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57.消滅させてくれる相手・私の敵
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……………………………………
「嬉しそうだな」
彼はある日、可愛がっている人形に問いかけた。
いつでも何処か、泣きそうな、その瞳が、何処か違っている。気付いたのは、あの真っ赤な「銃」と一緒に行動させた後だった。
「判る?」
人形は彼に笑いかけた。
仕事が無い時には、この人形は彼の元に戻ってきていた。いつもの事だ。
「何があった?」
問いかけには大した理由は無かった。
ただ、大気を通して伝わってくるこの人形の気配が、それまでとは違っていたのだ。
穏やかな、陽の光の様な。
色素の薄い瞳は、いつも彼に向かって、何かを欲しがっていた。それが何と口にすることは無かった。人形自身も、それが何なのか判らないのだろう、と彼は思っていた。
判らないけれど、泣きながら、手を伸ばして。それでも掴めない、何か。
形の無い、何か。
それを自分が与えられるとは、彼は考えていなかった。もとられても、与えられない。
求めを無視していた訳ではない。
「絶対に奴には言わないよね?」
「奴?」
「あんたの、銃」
ああ、と彼はうなづいた。決して会うのに乗り気では無かったはずなのに。どうやら上手くやっていたらしい。その時の仕事は上手く解決できた様であるし、「銃」もこの人形に関してはまんざらでは無かった様子だった。
だから、「銃」には、この人形のねじが切れた時の「信号」を手渡した。
責任を放棄している。そう考えない訳ではない。しかし自分には出来ないことだったら、誰かに託してしまう方がいい。「銃」に出来なかったなら、またその時考える。
「奴はさ、俺を殺してくれるって言ったから」
彼の眉が、その時大きく上がった。
人形は、やや伏せ目がちに話していたから、彼の表情の変化には気付かない。今までに無い、穏やかな表情が、そこにはあった。
満たされた時の。
ふっと、彼の中に、あの金髪の男の笑顔がよぎった。
「言ったのか」
黙って人形はうなづいた。
知ってはいる。この人形は死にたい訳ではない。殺されたい訳ではない。
ただ、それ以上に、「標本」で居ることは、嫌なのだ。
動くこともできず、誰かと意思を通じさせることもできず、長い長い間、一人きりで居るのが、嫌なのだ。
それくらいだったら、完膚無き程に、自分をこの世界から消滅させて欲しい、と。
それをずっと彼に求めていた。彼はそれをずっと拒み続けていた。約束は果たされなくてはならない。
泣きそうな目で見られても、それだけは約束ができなかった。
嘘でもいい。そう言われて、安心感が欲しいのだ。それだけなのだ。
あんな孤独を味わわせるくらいなら、消滅させてやる、と。
そんな、安心感。
それでも彼には言うことができなかった。どうしても。
「馬鹿だねえ」
ほらまた泣きそうな顔をしている。
だけどそれは、飢えた赤ん坊の目ではなくて。
……………………………………
「何故なのです?」
似合わない頭だ、と彼は問いかけには答えずに口にした。相手は同じ言葉を口にした。
「私はあなたの意思に背いて、彼を殺そうとした。それについてあなたは何も私を糾弾しない」
伯爵と、呼ばれる男は彼に問いかけた。
「何故なのです?」
ことん、と音が静かな部屋に響く。チェスの駒を動かす音だけだ。彼は何も答えない。
「それとも、私には何も言うべきことは無い、というのですか?」
そうではない、と彼は思う。ただ、それは予想されていたことに過ぎなかったのだ。
「……私はその昔、あなたに最初に出会った時、そのままの姿で時間を止めてしまえたら、と思っていた。しかしそれはしなかった。成長しない子供、は悲劇でしかない。私はあなたに会ったその瞬間を、流れる時の中のほんの偶然と、あきらめた。あきらめた、はずだった」
膨らんでいるな、と奇妙に彼はそんなことばかり、考えていた。いつもきっちりと整えることが最大の美徳の様な、この男にしては、南国の音楽を専門にする芸術家めいた、その髪型は。
「なのにあなたは、私の前に現れた。それも、最初に出会った時より、もっと魅力的な姿で」
何故だろう、と次の手を探しながら彼は思う。しかも服装すら、いつもの「伯爵」たる名前にふさわしい、そんなきっちりとしたものとは違う。褪せた焦げ茶を基調とした、ひどくカジュアルな上下に、赤の細かなチェックの柄のシャツ。
「あなたは私が自分の目の前に現れることを知っていた」
ネクタイも、第一ボタンを外すことを前提としているかの様にゆるめている。そのネクタイの柄はビアズリー。
「私をその手の内に入れたのは、同じ時間を生きる者として、だとずっと思ってきた。違うのですか?」
「違わない」
彼はその時初めて、短く答える。
そう、間違ってはいない。この目の前の、アフロの男もまた、自分とさほど変わらないだろう時間を生きる者なのだ。
ただ。
「伯爵よ」
彼は、自分の心酔者に対して呼びかける。はい、と相手は答える。この男は、逆らわない。どんな恨み言を口にしようが、それは戯れに過ぎないだろう。
「あれは元気だったのか?」
「は?」
「Gは」
「……はい」
伯爵は眉を寄せる。
「そして、私に対し、反逆しようとしているのだな」
「このままでは、そうなると感じられました」
「お前は」
ことん、とビショップを斜め三つ前に動かす。
「間違っては、いない」
「彼が、反逆するということが、ですか?」
「そうだ」
見なくても判る。今度はきっと、眉だけでは済まない。露骨に不快を顔に浮かべているはずだ。
「あれは、そういうものだ」
「反逆することが、判っていたというのですか?」
「当然だ」
乾いた声が、ポーンを置く音と、同時に響いた。
「判っていて……」
伯爵は、ゆっくりと、大股に、彼の対面に歩み寄った。
「判っていて、何故、彼を側に置いたのですか?」
「あれが、反逆する者だからだ」
「それは、あなたのよく言う所の、帝国と我々MMの関係の様なものですか?」
同じなのですか、と伯爵はチェス盤の上に強く平手を置いた。からから、と音を立てて、駒が盤から転げ落ちる。
「巨大な唯一の体制を維持していくためには、『敵』が必要だ。あなたはいつも、そう言っていた。我々は、反帝国組織MMは、そのための集団だ。我々は、帝国の存続のために、存在するのだと。内部に存在する、帝国臣民にとって、何より脅威である集団。帝国が正義であるための、アンチテーゼとしての集団。それが我々なのだ、と」
彼は黙って、伯爵を見上げた。……ああ、やはり似合っていない。
「そもそもあなたが盟主をやっていること自体、帝国とこの組織の矛盾そのものではないか。あなたは未だに、帝国軍の総司令の位置から退いてはいない。実際の指揮権はともかく、あなたという存在が、帝国で最も高いものであることは間違いないではないか」
それは間違いが無い。彼は一度として、その位置から退いたつもりはなかった。
「結局はあなたは帝国のことしか考えていないのではないか。いや、それはいい。それは正しい。あなたはこの皇帝が存在しない帝国を建て、そして維持している。いつ破綻が起きてもおかしくはないこの巨大なものを維持するのだ、どんな手段を使っても、非難はできないだろう…… しかし」
ちら、と彼は相手を見る。
「何故その中に、あなたに反逆する因子を取り込んでおいたのだ? あなたには判っていたことだろうに」
「伯爵よ」
彼はゆっくりと、立ち上がった。
「私には、あれが必要なのだ」
「必要?」
意味が分からない、と伯爵は首を横に振る。
「あれは、私の敵なのだ」
「あなたの敵」
まだ判らない、と両手を広げる。
彼はそんな伯爵を横目に、デスクの上の端末に手を伸ばす。ぴ、と一瞬の電子音の後に、波の音を思わせるノイズが聞こえてくる。アナログなチューニングの果てに、ダイヤルは、一つの周波数に合わされる。
「そろそろだ」
毒にも薬にもならない音楽が流れている。クラシックだ、と伯爵は思う。自分の昔、生きてきた時代にも流れていた。そして今の今まで流れている。懐かしい音。
その音が、急に途切れる。
『……帝都方面中継局。各局、各方面、電波状態良好。受信コードは』
伯爵は怪訝そうな顔になり、彼の方へと近づく。
「……この周波数は」
「お前も良く知っているはずだ」
伯爵はうなづいた。それは、彼らの組織「MM」に正面切って抵抗、もしくは抗戦の意思を見せる、ある組織の地下放送のものだった。
「何を今更」
「まあ聞くがいい」
彼はヴォリュームを上げる。ざわつく空気感。何処か、人が沢山集まっている場所だろうか。
『受信状態良好か? 全星系の我等が同志に告ぐ』
決してその声は、強烈な強さを持っているという訳ではない。むしろ淡々としている。
『集結以来、長らく空席となっていた我等が党首が、とうとうその座についた。我等が待ち望んでいた彼が、我等の元に、戻ってきたのだ!』
歓声が混じる。集会だろうか。その声はしばらく続いた。
やがて歓声が、ひときわ大きくなる。絶叫すら混じる。
だがそれが、何かの合図でもあったのだろうか。すっと退いた。
『ただいま。俺は、ここに、戻ってきた』
伯爵は、目をこれでもかとばかりに大きく見開いた。
「嬉しそうだな」
彼はある日、可愛がっている人形に問いかけた。
いつでも何処か、泣きそうな、その瞳が、何処か違っている。気付いたのは、あの真っ赤な「銃」と一緒に行動させた後だった。
「判る?」
人形は彼に笑いかけた。
仕事が無い時には、この人形は彼の元に戻ってきていた。いつもの事だ。
「何があった?」
問いかけには大した理由は無かった。
ただ、大気を通して伝わってくるこの人形の気配が、それまでとは違っていたのだ。
穏やかな、陽の光の様な。
色素の薄い瞳は、いつも彼に向かって、何かを欲しがっていた。それが何と口にすることは無かった。人形自身も、それが何なのか判らないのだろう、と彼は思っていた。
判らないけれど、泣きながら、手を伸ばして。それでも掴めない、何か。
形の無い、何か。
それを自分が与えられるとは、彼は考えていなかった。もとられても、与えられない。
求めを無視していた訳ではない。
「絶対に奴には言わないよね?」
「奴?」
「あんたの、銃」
ああ、と彼はうなづいた。決して会うのに乗り気では無かったはずなのに。どうやら上手くやっていたらしい。その時の仕事は上手く解決できた様であるし、「銃」もこの人形に関してはまんざらでは無かった様子だった。
だから、「銃」には、この人形のねじが切れた時の「信号」を手渡した。
責任を放棄している。そう考えない訳ではない。しかし自分には出来ないことだったら、誰かに託してしまう方がいい。「銃」に出来なかったなら、またその時考える。
「奴はさ、俺を殺してくれるって言ったから」
彼の眉が、その時大きく上がった。
人形は、やや伏せ目がちに話していたから、彼の表情の変化には気付かない。今までに無い、穏やかな表情が、そこにはあった。
満たされた時の。
ふっと、彼の中に、あの金髪の男の笑顔がよぎった。
「言ったのか」
黙って人形はうなづいた。
知ってはいる。この人形は死にたい訳ではない。殺されたい訳ではない。
ただ、それ以上に、「標本」で居ることは、嫌なのだ。
動くこともできず、誰かと意思を通じさせることもできず、長い長い間、一人きりで居るのが、嫌なのだ。
それくらいだったら、完膚無き程に、自分をこの世界から消滅させて欲しい、と。
それをずっと彼に求めていた。彼はそれをずっと拒み続けていた。約束は果たされなくてはならない。
泣きそうな目で見られても、それだけは約束ができなかった。
嘘でもいい。そう言われて、安心感が欲しいのだ。それだけなのだ。
あんな孤独を味わわせるくらいなら、消滅させてやる、と。
そんな、安心感。
それでも彼には言うことができなかった。どうしても。
「馬鹿だねえ」
ほらまた泣きそうな顔をしている。
だけどそれは、飢えた赤ん坊の目ではなくて。
……………………………………
「何故なのです?」
似合わない頭だ、と彼は問いかけには答えずに口にした。相手は同じ言葉を口にした。
「私はあなたの意思に背いて、彼を殺そうとした。それについてあなたは何も私を糾弾しない」
伯爵と、呼ばれる男は彼に問いかけた。
「何故なのです?」
ことん、と音が静かな部屋に響く。チェスの駒を動かす音だけだ。彼は何も答えない。
「それとも、私には何も言うべきことは無い、というのですか?」
そうではない、と彼は思う。ただ、それは予想されていたことに過ぎなかったのだ。
「……私はその昔、あなたに最初に出会った時、そのままの姿で時間を止めてしまえたら、と思っていた。しかしそれはしなかった。成長しない子供、は悲劇でしかない。私はあなたに会ったその瞬間を、流れる時の中のほんの偶然と、あきらめた。あきらめた、はずだった」
膨らんでいるな、と奇妙に彼はそんなことばかり、考えていた。いつもきっちりと整えることが最大の美徳の様な、この男にしては、南国の音楽を専門にする芸術家めいた、その髪型は。
「なのにあなたは、私の前に現れた。それも、最初に出会った時より、もっと魅力的な姿で」
何故だろう、と次の手を探しながら彼は思う。しかも服装すら、いつもの「伯爵」たる名前にふさわしい、そんなきっちりとしたものとは違う。褪せた焦げ茶を基調とした、ひどくカジュアルな上下に、赤の細かなチェックの柄のシャツ。
「あなたは私が自分の目の前に現れることを知っていた」
ネクタイも、第一ボタンを外すことを前提としているかの様にゆるめている。そのネクタイの柄はビアズリー。
「私をその手の内に入れたのは、同じ時間を生きる者として、だとずっと思ってきた。違うのですか?」
「違わない」
彼はその時初めて、短く答える。
そう、間違ってはいない。この目の前の、アフロの男もまた、自分とさほど変わらないだろう時間を生きる者なのだ。
ただ。
「伯爵よ」
彼は、自分の心酔者に対して呼びかける。はい、と相手は答える。この男は、逆らわない。どんな恨み言を口にしようが、それは戯れに過ぎないだろう。
「あれは元気だったのか?」
「は?」
「Gは」
「……はい」
伯爵は眉を寄せる。
「そして、私に対し、反逆しようとしているのだな」
「このままでは、そうなると感じられました」
「お前は」
ことん、とビショップを斜め三つ前に動かす。
「間違っては、いない」
「彼が、反逆するということが、ですか?」
「そうだ」
見なくても判る。今度はきっと、眉だけでは済まない。露骨に不快を顔に浮かべているはずだ。
「あれは、そういうものだ」
「反逆することが、判っていたというのですか?」
「当然だ」
乾いた声が、ポーンを置く音と、同時に響いた。
「判っていて……」
伯爵は、ゆっくりと、大股に、彼の対面に歩み寄った。
「判っていて、何故、彼を側に置いたのですか?」
「あれが、反逆する者だからだ」
「それは、あなたのよく言う所の、帝国と我々MMの関係の様なものですか?」
同じなのですか、と伯爵はチェス盤の上に強く平手を置いた。からから、と音を立てて、駒が盤から転げ落ちる。
「巨大な唯一の体制を維持していくためには、『敵』が必要だ。あなたはいつも、そう言っていた。我々は、反帝国組織MMは、そのための集団だ。我々は、帝国の存続のために、存在するのだと。内部に存在する、帝国臣民にとって、何より脅威である集団。帝国が正義であるための、アンチテーゼとしての集団。それが我々なのだ、と」
彼は黙って、伯爵を見上げた。……ああ、やはり似合っていない。
「そもそもあなたが盟主をやっていること自体、帝国とこの組織の矛盾そのものではないか。あなたは未だに、帝国軍の総司令の位置から退いてはいない。実際の指揮権はともかく、あなたという存在が、帝国で最も高いものであることは間違いないではないか」
それは間違いが無い。彼は一度として、その位置から退いたつもりはなかった。
「結局はあなたは帝国のことしか考えていないのではないか。いや、それはいい。それは正しい。あなたはこの皇帝が存在しない帝国を建て、そして維持している。いつ破綻が起きてもおかしくはないこの巨大なものを維持するのだ、どんな手段を使っても、非難はできないだろう…… しかし」
ちら、と彼は相手を見る。
「何故その中に、あなたに反逆する因子を取り込んでおいたのだ? あなたには判っていたことだろうに」
「伯爵よ」
彼はゆっくりと、立ち上がった。
「私には、あれが必要なのだ」
「必要?」
意味が分からない、と伯爵は首を横に振る。
「あれは、私の敵なのだ」
「あなたの敵」
まだ判らない、と両手を広げる。
彼はそんな伯爵を横目に、デスクの上の端末に手を伸ばす。ぴ、と一瞬の電子音の後に、波の音を思わせるノイズが聞こえてくる。アナログなチューニングの果てに、ダイヤルは、一つの周波数に合わされる。
「そろそろだ」
毒にも薬にもならない音楽が流れている。クラシックだ、と伯爵は思う。自分の昔、生きてきた時代にも流れていた。そして今の今まで流れている。懐かしい音。
その音が、急に途切れる。
『……帝都方面中継局。各局、各方面、電波状態良好。受信コードは』
伯爵は怪訝そうな顔になり、彼の方へと近づく。
「……この周波数は」
「お前も良く知っているはずだ」
伯爵はうなづいた。それは、彼らの組織「MM」に正面切って抵抗、もしくは抗戦の意思を見せる、ある組織の地下放送のものだった。
「何を今更」
「まあ聞くがいい」
彼はヴォリュームを上げる。ざわつく空気感。何処か、人が沢山集まっている場所だろうか。
『受信状態良好か? 全星系の我等が同志に告ぐ』
決してその声は、強烈な強さを持っているという訳ではない。むしろ淡々としている。
『集結以来、長らく空席となっていた我等が党首が、とうとうその座についた。我等が待ち望んでいた彼が、我等の元に、戻ってきたのだ!』
歓声が混じる。集会だろうか。その声はしばらく続いた。
やがて歓声が、ひときわ大きくなる。絶叫すら混じる。
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