソファから離れて行った
『 クララ、どこに行くんだ? 』
「 シャワーだ。部屋を片付けてろ、俺は寝る 」
『 わ、分かった…… 』
そう引き離すように言わなくても…
まぁでも、ちょっと雑魚って言われ続けた言葉が無くなったのなら良しとしようかな?
船長室の奥にあるシャワールームへと向かったクララに言われた通り、掃除を続行した
『 よし…こんなもんか 』
久々に片付けってのをやったけれど、人間だった頃の名残りを覚えてて良かったと思う程に綺麗になったと思う
穴の修繕は港についた時に、船大工が材料を調達してからやってくれると信じてる
「 ………ハァ、疲れた 」
『 髪拭いて寝なきゃ駄目だぜ? 』
「 俺の勝手だろ。構うな 」
髪が湿ったまま新しいVネックの服とダボッとした薄手のズボンを履いて出て来たクララは、俺の言葉を無視して部屋の端にあるダブルサイズ程度の小さなベッドに倒れた
時計を見れば深夜3刻を過ぎている
『( 眠いの無理ねぇか…でも、髪ぐらい乾かしてやりたい )』
横に立ち、そっと髪に手を向ければふっと氷属性の魔法ではなく、風属性のように彼の髪は揺れ動き水滴は消えた
『 へ? 』
「 ……風属性持っていたのか。航海には…丁度いいな…… 」
『 ふぇっ、いつ?あ…!( ルークから貰った加護って風属性ってこと!? )』
四神獣の一体、白虎だったルークから貰った加護が、
今こうして突然と使えるようになった事に驚いた
『( え、クララってそんな魔力持ってるの? )』
聖獣は魔力を貰う程に強くなるが一人当たりの所有できる容量は決まってる
だからこそ、何度も主が代わって経験して、徐々に強くなるのだが…
こうして意思一つで使えるようになるとは…
クララ、勇者レベルの強さは持ってると思う
『( もしかして…海賊じゃなくて皇太子や勇者候補なら…強いんじゃないか? )』
武装が完璧に出来る程、これ迄どれだけの修行を積んできたのかは分からないがな…
『 クララ、隣で寝ていいか? 』
「 …犬は床で寝てろ 」
『 ……はい…クゥン… 』
流石に、直ぐに仲良くなれないのは仕方ないと諦めて、聖獣の姿へと代わった後に床へと横たわり眠りについた
『( クララは、感情的になりやすいが…根は悪くないかも知れない… )』
本当に俺の弱さに幻滅してるなら…
゙風属性持っていたのか。航海には…丁度いいな ゙
なんて、言わないだろうからな……
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