契約に失敗した俺は……。

ど~はん

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58.ただひとつあるのは

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『私はぁ!私は……こんなところではなぁぁぁ!!』

大天使ミカエルは広い広い空へと消えた。
大天使との戦いは幸田とフレイヤの勝利で幕を閉じたのだった。

「い……いってぇ……。」

背骨や内臓にダメージを受けた幸田。
ゆっくりと立ち上がる。

「さぁ、これだけでは安心していられませんよ。沙夜、真希たちのところへ戻らなければ。」

「お……お前は鬼かっ!これで戻って戦えと?」

大声を出そうとすると、口からはわかった、代わりに血が吐き出される。

「戦いが終わったら治療しますのでそれくらいは我慢してください。」

「大事な契約者がこんな状態なのに、冷静にそう言えるのが非常に怖いのだが……。」

「心外ですね。一刻も争う状況ならすくにでも対処してます。
そうしないということは、あなたはまだ戦うことができるということ。これでも、あなたのことは認めてるのですよ?」

幸田に告げたフレイヤの顔は笑っていた。

「さぁいきますよ。ほら、歩いて。」

「わ……わかった。」


そこで幸田は思った。

『神様って怖い…………』

と―。



場面は沙夜、ブリュンヒルデへ。

「えっ!?え……、えぇぇぇぇ~~!!?」

沙夜は叫んでいた。
悲しみではない。
涙もない。

ただひとつあるのは驚き。



時は数分前に戻る。



「安心して真希……もう大丈夫だよ、大丈夫。」

真希に沙夜が投げ掛けた、優しくそしてやや震えているのように聞こえた言葉。

その裏には頬をゆっくりと歩く、

涙があった―。


それからしばらく、沙夜は真希を抱きて閉めていた。

「さて、仲部さんのところに……って……え?」

やがて、沙夜が真希からゆっくりと離れ『仲部さんのところに戻ろう』と言っていた時だった。

ふと見た真希に沙夜は驚いた。

「えっ!?え……、えぇぇぇぇ~~!!?」

「こ……これは……。」

これにはブリュンヒルデも言葉が出ない。

「ん?ふたりしてどうしたの?」

なぜ、自分を見てそんなに驚いているのかわからない真希は首を傾げる。

「真希……ちゃん?」

ゆっくりと真希を指差す沙夜。

自分の体を指差された真希は自分の全身を見る。

「え……えぇ!?」

沙夜よりはやや冷静だが、真希自身も驚いた。

「真希ちゃん……小さく……なっ……た?」

袖は腕の長さを通り越し、先は折れて垂れ下がっている。
上着の裾は明らかに下へ伸びていた。

間違っても、服が伸びているのではない。

「真希ちゃん、16歳だったよね……。そうじゃないと契約できない……し。」

「今の姿だと、年齢は……12歳……くらいだと思われます。」

ブリュンヒルデが言った。

なんと、真希はいつの間にか小さくなってしまったのだった―。
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