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噂 :ミサキ視点:
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仕事用に買ってある手帳をながめては顔がにやける私のお姉ちゃんトモヨ。その姿を見るのは、私ミサキはそろそろうんざりとしてきている。
「お姉ちゃん、さすがに5日連続で毎日思い出し笑いはやばいって」
「だって告白したら、はいっ!て返事にワインだよ~。もう素敵でしょ~」
「お姉ちゃん、恋愛脳で脳内変換しすぎ。ワインはマスターの計らいだし、副担先生、めちゃくちゃキョドってたって言ってたじゃない」
「ん?お姉ちゃん、みさきにそこまで詳しく話してたっけ?」
「ゲホッ!ゴホッ!んっ!何回もデートの話を言ってたじゃん!忘れた!?もうっ、惚気聞きすぎて耳にタコよ」
「あ~、ごめんね~。えへへ~」
良かった。お姉ちゃんの頭が幸せ状態で。お姉ちゃんが騙されてないかオシャレした日はミールに頼んで見に行ってもらったなんて言えないし。
妖精のミール。この世界ではおとぎ話の生き物とされているけど実際は違う。本当は私達のそばにいる。
昔から色々と人に見えないものが見える私は怪我をしたミールを見つけて看病をしたら懐かれて今に至る。ミールは試験で人間界に来たけど人間界が初めてだから私が色々と教えてあげている。
お姉ちゃんがトイレに行ったので私はこっそりミールにお礼を言う。
『ミーくん、ありがとうね』
『気にすんなよ。俺様の社会勉強になるからよ」
最初はボク、~だよ。って口調だったのに色々と教えているうちに俺様と言うようになり、態度も偉そうになってしまった。まぁ、見た目は小さくて可愛いから別にいいんだけどさ。
「それじゃ、今日も行くわよ」
「うん!」
元気いっぱいのお姉ちゃんと一緒に家を出る。私は途中まで一緒に行って別れた。お姉ちゃんと別れたら学校に行く前に近所の公園まで散歩するのが習慣だ。
「ん?」
「げっ、ワンコ!俺様、先に学校に行ってるからな」
いつものように歩いていると、毎日同じ時間に会う犬の散歩をするおばさんが前方からやってきた。このワンコが名前の犬、ミールをみては吠えるんだよね。動物の方が妖精とかに敏感みたい。ミールは犬が苦手だからさっさと空高く登って学校の方向に向かった。
「こんにちは」
「あら、おはよう。今日も学校?」
「はい!」
「ミサキちゃんは本当にいい子ねえ。うちの娘もミサキちゃんくらい素直でいい子だといいんだけど」
「学校がありますのでまた今度ゆっくり話しましょう!ワンコ君、またね~」
犬に向かって手を振りつつ定番化してしまった挨拶を交わしておばさんから離れる。あの人に捕まると長いのよね。ここはさっと退散っと。
「あ、そうだ。ミサキちゃん」
「はーい?」
「最近、不審者が出るらしいから気をつけるのよ」
「はーい!行ってきます!」
不審者かあ。通学路は人が多いしそんなの会わないわよ。私も学校に行かなきゃ。
「お姉ちゃん、さすがに5日連続で毎日思い出し笑いはやばいって」
「だって告白したら、はいっ!て返事にワインだよ~。もう素敵でしょ~」
「お姉ちゃん、恋愛脳で脳内変換しすぎ。ワインはマスターの計らいだし、副担先生、めちゃくちゃキョドってたって言ってたじゃない」
「ん?お姉ちゃん、みさきにそこまで詳しく話してたっけ?」
「ゲホッ!ゴホッ!んっ!何回もデートの話を言ってたじゃん!忘れた!?もうっ、惚気聞きすぎて耳にタコよ」
「あ~、ごめんね~。えへへ~」
良かった。お姉ちゃんの頭が幸せ状態で。お姉ちゃんが騙されてないかオシャレした日はミールに頼んで見に行ってもらったなんて言えないし。
妖精のミール。この世界ではおとぎ話の生き物とされているけど実際は違う。本当は私達のそばにいる。
昔から色々と人に見えないものが見える私は怪我をしたミールを見つけて看病をしたら懐かれて今に至る。ミールは試験で人間界に来たけど人間界が初めてだから私が色々と教えてあげている。
お姉ちゃんがトイレに行ったので私はこっそりミールにお礼を言う。
『ミーくん、ありがとうね』
『気にすんなよ。俺様の社会勉強になるからよ」
最初はボク、~だよ。って口調だったのに色々と教えているうちに俺様と言うようになり、態度も偉そうになってしまった。まぁ、見た目は小さくて可愛いから別にいいんだけどさ。
「それじゃ、今日も行くわよ」
「うん!」
元気いっぱいのお姉ちゃんと一緒に家を出る。私は途中まで一緒に行って別れた。お姉ちゃんと別れたら学校に行く前に近所の公園まで散歩するのが習慣だ。
「ん?」
「げっ、ワンコ!俺様、先に学校に行ってるからな」
いつものように歩いていると、毎日同じ時間に会う犬の散歩をするおばさんが前方からやってきた。このワンコが名前の犬、ミールをみては吠えるんだよね。動物の方が妖精とかに敏感みたい。ミールは犬が苦手だからさっさと空高く登って学校の方向に向かった。
「こんにちは」
「あら、おはよう。今日も学校?」
「はい!」
「ミサキちゃんは本当にいい子ねえ。うちの娘もミサキちゃんくらい素直でいい子だといいんだけど」
「学校がありますのでまた今度ゆっくり話しましょう!ワンコ君、またね~」
犬に向かって手を振りつつ定番化してしまった挨拶を交わしておばさんから離れる。あの人に捕まると長いのよね。ここはさっと退散っと。
「あ、そうだ。ミサキちゃん」
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「はーい!行ってきます!」
不審者かあ。通学路は人が多いしそんなの会わないわよ。私も学校に行かなきゃ。
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