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崩れる日常
しおりを挟む「ルカ!」
休み時間にルカ様とお話をしていると、慌てた様子のライト様がやってきた。
ルカ様はというと、私との時間を邪魔されて一瞬で不機嫌に。
「なんだよ。」
「ここじゃ言えない。」
「じゃあ今来なくてもいいだろ。」
「でも、放課後は予定があるって聞いたから。いつなら話せるかなと思って。」
「今日じゃないとダメなの?」
「今日じゃないとダメなんだ。できるだけ早くがいい。」
はぁ、王太子なんだから自分で解決しなよ、と言いたげな視線。今までたくさん協力してもらったんだから、お互い様ですよ。
「お昼はいかがですか?」
「嫌だ。」
「嫌って、お前…。」
「わかった。お昼の後に時間があるから、その時間なら空けておく。」
「ありがとう、助かる。できればエミリア嬢も一緒に来てもらえるかい?」
「はい、もちろんです。」
さすが兄弟。ルカ様に睨まれても完璧にスルーです。
「じゃあ、2人ともまた後でね。」
爽やかな笑顔を振りまいて教室を出ていった。
「なんで引き受けたのさ。」
「なにがですか?」
「別に来なくてもよかっただろ?」
なるほど、私が他の男の頼みを引き受けたことが気に入らないと。でも、王太子の誘いを無下に断るのは不敬にあたりますので。それに、
「ルカ様と一緒にいれるのでしょう?」
「え?」
「私個人が誘われたわけじゃないですわ。ルカ様のついでに呼ばれたのです。」
「うぅ…。」
本日もクリティカルヒットしていただけたようで。
「ルカ様と一緒にいたいです。」
「うん…それは仕方ないね。気づかなかった僕が悪かった。」
「わかってくれたらいいのです。」
それにしても、ライト様があんなに慌ててくる用事とはなんでしょうか。ここで話せないくらいだから、あまり公にしたくないことよね。悪いことじゃなかったらいいのだけど。
なんて私の思いはすぐに裏切られた。
「はぁ、解決したと思ったのに。面倒くさい女だな。」
ルカ様の言葉に、皆が心の中で頷く。
「マリアンヌ様、本当にアメリア様は…」
「えぇ、とても綺麗なカーテシーでした。」
「できるならなんで最初からしなかったんだ。」
「僕たちを油断させるためとか?」
「え、そんな腹黒い女だったということ?」
「それを確かめるために、明日お昼をご一緒しようと思うのだけど…。」
「危険すぎる!マリーに何かあったらどうするんだ!」
「ということでして。」
「そんなこと言ったって、僕だってリアを行かせるいかないよ。マリアンヌ嬢よりよっぽど危険だ。」
「そう言うと思った。」
「じゃあ…」
「カエラにも行かせられないよ。」
そんなこと言っても、マリアンヌ様を1人で行かせるわけにも行かない。突然変わったというアメリア嬢の様子を見ないわけにもいかないし。なんだか嫌な予感がする。
「ルカ様、私はお会いしたいです。」
「なんで?!」
「彼女の変化の意味を、一番感じ取れるのは私だと思うんです。」
「そうかもしれないけど。」
「何もしないなんて無理です。」
「私も、お二人と一緒に参加します。」
「カエラ!」
「私だけ逃げるなんて嫌です。」
はぁ~っと男性陣のため息が重なる。
さすが兄弟!なんて考えたのがバレたのか、ルカ様にジトっとした目で見られる。
そんな目で見られても怖くありません。ゲームのルカ様はもっと怖かったもの。
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