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番外編
135 イゼアルの水晶玉⑦
しおりを挟むロイデナテル侯爵は魔力に澱む風を受けながら、前方の黒い塊を見つめていた。空にも地面にも、黒い波がワアァー、と渦を巻き動いている。
細長い羽根を持つ小型の飛翔型魔獣がドニトア伯爵領南部に発生したのはほんの少し前のこと。ロイデナテル騎士団が敗走してから一切討伐はされずにいた為、その数はますます増え続けている。
普通の虫と違い邪気に当てられて発生した魔獣なので、虫のように作物を狙って移動することはないが、討伐しない限り邪気を増やし続けるので、魔獣の数は増え続け、その範囲は広がる一方だった。
ロイデナテル侯爵達がいるのは、ドニトア伯爵領南部の下に位置するバティナル侯爵家が所有する土地だった。
バティナル侯爵とは、アニナガルテ王国の重職バティナル宰相閣下のことだ。今回ちょうどドニトア伯爵領と領地が隣接する部分があった為、その場所を借りることにした。
飛翔型魔獣は徐々に範囲を広げるが、バティナル侯爵の領地には届いていなかった。いずれは届くだろうが、まだその時ではない。だから態と範囲をバティナル侯爵領の方へ誘導した。
イゼアルが王都に向かい、戦力を集めて計画を持ち帰ってきた。当てがあるというので待っていたのだが、その顔触れに古い歴史をもち、貴族派筆頭として立ち続けるロイデナテル侯爵家当主でも流石に驚愕した。
まず直接ビィゼト・ノビゼル公爵がきた。
ノビゼル公爵は用事を済ませたら直ぐに王都へ戻ると言って、早速魔力を行使した。
耳につけた飾りを外し短剣へ変えると、闇属性の魔法が溢れる。
ノビゼル公爵がレクピド・サナンテア子爵と恋仲という噂は知っていたが、耳飾りから魔法剣に変化する特殊な魔導具を受け取るくらい仲がいいのだなと思った。あれ一つで一財産だろう。
闇属性の魔力にドニトア伯爵領にいたはずの魔獣達が寄ってきた。全く見えていなかったのに、数時間後には近くに集まり大量に飛んでいる。
「ありがとうございます。」
闇属性の魔力を出し続けていたノビゼル公爵に、イゼアルは笑顔で感謝を述べた。
イゼアルがノビゼル公爵家の末弟と仲がいいという報告は上がっていたが、公爵自身ともかなり親しいようだ。
「私の力を借りた時点で及第点だ。だが時間がかかることも事実だから良いだろう。」
「大変助かりました。これから直ぐに帰りますか?」
ノビゼル公爵は頷いて魔力の放出を止め、出していた短剣を耳飾りに戻した。耳飾りを耳に付け直しながら、イゼアルをスゥと見る。
厳格な性格で知られる公爵だが、弟達にはかなり甘いというのも有名な話だ。王宮に登城した時に一度弟と話しているのを見たことがあるが、今の雰囲気とは真逆だった。
「ああ、今帰れば十分に間に合う。」
「このお礼は必ずします。」
イゼアルが言うと、公爵はフンッと鼻を鳴らした。
「ノアトゥナの為だ。礼はいらない。ここで手伝わなかったら私自身も後々が怖いからな。」
それからっ!と話は続く。
「ノアトゥナに突然マーキングするとは良い度胸だ。」
「申し訳ありません。ですが側に王家の影をつけられていると思えば心配で……。」
ノビゼル公爵は溜息をついた。
「あれは……、暫くノアトゥナが一人になりそうだからと文句を言ったら護衛につけると言われたんだ。仕方なくだ。」
イゼアルが困った顔で苦笑している。話の流れからイゼアルはノビゼル公爵家の末弟の護衛のような役割だと認識されているらしい。しかし心配だからと王家の影をつけられるとはどういうことなのか。
それに今回のことに公爵が乗り出す程、末弟とイゼアルは仲が良いと言うことか?時間稼ぎと思ってセシルミーア・ドニトア伯爵令嬢をイゼアルに押し付けたが、もしかして自分の首を絞めてしまっただろうかとロイデナテル侯爵は背筋が震えた。
「それに私は戦力という意味では力が貸せないからな。これくらいしか出来ない。」
「いえ、十分です。」
それだけ話すとノビゼル公爵は頷いて、私の方を見た。
「ロイデナテル侯爵、これで私は失礼する。」
「過分なご配慮に痛み入ります。」
相手は歳下と言えど格上の公爵家。しかも今やカフィノルア王家に最も信頼されている家門といえる。
ロイデナテル侯爵は深く礼をとった。
ノビゼル公爵が馬車に乗り去っていくと、少し肩の荷が降りる。しかしまだまだやることがある。
「父上、今から予定通りに。」
イゼアルはニコリと微笑みながら父である私に声を掛けてきた。気合いもなければ緊張もない。いつもの通りの息子だ。それがやはり人とは違うのだろうなと思う。
イゼアルが連れてきた戦力は、ずっと魔力を放つノビゼル公爵の近くで待機していた。
その殆どが精鋭揃いなのだという。
数はそういない。合わせて八十人程度だが、思ったよりも貸してもらえて良かったと言っていた。
ロイデナテル侯爵が其方の方を見ると、ナリシュ王太子殿下の侍従が視線に気付いて、軽く微笑みながら頭を下げた。それに頷き返しながら、侍従が精鋭?と首を傾る。
とりあえず予定通りに動こうとロイデナテル侯爵は剣を構えた。
剣を構えイゼアルは過去を反芻する。
イゼアルは王都を去る前にナリシュ王太子殿下の所へ向かった。
貴族派の戦力は借りられない。
父が融通出来る勢力は貴族派に限られるので、それ以外に繋がりを持つイゼアルが動くしかない。そう思って王都へ戻ってきた。
王城で申請して謁見を待っていては間に合わない。
だからイゼアルはトントンっと城へ侵入した。
以前から隊長にもし急に来なきゃならなくなった時は、このルート使ってね!と言って教えてもらった道順がある。
使うつもりはなかったが、早速役に立っていた。
警備の順路や交代時間は小まめに変更されているのだが、例え変更されても構わない。そんな複雑で、普通は通らないような場所を通ってくる。
隠し通路なんかも平気でルートに入っているので、絶対に他には教えられないルートだ。
カコンと壁のタイルを動かして、書斎らしき場所に出た。これでもう王太子の居住区に入っている。
「誰かと思えばイゼアルか。まったく……、オリュガが教えたんだね?」
薄暗い部屋の中に人影があった。
ナリシュ王太子殿下とミリュミカだ。
「……申し訳ありません。急を要したので、以前聞いていたルートを使わせていただきました。」
ナリシュ王太子殿下は相変わらず和やかな雰囲気で笑って話す。
「オリュガに教えたのは私だからね。君にも教えるだろうとは思っていたからいいよ。その代わり他言無用だ。」
「承知しております。」
うん、とナリシュ王太子殿下は頷いた。咎める為にここにいたわけではない様子だ。
「戦力が欲しいのかな?」
どうやら既に承知らしい。黙って頷くと小さく微笑んでいた。
「戦力は貸そう。それに王弟殿下が魔法師団の一部を貸してくれるそうだから、一緒に連れていくと良いよ。」
もうそこまで用意してくれていたことに驚いた。
どこまで知っているのだろう。
「そんなにお借りして良いのですか?」
もう直ぐ王太子殿下達は結婚式がある。挙式の後には三日三晩歓待のパーティーが続くので、警備も必要になるはずだった。
「君も理解しているんだよね?ドニトア伯爵家が態々この時期に魔獣討伐の依頼をロイデナテル騎士団に依頼して、態と失敗させてロイデナテル侯爵に負債を負わせたことを。」
確かにその通りだった。
どこの家も王都へ護衛を連れて式に出る為領地を空ける。その為貴族派でなくとも兵力を貸してくれるところはほぼない状態になるのだ。
貴族派は焦っていた。
ノアトゥナ・ノビゼル公爵子息と、貴族派の筆頭であるロイデナテル侯爵の嫡子イゼアルの仲が良くなり、そのうちロイデナテル侯爵家は中立派であるノビゼル公爵家の傘下に入るのではと。
イゼアルが幼いうちから事業を立ち上げ有名になっていたことも関係するのだろう。ロイデナテル侯爵家の当主交代は早い。そう思われたのだ。
父はまだまだ若い。十分当主として先は長いのに、貴族派はイゼアルの能力を高く見積もった。
そしてノアトゥナ・ノビゼルと番になることを恐れた。
早いうちから手を打ち、貴族派の娘と番にしよう。
そう思わせる程、貴族派にとってロイデナテル侯爵家は重要だった。
貴族派の歴史は古いし、政務に関わる重職に就いている者が多くはあるのだが、数が少ない為、勢いのある派閥に邪魔されると意見が通りにくい。
今はカフィノルア王家を筆頭にした王家派と言われる派閥が強すぎて、貴族派は肩身が狭い思いをしている。
重要な会議では貴族派筆頭としたロイデナテル侯爵家が表に立つ為、ロイデナテル侯爵家には貴族派存続と、勢力拡大に力を入れて欲しいのに、その嫡子は王家派に傾きつつある。
それに貴族派は焦りを覚えたのだ。
だからと言って、父を失脚させ、まだ学生であるイゼアルに無理矢理貴族派の令嬢と番にさせ繋ぎ止め、言いなりにさせようと我策するところがなんとも古臭い。
おかげで我が家の騎士団は作り直しに時間が掛かるし、ノアトゥナに悲しい思いをさせてしまった。
ナリシュ王太子殿下と暫し話し込み、兵力を借りる約束を取り付けた。
式に間に合うよう急ぐといい……。
そう告げる殿下にお礼を言い、そこから様々な要件を終わらせ王都を後にした。
ほぼ不眠不休だが問題ない。
まずはドニトア伯爵と契約した魔獣討伐を完了させる。魔獣討伐の契約には魔法契約が含まれている為、先にこれを済ませる必要があった。契約書にはドニトア伯爵のサインが含まれている為仕方がない。
イゼアルは剣を手に取った。鞘を抜き邪魔になるのでポトリと落とす。魔力を剣に流した。普通の鉄剣に魔力は通らない。だが緩やかにごく微量ならば流すことが出来る。それによって剣の威力が増し戦闘に有利になるのだが、使った剣は直ぐにボロになる。使い捨てだ。
だが問題ない。イゼアルは使い捨てていい剣しか使わない。
「ミリュミカ様、よろしくお願いします。」
離れた場所に静かに立つナリシュ王太子殿下の侍従へ声を掛けた。
ミリュミカは微かに笑って頷き応える。
「後方はお任せください。一匹残らす叩き落として見せましょう。」
それにイゼアルも微笑んで頷いた。
ただの鉄剣が淡く光る。魔法剣にしか現れない現象だが、イゼアルは普通の鉄剣に魔力を通し光らせた。
それを感心したようにミリュミカは見る。なかなか出来ることではない。緻密な魔力操作が必要になるので、本来は出来ないことだった。それを補うための付与魔法なのだが、イゼアル・ロイデナテルには必要ないのだなと感心した。
イゼアルは魔獣が飛ぶ黒いモヤの中に飛び込む。
無謀とも思える突撃に、ロイデナテル侯爵はヒヤリとしたが、無数の飛翔型魔獣が飛ぶ為出来た黒いモヤの中から、光が線となっていく筋も漏れた。
光の線はぐるぐると無秩序に回転し、飛んでいる魔獣を切り裂いていく。
切り裂かれた魔獣は地に落ちて、空いた空間にイゼアルが佇んでいた。特に怪我した様子も、服が乱れた様子もない。
剣を構え振り下ろすと、淡く光る剣から先程の線の光が伸びた。イゼアルが剣を構え魔獣を切り捨てながら動くと、光の線も動いて飛んでいる魔獣を切り裂いていく。
剣から出た光の線は、暫くするとぐにゃりと曲がって鞭のように動き出した。
羽虫のように飛ぶ魔獣は、あっという間に地面に積み重なっていく。
だがそれでも広範囲に広がった魔獣全てをイゼアル一人で片付けることは出来ない。
その為の戦力だった。
ミリュミカの部隊と、王弟殿下が貸してくれた魔法師団は確実に散らばって逃げようとする魔獣を片付けていった。
イゼアルはドニトア伯爵領に入れないのなら、その隣のバティナル侯爵領に誘き寄せて片付けることにした。
闇魔法使いのノビゼル公爵が闇属性を使って魔獣を呼べば、直ぐにバティナル侯爵領に誘われて飛んできた。
後は片付けるだけだ。
数が多いので時間は掛かるが、出来ない量ではない。
イゼアル達の討伐は翌日まで続いた。
ミリュミカ達にはここから先はロイデナテル侯爵家で片付けると言ったが、最後まで手伝うようにと命ぜられておりますので、と言ってミリュミカ達はついてきた。
行き先はドニトア伯爵の屋敷だ。
本来なら王太子殿下とその番の結婚式に、出席しない貴族家はいない。病気や家族に不幸でもない限り誰もが今は王都にいなければならないのだが、王命によりドニトア伯爵家は領地で待機させられた。
勿論その娘であるセシルミーアもだ。
その理由は領地で魔獣被害が出ているのに、領地と民を置いて王太子の祝賀に参加することは出来ない。全てが片付いてから、謁見で祝うように。と言われてしまったからだ。
さて、どんな顔で領地に残ったのか…。
貴族派の内部についてはバティナル宰相閣下から詳しく聞くことが出来た。何故なら皆忘れがちだが、バティナル宰相閣下は貴族派だ。
貴族派の中でも爵位は高いのに発言力がほぼないとして末席扱いされていたのを、ちょうどいいと言われて宰相に命ぜられた人なので、貴族派の話し合いに出ても聞きに徹していたのだろう。
バティナル宰相閣下がいうには、今の貴族派はロイデナテル侯爵家を筆頭扱いにしているが、いない場合はドニトア伯爵家が強いらしい。
イゼアルも確かにと納得した。
父は貴族派の筆頭として矢面に立ち、貴族派の代表として常に発言してきたが、同じ貴族派に何かを命じることはない。常に意見を求めて話し合うことを良しとしている人だ。
父がいない時はドニトア伯爵が大きな顔をしていたのだろう。
そして周りの不安を煽って唆し、ロイデナテル侯爵家を操ろうと思った。
ドニトア伯爵家の屋敷に着くと、そこは長く幅広に作られた階段状のスロープが立派な屋敷だった。
大きな両扉の正面玄関は真新しく、金の取手が目立つ。
庭も広く整えられ、金回りが良さそうだった。
イゼアル達はドニトア伯爵家の屋敷まで馬を飛ばしてきた。
ロイデナテル侯爵もミリュミカ達も全員馬で来た為、何事かと屋敷から執事が飛び出してくる。
「これは、ロイデナテル侯爵様っ!」
「ドニトア伯爵はいるか?依頼されていた魔獣討伐が完了したので報告に来た」
執事は驚き中へ促すと、待つように言って奥へ消えていった。
仮にもロイデナテル侯爵を玄関に待たせて放置とは、家臣までロイデナテル侯爵家を軽んじていることが分かる。
その様子を見て、ロイデナテル侯爵は溜息を吐いた。
「長い歴史を持つ貴族派も、もう終わりだろうか……。」
いつになく気弱な父親に、イゼアルは苦笑した。
父自身はアニナガルテ王国に忠誠を誓う厳格な人柄だ。だが貴族派に属する貴族家全てが同じように忠誠を誓っているわけではない。殆どのものが私利私欲を持っている。
貴族派を纏めきれなかった自分の責任だと思っていそうだ。
「消滅は望んでいないと思います。おそらく権力の縮小化を望んでおられるのかと。」
「縮小か……。」
祖先から譲り受けたものを自分の代で弱体化させてしまうことになった父に、イゼアルはほんの少し同情した。
この騒動は仕組まれたものだ。
ロイデナテル侯爵家もドニトア伯爵家も、貴族派全てを巻き込んで、王太子の結婚すら利用して、ほんの片手間に仕組まれた策略。
「為政者にはなりたくありませんね。」
イゼアルの呟きに、ロイデナテル侯爵も苦笑しながら頷いた。
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