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第8話
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不幸な出来事があったあと、誤解を解いたガイとリンは、乾いた運動着に着替え、焚き火を挟んで向かい合って話していた。ガイから状況を確認したリンは、非常に気まずそうに謝罪した。
「……悪い、逆の状況なら、多分同じことをしたと思う……」
「分かってくれたなら、嬉しいよ」
「……すまねぇ。シールドが残ってたら、お前だけでも戻れたかも知れないのに」
ガイもリンも、魔力を消費し尽してシールドが無い状態。この状態ではまともに戦闘ができない。魔物相手の攻撃をかすっただけでも命を落としかねない。今は体力と魔力の回復に努め、シールドを回復するのを待っている状態だった。
「いや、シールドがあっても、あの場でできることはなかったよ……」
リンへの慰めでも何でもなく、ガイはそう言った。実際、戦闘ではほとんど役に立てずにこの状況だ。それでも、移動できるなら、残った2人の様子も気になるし、戻りたい気持ちはあった。しかし、
「それに……」
とガイは川の方に視線を向ける。今も大きな音を立てている大きな滝を見ると、リンもそちらを見て納得した。
「あれを遡るのは素人のあたしらには無理か……」
滝は十数メートルはあった。水を避ければ崖になっているが、ほとんど垂直の壁を登るには、装備も経験も足りない。迂回するルートを探すべきだろう。
リンが、不安そうに尋ねる。
「……どうする?」
「今さら聞く?」
ガイは自分の指示通りならこうはいかなかった、とは到底思えない状況ではあったが、今まで無視されたのに困った時にだけ聞かれるのは、都合が良すぎないかとも思う。怒っているというより、呆れていた。
「……最初の指示を無視したのは悪いと思ってる」
しおらしい様子でリンがそう言った。
「大熊相手に命令無視したのは、あそこで先に仕掛けなきゃ、生き残れないと思った……ビビったんだ。ここで倒さないと、全滅するって」
リンが膝を抱えて座り直す。魔物に出会った恐怖で判断を間違うのは理解できた。
「……あの場でちゃんと動ける奴なんていなかったから、しょうがない。俺だって最善で動けたなんて思ってないから、命令無視は……あまり気にしてない」
「ごめん。……ありがとう」
わかった、と謝罪を受け取り、ガイは話題を戻した。
「それで、明日は……シールドの回復を待って、はぐれた際の合流ポイントに決めておいた駐屯所に向かおう」
「あいつらは……いいのか?」
リンは残ったサトミやアカリのことを想像したのか、言いづらそうに聞いてきた。彼女らが既に大熊に殺されている……そんな最悪の状態を予想したのかもしれない。
ガイにもその懸念はある。しかし、そこまで最悪の事態にはなっていないのではないかと、だいぶ楽観視していた。
「もうあの場にいないと思う。サトミに、自衛隊の人が残っているし、倒した……とはさすがに思えないから、何とか逃げたと思う」
ガイがそう断言したことで不安が紛れたのか、リンは少しだけ顔をほころばせた。
「サトミって賢者のこと、随分信頼してるんだな……」
「まぁね。そうは言っても、ちゃんと頼れなかったわけだけど」
何せ、賢者と呼ばれる彼女は、これまでに数々の魔法を発明している。その魔法の中には、逃げるのに適した魔法が、きっとあっただろう。
(もっとサトミに頼ればよかったんだ……頭が回ってなさすぎた)
ガイは自分の行動を反省した。指示できたのは最初だけ。その後は頭が回らずに、実力の足りない自分が、アカリとリンを何とかフォローしようと前に出た結果、このざまである。結果的にはリンを助けられたので無駄ではなかったが、最善には程遠い結果だろう。
「そうなると、残った奴らも駐屯所に向かう?」
「うん。仮に大熊から逃げつつ戦っているなら、確実に倒せる戦力が必要だ」
「どっちにしろ、中継拠点に向かう必要があるってことか」
会話がひと段落すると、沈黙がおりた。耳には大自然の音がBGMとして入ってきていたが、静けさが気まずい。
ぐぅ~……っと自分の腹がなった。恥ずかしさに顔を赤らめながら、リンに向かって言った。
「なんか食べない?」
「ふっくく。いいな。飯にしようぜ」
リンは笑いをかみ殺しながら、ガイの提案に乗った。
2人はポーチから夕飯を取り出す。学園では自衛隊と連携している関係上、手に入りやすい非常食、戦闘糧食だ。
パックご飯とカレー、それらを温めるため、火を使わずに温められるサバイバルヒーターにぶち込む。数分待って食事を取り出すと、温かいご飯を食べることができた。
しばらく、2人で無言でご飯とカレーを食べ始める。
「なぁ、お前はなんでダンジョンに潜るんだ?」
「えっ?」
突然に降った話題の内容と、話しかけられるとは思っていなかったガイは固まった。カレーをかきこんでいたスプーンを動かす手がとまった。
「なんだよ……」
「ごめん、ちょっと意外な話題だったというか」
手を動かし、意味なくカレーをご飯と混ぜながら、先生にも言った目標を話した。
「普通にいい成績とって、学園を卒業して。いい企業に入ることだよ」
「なんだよそれ。そういう建前みたいなのは良いって」
リンが口を尖らせた。どうやら、誤魔化されたと思ったらしい。
「ほ、本気だって!」
「嘘ではないだろうけどよ、全部じゃないだろ。なら、なんでお前は冒険者であることにこだわる?」
「それは……」
指摘され、無意識で蓋をしてきた事実に、気付かされる。彼女が言いたいのは、なんで命をかける冒険者を、たった一時でもする必要があるのか? ということだった。
そうしたい、と思う理由は、一つしかなかった。
「小さい時の、約束で……」
「へぇ、約束。どんな?」
面白そうな話題にニヤニヤしだすリン。
「わ、笑わない?」
「絶対笑わねーって!」
絶対笑う前振りだろそれ! とか思いつつも、言わないと解放してくれなさそうな雰囲気に、ガイは観念して伝えた。
「ダンジョン……になるって約束したから」
「なんて? よく聞こえなーい」
く、最後の悪あがきが……ガイの聞こえるかどうかの小声で乗り越えようという小細工は空しく不発となった。
「だから、ダンジョンを攻略して、伝説になるって約束したから!」
勢いで言い切って、残ってたカレーをガっとかきこむ。子供の頃に夢見た、分不相応な夢だ。
きっと笑われるだろう、そう思っていたガイは、いくら待ってもそんな反応が返ってこず、リンの様子を伺う。彼女は驚いたような顔をして、こっちを見ていた。
「な、何?」
「い、いや、何でもない。そういう約束を……したんだ? 女の子と?」
「う……まぁ、当たってるけど」
「ふ、ふーん。いいんじゃね。なったらいいじゃん。レジェンドでもサーガでも」
と、ちょっと早口で言われた。焚き火の明かりの加減なのか、顔が赤いように見えた。
「それはもういいよ……ここまで話したんだから、リンの理由も聞かせてよ」
ガイは反撃だ! と言わんばかりにそう言った。
「あ、あたし? あたしは……秘密。さ、もう休もうぜ。明日の移動は早い方がいいだろうし」
「えっ、ちょ……ずるっ!」
「先、休ませてもらうわ。見張りは3時間交代な」
「お、おい……」
リンは言いたいことだけ言って、ゴミを片付け、さっさと用意したシュラフに包まって横になり、ガイに背を向けた彼女に、ガイは抗議の視線を向けていた。
(何だよそれ、俺が恥をかかされただけ……!?)
笑われなかったからよかったけれど。そう思いなおして食べ終わったゴミをポーチに片付ける。
(あれ、でも細かい話はしなかったけど、なんでレジェンドとか、サーガとか約束した時の言葉……でてきたんだろう?)
その疑問に答えはでなかったし、すぐにどうでもよくなって、ガイはそのことを考えるのをやめ、大自然のBGMを聞きながら、周囲の見張りをすることにした。
次の日。
雨が降ることもなく、ダンジョン内にしてはゆっくりと休息を取れた2人は、昨日の方針通り、拠点に向かうことにした。しかし、
「置いていけよ。助けが来るまで、ここで待てるって」
問題が発生していた。今朝、出発しようとしたところ、リンが身体の痛みを訴えたからだ。大熊との戦いで一晩休んで、休息を挟んで緊張が適度に緩んだことで、痛みを自覚したらしい。
骨折はしていないらしいが、極度の筋肉痛と、大熊に吹き飛ばされた際に無理に跳んだらしく、足を痛めていた。大熊の攻撃は、大半はシールドの機能で何とか防げたようだったが、足以外にも痛みがある箇所があり、戦闘は難しい、と自己申告してきた。
「駐屯地までなら大丈夫。そこまでなら運べる」
ガイは準備運動しながら言った。食事と、交代制ではあったが睡眠をとれたことで気力は充実している。シールドも作動しているし、問題なく移動できそうだ。
「ふん、そこまで言うなら好きにしろよ」
ガイは背負い紐をポーチから取り出す。ポールがついており、背負われる負傷者が自分の太ももをそこに載せられ、簡単に背負われることができる構造だ。ガイへかかる重量も、背負い紐と接続されているポールを通して、両肩に分散できるため、ガイは腕を使わずに済む。
ガイはかがんだ状態からリンを背負い、ゆっくりと立ち上がってみた。問題なく移動できそうだ。
「! ……途中で体力なくなったら、休んでいい?」
だが、人一人背負うのである。しかも舗装もされておらず、道などない道をいく。重量には不安を覚えるガイであった。
「……てめぇ、そこは嘘でも羽根のように軽いとか言っとけよ」
ガっ、とゲンコツを食らい、ガイはこれ以上体力を減らさないために歩き出した。
「……悪い、逆の状況なら、多分同じことをしたと思う……」
「分かってくれたなら、嬉しいよ」
「……すまねぇ。シールドが残ってたら、お前だけでも戻れたかも知れないのに」
ガイもリンも、魔力を消費し尽してシールドが無い状態。この状態ではまともに戦闘ができない。魔物相手の攻撃をかすっただけでも命を落としかねない。今は体力と魔力の回復に努め、シールドを回復するのを待っている状態だった。
「いや、シールドがあっても、あの場でできることはなかったよ……」
リンへの慰めでも何でもなく、ガイはそう言った。実際、戦闘ではほとんど役に立てずにこの状況だ。それでも、移動できるなら、残った2人の様子も気になるし、戻りたい気持ちはあった。しかし、
「それに……」
とガイは川の方に視線を向ける。今も大きな音を立てている大きな滝を見ると、リンもそちらを見て納得した。
「あれを遡るのは素人のあたしらには無理か……」
滝は十数メートルはあった。水を避ければ崖になっているが、ほとんど垂直の壁を登るには、装備も経験も足りない。迂回するルートを探すべきだろう。
リンが、不安そうに尋ねる。
「……どうする?」
「今さら聞く?」
ガイは自分の指示通りならこうはいかなかった、とは到底思えない状況ではあったが、今まで無視されたのに困った時にだけ聞かれるのは、都合が良すぎないかとも思う。怒っているというより、呆れていた。
「……最初の指示を無視したのは悪いと思ってる」
しおらしい様子でリンがそう言った。
「大熊相手に命令無視したのは、あそこで先に仕掛けなきゃ、生き残れないと思った……ビビったんだ。ここで倒さないと、全滅するって」
リンが膝を抱えて座り直す。魔物に出会った恐怖で判断を間違うのは理解できた。
「……あの場でちゃんと動ける奴なんていなかったから、しょうがない。俺だって最善で動けたなんて思ってないから、命令無視は……あまり気にしてない」
「ごめん。……ありがとう」
わかった、と謝罪を受け取り、ガイは話題を戻した。
「それで、明日は……シールドの回復を待って、はぐれた際の合流ポイントに決めておいた駐屯所に向かおう」
「あいつらは……いいのか?」
リンは残ったサトミやアカリのことを想像したのか、言いづらそうに聞いてきた。彼女らが既に大熊に殺されている……そんな最悪の状態を予想したのかもしれない。
ガイにもその懸念はある。しかし、そこまで最悪の事態にはなっていないのではないかと、だいぶ楽観視していた。
「もうあの場にいないと思う。サトミに、自衛隊の人が残っているし、倒した……とはさすがに思えないから、何とか逃げたと思う」
ガイがそう断言したことで不安が紛れたのか、リンは少しだけ顔をほころばせた。
「サトミって賢者のこと、随分信頼してるんだな……」
「まぁね。そうは言っても、ちゃんと頼れなかったわけだけど」
何せ、賢者と呼ばれる彼女は、これまでに数々の魔法を発明している。その魔法の中には、逃げるのに適した魔法が、きっとあっただろう。
(もっとサトミに頼ればよかったんだ……頭が回ってなさすぎた)
ガイは自分の行動を反省した。指示できたのは最初だけ。その後は頭が回らずに、実力の足りない自分が、アカリとリンを何とかフォローしようと前に出た結果、このざまである。結果的にはリンを助けられたので無駄ではなかったが、最善には程遠い結果だろう。
「そうなると、残った奴らも駐屯所に向かう?」
「うん。仮に大熊から逃げつつ戦っているなら、確実に倒せる戦力が必要だ」
「どっちにしろ、中継拠点に向かう必要があるってことか」
会話がひと段落すると、沈黙がおりた。耳には大自然の音がBGMとして入ってきていたが、静けさが気まずい。
ぐぅ~……っと自分の腹がなった。恥ずかしさに顔を赤らめながら、リンに向かって言った。
「なんか食べない?」
「ふっくく。いいな。飯にしようぜ」
リンは笑いをかみ殺しながら、ガイの提案に乗った。
2人はポーチから夕飯を取り出す。学園では自衛隊と連携している関係上、手に入りやすい非常食、戦闘糧食だ。
パックご飯とカレー、それらを温めるため、火を使わずに温められるサバイバルヒーターにぶち込む。数分待って食事を取り出すと、温かいご飯を食べることができた。
しばらく、2人で無言でご飯とカレーを食べ始める。
「なぁ、お前はなんでダンジョンに潜るんだ?」
「えっ?」
突然に降った話題の内容と、話しかけられるとは思っていなかったガイは固まった。カレーをかきこんでいたスプーンを動かす手がとまった。
「なんだよ……」
「ごめん、ちょっと意外な話題だったというか」
手を動かし、意味なくカレーをご飯と混ぜながら、先生にも言った目標を話した。
「普通にいい成績とって、学園を卒業して。いい企業に入ることだよ」
「なんだよそれ。そういう建前みたいなのは良いって」
リンが口を尖らせた。どうやら、誤魔化されたと思ったらしい。
「ほ、本気だって!」
「嘘ではないだろうけどよ、全部じゃないだろ。なら、なんでお前は冒険者であることにこだわる?」
「それは……」
指摘され、無意識で蓋をしてきた事実に、気付かされる。彼女が言いたいのは、なんで命をかける冒険者を、たった一時でもする必要があるのか? ということだった。
そうしたい、と思う理由は、一つしかなかった。
「小さい時の、約束で……」
「へぇ、約束。どんな?」
面白そうな話題にニヤニヤしだすリン。
「わ、笑わない?」
「絶対笑わねーって!」
絶対笑う前振りだろそれ! とか思いつつも、言わないと解放してくれなさそうな雰囲気に、ガイは観念して伝えた。
「ダンジョン……になるって約束したから」
「なんて? よく聞こえなーい」
く、最後の悪あがきが……ガイの聞こえるかどうかの小声で乗り越えようという小細工は空しく不発となった。
「だから、ダンジョンを攻略して、伝説になるって約束したから!」
勢いで言い切って、残ってたカレーをガっとかきこむ。子供の頃に夢見た、分不相応な夢だ。
きっと笑われるだろう、そう思っていたガイは、いくら待ってもそんな反応が返ってこず、リンの様子を伺う。彼女は驚いたような顔をして、こっちを見ていた。
「な、何?」
「い、いや、何でもない。そういう約束を……したんだ? 女の子と?」
「う……まぁ、当たってるけど」
「ふ、ふーん。いいんじゃね。なったらいいじゃん。レジェンドでもサーガでも」
と、ちょっと早口で言われた。焚き火の明かりの加減なのか、顔が赤いように見えた。
「それはもういいよ……ここまで話したんだから、リンの理由も聞かせてよ」
ガイは反撃だ! と言わんばかりにそう言った。
「あ、あたし? あたしは……秘密。さ、もう休もうぜ。明日の移動は早い方がいいだろうし」
「えっ、ちょ……ずるっ!」
「先、休ませてもらうわ。見張りは3時間交代な」
「お、おい……」
リンは言いたいことだけ言って、ゴミを片付け、さっさと用意したシュラフに包まって横になり、ガイに背を向けた彼女に、ガイは抗議の視線を向けていた。
(何だよそれ、俺が恥をかかされただけ……!?)
笑われなかったからよかったけれど。そう思いなおして食べ終わったゴミをポーチに片付ける。
(あれ、でも細かい話はしなかったけど、なんでレジェンドとか、サーガとか約束した時の言葉……でてきたんだろう?)
その疑問に答えはでなかったし、すぐにどうでもよくなって、ガイはそのことを考えるのをやめ、大自然のBGMを聞きながら、周囲の見張りをすることにした。
次の日。
雨が降ることもなく、ダンジョン内にしてはゆっくりと休息を取れた2人は、昨日の方針通り、拠点に向かうことにした。しかし、
「置いていけよ。助けが来るまで、ここで待てるって」
問題が発生していた。今朝、出発しようとしたところ、リンが身体の痛みを訴えたからだ。大熊との戦いで一晩休んで、休息を挟んで緊張が適度に緩んだことで、痛みを自覚したらしい。
骨折はしていないらしいが、極度の筋肉痛と、大熊に吹き飛ばされた際に無理に跳んだらしく、足を痛めていた。大熊の攻撃は、大半はシールドの機能で何とか防げたようだったが、足以外にも痛みがある箇所があり、戦闘は難しい、と自己申告してきた。
「駐屯地までなら大丈夫。そこまでなら運べる」
ガイは準備運動しながら言った。食事と、交代制ではあったが睡眠をとれたことで気力は充実している。シールドも作動しているし、問題なく移動できそうだ。
「ふん、そこまで言うなら好きにしろよ」
ガイは背負い紐をポーチから取り出す。ポールがついており、背負われる負傷者が自分の太ももをそこに載せられ、簡単に背負われることができる構造だ。ガイへかかる重量も、背負い紐と接続されているポールを通して、両肩に分散できるため、ガイは腕を使わずに済む。
ガイはかがんだ状態からリンを背負い、ゆっくりと立ち上がってみた。問題なく移動できそうだ。
「! ……途中で体力なくなったら、休んでいい?」
だが、人一人背負うのである。しかも舗装もされておらず、道などない道をいく。重量には不安を覚えるガイであった。
「……てめぇ、そこは嘘でも羽根のように軽いとか言っとけよ」
ガっ、とゲンコツを食らい、ガイはこれ以上体力を減らさないために歩き出した。
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