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運命の日②
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* * *
家に戻った。僕はすぐに布団の中へと入っていった。おじいちゃんは机に向かって何かを書いているようだった。僕は不思議だった、なぜ今日おじいちゃんは僕にあんなに語りかけてきたのだろうか?
「おい、寿紀おきてるか?」
いつもは布団に入ると絶対に話しかけて来ないのにどうしたのか
「起きてるよ、なに?」
とても真剣な口調だった
「お前、ヴァイオリンをやる気はないか?」
初めてだった。不思議なことにおじいちゃんは僕にヴァイオリンに関わらせることはしても絶対にヴァイオリンをしろと言うことはなかった。はじめて僕にヴァイオリンをやる意思があるかどうか聞いてきたのだ。僕は今日、おじいちゃんの話をきいてヴァイオリンについて少しいいなと思った。でもそれを言葉にするのはなぜかいやだとおもった。
「んーどうだろう。やった方がいいのかな?」
やった方がいい、とはっきりと言って欲しかった。多分そしたらやり始めていただろう。
「それはお前が決めることだ。」
いつに無く真剣な口調で言われた。こんな口調そうそうするもんじゃないのに。
「ごめんわかった、少し考えてみる」
正直逃げの心でそういった。
「そうか」
おじいちゃんは少し悲しそうにそういった。僕は布団の中で考えていた。正直に言うと今までも何度かヴァイオリンをしてみたいとは思ったことがあった。だけどその度にその心を伝えることが出来なかった。やってみたい、ただそう言えばいいだけなのになぜかそれを言う勇気は出なかった。自分から何かをするというのが怖かったのだ。ヴァイオリンをしたいと言って全く成長しなかった時おじいちゃんはどう思うだろうか。失望するのだろうか?いろいろ考えるとやっぱりやりたいと言うのが怖くなった。祖父が一言ヴァイオリンをやれと言ってくれれば簡単に始めることが出来るのに...ふとおじいちゃんの言葉がよみがえる。
「受動はよくねぇ。成功は常に能動にある...か」
小さな声でつぶやいた。少しだけ勇気が出た気がする。明日おじいちゃんにやりたいと言ってみよう。
* * *
9月28日
「ん、んぅ」
起きると雨が重々しく屋根に当たる音が聞こえてきた。おじいちゃんはもう既に起きていた。そしてのろのろと何かを書いていた。
「なにかいてんの?」
おじいちゃんはあわてて書いていたものを隠した
「ああ、大したもんじゃねえんだ。それより昨日言ったヴァイオリンの話考えてくれたか?」
おじいちゃんの行動には違和感をかんじた。だが、ヴァイオリンをやりたいかという問で違和感は消し飛んだ。
せっかく聞かれたんだ言えやりたいって言うんだ
「僕は...ヴァイオリンを.....」
なんで続きが出てこないんだ。ただやりたいって言うだけなのに、簡単な言葉のはずなのに。やりたいって言うのがどうしても怖い。能動的な行動をとろうとすることを拒絶していた。
「ごめん、まだ考えがまとまってないんだ。」
「そうか」
おじいちゃんは悲しそうにつぶやいた。心がいたかった。おじいちゃんにやりたいと言える環境まで作ってもらいながらやりたいって言うことが言えなかった。自分の弱さに恥ずかしさをかんじた。いつも能動的な行動を自然ととれるおじいちゃんといるのがとても恥ずかしくなって朝食をすぐすませて、家をでた。
「いってきます。」
いつもならいってらっしゃい、と間をおかずかえってくるばずたった、だけどその日だけは違った。少々の間の後
「ああ、頑張れよ。」
いってきますの返答にしては随分と変なものがかえってきた。
そしてこの言葉が僕がおじいちゃんから聞いた最後の言葉となった。
家に戻った。僕はすぐに布団の中へと入っていった。おじいちゃんは机に向かって何かを書いているようだった。僕は不思議だった、なぜ今日おじいちゃんは僕にあんなに語りかけてきたのだろうか?
「おい、寿紀おきてるか?」
いつもは布団に入ると絶対に話しかけて来ないのにどうしたのか
「起きてるよ、なに?」
とても真剣な口調だった
「お前、ヴァイオリンをやる気はないか?」
初めてだった。不思議なことにおじいちゃんは僕にヴァイオリンに関わらせることはしても絶対にヴァイオリンをしろと言うことはなかった。はじめて僕にヴァイオリンをやる意思があるかどうか聞いてきたのだ。僕は今日、おじいちゃんの話をきいてヴァイオリンについて少しいいなと思った。でもそれを言葉にするのはなぜかいやだとおもった。
「んーどうだろう。やった方がいいのかな?」
やった方がいい、とはっきりと言って欲しかった。多分そしたらやり始めていただろう。
「それはお前が決めることだ。」
いつに無く真剣な口調で言われた。こんな口調そうそうするもんじゃないのに。
「ごめんわかった、少し考えてみる」
正直逃げの心でそういった。
「そうか」
おじいちゃんは少し悲しそうにそういった。僕は布団の中で考えていた。正直に言うと今までも何度かヴァイオリンをしてみたいとは思ったことがあった。だけどその度にその心を伝えることが出来なかった。やってみたい、ただそう言えばいいだけなのになぜかそれを言う勇気は出なかった。自分から何かをするというのが怖かったのだ。ヴァイオリンをしたいと言って全く成長しなかった時おじいちゃんはどう思うだろうか。失望するのだろうか?いろいろ考えるとやっぱりやりたいと言うのが怖くなった。祖父が一言ヴァイオリンをやれと言ってくれれば簡単に始めることが出来るのに...ふとおじいちゃんの言葉がよみがえる。
「受動はよくねぇ。成功は常に能動にある...か」
小さな声でつぶやいた。少しだけ勇気が出た気がする。明日おじいちゃんにやりたいと言ってみよう。
* * *
9月28日
「ん、んぅ」
起きると雨が重々しく屋根に当たる音が聞こえてきた。おじいちゃんはもう既に起きていた。そしてのろのろと何かを書いていた。
「なにかいてんの?」
おじいちゃんはあわてて書いていたものを隠した
「ああ、大したもんじゃねえんだ。それより昨日言ったヴァイオリンの話考えてくれたか?」
おじいちゃんの行動には違和感をかんじた。だが、ヴァイオリンをやりたいかという問で違和感は消し飛んだ。
せっかく聞かれたんだ言えやりたいって言うんだ
「僕は...ヴァイオリンを.....」
なんで続きが出てこないんだ。ただやりたいって言うだけなのに、簡単な言葉のはずなのに。やりたいって言うのがどうしても怖い。能動的な行動をとろうとすることを拒絶していた。
「ごめん、まだ考えがまとまってないんだ。」
「そうか」
おじいちゃんは悲しそうにつぶやいた。心がいたかった。おじいちゃんにやりたいと言える環境まで作ってもらいながらやりたいって言うことが言えなかった。自分の弱さに恥ずかしさをかんじた。いつも能動的な行動を自然ととれるおじいちゃんといるのがとても恥ずかしくなって朝食をすぐすませて、家をでた。
「いってきます。」
いつもならいってらっしゃい、と間をおかずかえってくるばずたった、だけどその日だけは違った。少々の間の後
「ああ、頑張れよ。」
いってきますの返答にしては随分と変なものがかえってきた。
そしてこの言葉が僕がおじいちゃんから聞いた最後の言葉となった。
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