81 / 102
終着点
カタストロ
しおりを挟む
古代竜カタストロに乗って、あっという間にイテミスまで到達した。イテミスに入ると、古城と呼ばれるバラキエルのいる城が見えた。
僕たちの姿を見つけた魔物たちは、様々な魔力を放つがカタストロが高い位置にいるため届かない。しかし、カタストロが吹いた炎は地上にいる魔物を一瞬で消し炭にした。
「バラキエルだ!屋上にいる!」
ベリアルの声がして、屋上を見ると長髪の男が見えた。顔まではよく見えないが、彼が黒い槍を持っているのが見える。
「やばいぞ。こっちを狙っている」
「カタストロ、彼から遠ざかった方がいい」
カタストロは、ぐるりと円を描いてきた道を引き返していく。バラキエルは、こちらに黒い槍を投げつけた。その槍は、光のような速さで進んで、カタストロの胴体を貫いた。
カタストロは、甲高い声で鳴いた後、飛ぶ力を失い急降下していく。
「あああああああああああああああああああ!!!」
「うわあああああああああああああああああああああ!!!!!」
「ぎゃあああああああ!」
ドスンと大きな音を立てて、カタストロが倒れて、僕たちも地面に放り出される。真っ先に起き上がったナサニエルは、槍を取り除きカタストロを治癒した。
ベリアルがカタストロに向かって話しかけるとカタストロは抗議するように鳴いた。しかし、ベリアルが頭をいたわるように優しく撫でると悲しそうに鳴いた後、僕たちを置いて飛んでいった。
「……いいのか」
「ああ。カタストロは大きいから的にされやすい。残っても バラキエルに真っ先に殺されるだけだ。俺たちだけで行こう」
去っていくカタストロの姿は、やけに寂しそうだった。
多くの古代竜は、戦争が起こり死んでいった。一人だけ生き延びてしまった竜は、どんな思いをしていたのだろうか……。
「早く行こう」
ベリアルに続き歩き出すと、すぐに多くの魔物が集まってくる。
「ケラヴィウス!!!」
ベリアルが剣を振りかざして叫ぶと、すごい威力の雷が落ちて魔物は一瞬で焼け焦げた。
僕たちの姿を見つけた魔物たちは、様々な魔力を放つがカタストロが高い位置にいるため届かない。しかし、カタストロが吹いた炎は地上にいる魔物を一瞬で消し炭にした。
「バラキエルだ!屋上にいる!」
ベリアルの声がして、屋上を見ると長髪の男が見えた。顔まではよく見えないが、彼が黒い槍を持っているのが見える。
「やばいぞ。こっちを狙っている」
「カタストロ、彼から遠ざかった方がいい」
カタストロは、ぐるりと円を描いてきた道を引き返していく。バラキエルは、こちらに黒い槍を投げつけた。その槍は、光のような速さで進んで、カタストロの胴体を貫いた。
カタストロは、甲高い声で鳴いた後、飛ぶ力を失い急降下していく。
「あああああああああああああああああああ!!!」
「うわあああああああああああああああああああああ!!!!!」
「ぎゃあああああああ!」
ドスンと大きな音を立てて、カタストロが倒れて、僕たちも地面に放り出される。真っ先に起き上がったナサニエルは、槍を取り除きカタストロを治癒した。
ベリアルがカタストロに向かって話しかけるとカタストロは抗議するように鳴いた。しかし、ベリアルが頭をいたわるように優しく撫でると悲しそうに鳴いた後、僕たちを置いて飛んでいった。
「……いいのか」
「ああ。カタストロは大きいから的にされやすい。残っても バラキエルに真っ先に殺されるだけだ。俺たちだけで行こう」
去っていくカタストロの姿は、やけに寂しそうだった。
多くの古代竜は、戦争が起こり死んでいった。一人だけ生き延びてしまった竜は、どんな思いをしていたのだろうか……。
「早く行こう」
ベリアルに続き歩き出すと、すぐに多くの魔物が集まってくる。
「ケラヴィウス!!!」
ベリアルが剣を振りかざして叫ぶと、すごい威力の雷が落ちて魔物は一瞬で焼け焦げた。
12
あなたにおすすめの小説
悪役令息の七日間
リラックス@ピロー
BL
唐突に前世を思い出した俺、ユリシーズ=アディンソンは自分がスマホ配信アプリ"王宮の花〜神子は7色のバラに抱かれる〜"に登場する悪役だと気付く。しかし思い出すのが遅過ぎて、断罪イベントまで7日間しか残っていない。
気づいた時にはもう遅い、それでも足掻く悪役令息の話。【お知らせ:2024年1月18日書籍発売!】
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
【完結】悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
* ゆるゆ
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、反省しました。
BLゲームの世界で、推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)
本編完結、恋愛ルート、トマといっしょに里帰り編、完結しました!
おまけのお話を時々更新しています。
きーちゃんと皆の動画をつくりました!
もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画
プロフのwebサイトから両方に飛べるので、もしよかったら!
本編以降のお話、恋愛ルートも、おまけのお話の更新も、アルファポリスさまだけですー!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
【完結】伴侶がいるので、溺愛ご遠慮いたします
* ゆるゆ
BL
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが、びっくりして憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので!
ノィユとヴィルの動画を作ってみました!(笑)
インスタ @yuruyu0
Youtube @BL小説動画 です!
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったらお話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです!
ヴィル×ノィユのお話です。
本編完結しました!
『もふもふ獣人転生』に遊びにゆく舞踏会編、完結しました!
時々おまけのお話を更新するかもです。
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~
さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。
そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。
姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。
だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。
その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。
女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。
もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。
周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか?
侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?
悪役神官の俺が騎士団長に囚われるまで
二三@悪役神官発売中
BL
国教会の主教であるイヴォンは、ここが前世のBLゲームの世界だと気づいた。ゲームの内容は、浄化の力を持つ主人公が騎士団と共に国を旅し、魔物討伐をしながら攻略対象者と愛を深めていくというもの。自分は悪役神官であり、主人公が誰とも結ばれないノーマルルートを辿る場合に限り、破滅の道を逃れられる。そのためイヴォンは旅に同行し、主人公の恋路の邪魔を画策をする。以前からイヴォンを嫌っている団長も攻略対象者であり、気が進まないものの団長とも関わっていくうちに…。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
ユィリと皆の動画つくりました! お話にあわせて、ちょこちょこあがる予定です。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる