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犯行7
しおりを挟む今日こそは、ルカ様と連絡をとろう。
そう思って数日が過ぎました。
「なんでぇ?なんでルカ様から連絡が来ないの?」
こんなこと、今までだったら考えられないわ。毎日連絡が来るものと思っていたのに。
「エミィ、無理に結婚しなくてもいいんだぞ?ずっとお兄様とここで過ごせばいい。」
「もう、バカなこと言わないで。」
「本気なのに。」
慰めにティータイムに付き合ってくれている人に対して言う言葉じゃないかもしれないけど、今の発言はないわ。逆効果よお兄様。妹の傷口に塩ぬってます。
「殿下がエミィを嫌いになったり、他の令嬢になびくなんて考えられない。きっと忙しいんだよ。」
そうそう、そう言う言葉が欲しいんです。そうだとわかっていても、他人の口から聞きたいんですよ。
私だって、ルカ様に好かれている自信があるけど…もう2週間も連絡がない。心配にもなるってものだ。
「わかった。今から連絡しよう。」
「え?」
「殿下に通信具をいただいたんだろう?ラナ、持ってきておくれ。」
「かしこまりました。」
「え、待ってお兄様。」
「いいや、待たない。妹のそんな顔を見続けるなんて俺にはできない。」
「ほら、今は授業中かもしれないし…」
「エミィがいないのに、殿下が授業を受ける意味なんてないじゃないか。」
「お忙しいかもしれないし…」
「悪事は決まって夜に進むものさ。」
今日のお兄様はなんだか少し強引。
グダグダ言っている間に、ラナが戻ってきてしまった。
「じゃあ、文句でもなんでもいい。今思っていること殿下に話してみな。…起動するよ。」
「待って…」
ブゥン。
水晶玉に会いたかった姿が映し出された。
『…リア?だけじゃないみたいだな。』
「殿下、お久しぶりです。妹が殿下から連絡が来ないと拗ねているもんですから、」
「ちょっと!」
もう、余計なこと言わないで!と念を込めた視線を兄様に送る。
『ごめんね、リア。僕から連絡するべきだった。』
「あ、いや…意地を張った私も悪いんです。」
『そうだね…まずは腹が立つからその横の男から離れてもらっていいかい?』
…え、ルカ様今なんと?私の横って…お兄様のことですか?
思わず兄様を見ると、同じことを思ったらしく目を大きくした兄様がこちらを見ていた。
「…殿下、少々酷くないですか?誰のおかげで今エミィと話せていると思ってるんですか?」
『それに関しては例を言う。』
あぁ、ルカ様が無言の微笑みで圧をかけてきていらっしゃる。これは、俺が会えてないのに他の男といるのが許せないんですね。
「…はぁ、わかりましたよ。邪魔者は退散いたします。」
圧に耐えかねたお兄様が退席を申し出た。しかし、ルカ様はその声すら届いていないかのように華麗に無視をする。
あぁ、怖いと小さくつぶやいて、兄様は退散した。
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