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二章 宝物捜索 編
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~ ブランシュ 視点 ~
「 いつまで其処でべそべそ泣いておる。鬱陶しい。帰れ 」
泣いては無いさ、如何するべきなのか考えていた
紡ぎの神に縁を切らせようとすれば、それ迄の縁が無かった事になる
そんな事…出来る訳がない
「 …聞いてもいいか 」
「 ………? 」
永く座り込んでいた地面から立ち上がり、逆さまのまま複数の糸を編んだり、鋏のような物で断ち切ってる紡ぎの神へと視線を向け、問い掛ける
「 繋いだ縁は結び直せ無い事は分かった。なら、新たな縁と紡ぐ事は出来ないか?例えば…コウガを良い方に導く者との縁とか 」
「 神の掟に逆らい…此処に土足で踏み入れ、尚且つ神々を愚弄した御前の望みを、何故妾が叶えてやらんといけんのだ 」
「( まぁ、そりゃそうだよな )」
神というのは供物を与えるもの
俺のように、掟を破るような者の言葉は聞かないのは有り前だろう
今更、謝った所で機嫌を損ねてるのは分かるからこそ、自らの胸元へと片手を当てる
「 …なら、俺の記憶からコウガの存在を消していい。只"想い"だけは消さないで欲しい。それが供物だ 」
俺はもう…コウガを傍で守ってるやる事は出来ない
だが、コウガの此れからの未来を守る事は出来る
このままだと彼奴は、毒蛇神の"ウィペラ"の様になってしまう
其の未来を避ける為なら、導いて貰う者達との縁を結んでやれば、何か変わるんじゃないか
想いを失わければ、もう一度好意を抱くことが出来る
俺の性格ならきっと…
何度でも彼奴を愛するだろう
「 下らん。記憶なんぞに興味は無い 」
「 俺達は、聖獣として初めて子供を宿そうとした。其の記憶も全部…興味ないか? 」
ライフが与えた気紛れは、他の神々も興味を示していたのは知っている
其れは少なからず、此の紡ぎの神にも興味があっても可笑しくは無い
其れだけ、聖獣は傀儡でいたのだから…
傀儡が獣の様に繁殖をしたなら、" 子 "に関する縁があるはずだ
「 ……そう言えば、御前達の一粒種をどの者にするか…考えていなかったなぁ 」
「( ほら、ノッて来た )」
複数の糸が繋がる片手を動かし、幾つもの糸が繋がった方を見てる様子に、
其れが俺達の子に関する縁であることは察しが付く
「 幾つもの候補があったが…此等を全て切ってしまおう 」
片手に持っていた鋏で、糸を切った様子に酷く胸の奥が痛む
「 候補の縁を切り、新たな縁を結び直すことは出来る。歩んでいない未来ならば… 」
「 如何言う意味だ? 」
顔を白い布で隠している紡ぎの神は、一本の黒銀に染まる糸に指を掛けた
「 其の願いを叶えてやると言っているのさ。但し、御前とこの聖獣…何方の記憶も消す。そして…一粒種の云々は…御前達でもう一度結び直すと良い。妾が行うのは、複数の縁を見せ…出会うきっかけを与える程度 」
必ず出会う運命では無く、複数の中から出逢えと言うのか…?
「 其れをして…コウガは、彼奴は闇から逃れる事は出来るのか? 」
「 何か勘違いしてるようだが、妾は最初から"闇に染める "とは言ってないぞ 」
「 ……は?じゃ……コウガは、幸せになれるのか? 」
一瞬頭が真っ白になったが、途端に黒い糸が伸びた為に、声を張る
「 気が変わった。染めてやろう 」
「 待ってくれ!じゃ…コウガの、此れからの未来は、ウィペラの様にはならないという事か? 」
俺はてっきり、コウガがウィペラの様になるんじゃないかと心配してたから、こうして来ただけで…
もしそうなら、凄い恥ずかしい勘違いをしてた事になる
「 小童が。言ったではないか。縁というのは複数の候補の中から当人が選び、糸を手繰り寄せて引くもの。妾が干渉する事は、良いも悪いも全ての縁を繋ぐ程度。どれを引くかはそやつ次第。だが、今回は妾の腹を立てたからなぁ、御前達の記憶は頂く 」
「 嗚呼、なんだ……そういう事なのか。ふはっ…そうか、早とちりしていた 」
やっと意味を理解した時には、此処に来た自分が馬鹿らしく思え、紡ぎの神に背を向けては口元に手を当て、笑ってしまっていた
神々は、やっぱりコウガを気に入っているんだ
本来なら…、闇に染めるなら其のまま地獄の底まで落すだろうが…
コウガだから、ライフに気に入られてる聖獣だからと、少し甘い考えを持ち
其の様子を傍観しているんだろう
「 コウガ…ごめん、俺のせいで記憶が…… 」
「 ふむ……妾が消さなくとも、己で切ったな 」
「 は?己?コウガ自身か? 」
振り返れば黒銀の糸が、黄金色の糸と繋がっていたのが切り離され、別の黒い糸と結び始める様子に、紡ぎの神はそれを止める様に長い爪を立て、俺の方へと顔を向けた
「 コヤツの記憶から、御前の存在が消えた。そして新たな黒い糸と結ぼうとしている。さぁ、何を差し出す?何を求めるか? 」
「( 心に蓋をしたのだろう…。今の主を選ぶ為に… )」
コウガならきっとそうするだろうと予測はついたから、特に気にすることは無い
「 俺の方の記憶を与える代わりに、彼奴の身近で…一番いい縁と結んで欲しい 」
「 特別に聞き届けてやろう。妾は紡ぎの神…伍色、其方の"紡ぎ"を受け取った 」
紡ぎの神は一瞬で無限と存在する糸を全て繋ぎ合わせていく
一つを変えれば、それを連鎖して出会うはずの者達との関わりが変わっていく
経った一人の縁を変えるだけで、多くの者達の未来が変わっていく
俺のコウガが出会う我が子の選択肢も…
それ迄に会う者達も変わっていく…
けれど、俺の記憶一つでそれが行えるなら安いものだ
「 ありがとう…感謝している 」
「 ……二度はしない…さっさと帰れ 」
次に、瞼を開いた時には宮殿の寝床への戻っていた
「 ……俺は何をしていたんだっけか…。まぁ、その内、分かるだろう 」
何か大切なことを忘れてる気がするが…
何も思い出せない
だが、記憶というのはフッとした時に思い出すものだから
然程気にせず、深い眠りへと落ちる
人間界に降り続いた雨は、
いつの間にか止んでいたようだ……
「 いつまで其処でべそべそ泣いておる。鬱陶しい。帰れ 」
泣いては無いさ、如何するべきなのか考えていた
紡ぎの神に縁を切らせようとすれば、それ迄の縁が無かった事になる
そんな事…出来る訳がない
「 …聞いてもいいか 」
「 ………? 」
永く座り込んでいた地面から立ち上がり、逆さまのまま複数の糸を編んだり、鋏のような物で断ち切ってる紡ぎの神へと視線を向け、問い掛ける
「 繋いだ縁は結び直せ無い事は分かった。なら、新たな縁と紡ぐ事は出来ないか?例えば…コウガを良い方に導く者との縁とか 」
「 神の掟に逆らい…此処に土足で踏み入れ、尚且つ神々を愚弄した御前の望みを、何故妾が叶えてやらんといけんのだ 」
「( まぁ、そりゃそうだよな )」
神というのは供物を与えるもの
俺のように、掟を破るような者の言葉は聞かないのは有り前だろう
今更、謝った所で機嫌を損ねてるのは分かるからこそ、自らの胸元へと片手を当てる
「 …なら、俺の記憶からコウガの存在を消していい。只"想い"だけは消さないで欲しい。それが供物だ 」
俺はもう…コウガを傍で守ってるやる事は出来ない
だが、コウガの此れからの未来を守る事は出来る
このままだと彼奴は、毒蛇神の"ウィペラ"の様になってしまう
其の未来を避ける為なら、導いて貰う者達との縁を結んでやれば、何か変わるんじゃないか
想いを失わければ、もう一度好意を抱くことが出来る
俺の性格ならきっと…
何度でも彼奴を愛するだろう
「 下らん。記憶なんぞに興味は無い 」
「 俺達は、聖獣として初めて子供を宿そうとした。其の記憶も全部…興味ないか? 」
ライフが与えた気紛れは、他の神々も興味を示していたのは知っている
其れは少なからず、此の紡ぎの神にも興味があっても可笑しくは無い
其れだけ、聖獣は傀儡でいたのだから…
傀儡が獣の様に繁殖をしたなら、" 子 "に関する縁があるはずだ
「 ……そう言えば、御前達の一粒種をどの者にするか…考えていなかったなぁ 」
「( ほら、ノッて来た )」
複数の糸が繋がる片手を動かし、幾つもの糸が繋がった方を見てる様子に、
其れが俺達の子に関する縁であることは察しが付く
「 幾つもの候補があったが…此等を全て切ってしまおう 」
片手に持っていた鋏で、糸を切った様子に酷く胸の奥が痛む
「 候補の縁を切り、新たな縁を結び直すことは出来る。歩んでいない未来ならば… 」
「 如何言う意味だ? 」
顔を白い布で隠している紡ぎの神は、一本の黒銀に染まる糸に指を掛けた
「 其の願いを叶えてやると言っているのさ。但し、御前とこの聖獣…何方の記憶も消す。そして…一粒種の云々は…御前達でもう一度結び直すと良い。妾が行うのは、複数の縁を見せ…出会うきっかけを与える程度 」
必ず出会う運命では無く、複数の中から出逢えと言うのか…?
「 其れをして…コウガは、彼奴は闇から逃れる事は出来るのか? 」
「 何か勘違いしてるようだが、妾は最初から"闇に染める "とは言ってないぞ 」
「 ……は?じゃ……コウガは、幸せになれるのか? 」
一瞬頭が真っ白になったが、途端に黒い糸が伸びた為に、声を張る
「 気が変わった。染めてやろう 」
「 待ってくれ!じゃ…コウガの、此れからの未来は、ウィペラの様にはならないという事か? 」
俺はてっきり、コウガがウィペラの様になるんじゃないかと心配してたから、こうして来ただけで…
もしそうなら、凄い恥ずかしい勘違いをしてた事になる
「 小童が。言ったではないか。縁というのは複数の候補の中から当人が選び、糸を手繰り寄せて引くもの。妾が干渉する事は、良いも悪いも全ての縁を繋ぐ程度。どれを引くかはそやつ次第。だが、今回は妾の腹を立てたからなぁ、御前達の記憶は頂く 」
「 嗚呼、なんだ……そういう事なのか。ふはっ…そうか、早とちりしていた 」
やっと意味を理解した時には、此処に来た自分が馬鹿らしく思え、紡ぎの神に背を向けては口元に手を当て、笑ってしまっていた
神々は、やっぱりコウガを気に入っているんだ
本来なら…、闇に染めるなら其のまま地獄の底まで落すだろうが…
コウガだから、ライフに気に入られてる聖獣だからと、少し甘い考えを持ち
其の様子を傍観しているんだろう
「 コウガ…ごめん、俺のせいで記憶が…… 」
「 ふむ……妾が消さなくとも、己で切ったな 」
「 は?己?コウガ自身か? 」
振り返れば黒銀の糸が、黄金色の糸と繋がっていたのが切り離され、別の黒い糸と結び始める様子に、紡ぎの神はそれを止める様に長い爪を立て、俺の方へと顔を向けた
「 コヤツの記憶から、御前の存在が消えた。そして新たな黒い糸と結ぼうとしている。さぁ、何を差し出す?何を求めるか? 」
「( 心に蓋をしたのだろう…。今の主を選ぶ為に… )」
コウガならきっとそうするだろうと予測はついたから、特に気にすることは無い
「 俺の方の記憶を与える代わりに、彼奴の身近で…一番いい縁と結んで欲しい 」
「 特別に聞き届けてやろう。妾は紡ぎの神…伍色、其方の"紡ぎ"を受け取った 」
紡ぎの神は一瞬で無限と存在する糸を全て繋ぎ合わせていく
一つを変えれば、それを連鎖して出会うはずの者達との関わりが変わっていく
経った一人の縁を変えるだけで、多くの者達の未来が変わっていく
俺のコウガが出会う我が子の選択肢も…
それ迄に会う者達も変わっていく…
けれど、俺の記憶一つでそれが行えるなら安いものだ
「 ありがとう…感謝している 」
「 ……二度はしない…さっさと帰れ 」
次に、瞼を開いた時には宮殿の寝床への戻っていた
「 ……俺は何をしていたんだっけか…。まぁ、その内、分かるだろう 」
何か大切なことを忘れてる気がするが…
何も思い出せない
だが、記憶というのはフッとした時に思い出すものだから
然程気にせず、深い眠りへと落ちる
人間界に降り続いた雨は、
いつの間にか止んでいたようだ……
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