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Cross-purposes of the love
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「――――むざむざと、愛しい君が他所に持って行かれるのを、この私が指を咥えて見ている訳がないだろう」
そう呟き、強い酒を再び口に含むと、アレンは深く達実へと口付けた。
「うぅ……ん」
コクリと、達実の喉がそれを嚥下する。
「ふふふ……」
達実が、自らアルコールに弱いと教えてくれたのは渡りに船だった。
どのタイミングで彼を口説こうかと、アレンはずっと思い悩んでいたのだ。
相当強い酒を飲ませたので、そう簡単には正気に戻らないだろう。
だが、いずれは目を覚ます。
その前に身体を蕩けさせ、後戻りが出来ない程に燃え上がらせておかなければ。
「アリゾナで出会った君は、古代の化石を発掘に、かの地を訪れたていたワケだが……私はそんな物なんの興味もなかったが、君の為に、発掘の基金と博物館を建造するプロジェクトを新たに立ち上げたんだよ。喜んでくれるかい? 」
滑らかな達実の腹部を、優しく上下に触りながら、そう囁く。
「――――今でも、考古学者になりたいんだろう? ソレくらい知っているよ。金にもならない考古学など何の興味もないが、君がそれを志すならば、私も出来るだけ考古学を好きなフリをしてあげよう」
アレンは優しく話しかけながら、達実の履いているショートパンツと下着を、ゆっくりと降ろす。
すると、滅多に日に当たらない神聖な場所が、白日の元へと晒された。
…………その、場所。
柔らかく淡い色をした叢と……そして、綺麗な形をした陰茎が目に入る。
「おお! なんと美しい……! 」
思わず、アレンは感嘆の声を上げていた。
達実の陰茎は、彼がまったく遊んでいないのがよく分かる、ピュアなピンク色だ。
皮もまだ完全に剥けておらず、可愛い鈴口がちょこっと顔を出している。
「私は……オメガの男ならば何度か抱いた事があるが、君は、彼らとは完全に別物だね。もう十八になるというのに、こんなに無垢な身体をしているなんて――――」
まったく手垢の付いていない裸身を前にして、アレンは、眩しいものを見るように目を細めた。
そして、出来るだけ優しく、そっと陰茎に右手を這わす。
まだ柔らかい達実のそれに触れただけで、アレンの方が激しく勃起しそうだ。
「君は――とんでもない肉体をしているな……。最高の男娼だと持て囃されていたニューヨークのオメガよりも、ずっと上質だ」
どうにか興奮する自分を抑えながら、アレンは静かに手にしたそれへ顔を近付ける。
口の中へ含むと、柔らかい和毛がアレンの頬をくすぐった。
「うぅ……ん……」
微かに息をもらすが、達実はまだ起きる気配はない。
アレンはそれを確かめると、付け根から先端までを、丁寧に上下に舐る。
鈴口にも舌先を這わせると同時に、双玉もくにくにと手で転がす。
――――アレンは、相手が例え最上級と評価されるオメガであっても、自分の性器に奉仕するよう命じた事はあっても、逆に相手を愛撫する事はなかった。
彼はいつも、横柄な王そのままに相手を腰へ乗せて「さぁ、自分で動け」と命じるだけだ。
だがそれでも、彼の男根を自ら咥え込んだオメガ達は快楽の咆哮を上げながら、自ら腰を振り乱してイキ狂った。
彼の、アルファとしての圧倒的な魅力とパワーに酔いしれて、誰もが口から涎を垂らし、陰茎からは潮を噴いて悶えたのだ。
故に、アレンは誰かに傅いて、このように自ら口淫を施すなど……それこそ、本当に初めての事だ。
普段の彼を知っている者が見たならば、腰を抜かすかもしれない。
だが――――恋焦がれる美神を前にしては、彼もただの男であった。
「……あ……ん」
眠っている達実の口から、徐々に甘い声がもれる。
その声を聴いただけで――――先に、アレンの方が軽く放出してしまった。
「Shit! 」
逸る気持ちを抑えるのも、拷問のようだ。
そう呟き、強い酒を再び口に含むと、アレンは深く達実へと口付けた。
「うぅ……ん」
コクリと、達実の喉がそれを嚥下する。
「ふふふ……」
達実が、自らアルコールに弱いと教えてくれたのは渡りに船だった。
どのタイミングで彼を口説こうかと、アレンはずっと思い悩んでいたのだ。
相当強い酒を飲ませたので、そう簡単には正気に戻らないだろう。
だが、いずれは目を覚ます。
その前に身体を蕩けさせ、後戻りが出来ない程に燃え上がらせておかなければ。
「アリゾナで出会った君は、古代の化石を発掘に、かの地を訪れたていたワケだが……私はそんな物なんの興味もなかったが、君の為に、発掘の基金と博物館を建造するプロジェクトを新たに立ち上げたんだよ。喜んでくれるかい? 」
滑らかな達実の腹部を、優しく上下に触りながら、そう囁く。
「――――今でも、考古学者になりたいんだろう? ソレくらい知っているよ。金にもならない考古学など何の興味もないが、君がそれを志すならば、私も出来るだけ考古学を好きなフリをしてあげよう」
アレンは優しく話しかけながら、達実の履いているショートパンツと下着を、ゆっくりと降ろす。
すると、滅多に日に当たらない神聖な場所が、白日の元へと晒された。
…………その、場所。
柔らかく淡い色をした叢と……そして、綺麗な形をした陰茎が目に入る。
「おお! なんと美しい……! 」
思わず、アレンは感嘆の声を上げていた。
達実の陰茎は、彼がまったく遊んでいないのがよく分かる、ピュアなピンク色だ。
皮もまだ完全に剥けておらず、可愛い鈴口がちょこっと顔を出している。
「私は……オメガの男ならば何度か抱いた事があるが、君は、彼らとは完全に別物だね。もう十八になるというのに、こんなに無垢な身体をしているなんて――――」
まったく手垢の付いていない裸身を前にして、アレンは、眩しいものを見るように目を細めた。
そして、出来るだけ優しく、そっと陰茎に右手を這わす。
まだ柔らかい達実のそれに触れただけで、アレンの方が激しく勃起しそうだ。
「君は――とんでもない肉体をしているな……。最高の男娼だと持て囃されていたニューヨークのオメガよりも、ずっと上質だ」
どうにか興奮する自分を抑えながら、アレンは静かに手にしたそれへ顔を近付ける。
口の中へ含むと、柔らかい和毛がアレンの頬をくすぐった。
「うぅ……ん……」
微かに息をもらすが、達実はまだ起きる気配はない。
アレンはそれを確かめると、付け根から先端までを、丁寧に上下に舐る。
鈴口にも舌先を這わせると同時に、双玉もくにくにと手で転がす。
――――アレンは、相手が例え最上級と評価されるオメガであっても、自分の性器に奉仕するよう命じた事はあっても、逆に相手を愛撫する事はなかった。
彼はいつも、横柄な王そのままに相手を腰へ乗せて「さぁ、自分で動け」と命じるだけだ。
だがそれでも、彼の男根を自ら咥え込んだオメガ達は快楽の咆哮を上げながら、自ら腰を振り乱してイキ狂った。
彼の、アルファとしての圧倒的な魅力とパワーに酔いしれて、誰もが口から涎を垂らし、陰茎からは潮を噴いて悶えたのだ。
故に、アレンは誰かに傅いて、このように自ら口淫を施すなど……それこそ、本当に初めての事だ。
普段の彼を知っている者が見たならば、腰を抜かすかもしれない。
だが――――恋焦がれる美神を前にしては、彼もただの男であった。
「……あ……ん」
眠っている達実の口から、徐々に甘い声がもれる。
その声を聴いただけで――――先に、アレンの方が軽く放出してしまった。
「Shit! 」
逸る気持ちを抑えるのも、拷問のようだ。
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