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101 早く卒業してね
しおりを挟む一つの学年が終わり、次の学年が始まる。
あと一年経ったらナリシュと結婚出来る………。
そんなくすぐったい幸せに、オリュガは頬を染める。そんなオリュガをグリーラヒはやや引き攣った顔で観察しながらついて来ていた。
「人の顔見て嫌な顔しない。」
人の幸せを何ちゅー顔で見ているのだとオリュガは文句を言った。
「人が苦労している間に自分達だけ幸せ満喫しやがってぇ……。」
「グリーラヒってなんかさぁ…。」
大きな緋色の瞳がキラキラと陽の光に反射する。見た目だけならばとても可愛いオリュガを、流石のグリーラヒもドキッとしながら見つめ返す。
この学園には他にもオメガはいる。基本平民のオメガは入学してこないので、貴族家のオメガばかりだが、だからこそ見た目に気を遣った美しいオメガばかりではある。その中でもオリュガはダントツに可愛い。
「な、何ですか?」
「アルファっぽくないよねぇ!」
きゃはっとオリュガ笑った。グリーラヒはガクリと肩を落とす。
グリーラヒは王太子の番と同じ歳ということで、オリュガのお目付け役となっている。突っ走りがちなオリュガを止める役割があった。
「はぁ………誰のせいで……。」
グリーラヒの現在の日常は、オリュガが学院に来た時はオリュガと行動を共にし、休日は登城してナリシュ王太子殿下の下で仕事を覚える………、いや、こき使われる。
オリュガが王太子妃教育でいない時だけ、グリーラヒに自分の時間が出来るのだった。
割と自分の時間がなく忙しい。父からもグリーラヒはお爺ちゃんくさくなってきたのかな?と言われている。
「あ、そだっ!グリーラヒは知ってるよね?」
「何をですか?」
オリュガはグリーラヒに近寄る。背伸びをしてグリーラヒの耳元に口を近付けてくるのだが、グリーラヒはくっ付くなと離れようとした。
「内緒話できないでしょう?耳かしてっ!」
「オリュガ様の番が怖いんですけどぉ!?」
文句言いつつもグリーラヒは耳を貸した。
「王妃って処刑されたの?」
グリーラヒは嫌な顔をした。
「殿下から教えて貰えなかったんですか?」
「うん、というか聞いても濁された。アルも兄上達も嫌がるんだもん。」
そりゃそうだろうとグリーラヒも同意する。オメガにはちょっとキツイ内容になる。言いたくない気持ちも理解出来る。その皺寄せが自分にきたわけだ。
くそ~とグリーラヒは内心舌打ちをした。
キョロキョロと辺りを見回し、人が隠れれそうな障害物が無いことを確認する。
「あんまり言えないことなんで、一回しか言いませんよ。まだ生きてますけど、そう長くないと思います。」
こそこそこそ……、と教える。
「ええ!?」
オリュガも驚いた。
いや、でも、ホワルフィ国王陛下は確かに……。
現在の国王陛下はたまに会えば優しい良い人だ。ナリシュ様にそっくりだし、笑い方とか似てるし、性格もきっと?だったら恨み辛みが積もれば、そういうことをしちゃうということかぁ。
しかもシカヒィーロもいたわけだし。ゲームのシカヒィーロって病んでたよね~。実際はまだあんまり喋ったことないんだよね。
今回のことはロズノセムテ侯爵とリマレシア王妃の共謀ではあるのだが、リマレシア王妃は王太子の実母である為、それを理由にナリシュ様の退位を言い出す者が今後出ないようにと、殆どの罪をロズノセムテ侯爵に押し付けている。
リマレシア王妃は父親から命じられたという形にして幽閉し、ロズノセムテ侯爵と他の貴族や商人達は全員斬首になっている。ロズノセムテ侯爵は貴族としての誇り高き死をとか主張したらしいけど、そんな優しく毒杯とかあり得ないからって、一緒くたに処理されてしまった。ある意味侯爵にとっては屈辱な死だったかもしれない。
勿論殆どの貴族は真相を知っているのだが、これは国民向けの発表だった。
リマレシア王妃の為ではない。ナリシュ王太子殿下の為だ。恙無く王位につけるよう、民衆の支持を得ることが出来るようにとそう処理した。
ゲーム上の王太子は自分の母親を幽閉するだけに留めて置いたけど、ホワルフィ国王陛下だもんねぇ。
「ま、仕方ないね。」
「意外とあっさり。」
そりゃあねぇ~。そういうルートがあることを知ってたもん。そこまでガッツリ詳しくではないけどね。やったことが怖いから教えてくれなかったのかな?同じオメガだしね。ナリシュはネイニィのことも教えるか迷ったくらいだしね。
そんなに僕のこと繊細な人間だと思ってるのかなぁ?
「む~~~~。」
「あ、嫌な予感。」
グリーラヒは嫌そうな顔をした。
「ぃよぉっし、とっちめてやるーーーー!」
「げーーーっ!やめて下さいっ!」
なんか後で自分が色々言われそうっ!とグリーラヒは止めようとしたが、オリュガをグリーラヒが止めれるわけもなく、じゃあねぇと走り去ったオリュガに置いていかれたのだった。
カタン…、と背後から軽い音がする。
ふわりと香る紅茶の匂いに、ナリシュは微笑みながら振り返った。
「あれ?今日の執務はもう終わり?」
窓からオリュガが身を乗り出していた。
外は夕暮れで、吹き込む風にオリュガの薄茶色の髪が靡いている。夕焼けよりも煌めく緋色の瞳がナリシュを真っ直ぐに見つめて笑った。
ここは王太子の居住区にある二人の居室だった。
「前倒しで終わらせたんだよ。」
「なんか予定あったっけ?」
制服の前ボタンを開けながら、オリュガは尋ねてきた。
ナリシュは自室の執務机に座り、残りの書類に目を通しているところだった。座っているので脱ぎ出したオリュガを見上げる形になっているのだが、夕日に照らされ白いブラウスを覗かせる姿が美しく、良い眺めだなと思いながらも、無防備なオリュガを少し諌める。
「…………君ね、自分の発情期くらい把握しないと。」
そしてほんのりとフェロモンを漂わせている自分を自覚しないと。自制が効かなくなってくる。
オリュガはハッと目を見開いた。脱ごうとしていた上着は、片方だけ腕を抜いた状態で止まってしまう。
「そうだった!」
ナリシュはフウ…と溜息を吐いた。こっちは少し楽しみにしていたというのに、オリュガは相変わらずだ。
オリュガは頬を染め手の指を合わせてモジモジしだす。
「ね、ねぇ?また前みたいにずっと一緒にいてくれるの?」
あまりの可愛らしいおねだりに、ナリシュは笑みを深くした。
「当たり前だよ?番の発情期だ。」
腕を広げてみせると、ぱぁっと笑って胸に飛び込んできた。腕の中にいる体温が暖かい。昼間は暖かいが夕方から肌寒くなってくるので気持ちが良い。オリュガの紅茶の匂いと柔らかい身体に、あの凶悪な戦闘能力は全く感じさせないのだから不思議だ。
「どうして窓から帰ってきたのかな?」
ここは王太子の居住区。そう易々と窓から侵入することは不可能なはずなのに、難なくオリュガは入ってきた。
「グリーラヒから聞いたよ。王妃のこと!」
ああ、とナリシュは納得した。
「イゼアルが言うにはある程度のことは君も知っているらしいけど、あまりいい内容ではないしね?」
「これくらい平気だもん。」
オリュガは全部聞きたいと言う。分かっているけど、出来ればオリュガには綺麗な環境で汚いことなんか知らずに生きて欲しい。
それはアルファの我儘だとは理解しているが、オリュガには自分のテリトリーの中で安全に清らかにいて欲しい。
かなりの我儘だとは理解している。
オリュガがそれを望まないと知っているのに、自分はオリュガに自分の我儘を押し付けようとしているのだ。
「…………すまないね。」
「ん。」
お互い無言になってしまった。
そしてオリュガの方が我慢できずに頬を膨らませる。
「む~~~~!そんなしょんぼりされると文句言うつもりだったのに言えなくなっちゃう!」
上着を脱いで、肘掛け椅子に座っていたナリシュの膝の上に、オリュガはポスンと遠慮なく座ってきた。
目の前に見える後頭部から紅茶の匂いがブワリと漂い、まるで酒に酔ったかのような酩酊感が一瞬襲う。
ナリシュに背を預けて、オリュガはブツブツと文句を言っていた。ナリシュの鼻の先で薄茶色の長い髪がふわふわと揺れている。
「だいたいナリシュは僕をお姫様扱いしすぎだよ?僕は強いんだからね!僕にかかれば皆んなけちょんけちょんだよ!」
何の文句を言うつもりだったのか、既にかなり掛け離れてしまったことを言っている。
「…………うん、うん。君は強いね。」
目の前で揺れるご馳走に、ナリシュは薄茶色の髪に唇を埋めて匂いを嗅いだ。
「んむ?んん?もしかして僕の匂い嗅いでる?ナリシュの匂いが凄くなってきた!」
「………そりゃー、こんなに良い匂いが目の前でしてたらね?」
オリュガの身体に腕を回し、プツンプツンとブラウスのボタンを外していく。前をはだけさせ、緩んだ襟から覗く項に唇を寄せ、ベロリと舐めて軽く歯を立てた。
「…ひゃうっ!」
オリュガがビックリして身体を震わせる。細い身体を弄り、臍の下に手を添えて薄い腹をググッと押す。
「………ここにいれたいなぁ。」
ゆるゆると撫でると、更に紅茶の匂いが増してくる。オリュガの下半身が膨らみ、肌が赤く上気していた。
「……はゎ、ナ、ナリシュは、やらしいよねぇ……!」
真っ赤になりながら文句を言いつつも、嫌がったりしない。
「………そうかな?」
普通だよ?とナリシュは嘯く。
ズボンの布越しにオリュガの膨らみを優しく撫でて、胸の突起をクリクリと弄ぶと、オリュガはプルプルと震え出した。
そしてお尻をモゾモゾと動かしている。
あぁ……、自分のモノも硬く張り詰めているので当たって恥ずかしがっているのだと気付いた。
番になってから何度もそういう行為は行っているのに、いつまで経っても慣れないのだろう。
「ま、まだ、発情期前だと思うんだけど……。ちょっと早いのかな?」
おかしいなぁとオリュガは不思議がっている。
確かに発情期前かもしれないが、ナリシュのアルファフェロモンに誘発されて早まったのだろうと思う。
番の発情期に付き合って一週間程度引き篭もるのは普通のことだ。ナリシュも楽しみにしているので、フェロモンが漏れたとしても仕方がない。
「………………早く卒業して?」
唐突な懇願にオリュガはえぇ!?とまた驚いている。オリュガの下腹部に置いていたままの手のひらに、少し圧を加えながらオリュガの耳朶を喰んだ。
歯の感触が分かるよう少し強めに噛んで、柔らかい部分をチュッと吸う。
「あ、あ、後一年あるんだけど!?」
オリュガの声は動揺している。
ナリシュは執務机の引き出しを開けて、ゴソゴソと一枚の紙を取り出した。
「はい、これ。」
「?年間計画書?僕の?……………んん?なんか単位免除が多すぎ……………。っていうか半年で飛び級試験とか書かれてるんだけど!?」
オリュガが何故!?と食い入るように計画書を読んでいた。
「ふふふ、これで半年早く卒業出来るよ?あ、流石に卒業式は別にというわけにはいかなくてね?一年後に一緒にやるしかないんだけどね?あ、グリーラヒもつけるから安心して。」
グリーラヒは巻き添えにしておこう。ああ見えてグリーラヒは頭は良い。まだ伝えてはいないが。
「ど、どうりで二年生の時とってもいなかった政治経済系がやたらと入ってると……。」
受ける授業が割り振られていなかったのであまり気にしていなかったようだ。
今までのオリュガの学科はオメガの子息がよく取る科目に剣術などをつけた状態だった。
現在オリュガは王太子妃教育を行っており、歴史や政治、外交に対応した内容になっている。学院の科目をそちらに移して全免除にしただけだ。
オリュガがいいのかなぁと悩んでいるが、既に手続きは済んでいる。
後は飛び級試験と卒業資格を取らせるだけだ。この為に多少学院の規律を無理矢理変えた。
フッと耳に息を吹きかけ、声を落として低く囁く。
「卒業したらいっぱい注いであげる。」
「何を!?」
腕の中で「ダメダメ、大っきいお腹で卒業式とか恥ずかしすぎるっ!」とオリュガは悶えている。
「………ぷ、くく、ふふふ、いやらしいこと想像してるね………。」
「誰のせい!?」
こうやって戯れている間にも、オリュガのフェロモンは濃くなっていく。
ああーーー…………、我慢できない…………。
執務机の上にオリュガを押し倒した。
黒光りする黒い机の上に、上半身だけうつ伏せにされたオリュガは、少しだけ顔を振り向いて、潤んだ瞳でナリシュを見上げた。
「…………ま、まさか、ここで……?」
ナリシュは欲を滲ませて微笑む。
「…………大丈夫。誰も入って来ないよ。」
静かな部屋にナリシュの欲に塗れた声だけが響く。
見上げたオリュガの視界には、細まる群青色の瞳と、オリュガの瞳と同じ緋色の空が広がっていた。
近付いてくるナリシュに合わせて目を閉じる。
オリュガはブワッと得も言われぬ感情の高まりを感じていた。
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