【完結】記憶喪失の男の人を助けたら私のストーカーでした!?

十六原

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初めての ★

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今告白されたばかりなのに、その勢いのまま一線を越えてしまうなんてさすがに早すぎる。正直そう思ったけれど、初恋の嫌な思い出を早く上書きしてしまいたい気持ちもあった。これを逃したら、もう一生恋なんかできないんじゃないかみたいな不安も。
それに、黒太郎くんとならきっと大丈夫。彼の本当の名前すら知らないくせに、不思議とそう思ってしまう自分がいて。私は少し迷いつつも、こくりと頷いた。
すると、彼は嬉しそうな表情を浮かべながら再び口づけてきた。今度はさっきよりも長くて深いものだった。舌を絡めとられて、頭の中がぼうっとしてくる。こんなキスをするのは初めてで、どうしていいかわからない。でも、キスの合間に彼が優しく頭を撫でてくれるのが嬉しくて、私も彼の背中に腕を回した。
どれぐらいの間そうしていたのかわからないけれど、ようやく解放された時にはすっかり身体の力が抜けてしまっていた。荒くなった呼吸を整えていると、いつの間にか服の中に手を入れられていたことに気づく。

「……っ!」

下着越しに大きな手で包み込まれるようにして胸に触れられて、思わず声が出そうになる。下着の上から先端を引っ掻かれると思わずぴくりと肩が跳ねて、恥ずかしさに顔が熱くなった。

「……っ、……ぁ……」

直接触れてほしい。そう思ってもなかなか言い出せずにいるうちに、気がつくとブラジャーを取り払われていた。大きな手が胸に添えられ、ゆっくりと揉みほぐされる。同時にもう片方の手で敏感になった部分を擦るように刺激されて、頭がおかしくなりそうになる。
最初はくすぐったかっただけのはずなのに、だんだん変な気分になってくるのが自分でもわかった。どうしよう。すごく気持ち良い。
無意識のうちに腰が揺れてしまう。まるで強請っているみたいで恥ずかしいのに、止められない。そのうちに彼の指先が胸の先端を捉えて、軽く摘まんできた。

「……や……っ」

そのまま引っ張られたり押し潰されたりして、何度も執拗に弄ばれる。くりくりと弄られていると、痛みとは違う何かを感じて戸惑う。こんなところ、今まで一度も意識したことなんてなかったというのに。どうしてだろう。彼にされると全然違うのだ。気がつけば両方の乳首が硬く立ち上がっていて、ぴんと張り詰めていた。彼は片方を口に含むと、飴玉のように転がし始めた。ちゅぱ、という音と共に熱い粘膜に包まれた突起が、ざらついた舌で舐め上げられる。その度に電流のような快感に襲われて、背中がぞくぞくした。

「ぁ、……ゃあ、んっ……」

彼は口に含んだまま強く吸ったり甘噛みしたりを繰り返した後、尖らせた舌先でつついたりしながら、丁寧に愛撫を続ける。そのたびに私は甘い吐息を漏らした。しばらく続けていると、今度は反対側にも同じようにされ、交互に可愛がられる。両胸を同時に責められるたびに生まれる快楽に溺れてしまいそうになる。

(だめ。これ以上されたら……!)

次第に耐えられなくなってきて、身をよじる。しかし、逃がさないというようにもう片方の手で腰を押さえつけられてしまう。私は咄嵯に彼の手首を掴んだ。これ以上は駄目だと思った。
私は何も言えずに押し黙っていたが、やがて意を決して口を開く。

「ちょ、ちょっと待って」
「……うん?」

彼は動きを止めると、不思議そうに私を見下ろした。その視線から逃れようと、慌てて俯く。こんなことを言うのはどうかと思っていたけど、もう我慢できなかった。私は震える声で続けた。

「ごめんね、私、まだこういうことしたことないの……。だから……」
「大丈夫ですよ。僕もそろそろおしまいにしようかなって思ってたところです。……怖がらせちゃってごめんなさい」
「え……?」
「ゆかりさんが可愛くてついたくさん触れちゃいましたけど……僕はちゃんと、ゆかりさんのこと大事にしたいから。だから、今日はここまでにしましょうか」

彼は優しく微笑むと、私の頭をぽんぽんと撫でた。それからもう一度キスをして、ぎゅっと抱きしめてくれる。
私は彼の腕の中で、ほっとしたような残念なような複雑な気持ちになっていた。彼の優しさがすごくすごく嬉しくて、でもちょっとだけ寂しい。そんなことを思う自分がなんだか恥ずかしくて、私は彼の胸に顔を埋めた。

「ふふ、甘えてるんですか? ……かわいい」

彼が嬉しそうにしているのがわかって、余計に顔が上げられなくなる。きっと今、耳まで真っ赤になっているに違いない。今更になってやっぱりもう少し触ってほしくなったなんて、言えるわけない。

(でも、やっぱり……)
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