支配の王冠~余命一年の悪役転生から始まるバトルロワイアル~

夜刀神さつき

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ロタン

第2回戦2

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「さあ、次の対戦者は赤の騎士団優勝者であるノーチ・フォティアと、水の魔術師ソヨン・ナタリオだ!!」

 ノーチが入場した途端に、先ほどのエリュシオンが登場した時と同じくらい大きな歓声が生まれた。
 その後、紫の髪をした長髪の男が入ってくると、ノーチほどではないけれども、歓声が起きた。

「それでは、戦闘開始!!」 

 次の瞬間、リングを囲っていた石が次々と浮き上がって、様々な軌道を描きながらソヨン目掛けて攻撃していった。けれども、ソヨンが両手を合わせて人差し指円を描いた途端に、洪水のような水が生まれ石はあっという間に落とされた。

「意外とノーチの魔力ってしょぼいな」

「そうだな」

 あいつは、かつての僕と同じように魔力には恵まれなかった。血筋がよくなかったからかもしれない。家族は娼館経営者だから、バカにされ、いじめられていた。だから、剣の腕を磨き続けた。
 彼はあんなもんじゃない。剣の腕は、ロタンの騎士団で歴代最高とすら言われていた。
 負けるな、ノーチ。絶対に勝てよ。そんな奴に負けるんじゃねぇ。 
 水は竜の形をしながら、ノーチに向かって攻撃しだした。
 ノーチは休む間もなく防戦一方になる。だけど、決して押されているわけではない。襲い掛かる水を華麗に裁きよけている。
そして、最後にソヨンのもとにたどり着き、流れるように自然な動作であっさりと切りつけ倒した。

「見事だな」

「ああ。すごくきれいな動きだ」

「やっぱり強いな……」

 感嘆のため息が零れ落ちた。
 ああ。あんな風に彼と戦いたかったな。
 すっげぇ強いな。きっと今の僕とは、比べ物にならない。
 さすがロタンのエースだ。豪快な剣をうつ。
 僕も彼も、両親が貴族でもないため魔力が少なかった。けれども、ノーチは、魔力がある奴なんかよりも、ずっと強かった。

 だけど、僕にはノーチみたいな才能がなかった。6歳も年下のくせに、ノーチはあっという間に僕を追い抜いた。
 練習すればするほど強くなっていく彼に嫉妬ばかりしていた。ノーチは、俺もお前も似たようなものだ、同じ境遇だなんて言ってくれていたけれども、才能が認められ上官にかわいがられている彼が自分とは全然違う立場であることを痛いほどわかっていた。

 どうせ負けるとわかっているから、ノーチとの手合わせも避けてしなくなっていった。対等な実力を持ち、彼と肩を並べて戦える存在でいられたら、どれほどよかっただろうか……。
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