【完結】記憶喪失の男の人を助けたら私のストーカーでした!?

十六原

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まとめると

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あれから二人で話しながら、今の状況を整理した。と言っても、彼は私の質問に答えていただけなんだけど。記憶喪失になっているのは彼なんだから、もう少し焦ってほしい、なんて思ってしまった。

とりあえず、彼について今わかっていることをまとめると。

名前はわからない。
年齢もわからない。
家もわからない。
お金もスマホも手元にない。何も持っていない。
私と友達になりたい。

以上だ。
改めて、あまりの情報量の少なさにため息が漏れる。
でも仕方がないのだ。だって本当に覚えていないらしいし。

最後の一つは意味不明だが、唯一彼が自ら報告してきたことなので一応付け足しておいた。

「友達になりたいって、なんなんですか?」

とはいえ、本当に全く意味がわからないのでもう少し詳しく教えてもらえないかと思い、彼に尋ねた。

「どうしてかは僕にもわからないんです。だけど、あなたの顔を見ていると、何かを思い出しそうな……そんな気がして」
「え? でも、私たちって初対面ですよね?」
「うーん……そう、ですよね。変ですよね……」

そう。変なのだ。
もちろん、私と彼が以前から知り合いだったとか、そういう事情があってのその発言ならわかる。でも、実際は彼と私は間違いなくこれが初対面。彼が何かを思い出すきっかけが私にあるわけないのだ。

だけど、それを私が指摘したら彼はひどく落ち込んでしまったらしい。しゅんと肩を落として悲しげな顔をする彼を見ていると、なんだか私が悪かったような気がしてきてしまう。

「あ、別にあなたを責めているわけじゃないですよ。あなただって、好きで記憶をなくしているわけじゃないでしょうし……」
「……で、でも、迷惑をかけてしまってはいます……よね」
「それは……」

私が言い淀むと、彼はやっぱり、というようにさらに肩を落としてしまう。彼の醸し出すどんよりとした空気に、私まで暗い気持ちになってきた……。
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