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ロタン
第2回戦1
しおりを挟む「それでは、第2回戦の対戦者を発表します!!」
「エリュシオン・リジル VS インセンシオ・グスタボ!!!!!なんとあの英雄シオン・リジルの息子が参戦しています。さあ、勝利の女神はどちらに微笑むのか!!!!」
あいつ……休む間もなく次の対戦とかついていないな……。
エリュシオンが入場した途端に、この世の終わりと思えるほど大きな少女たちの声援があがった。
「きゃああああああああああああああああああああああ」
「かっこいいわ!!!」
「結婚してえええええええええええええええええええ!!!」
「応援しているわ!!!!」
「なんてイケメンなのかしら」
僕は、イラっとして対戦相手を応援したくなってしまった。
次に入場してきたインセンシオに対してエリュシオンほど盛り上がらず、パチパチとした大きな拍手が沸き起こった。彼は、左目に眼帯をした紫色の長髪をしたイケメンで、鎌みたいな剣を構えている。不細工というわけではないが、神に愛されたような顔立ちをしているエリュシオンに比べると華やかさにかけている。
「さあ、勝負開始!!」
リングが鳴り響いた瞬間、エリュシオンがいたところの地面が急に盛り上がりだした。
「おっと、いきなりインセンシオが土の魔術を作動させた!!!」
エリュシオンは一瞬、バランスを崩しかけたがすぐに盛り上がっていく大地の上で足場をとり、何もないところにジャンプしたかと思うと、氷の柱の上に立っていた。
「あいつ……いつの間にか氷の魔術なんて身に着けていたんだよ。やるじゃないか」
ギャレットも驚いたようにエリュシオンを見ながら、歓声を送る代わりにヒューと口笛を吹いた。
今度は、エリュシオンが数本の氷柱をインセンシオに送ったが、彼は土の壁を作り防いだ。
「ちっ。小賢しい技を使いやがって。もっと、派手に行こうぜ」
今度は、地面がボコボコと盛り上がり、触手みたいにうねりエリュシオンを拘束しようと
暴れだした。彼は、刀でそれらを切っていくが、前後左右、上下から次々と休む間もなく土の塊が襲い続けていく。
「ほら。どうした?防戦一方になっているじゃないか。攻撃してみろよ」
「そうだな」
次の瞬間、土の塊は一瞬で凍りついた。そして、パリンと音を立てて崩れていく。
「ふんっ。さすがシオン・リジルの息子だな。だけど、これでおしまいだああああ!!」
次の瞬間、激しい砂嵐が発生した。
「うわああああああああああああああ!!」
「嘘でしょう!!!」
「逃げてえええええええ!!」
会場では、驚きの声が次々とわき、人々はパニックになりそうである。
あまりの展開にエリュシオンが心配になり、唾を飲み込んだ。
彼は、目を閉じて黒いオーラを出している刀を数回降った。すると、斬撃の威力で砂嵐は弱くなった。
「闇の魔術……?」
隣にいたギャレットの言葉で、エリュシオンが使ったのが闇の魔術であることを理解した。あいつ……才能の塊じゃないか。何であんなに強いんだよ……。
「くそっ。これで吹っ飛べ!!!」
先ほどよりも強い砂嵐が巻き起こる。大地もボコボコと伸びてきて、すぐに足場がなくなりそうだ。けれども、彼は大地がボコボコ伸びてくる中、まるでダンスでも踊るかのように華麗に無駄ない動きで進み、あっさりとイグナシオを倒した。
「勝者は、エリュシオン・リジル!!!!!」
闘技場いっぱいに司会者の興奮した声が響き渡る。
涼しい顔でエリュシオンは手を挙げたが、観客たちは誰も知らなかった。エリュシオン・リジルが二日酔いにより絶不調であることを……。
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