契約に失敗した俺は……。

ど~はん

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46.悪夢の始まり

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「あぁぁぁぁぁ!!!!!!」

頭を抱えて叫ぶ真希。

「どっ、どうしたの!?」

沙夜が慌てて真希に近寄る。

「あ……つっ!」

背中を触ろうとした瞬間、沙夜の左腕に凄まじい熱気が襲いかかった。

「沙夜っ、離れて!!」

いきなり、そう叫んだのはブリュンヒルデ。
いち早く事の重大さに気づいたようだ。

「えっ?」

その忠告の意味を理解できていない沙夜、

「わ、わかったわ……」

恐る恐る、ゆっくりと真希から距離を取る沙夜。

「あぁぁぁぁぁ!!!!!」

真希の叫びは収まらない……、

「ま……き?」

沙夜が心配そうな顔で呟いたその瞬間―、

信じられないことが起き始めた……。




場面はフレイヤ、大天使ミカエルへ。


「何をしたんですか?」

『だから、言ったではありませんか面白いことだと。北欧神話の女神  フレイヤ』

「やはり、バレていましたか」

『あなたならご存知でしょう。大魔王と呼ばれるサタンは、天使であるサタナエルの堕天した姿ということを』

※念のためもう一度補足しておきます。
サタン、サタナエル、ルシファーについては諸説ありますが、
この物語では、サタナエルの堕天した姿をサタン、そしてサタンとルシファーは別という扱いにさせていただきます。

「えぇ……………………、まっまさか!!」

フレイヤは気づいてしまった。
この事態がとんでもなく最悪な事態だということを、
そして大天使ミカエルが沙夜とサタナエルに何をしたかを……。

『察しの通り。この場には都合良く神がいらっしゃる、【堕天】という言葉は神に背くということ』

「無理やり、あなたたちの味方にしたということですかっ!なんてことを」

『無理やりとは人聞きの悪い……。サタナエルはいずれ堕天してサタンになるのです。それを早めたまでです』

「それは、あなたの能力のひとつですか?」

『能力……、ん~というより特権です。あの子とサタナエルを契約させたのは私です。だからことできる力です。まぁ、他の天使を堕天させるのはもちろん無理です』

大天使ミカエルは微笑みながらそう呟いた。

「はぁ……、追い付いた」

そんな大変な状況とは知らず、フレイヤを追いかけて、空中を走るという普通ではあり得ないことをして追い付いた、久しぶりの登場この物語の主人公。




そして場面は戻る。

「まき……」

信じられないこと……、それは真希の全身が黒いオーラを放つ。

「……………………」

やがて真希の叫びはなくなった。

「だい……じょうぶ?」

恐る恐るそう聞いた沙夜。

「待ってください」

ゆっくりと真希に近付こうとする沙夜を、右肩を軽く掴んで止めるブリュンヒルデ。

「何で……、何でよ!」

俯いて怒る沙夜、

その目からは涙が一粒輝いた。

「あなたを守るのが私の役目ですから」

「………………」

沙夜は何も言わなかった。

「ねぇ………………、遊ぼう?」

しばらく無言だった真希から、いきなり出た言葉は、

「やめて……真希……」

沙夜にとって悪夢の始まりだった―。

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