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18 シグルーンの敗北①
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北の国境は、雪が舞う。
それは、あの氷の世界を思い出させる。
「はぁ~。めちゃくちゃですね~」
「大暴れしやがってやがる」
ここまで来る町や村は、全て焼き尽くされていた。人族がどうなろうと知ったことではないシグルーンは、ただ強い敵を捜す。
「言っておきますが私は、弱いですから。」
「あぁ」
「ですが、回復魔法や支援魔法でサポートいたします」
「あぁ」
「緊張しているのですか?」
ほけほけ~とヴェルジュがシグルーンを見た。
「ちげーよ! 本来の姿で思いっきりやり合える! 超嬉しいんだよ」
「他の冒険者達がいたら、力も半減ですしね。」
「くははぁ!ほけほけ竜は、巻き込まれねーよーにしろよ! 行くぜ」
誰もいない雪原を、シグルーンは本来の姿になり走る。
この風と一緒になる感覚。
サングリーズルに感謝だ。
「ほんとにもう~」
ヴェルジュもまたアルビノの竜の姿になり、雪の舞う白い空を飛んだ。
それを見ていた者が一人だけいた。
銀色の長い髪を束ね、蛮族が着るような防具を纏う。
手には、大柄な身長よりも大きな細工された斧を持ち上げ、雪原を、走る真っ白なフェンリルと白い空を舞う、アルビノの竜を面白そうに見ていたのだ。
雪が深い山岳。
そこにいたのは竜と同じくらいの大きさのサングリーズルだ。
虎よりも凶暴な顔で、目は四つ。
長い尾は毒蛇。
太い前足には鋭い爪がひかり、その足元には、食い散らかした人や魔獣や、獣の死骸が積まれていた。
白い雪とどす黒い赤。
「これは帰った方が良いのでは?」
「バカを言うな!あいつが残酷なる者ならば、俺様は勝利のルーンだ! 土下座させてパシリにしてやるぜ」
「パシリって・・。カーラですか? 本当にあの子はいったいそんな言葉をどこで・・ってパシリってなんですか?」
全く緊張感のないほけほけ竜は、置いといてシグルーンは先手必勝とばかりに、サングリーズルに飛びかかる。
「ぐわっ!何者じゃ」
「いっぱしにしゃべりやがるかーーーぁ!」
サングリーズルの喉元を捉えるシグルーンだ。
「シグルーン! ヘビが狙ってーーーぇ! 強化魔法と解毒ですか?」
上空を舞うアルビノの竜が一応教えてくれたのだが、がぶりと毒蛇の尾に噛まれてしまった。
しかし首元に食らいついたまま離さない。
ヴェルジュの回復魔法と身体強化魔法で、サングリーズルの爪の攻撃も、威力が半減する。
「くそっ! わらわが何をした! 眠りを妨げる醜い餌を食っただけじゃ」
サングリーズルの口から灼熱の炎が吐き出される。
「ぐはぁ!」
今度はシグルーンが、苦しそうに唸る。
「炎が苦手か!」
「俺様に苦手などないわぁーーーぁ」
大虎と大狼が牙を使い爪を使い、炎と雷が炸裂する。
アルビノの竜は上空から加勢するにも、雷と炎が邪魔をした。
「大年増の狼がぁぁぁーーっ!」
「誰が大年増じゃぁぁぁしょんべん小娘がぁぁぁーーっ!」
戦いは激しく、それは地形を変えるほどだ。
シグルーンの美しい白い体毛は、所々焦げ、その皮膚までも焼けていた。
サングリーズルは、牙や爪で深く傷つけられてはいるが、雷魔法には耐久があり、ハッキリ言って、炎が苦手なシグルーンが劣勢だった。
サングリーズルの口が大きく開く。
「わらわの灼熱地獄で死ねばよい!」
恐ろしく大きな炎魔法。
シグルーンは大きく飛んで後ろに下がるが、岩に足を挟まれた。
「死ねーーーーっ!」
ヴェルジュは急降下し、シグルーンの前に翼を広げた。
「ぐはぁぁーーー」
「ヴェルジューーーーーっ!」
サングリーズルの強烈な炎がアルビノの竜の白い体を焼いていく。
ヴェルジュは焼ける翼を羽ばたかせ、サングリーズルの体を掴み飛び立つ。
「やめろーーーぉヴェルジューーっ!!」
シグルーンは必死に叫んだ。
竜など敵だった。
強き者同士の戦いだ。
負けた方が餌となる。
ヴェルジュも竜だ。
敵だと思っていたんだ・・。
「ちがう! ちがう!ちがうぅぅ!」
上空で、ヴェルジュはサングリーズルを離した。
「私にしては・・がんばりました・・もう・・疲れちゃいましたね・・」
そして自身も落ちていく。
「何故に助けたのでしょ・・。自分だけ・・だったのですけどね・・・。」
ヴェルジュは赤い目を閉じる。
思い出されるのは、あの寂しい氷の世界。
寂しい場所なのに、幸せな日々。
シグルーンがいてロイ爺さんがいて・・そして私の娘が私の帰りを待っていてくれる。
「私の・・仲間・・家族・・」
いつの間にか吹雪く雪山。
その中をひらひらと落ちてくる真っ白な竜。
他の竜よりも華奢な体が、赤い炎が血のように見える。
「ヴェルジューーっ!!」
シグルーンの悲痛なる叫びがとどろいた。
どす黒いものが溢れてきた。
シグルーンにとっての一握りの幸せが、崩れる。
「許さない許さない許さないーーーーぃ!」
フェンリルの体が黒く染まる。
怒りが支配した。
「な、なんじゃ・・」
サングリーズルが一歩下がった。
「切り裂く切り裂く切り裂くーっ」
ただ単調な切り裂くフェンリルの爪。
しかし、その威力と速さがさっきまでとは違う。
ぎゃややややっやややぁあーーーぁ
首元を噛むフェンリルにサングリーズルは叫んだ。
「何を遊んでいるフェンリルよ。いやウールヴへジン」
巨大な斧が、シグルーンの鼻先をかすった。
それと同時に、サングリーズルの頭が胴体から切り離され、真っ白な雪原を、血に染めていた。
「俺様の仮の名を知っている?」
「俺様か・・。オレはヘルヴォル・アルヴィトル冒険者だ」
シグルーンはサングリーズルの首を口から離し、人へと姿を変えた。
「お前は俺様の正体を知ってどうする。戦うならやってやるぜ」
「やめとけ・・。今のお前にオレは倒せない」
ムカッとし、シグルーンはヘルヴォルに飛びかかろうとしたが、そのまま身体が雪の地面に埋まった。
「遅すぎる」
それはヘルヴォルの声が上から聞こえた。
「俺様が・・負けただと!?」
たかが冒険者の者に負けた事実。
「・・・ヴェルジュ!」
呆けてはいけない。
必死に立ち上がり、自分をかばい落ちてしまったアルビノの竜の元へ行こうとしたが、力が入らない。
ぐいっと腕を持ち上げられた。
「肩をかしてやる」
「いらねーよ!」
拒んだが、ヘルヴォルの腕の力は強く、今のシグルーンに払いのける体力がない。
雪と同化したようなアルビノの竜が横たわる。
「・・・ヴェルジュ・・自分は弱いからって言っていたんだ。俺様が・・もっと・・」
「そうだな。お前は弱くなった。囚われてからなまったのじゃないのか」
「・・・・?」
ヘルヴォルの言葉がわからない。
俺様は言ったか?
俺様が氷の世界にとらわれたフェンリルだって事を!?
「お前はいったい!?」
シグルーンはありったけの力で飛ぶ。
横たわるヴェルジュを庇う。
だがヘルヴォルはただ、そんなシグルーンを見ているだけだった。
それは、あの氷の世界を思い出させる。
「はぁ~。めちゃくちゃですね~」
「大暴れしやがってやがる」
ここまで来る町や村は、全て焼き尽くされていた。人族がどうなろうと知ったことではないシグルーンは、ただ強い敵を捜す。
「言っておきますが私は、弱いですから。」
「あぁ」
「ですが、回復魔法や支援魔法でサポートいたします」
「あぁ」
「緊張しているのですか?」
ほけほけ~とヴェルジュがシグルーンを見た。
「ちげーよ! 本来の姿で思いっきりやり合える! 超嬉しいんだよ」
「他の冒険者達がいたら、力も半減ですしね。」
「くははぁ!ほけほけ竜は、巻き込まれねーよーにしろよ! 行くぜ」
誰もいない雪原を、シグルーンは本来の姿になり走る。
この風と一緒になる感覚。
サングリーズルに感謝だ。
「ほんとにもう~」
ヴェルジュもまたアルビノの竜の姿になり、雪の舞う白い空を飛んだ。
それを見ていた者が一人だけいた。
銀色の長い髪を束ね、蛮族が着るような防具を纏う。
手には、大柄な身長よりも大きな細工された斧を持ち上げ、雪原を、走る真っ白なフェンリルと白い空を舞う、アルビノの竜を面白そうに見ていたのだ。
雪が深い山岳。
そこにいたのは竜と同じくらいの大きさのサングリーズルだ。
虎よりも凶暴な顔で、目は四つ。
長い尾は毒蛇。
太い前足には鋭い爪がひかり、その足元には、食い散らかした人や魔獣や、獣の死骸が積まれていた。
白い雪とどす黒い赤。
「これは帰った方が良いのでは?」
「バカを言うな!あいつが残酷なる者ならば、俺様は勝利のルーンだ! 土下座させてパシリにしてやるぜ」
「パシリって・・。カーラですか? 本当にあの子はいったいそんな言葉をどこで・・ってパシリってなんですか?」
全く緊張感のないほけほけ竜は、置いといてシグルーンは先手必勝とばかりに、サングリーズルに飛びかかる。
「ぐわっ!何者じゃ」
「いっぱしにしゃべりやがるかーーーぁ!」
サングリーズルの喉元を捉えるシグルーンだ。
「シグルーン! ヘビが狙ってーーーぇ! 強化魔法と解毒ですか?」
上空を舞うアルビノの竜が一応教えてくれたのだが、がぶりと毒蛇の尾に噛まれてしまった。
しかし首元に食らいついたまま離さない。
ヴェルジュの回復魔法と身体強化魔法で、サングリーズルの爪の攻撃も、威力が半減する。
「くそっ! わらわが何をした! 眠りを妨げる醜い餌を食っただけじゃ」
サングリーズルの口から灼熱の炎が吐き出される。
「ぐはぁ!」
今度はシグルーンが、苦しそうに唸る。
「炎が苦手か!」
「俺様に苦手などないわぁーーーぁ」
大虎と大狼が牙を使い爪を使い、炎と雷が炸裂する。
アルビノの竜は上空から加勢するにも、雷と炎が邪魔をした。
「大年増の狼がぁぁぁーーっ!」
「誰が大年増じゃぁぁぁしょんべん小娘がぁぁぁーーっ!」
戦いは激しく、それは地形を変えるほどだ。
シグルーンの美しい白い体毛は、所々焦げ、その皮膚までも焼けていた。
サングリーズルは、牙や爪で深く傷つけられてはいるが、雷魔法には耐久があり、ハッキリ言って、炎が苦手なシグルーンが劣勢だった。
サングリーズルの口が大きく開く。
「わらわの灼熱地獄で死ねばよい!」
恐ろしく大きな炎魔法。
シグルーンは大きく飛んで後ろに下がるが、岩に足を挟まれた。
「死ねーーーーっ!」
ヴェルジュは急降下し、シグルーンの前に翼を広げた。
「ぐはぁぁーーー」
「ヴェルジューーーーーっ!」
サングリーズルの強烈な炎がアルビノの竜の白い体を焼いていく。
ヴェルジュは焼ける翼を羽ばたかせ、サングリーズルの体を掴み飛び立つ。
「やめろーーーぉヴェルジューーっ!!」
シグルーンは必死に叫んだ。
竜など敵だった。
強き者同士の戦いだ。
負けた方が餌となる。
ヴェルジュも竜だ。
敵だと思っていたんだ・・。
「ちがう! ちがう!ちがうぅぅ!」
上空で、ヴェルジュはサングリーズルを離した。
「私にしては・・がんばりました・・もう・・疲れちゃいましたね・・」
そして自身も落ちていく。
「何故に助けたのでしょ・・。自分だけ・・だったのですけどね・・・。」
ヴェルジュは赤い目を閉じる。
思い出されるのは、あの寂しい氷の世界。
寂しい場所なのに、幸せな日々。
シグルーンがいてロイ爺さんがいて・・そして私の娘が私の帰りを待っていてくれる。
「私の・・仲間・・家族・・」
いつの間にか吹雪く雪山。
その中をひらひらと落ちてくる真っ白な竜。
他の竜よりも華奢な体が、赤い炎が血のように見える。
「ヴェルジューーっ!!」
シグルーンの悲痛なる叫びがとどろいた。
どす黒いものが溢れてきた。
シグルーンにとっての一握りの幸せが、崩れる。
「許さない許さない許さないーーーーぃ!」
フェンリルの体が黒く染まる。
怒りが支配した。
「な、なんじゃ・・」
サングリーズルが一歩下がった。
「切り裂く切り裂く切り裂くーっ」
ただ単調な切り裂くフェンリルの爪。
しかし、その威力と速さがさっきまでとは違う。
ぎゃややややっやややぁあーーーぁ
首元を噛むフェンリルにサングリーズルは叫んだ。
「何を遊んでいるフェンリルよ。いやウールヴへジン」
巨大な斧が、シグルーンの鼻先をかすった。
それと同時に、サングリーズルの頭が胴体から切り離され、真っ白な雪原を、血に染めていた。
「俺様の仮の名を知っている?」
「俺様か・・。オレはヘルヴォル・アルヴィトル冒険者だ」
シグルーンはサングリーズルの首を口から離し、人へと姿を変えた。
「お前は俺様の正体を知ってどうする。戦うならやってやるぜ」
「やめとけ・・。今のお前にオレは倒せない」
ムカッとし、シグルーンはヘルヴォルに飛びかかろうとしたが、そのまま身体が雪の地面に埋まった。
「遅すぎる」
それはヘルヴォルの声が上から聞こえた。
「俺様が・・負けただと!?」
たかが冒険者の者に負けた事実。
「・・・ヴェルジュ!」
呆けてはいけない。
必死に立ち上がり、自分をかばい落ちてしまったアルビノの竜の元へ行こうとしたが、力が入らない。
ぐいっと腕を持ち上げられた。
「肩をかしてやる」
「いらねーよ!」
拒んだが、ヘルヴォルの腕の力は強く、今のシグルーンに払いのける体力がない。
雪と同化したようなアルビノの竜が横たわる。
「・・・ヴェルジュ・・自分は弱いからって言っていたんだ。俺様が・・もっと・・」
「そうだな。お前は弱くなった。囚われてからなまったのじゃないのか」
「・・・・?」
ヘルヴォルの言葉がわからない。
俺様は言ったか?
俺様が氷の世界にとらわれたフェンリルだって事を!?
「お前はいったい!?」
シグルーンはありったけの力で飛ぶ。
横たわるヴェルジュを庇う。
だがヘルヴォルはただ、そんなシグルーンを見ているだけだった。
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