《完結》転生したら女から男になっていました♥

ぜらちん黒糖

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第一章

⑦合体……する?

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 女性に変身したマリオは鏡の中の自分に見とれていた。

 この姿は、前世の時の、私が一番輝いていた時の姿だ。

 自分で言うのもなんだけど

「綺麗だわ、私」

 思わず声が出ていた。20歳位の頃かな?

 その時、マリオの側にメースが現れた。

 待ち遠しくて洗面所に来たらしい。

「マ、マリオなのか?」

「ええ、私はマリオよ」

 マリオは自信に満ちた表情で全裸のまま振り向く。

「メース、私を抱いてくれる?」

 少し後ずさりするメースを見て

「あら?おびえているの?」

 ニヤリと笑って微笑みながら

「いいのよ、私を好きにしても」

 そしてマリオの頭の中には、前世で見たエッチシーン(主にスマホで見たエロ動画)が思い出されていた。

「あんなことも、こんなことも、さあ、メース!さあ!」

 自信満々にメースに声をかけるマリオ。

「そっちが来ないなら、こっちから襲うぞお~」

「ま、待てマリオ、は、早まるな」

「何よメース、女が怖いの?筆下ろしは終わっているなんて嘘だったの?」

「筆下ろしは本当だ。だがマリオ、今のお前は抱けない」

「どおしてぇ~~?」

「声色変えるな」

「きゃあ~~メースったら、カワイ~~」

 逃げ出すメースに、追いかけるマリオ。

「はぁはぁはぁ、なぜ逃げるの?メース」

「はぁはぁはぁ、そ、それは、、、」

「はぁはぁ、何よ!はっきり言ってよ!メース」

「はぁはぁ、すまん。女のお前は俺のタイプじゃないんだ」

 がーーーーーん

 マリオはベッドに飛び乗り横になる。

 そしてメースに向かって思い切り開脚して叫ぶ。

「カモン!メーーーース!」

 即答で叫び返すメース。

「NOーーーーーーーーー!」

 開脚を止めて体育座りをするマリオ。

 なぜ、なぜなの?

 なぜメースは私を拒むの?

 傷心のマリオはもう服を着ようとベッドから飛び下りたが、つまずいて壁に頭をぶつけてしまう。

「う、いったぁ~い」

 マリオが痛がっても近寄って来ないメースだったが、一応声をかけて来る。

「おい、マリオ、大丈夫か?」

 マリオは返事をせずに洗面所へ向かう。

 そして鏡に映る自分の顔を見て涙が溢れて来た。

 鏡にはブスな真里が映っていた。

 マリオは全て思い出した。

 真里は子供の頃から男の子に嫌われていたことを。

 それが如実に現れたのが体育の時間で、フォークダンスを踊る時だった。男子は真里の手を軽く触るだけで握ろうとはしなかった。

 中には踊ることを拒否する男子もいた。

「俺、パス」

 真里はショックで一晩中泣いた。朝、鏡を見て驚いた。綺麗な自分が映っていたからだ。

「綺麗な真里」は「ブスな真里」が潜在意識の中で作り上げた虚構だった。

 いつしか「綺麗な真里」は「ブスな真里」を潜在意識の奥底に追いやり、自分を美人と信じる「綺麗な真里」が死ぬ最期まで真里の体を支配した。

 だけどその御蔭で死ぬ間際まで、自分は美人過ぎて男たちは誰も私に手を出そうとしなかった、だなんて思ったまま死ぬことが出来た。

 大学を出て入社した会社には美人や可愛い子は何人もいた。

 真里が25歳のときには、その女子社員たちは寿退社していた。

 30歳のとき同期の他の女子社員たちは、全て寿退社でいなかった。

 真里は綺麗すぎるのも損ね、などと思いながらその後の人生を過ごした。

 実際はただ単に売れ残っただけだったのに。

 マリオは気がつくと男の体に戻っていた。

 そこへメースがやって来て

「びっくりしたぞマリオ。もう変化へんげの魔法は辞めるんだぞ、いいな」

 そう言ってマリオを後ろから抱きしめようとしたが

「やめてくれないか、メース」

「え?でも俺達、これから愛しあうんだろう?」

「私は女の体で愛し合いたいんだ」

「やめろ、あれは失敗だ。男から女には変身は無理なんだよ。変身すれば、またあんな化物になってしまうぞ」

 マリオは泣きながらメースを部屋から追い出した。

 部屋の外で呼んでいるメース。

「おい、マリオ。どうしたんだよ」

「・・・」

「おーい、マリオ、服だけでも返してくれ」

 ドアを開けマリオがメースの服を手渡し、サッと閉める。

「おい、マリオ・・・」

 なぜ追い出されたのか、わからないメース。

 メースはメースで悩む。

 このドアの向こうに、あれほど抱きたかった美しいマリオがいるのに手が出せないなんて

  「・・・辛い」





 マリオは決心する。

 女の私(ブスな真里)を好きになってくれる人は必ずいるはずだから。

 絶対に見つけてその人に私の操を捧げるの。

 マリオはその後も変化へんげの魔法の修練に励むのであった。

「うーん、でも整形の魔法ってないのかしら?」

 真剣に考えるマリオであった。






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