What goes around,comes around

碧 春海

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三章

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本当にありがとうございました。あの子達があんな喜んだ顔を見るのは初めてです」
 黒板消しで文字を消す朝比奈に声を掛けた。
「笑う門には福来る。少しでも、あの子達の助けになったのなら、来た甲斐はありました」
 チョークの粉を払いながら答えた。
「あの、よろしければお礼の代わりに、昼食をご馳走させてください。あっ、センターの食堂ですけど、とても美味しんですよ」
「そうですね。慣れないことをして、少々お腹が空きました。喜んでお受けします。ただし、こう見えても結構食べますから覚悟をしておいてくださいよ」
「はい、覚悟をしておきます」
 そう言い合って部屋を出ると、隣の会議室の扉が勢いよく開き、1人の男が顔を強ばらせて出てくると、朝比奈にぶつかりそうになった。
「すみません。行きましょう」
 驚いて振り向く朝比奈に声を掛けた。
「あの男の人は誰なんです」
 歩きながら朝比奈が尋ねた。
「白血病棟の責任者の三矢繁教授です」
「何か揉めていたようですね」
 会議室から出てきたもう1人の後ろ姿を見て尋ねた。
「ああ、あれは高橋医学部長ですね。何かと色々とありまして・・・・・・あっ、すくそこです」
 如月は朝比奈の手を引いて食堂に案内して、テーブルを前にして座った。
「お勧めは何ですか」
 早速メニューを手にして尋ねた。
「どれも美味しいですが、日替わりランチが美味しくてお値打ちです」
「じゃあ、それのライス大盛りでお願いします」
 メニューを置いて答えた。
「代わりに授業を任せるのですから、糸川所長は朝比奈さんのことを信頼されているのですね、どんな関係なのですか」
 2人とも日替わりランチを食べ終え、コーヒーを飲みながら如月が尋ねた。
「恩人ですよ。前の会社でお世話になったし、後はちょっと訳ありでして」
「えっ、訳ありって・・・・・・」
 その時、1人の看護師が如月の姿を見付けて駆け寄ってきた。
「先生、三矢先生が手術室で突然倒れられまして、今処置室で手当を受けているんです、直ぐに来てください」
 興奮して余り言葉が聞き取れない程であった。
「分かりました。直ぐに行きます」
 如月は慌てて立ち上がって処置室へと向かい朝比奈も後を追った。
「状況を教えてもらえないかな」
 処置室に駆け込むと、処置を終えたばかりの若い医師に尋ねた。
「僕が駆けつけた気には既に心肺停止状態でしたので、心臓マッサージを施しましたが残念ながら蘇生することはありませんでした」
 残念そうに肩を落とした。
「どうしてこんなことになったの」
 隣にいた看護師に声を掛けた。
「三矢先生は、術後に突然、本当に突然倒れられて、慌てて若杉先生を呼びに行ったのですが、私も訳が分かりません」
 看護師は少し震えていた。
「急性心不全、おそらくアナフィラキシーショックに因るものと思われます」
 若杉が付け加えた。
「あっ、事件です・・・・・・場所は、北区の公立がんセンターです・・・・・・僕は」
「何してるんですか」
 如月が慌てて朝比奈のスマホを切った。
「あっ、センター内はスマホは禁止でしたっけ、すいませんでした。フロントの公衆電話でかけ直してきます」
 朝比奈は申し訳なさそうにスマホをポケットに戻した。
「そうじゃなくって」
 呆れ顔を返した。
「でも、名前を告げるのを忘れましたので」
 部屋の出口に向かおうとした時、扉が開いて橋本部長が勢いよく入ってきた。
「な、何があったんた」
 駆け寄り三矢の体を見て尋ねた。
「アナフィラキーショックに因る急性心不全だそうです」
 如月が若杉の言葉をそのまま伝えた。
「病院で医師が突然死なんて前代未聞だ」
 橋本部長は頭を抱えた。
「あの、勝手に触らないでください」
 若杉は、亡くなった三矢の体に触り始めた朝比奈に注意した。
「お構いなく、こういうことは慣れていますので」
 若杉の注意にお構いなく今度は足の方まで見始めた。
「ちょっと、あなたは誰なんですか」
 朝比奈の肩を捕まえた。
「あの、白血病の子供たちの特別授業を頼んだ朝比奈さんです」
 若杉の手を握って話すようにと言葉を掛けた。
「困ったことになったな。兎に角、院長に連絡して、判断を仰いだ方がいいね」
 橋本部長は胸のポケットからスマホを取り出し連絡を取ろうとした。
「あの、既に院長が判断する問題ではないと思いますよ。医者の不養生とは言いますが、先程まで元気だった人間が、突然死ぬなんておかしいですよね。気を使って、さっき僕が警察に連絡させてもらいました」
 その言葉を表すようにパトカーのサイレンが近づいて来た。
「なっ、何てことをしてくれたんだ」
 橋本部長は朝比奈を睨み付けた。
「この状態を見れば、殺人の可能性も十分にあると思いますよ。後で分かった方が、病院としては不味いと思います。感謝して欲しいくらいです」
 朝比奈の言葉に誰も頷かなかった。
「そんな、馬鹿な。アナフィラキシーショックなんだろ。病気だよな。警察なんてとんでもない」
 橋本は自分に言い聞かせるように敢えて大きな声で言い放った。
「あの、スマホ使っても良かったんですよね」
 朝比奈は、この状況を全く理解していないのか、如月の耳元で囁いた。
「あの」
 如月が言い返そうとした時、黒いスーツ姿の男性が部屋に入って来た。
「失礼します、警察の者です。事情をお聞きしますので、この部屋から出ないでください」
 白い手袋をしながら年配の男が鋭い目をして睨み付けた。
「あの、事件ではなく、病死なんです」
 橋本が答えた。
「それは我々が判断しますので、どうかご協力をお願いします。まず、亡くなった方の名前はなんと言われますか」
 横たわる遺体に目をやった。
「三矢教授です」
 如月が代表して答えた。
「ここの病院の先生が、突然亡くなられたということですか」
 振り返って尋ねた。
「多分、アナフィラキシーショックに因る急性心不全だと思います」
 今度は若杉が答えた。
「アナ、ファンキー、ショック」
「先輩、先輩、アナフィラキーショックですよ」
 後輩の刑事がすかさず訂正した。
「そっ、そのアナフィラキシーショックは誰でも急に起きて死んでしまうものなのか」
 後輩の刑事を小突いて聞き直した。
「アレルギー反応の一種です」
 敢えて簡潔に答えた。
「つまり、この人もアレルギー持ちで、何かに敏感に反応して突然死んじゃったってことなのか。でも、医者なんだから、そんなことは分かっているはずだろ。十分に気をつけていたのに死んじゃった。何か原因があるよな」
 刑事の勘、事件の匂いがプンプンと漂ってきた。
「彼は、ラテックスアレルギーだったと思われます」
 朝比奈が2人の間に入って答えた。
「あんた誰。お医者さん」
 1人だけ格好が違う朝比奈に違和感を感じた。
「あっ、いえ、名乗るようなものでもありませんが、医者でもありません」
 一歩下がって答えた。
「あのさ、警察が聞いているんだから、素直に答えなさいよ」
 朝比奈を睨み付けた。
「昔、子供の頃、父親に人に名前を聴くときにはまず自分から名乗りなさいと教わりました。皆さんもそうですよね」
 朝比奈は同意を求めたが、刑事に刃向かう異常さに困惑して頷けなかった。
「北見と若いのは瀬良沢だ。名乗りましたので、あなたのお名前を教えていただきましょうか」
 調子に乗ってんじゃないよとばかりに顔を近づけた。
「朝比奈優作です。そちらが高橋医学部長みたいです。こちらは若杉先生で、そちらの看護婦さんは・・・・・・聞いていませんから知りません。それと、ラテックスアレルギーと言ったのは、亡くなった三矢教授のしている手袋と、そちらの若杉先生がなさっている手袋が違っていたので、三矢教授は恐らく天然ゴムを使用しない特注の手袋を使用されていたと思います。科捜研で調べてもらえれば直ぐに解るでしょう」
 2人の手袋を交互に指差した。
「それはそれは、ご協力いただきありがとうございます。兎に角、今から捜査しますので、別室でそれまでしばらく待機してください」
 北見は目で合図を送り、瀬良沢は皆を連れて外へ出ると鑑識の係員が入ってきた。
「課長、防犯ビデオのチェックと被害者の持ち物も確認しておいてください」
 鑑識課の杉尾課長に指示を出した。
「あいつ何者なんですかね。先輩と堂々と渡り合うなんて、何か怪しいですね」
 4人を別室に隔離して戻ってきた瀬良沢が、鑑識の作業を見ていた北見に声を掛けた。
「解剖してみなければわからないが、外傷は無いから暴行によるものでもないし、口元からアーモンド臭はしないから少なくともアルカロイド系の薬殺でもないな」
 課長が近づいて現状での判断を北見に告げた。
 「北見主任、被害者の部屋の机に薬の瓶が残されていまして、ちょっと防犯管理室に被害者と接する映像が残っていましたので確認していただけますか」
 捜査一係では珍しい女性の刑事が勢いよく飛び込んできた。
「そ、そうか、やっぱり毒殺か」
 3人は急いで防犯管理室に向かった。
「すいません、さっきの場面をもう1度見せて下さい」
 女性刑事の指示により画面を映し出した。
「これは、さっきの女医だよな」
 廊下で如月が三矢に小袋を手渡す所を映し出していた。
「机の上にこの小袋も置いてありましたので、残されていた薬は彼女が被害者に渡したものだと思われます」
 女性刑事が自信を持って言った。
「よし、その薬瓶を鑑識に渡して残された薬の分析と、瓶に残っていた指紋の検出と同時に、被害者とあの女医さんの指紋を取るように依頼しろ」
 その言葉に女性刑事は『はい』と返事をすると、最後に北見に言葉を残して部屋を飛び出していった。
「先輩、今度の事件は簡単に済みそうですね。でも、あの男も胡散臭いですから、1度調べてみましょうか」
 北見に対する態度がどうも気になった。
「まずは、彼女に話を聞いてみようじゃないか」
 腕を鳴らし首を回して気合を入れた。
「あの、如月さんにお聞きしますが、今日の10時過ぎに亡くなった三矢さんにお会いしていますよね」
 北見は控え室に入ると如月の前に進みいきなり質問した。
「あっ、はい、頼まれていた薬を渡しに行きました。
「頼まれていたという薬は、三矢さん本人が飲まれるための薬だったのですか」
 椅子に腰を下ろし質問を続けた。
「先程、朝比奈さんが言われたように、三矢さんはラテックスフルーツアレルギーでしたので、そのアレルギーを抑える為の薬です」
 朝比奈の方を向いて答えた。
「今、鑑識で薬品の分析をしてもらっていますが、私の優秀な部下がその薬瓶の錠剤の数に注目しましてね。瓶の中に入っていた薬の数が13個だったのです。1回に1錠だとすると、三矢先生は手術の前にこの薬を飲んでいたことになります。その薬の中にアナフィラキーショックを引き起こす成分が仕込まれていた可能性があり、それを渡したのが如月さんあなたということも認めていらっしゃる。1度、三矢さんとの関係など詳しい話をお聞きしたいと思いますので、署までご同行いただけませんか」
 犯人と確定したかのような態度と、自信に満ちた口調に如月は頷くしかなかった。
「あの、お話の途中ですが、その薬を渡したのは僕ですので、薬瓶にも僕の指紋がついていると思います。三矢さんが薬を飲んで亡くなっていたとすれば、僕も犯人の可能性がありますからご同行させていただきます。ここの管轄は名古屋北署ですから、山源か杉山食堂が良いかな。さあ、行きましょう」
 朝比奈は立ち上がると、如月の手を取って出口へと向かった。
「あの、あの薬は、朝比奈さんからいただいたものを、そのまま三矢さんに渡しただけです。すり替えてはいません」
 パトカーの後部座席で如月が朝比奈に話し掛けた。
「大丈夫です。薬の成分を調べれば直ぐに分かることです。それに、警察の取り調べも1度は経験しておいた方がいいものですよ。パトカーもなかなか乗れませんからね」
 楽しそうに話を振った。
「朝比奈さんが先程言っていた、山源とか杉山食堂って何のことですか」
 朝比奈の言葉が気になって耳に残っていた。
「北署の近くにある丼の美味しい店ですよ。チェーン店の牛丼もいいですが、それは北署でなくても食べられますからね」
 食べたばかりなのに、朝比奈の頭の中では何にしようかメニューを描いていた。
「えっ、刑事ドラマでの取調室での食事はいつもカツ丼ですよね」
 容疑者の肩を叩いて『カツ丼でも食べてゆっくり話そうか』と言って諭す年配の刑事の姿が思い浮かばれた。
「今は弁当が主流で、カツ丼を出す警察署はほとんど無いそうです。それに、刑事が恩を売るようにカツ丼を勧めますが、あれは警察の経費ではなく取り調べを受けている人の自腹なんですよ。まぁ、中にはおごってくれる優しい刑事もいるそうですけどね」
 横に座る女性刑事に同意を求めたが何も反応しなかった。
「あの、私語は謹んでください」
 助手席に座る瀬良沢が声を掛けた。
「朝比奈さん、まず職業からお願いします」
 如月は別の取調室で女性刑事に、朝比奈はこの取調室に机を挟んで北見と向き合うことになった。
「弁護士事務所の調査員、コンビニや喫茶店の従業員、大学や工場の夜間警備員、スナックのバーテンダー、スーパーの食品搬送にレジ係、介護施設の職員にガソリンスタンドの係員、それと・・・・」
「もう結構です」
 北見は指を追って数え始めた朝比奈を制した。
「次は何を話せばいいでしょう。警察に協力するのは、市民の努めですからね」
 取調室でも動じるどころか、何か楽しんでいるような態度に『こいつはただ者ではない』と益々疑惑が湧いてきて、部下の刑事に身柄を確認するように指示を出した。
「それではお言葉に甘えて、あなたと被害者の関係を教えていただきますか」
 一筋縄では行かないと覚悟をした。
「うーむ、今日あったばかりですので、名前も如月さんに先程聞いたばかりで、他は全く知りません。分りましたら僕にも教えてください」 
 懐かしそうに取調室を眺めていた。
「それではまず指紋の提出をお願いします」
 用意してあった指紋採取キットを朝比奈の目の前に差し出した。
「僕はまだ重要参考人であって、逮捕された訳ではありませんので指紋採取に応じる義務はないはずです。裁判官が発する身体検査令状が必要なはずです。この令状がなければ、指紋の採取は拒否できることを、如月さんにもはっきりと伝えてくださいね。でないと違反行為で訴えられますよ」
 記録を取っていた係員にちゃんと記録するように指を刺した。
「あのね、そんな反抗的な態度を取ると心証がどんどん悪くなるよ」
 呆れた顔で答え返した。
「元々良くはないでしょ。犯人じゃないかと疑っているんですから。それに、瀬良沢刑事が愛知県警に指紋照合をしている頃ですよ」
 まさか『前科がある』のかと考えていた時、朝比奈の予想どうりに瀬良沢が部屋に戻ってきた。
「薬瓶からは被害者と如月医師のそれと、何故か愛知県警のデータベースにあったあなたの指紋と、もう1人別の人物の指紋が残されていた」
 瀬良沢から渡された照合結果の表をじっくり見ていた。
「あっ、彼女の指紋は採取したんだ。後で叱られても知りませんよ。それに、僕も如月さんもそう言っていたはずですよ。後の1人の指紋も僕は知っているのですが、北見刑事は知りたくはありませんか」
 首を傾けて微笑んだ。
「だ、誰だ、もったいぶらないで答えろ」
 朝比奈の言動と態度に苛立っていた。
「東区にある国立新薬研究所の糸川所長です。亡くなった三矢教授のラテックスフルーツアレルギーを抑える薬を、如月医師が糸川所長に依頼して、たまたま僕がその運搬の業務を請け負ったという訳です。納得していただけたでしょうか」
 得意気に答えた。
「それでは、1度家族の方に連絡して確認してから、今日のところはお帰りいただくことになります」
 北見は諦めて席を立った。
「いえ、聴取には何時間でもお付き合いしますが、家族に連絡するのはちょっと待って頂けませんか」
 焦った表情を北見が見ると、弱みを見つけたとばかりに北見は座り直した。
「知られては困る何かがあるということですか」
 嬉しそうに瀬良沢に合図を送り飛び出していった。
「困るというか、不味いというか。僕もいい年ですので、このまま1人で帰れます。あっ、そうだ、薬の成分も解析され如月さんも容疑が晴れたのですから、僕が送って行きますよ」
 握った右の拳を掌に打ち付け明暗が浮かんだとばかりに答えた。
「結構です。もう少々お待ちください」
 その言葉が終わるのを待ってたかのように瀬良沢が飛び込んてきて、北見の耳元で言葉を発した。
「えっ、朝比奈麗子弁護士の弟・・・・・・」
 途中で言葉が絶えた。
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