飼い主はオレの子を孕む夢を見る

及川雨音

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飼い主はオレの子を孕む夢を見る

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 オレの飼い主、結城昇はモテる。
 散歩をすれば、近所のOLが「結城さぁ~ん今日もワンちゃん可愛いですねぇ~」とオレをダシに近づいてなんとか連絡先を交換しようと躍起になったり、何時でも「こんにちは、奇遇ですね!」と必ず出くわす自称犬友のストーカー男を大量発生させてしまうほど、魅力的な人間だ。

 だからいつも散歩前にマーキングをする。

 昇はオスだが、何故かメスの生殖器が付いているので、そこにたっぷりと種付けしておく。他のオスの精が入る余地がないほど注ぎ込む。

 「あっ、はぁったくさん、でたね、ぇ」

 靴を履いてリードを持ったまま、玄関で四つん這いになってピストンされていた昇は、中身を溢さないよう貞操帯を装着した。内側にオレの性器を模した玩具が付いている特注品だ。

 「…っ、はあ、圧迫すごぉ。レオンのせーしで子宮いっぱい。もう完全にレオン専用まんこだね。俺がレオンの物だってもっとアピールするために、このままおさんぽしようね?」

 交尾に満足したメスの顔をした昇は、オレの匂いと発情フェロモンが混ざった、嗅げば誰もが昇はオレが所有していると理解する香りを纏っていて、その仕上がりに尻尾が揺れた。

 「ふふ、レオン嬉しい?キリッとしててもしっぽフリフリしちゃって可愛いなぁ。帰ったらお尻にもたっぷり射精させてあげるからね」

 はむ、と耳を喰みながら囁いてくる昇は完全に誘っている。だが飛びかかったオレを避けて、「待て、出来るよね?」と焦らした。

 「あ~イイっ。本能と理性が戦ってるレオンの姿!ホンット可愛い~っ。赤黒テカテカちんぽから汁だらだら垂らして俺を欲しがってて……なのに必死に言うこと聞いて待てしてる~っ!挿れたいよね腰振りたいよねでもまだダーメ」

 こんな時の昇は意地悪だ。散歩コースは一番長距離を選ぶし、自称犬友と無駄話をする。オレが耐える様子を楽しむのだ。

 「そんな顔しないで。ほら、俺を所有してる印、付けてあげるから。皆に見せびらかしに行こ?」

 貞操帯の鍵が首輪にぶら下がる。
 さすが昇。オレの扱いが上手い。
 ブンブン尻尾を振るオレを昇は愛おしそうに見ていた。






 昇の匂いを再度確認する。ふむ。何度嗅いでもやはりマーキングは消えていない。

 「うちのコはレオンくんがすっごく好きでぇ、おさんぽ中はずぅっとキョロキョロ探してるんですよぉ~アタシもぉ、結城さん居るかなぁって探し…あっやだぁ、今のナシで!もう、アタシったら恥ずかしぃ~」

 じゃあなんでこのクソみたいなメス惹き寄せてんだ?
 連れてるメス犬も躾がなってねえし。オレの子種仕込んだ昇に嫉妬して吠えやがって。図々しくも交尾を強請る耳障りな声をガン無視して昇の手を舐める。

 「やあ!偶然ですね!」

 チッ、ストーカーまで来やがった。
 こうなるともうお決まりの展開で、昇と会話しようと周りをウロウロしていた奴らが群がってくる。
 どいつもこいつも…昇はオレのメスだぞクソが。
 不機嫌を察知した昇が、甘い笑顔で顎の下を撫でてきた。
 ああああ可愛すぎる。
 あっおいコラお前ら見んじゃねえ。見惚れるな。この表情も全部昇のすべてはオレのモノなんだよ。

 「わぁ~レオンくんの首輪に付いてるアクセ、カッコいぃ~鍵?ですかぁ~?すっごく似合ってるぅ~」
 「ありがとうございます。実はこれ、本物なんです。ある大事なモノをレオンに守ってもらってるんですよ。ね、レオン?」

 今もオレの形になっている昇の穴を示す鍵。
 オレと昇にしか分からない、番のみ理解できる惚気を聞かされたとも知らず、ステキーとはしゃぐメス共に優越感で尻尾が止まらない。意味深な手つきで鍵を弄る昇の頬を上機嫌に舐めた。






 「あっあぁっずっと出てるっどぷどぷしてりゅうぅぅっっあぁあああぁっ」

 白目を剥いて痙攣した昇は、透明な液体を数回噴いた後にしょわぁ、と尿を漏らした。かまわず尻の奥深くに突き進めば、震えるメス穴がオレの精と一緒に媚び汁を撒き散らした。

 「イってりゅ、イってりゅのにいぃぃ!アクメバカなっちゃうぅっ」

 レオン、レオン、と何度も昇はオレの名前を呼んだ。

 「しゅきしゅきしゅきいぃぃ赤ちゃん産んであげたいっ」

 昇の指がメス穴を見せつけるようにくぱぁ、と開いた。突く振動によってぶびゅっびゅっと精液が飛び出てくる。

 「レオンと俺の子どもここから出すねっ大丈夫、レオンのちんぽでド突かれてわんわん孕み袋に子宮変わったからっ!子孫たくさん残そうねっ!」

 レオン似の子犬いっぱい産むからぁっ、と叫んで昇はアクメ失神した。

 昇……っ!なんて嬉しいことを言ってくれるんだオレの番は……っ!

 尻から引き抜き、孕み袋目掛けて突っ込む。興奮で過去一番太く長くなっている性器は、行き止まりだと思っていた場所を通過して、その奥の壁にぶち当たった。

 「おぐぅ……っ!」

 昇の目が見開き、背がしなった。ひゅー、ひゅー、とか細く息をしている。舌が丸まって震えている。
 こぶが出来る間ドチュドチュ壁を叩いていると、よだれと涙と鼻水を垂らした昇が舌ったらずに懇願してきた。

 「れ、おん…。おしっこ…おしっこ、してぇ…まーきんぐ、して…おれがぁ、れおんのぉ、ものだって、しゅちょーして…っ!おれも、れおんのこども、うんで、れおんはおれのだって、しゅちょーする、からっ!」

 あああ…本当にオレの昇は最高の番だ。

 顔面を舐め回しながら、昇の望み通り腹が膨れるまで、尿と精液を注ぎ続けた。



 おわり
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