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本とかの感想

「野崎くん」が面白すぎたので「俺様ティーチャー」も読んでみた。

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 さて「野崎くん」が異常に面白かったのでこっちも超安値(ネカフェ落ち全巻510円+送料800円)で購入。一気読みしたら。
 ……超面白かった……
 しかも見事に真の悪人がいない……
 なおかつ皆ちゃんとトラウマだの記憶だの色々回復してだな。
 それでいて最後が…… 表紙詐欺(笑)。徹底してヒロインは友情の権化で終わったよ!
 いや、多少問題はあったよ(笑)。キャラの見分けがつかないとか! 男子が多くて(つか結局真冬に普通の女子友って出来なかったよなあ…… 不憫な……)この絵柄の少女マンガだから差異がそれほど出せなかったんだろうけど!
 だからまあ、たぶん真冬はヒロインというか女の子である必然性って全く無いんだけどね! 物語の展開上として「小さい頃少女」だったことが必要だったとは思うんだけど、ウサちゃんマンや夏男設定(笑)。

 しかしホントまあ、「野崎くん」で男女の性別がカオスな理由がわかった気がするよ…… この作者、恋愛より友情の方が大切な侠気の方が大事系だ…… もしくは絵柄以外少女マンガじゃねえ(笑)。

 とはいえ「近年の少女マンガ」というものは一体何処までギャグを仕込んだシリアスなのか謎。
 ただ言えるのは「花とゆめ」の伝統は受け継いでいるよなあ、と。
 「花とゆめ」はだな、基本的には「別冊マーガレット」の派生なんだけど、70年代後半、別マがカオスな状態から恋愛・青春傾向に絞ってきた時に「そうでない」ドラマチックな部分がまるごと移ってきたという場所なんだよな。
 だから初期は美内すずえ・和田慎二が看板だった訳だ。
 80年代にSFやファンタジーをぶっこんできたり、BLの走りも入れ込んできたのもここだ。まあそれが更に分岐していったとしても、中心にあるのは「女子の恋愛以外のアクション」なんだよな。
 だとしたら、この話はもの凄くその花ゆめ伝統に則ってる訳だよ。

 ただ絵柄的に、たとえば「3月のライオン」のように「青年マンガ誌に移れるか」というと、それはなかなか難しい。「野崎くん」は四コマだからスクエアエニックスのガンガンONLINEでも違和感無いんだけど、画面処理がまるで違う訳だ。
 と言ってもまあ、この作者なら青年誌に行けと言われたら画面構成変えられるとは思うけどね。

 それにしても本当に表紙詐欺()
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