《完結》転生したら女から男になっていました♥

ぜらちん黒糖

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第二章

⑨正彦、無念の死

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 本上正彦ほんじょうまさひこ。20歳。

 彼はアルバイトで貯めたお金を手に、ある病院の泌尿器科へ向かっていた。

 彼の目的は包茎手術であった。

 彼女が出来ても今のままのモノでは、彼女とホテルへ行くことになっても、裸になれない。

 彼女の裸は見たいけど、自分の裸は見せられない。

 いや、見せられるけど見せたくない。

 そんな状態になるので、正彦は泌尿器科へ行くことにした。

 受付に行くと若くて可愛い女の子がいた。

「初めてですか?」

「はい」

 問診票手渡され記入していく正彦。

 最後の行に、こう書いてあった。

 包茎ですか?

  YES NO

 正彦は小さくYESに丸をした。


 手術は無事成功しその後、抜糸も終わり1ヶ月後には正彦は完全体になった。

 そしてさらに念のためもう2ヶ月、大事を取って様子を見た。

 完全に大丈夫なのを確認して、彼女を食事に誘った。

 今日は本当に久しぶりの彼女とのデートであった。

 自信に満ちた正彦は、オールバックに伊達メガネ、紺のジャケットに黒のスラックス、黒の革靴と決めて彼女との待ち合わせ場所に向かった。

 高層階ホテルのレストランの窓際に座る2人。

 ワインを飲みながら、ほろ酔い気分になる。

 沙織が正彦を見て言う。

「ねえどうしたの?」

「何が?」

「今日の正彦、なんだか自信に満ち溢れた顔してるわ」

「ふふふ、その通り。今の俺に怖いものはない」

「まあ、どういう風の吹き回し?」

「え?」

「この間はホテルへ入ろうって言ったら逃げたくせに」

「あー、まあ、あった・・かな?そんなことも。」

 正彦はスーツの胸ポケットから、カードキーを取り出して、指と指の間に挟み、かっこつけて沙織に見せた。

 自信満々の顔で話しかける。

「部屋は取ってある。泊まっていくだろう?」

 正彦が力強い声で沙織に話しかけると、待ってましたとばかりに沙織が返事をする。

「ええ、もちろん」

 2人はエレベーター乗り場の前に立っていた。

 ドアが開いたのでまず最初に正彦が乗り込んだ。

 しかしすぐに沙織が叫ぶ。

「正彦! 危ない!」

 正彦の足元にはあるはずのエレベーターがなかった。

 沙織の悲鳴が響く中、正彦は悲鳴を上げながら、暗く細長い奈落へ落ちて行った。

 夜、テレビからニュースが流れる。

「今日の午後8時、都内のホテル◯◯の10階のエレベーター昇降口から男性が転落しました。扉が開いて男性が乗り込んだ時にはエレベーターがなかったそうです。現在警察は事故の原因を詳しく調べています」








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