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二章 宝物捜索 編
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~ クラウス 視点 ~
「 はぁー…( 弱いと言ったが…無駄に、馬鹿力だった… )」
俺に対して喧嘩を吹っかけて来た時は、その魔法を使う速度が遅かったり、順番の下手さによって、弱いと言い放ったが…
町全体に行った魔法を見れば、彼奴が細々とした単体用の戦闘が苦手なだけで、軍隊相手の戦争じゃ有利な能力を持ってるのだろう
大きな魔法を使う事に苦戦してないし、寧ろ楽しんでるように見えた
それが例え、足元で怪我をしてる罪無き住民やクルーがいたとしても、彼奴が見てるのはそんな少人数じゃなくて、
敵であるバラバラに散らばった、大勢の海軍だけだったのだろう
「 厄介な聖獣を召喚してしまった…。母の聖獣はこんな面倒では無かったはずだ 」
部屋にある鏡の前に立ち、額にあった魔物に付けられた傷が消えてるのを見て、髪を乾かすタイミングで癒やしたのだろうと分かるが…
氷属性なのに雷を使ったり、風属性の中でも極めて稀な治癒能力も、苦無く使う聖獣が理解出来ない
「 はぁ…聖獣についてもう少し調べるか 」
自室の本棚にある数々の本の中から、一際古びた分厚い本を見つけ、其れを引き抜いて取り、ソファに座り開く
俺の両親は海賊だが、行く先々の住民に愛される海賊だった
海賊と言っても肩書きだけで、実際のところは移動の病院であり、父は医者で、母は看護師だ
無償で怪我人や病気の人達を治して居た為に、好かれていたし…
俺と兄が生まれる前からずっと母の側にいた聖獣は、飛び抜けて治癒能力が高い風属性であった
「 此れだな…。中級聖獣 風癒鳥 森のような緑色の羽を持ち、尾は泉のような青さであり、その声は川のせせらぎのようで聴く者を癒やし、能力はどんな傷や病でも癒やす…。だから、治癒能力は特化のはず…」
精霊使いが治癒能力があったり、聖女が神に授かった力を持ち癒やすことは聞く話だ
そして聖獣も同じだろうが…
「 アルトはなんだ?この本に…載ってないんだが 」
大半の聖獣はこの本の中に描かれてるのだが、氷属性であるフェンリルは描かれてはない
だからこそ、召喚した時に姿を見て
聖獣なのかと疑問を抱いたが、本人がそう言うならと納得はした
「( だが…こんなにも能力が使えるものなのか?母の聖獣は風属性のみだった )」
治癒特化の聖獣だったから風属性のみなのかも知れないが、アルトの場合は違うように見える
何故?と疑問になり、もう一度この本を見直せば、上級聖獣の紹介ページ前に気になった一行が存在した
「 希に複数の属性を持つ聖獣が現れる。其れが後に上級聖獣となる…場合がある…… 」
上級聖獣、余りページ数が多く無い為にサラッとして見ていなかったが、もう一度見直していればふっと疑問を抱く
「 雷属性のフェンリルの紹介ページが無くなっている。如何言うことだ?前まであっただろ 」
氷属性のドラゴンのような聖獣、炎の鳥の聖獣、それの間にあるページに居たはずの雷属性のフェンリルがいなくなっていた
本には切られたような後もなく、何者かがこのページだけ抜き取ったようにも見えないほど綺麗にない
「 変だな…。アルトが自称フェンリルなら、分かることもあったかも知れないのに 」
この本を別の島で見付けて買えばいい、きっとそっちにはあると思いページ数を捲る
「 上級は特化と複数持ちに分かれてるな…アルトは、上級聖獣の資格があるのか?あんな、無駄遣いばかりするやつが? 」
ふっど 魔法の使い方を教えてほしい! ゙と言った姿が頭に過る
「 まだまだ未熟なのか…力加減も分からないほど…はぁ、それで俺の聖獣かよ 」
クルーを守って怪我をしなければ、あんなイカには俺だけで十分だっただろう
だが、聖獣は本当に必要な時じゃないと呼べないと書いてあった為に、怪我をしていたこともあり呼んでみただけ
一つの賭けに過ぎなかったんだ
「( 母や兄も聖獣を持っていた。なら、俺も呼べるだろうと呼んだだけ、なんだが…呼んだからには世話しろってことか )」
分からなければ教えればいい
なんて、
まるで…子育てをしてる親の気分だな
「 面倒だ…、何故俺が…餌を食うだけの聖獣に教えなきゃいけない…どうせ勝手に強くなるだろう 」
彼奴にとって俺は瞬きする間に死ぬような人間
仲良くなった所で忘れられる存在であり、餌程度しか思われてないだろう
そんな奴に態々、クルーに向ける家族や友達のような思いを向ける必要は無い
「 はぁ……母は、どうやって聖獣と仲良くなったんだ 」
゙ クラウス様。またお兄様と喧嘩して怪我をしたのですか?今…治しますからね ゙
目を閉じれば瞼の裏に映る、穏やかな口調をした大きな緑色の鳥の姿
人型になっても違和感がない程に綺麗なロング髪の男性寄りの容姿だった
「( 聖獣には性別がないから…雄寄りかは不明だがな… )」
父が嫉妬しない程度の距離感を保っていた程に、優秀な助手であるのは記憶にある
船が海軍に襲われた時、
俺と兄、そして数人のクルーを逃がす為に両親は戦い、聖獣は俺達の傍にいたが…消えた時は全てを察した
゙ 私が守れるのはここまでです…──様との契約が切れました ゙
契約が切れた、つまり母は死んだということ…
聖獣は深くは言わなかったが、其れだけは察した
両親がいなくなり、兄と別れて航海を始めてから、兄も聖獣を得たが…
俺は中々手を出せなかったな
其れまで、親しくしていた聖獣がまるで仕事を終えた様に冷たい瞳を向けたからだ
俺達は家族と思っていた…
だが、聖獣はそうとは思わなかったみたいだからな
「 アイツも……直ぐに捨てる。裏切らないってだけで、人間に対しての感情はない 」
怪我人が出ようが出まいが、
言われたことをこなすだけの獣に過ぎない……
「( 所詮、一時的な契約だ )」
「 はぁー…( 弱いと言ったが…無駄に、馬鹿力だった… )」
俺に対して喧嘩を吹っかけて来た時は、その魔法を使う速度が遅かったり、順番の下手さによって、弱いと言い放ったが…
町全体に行った魔法を見れば、彼奴が細々とした単体用の戦闘が苦手なだけで、軍隊相手の戦争じゃ有利な能力を持ってるのだろう
大きな魔法を使う事に苦戦してないし、寧ろ楽しんでるように見えた
それが例え、足元で怪我をしてる罪無き住民やクルーがいたとしても、彼奴が見てるのはそんな少人数じゃなくて、
敵であるバラバラに散らばった、大勢の海軍だけだったのだろう
「 厄介な聖獣を召喚してしまった…。母の聖獣はこんな面倒では無かったはずだ 」
部屋にある鏡の前に立ち、額にあった魔物に付けられた傷が消えてるのを見て、髪を乾かすタイミングで癒やしたのだろうと分かるが…
氷属性なのに雷を使ったり、風属性の中でも極めて稀な治癒能力も、苦無く使う聖獣が理解出来ない
「 はぁ…聖獣についてもう少し調べるか 」
自室の本棚にある数々の本の中から、一際古びた分厚い本を見つけ、其れを引き抜いて取り、ソファに座り開く
俺の両親は海賊だが、行く先々の住民に愛される海賊だった
海賊と言っても肩書きだけで、実際のところは移動の病院であり、父は医者で、母は看護師だ
無償で怪我人や病気の人達を治して居た為に、好かれていたし…
俺と兄が生まれる前からずっと母の側にいた聖獣は、飛び抜けて治癒能力が高い風属性であった
「 此れだな…。中級聖獣 風癒鳥 森のような緑色の羽を持ち、尾は泉のような青さであり、その声は川のせせらぎのようで聴く者を癒やし、能力はどんな傷や病でも癒やす…。だから、治癒能力は特化のはず…」
精霊使いが治癒能力があったり、聖女が神に授かった力を持ち癒やすことは聞く話だ
そして聖獣も同じだろうが…
「 アルトはなんだ?この本に…載ってないんだが 」
大半の聖獣はこの本の中に描かれてるのだが、氷属性であるフェンリルは描かれてはない
だからこそ、召喚した時に姿を見て
聖獣なのかと疑問を抱いたが、本人がそう言うならと納得はした
「( だが…こんなにも能力が使えるものなのか?母の聖獣は風属性のみだった )」
治癒特化の聖獣だったから風属性のみなのかも知れないが、アルトの場合は違うように見える
何故?と疑問になり、もう一度この本を見直せば、上級聖獣の紹介ページ前に気になった一行が存在した
「 希に複数の属性を持つ聖獣が現れる。其れが後に上級聖獣となる…場合がある…… 」
上級聖獣、余りページ数が多く無い為にサラッとして見ていなかったが、もう一度見直していればふっと疑問を抱く
「 雷属性のフェンリルの紹介ページが無くなっている。如何言うことだ?前まであっただろ 」
氷属性のドラゴンのような聖獣、炎の鳥の聖獣、それの間にあるページに居たはずの雷属性のフェンリルがいなくなっていた
本には切られたような後もなく、何者かがこのページだけ抜き取ったようにも見えないほど綺麗にない
「 変だな…。アルトが自称フェンリルなら、分かることもあったかも知れないのに 」
この本を別の島で見付けて買えばいい、きっとそっちにはあると思いページ数を捲る
「 上級は特化と複数持ちに分かれてるな…アルトは、上級聖獣の資格があるのか?あんな、無駄遣いばかりするやつが? 」
ふっど 魔法の使い方を教えてほしい! ゙と言った姿が頭に過る
「 まだまだ未熟なのか…力加減も分からないほど…はぁ、それで俺の聖獣かよ 」
クルーを守って怪我をしなければ、あんなイカには俺だけで十分だっただろう
だが、聖獣は本当に必要な時じゃないと呼べないと書いてあった為に、怪我をしていたこともあり呼んでみただけ
一つの賭けに過ぎなかったんだ
「( 母や兄も聖獣を持っていた。なら、俺も呼べるだろうと呼んだだけ、なんだが…呼んだからには世話しろってことか )」
分からなければ教えればいい
なんて、
まるで…子育てをしてる親の気分だな
「 面倒だ…、何故俺が…餌を食うだけの聖獣に教えなきゃいけない…どうせ勝手に強くなるだろう 」
彼奴にとって俺は瞬きする間に死ぬような人間
仲良くなった所で忘れられる存在であり、餌程度しか思われてないだろう
そんな奴に態々、クルーに向ける家族や友達のような思いを向ける必要は無い
「 はぁ……母は、どうやって聖獣と仲良くなったんだ 」
゙ クラウス様。またお兄様と喧嘩して怪我をしたのですか?今…治しますからね ゙
目を閉じれば瞼の裏に映る、穏やかな口調をした大きな緑色の鳥の姿
人型になっても違和感がない程に綺麗なロング髪の男性寄りの容姿だった
「( 聖獣には性別がないから…雄寄りかは不明だがな… )」
父が嫉妬しない程度の距離感を保っていた程に、優秀な助手であるのは記憶にある
船が海軍に襲われた時、
俺と兄、そして数人のクルーを逃がす為に両親は戦い、聖獣は俺達の傍にいたが…消えた時は全てを察した
゙ 私が守れるのはここまでです…──様との契約が切れました ゙
契約が切れた、つまり母は死んだということ…
聖獣は深くは言わなかったが、其れだけは察した
両親がいなくなり、兄と別れて航海を始めてから、兄も聖獣を得たが…
俺は中々手を出せなかったな
其れまで、親しくしていた聖獣がまるで仕事を終えた様に冷たい瞳を向けたからだ
俺達は家族と思っていた…
だが、聖獣はそうとは思わなかったみたいだからな
「 アイツも……直ぐに捨てる。裏切らないってだけで、人間に対しての感情はない 」
怪我人が出ようが出まいが、
言われたことをこなすだけの獣に過ぎない……
「( 所詮、一時的な契約だ )」
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