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レム端
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どたどた道端が近寄ってくる。実際は足音聞こえないけど、フォルム的にゴーレム的な音が脳内再生される。俺はゴーレムを指揮している魔法使いあたりだとして、ゴーレムを全然操れてないから魔王戦前に全員死亡エンドってとこか。妄想でも死亡エンドなの、可哀想過ぎる。
「平気、か」
「平気じゃないけど平気。なんでまたいきなり」
凶行が疑問というか怖かったのでさっさと聞くことにした。今後こんな乱暴が日常になったら体がいくつあっても足りない。道端がゆっくり後ろを向いてまたこっちを見た。やっぱりゴーレム。レム端が言った。
「あれ、今朝の女。秘密」
「な……なるほど」
つまり、ヒーローは秘密だから助けた由奈と会わないよう気を使って身を隠してくれたと。良い奴だね、痛いけどね。
「道端ありがとう。でも、こっちは顔隠してたから多分大丈夫だよ」
「体つきで分かる」
「多分それは道端だけだね。じゃあ、もうちょっとそっと隠してくれたら嬉しいかな」
こくり。
レム端は了承してくれた。
もしかしたら道端が何かぶん投げたのはあっちにも分かったかもしれないけど、まさか人間が投げられたとは想像しないだろう。結果的に助けられたのは事実だからそこは感謝しておく。
「じゃあ、また明日」
そろそろ解放されて一人ゆっくり帰りたい。夜はゲームの約束もあるし、高校生を満喫するんだ。
校門から出て最寄り駅まで歩く。道端の追跡は続いた。なんで。
俺は「また」って言った。あっちも頷いていた。だから今日はさよならだよね。この大型犬どこまでついてくるんだ。
「あ……道端も電車通学?」
振り向いて聞いたら頷いていた。やっぱり! それなら駅まで行こうって言おう! いや、道端にそれはハードル高いか。でも電車の方向一緒だったら無言でずっとついてくる気だったんだろ? そっちの方が気まずくない?
結局並んで歩いて帰ることになった。お兄さんはバイクだけど道端はまだ免許が無いのか。十五歳だもんな。デカいだけで。原付だとミニチュアに乗ってるみたいだもんな。大型バイク似合いそう。いつか免許取ってね。
「最寄りってか、中学どこだった?」
「……上坂《かみさか》」
「おッ俺は西上坂だった。隣じゃん」
なら最寄りも一駅しか違わない。
中学は近所だと上坂、西上坂、北上坂がある。雑過ぎて名前付けた奴に文句を言いたい。東と南は無い。もうよく分からない。多分昔は一つの中学で生徒数が多くなったから三つにしたとかそういうのだろう。知らんけど。
そういや、上坂は結構荒れてるって聞いたことあるな。
「上坂って怖くなかった?」
「怖くない」
「そっか」
バカでかい番長がいて二十人相手に一人で勝ったって聞いたことあるけど、噂って段々ひどくなるから、実際はうちとあまり変わらなかったのかも。不良って現実じゃあんまり出くわしたことないもん。しかも番長っていつの時代だってね。
「中学の時どこかで会ったりしてるかもね」
こくり。
この体格なら覚えてそうだけど、通行人なんてわざわざ見たりしないもんな。
俺が話しかけないと当然無言になり、二人真顔で駅のホームで電車を待ち、乗り、そして俺が先に降りた。そこまでの会話は「俺この駅だから」「うん」だけだった。ホームから手を振ったら頷かれた。反応が基本頷きなの基本動作しかできないロボットっぽくて面白い。
「平気、か」
「平気じゃないけど平気。なんでまたいきなり」
凶行が疑問というか怖かったのでさっさと聞くことにした。今後こんな乱暴が日常になったら体がいくつあっても足りない。道端がゆっくり後ろを向いてまたこっちを見た。やっぱりゴーレム。レム端が言った。
「あれ、今朝の女。秘密」
「な……なるほど」
つまり、ヒーローは秘密だから助けた由奈と会わないよう気を使って身を隠してくれたと。良い奴だね、痛いけどね。
「道端ありがとう。でも、こっちは顔隠してたから多分大丈夫だよ」
「体つきで分かる」
「多分それは道端だけだね。じゃあ、もうちょっとそっと隠してくれたら嬉しいかな」
こくり。
レム端は了承してくれた。
もしかしたら道端が何かぶん投げたのはあっちにも分かったかもしれないけど、まさか人間が投げられたとは想像しないだろう。結果的に助けられたのは事実だからそこは感謝しておく。
「じゃあ、また明日」
そろそろ解放されて一人ゆっくり帰りたい。夜はゲームの約束もあるし、高校生を満喫するんだ。
校門から出て最寄り駅まで歩く。道端の追跡は続いた。なんで。
俺は「また」って言った。あっちも頷いていた。だから今日はさよならだよね。この大型犬どこまでついてくるんだ。
「あ……道端も電車通学?」
振り向いて聞いたら頷いていた。やっぱり! それなら駅まで行こうって言おう! いや、道端にそれはハードル高いか。でも電車の方向一緒だったら無言でずっとついてくる気だったんだろ? そっちの方が気まずくない?
結局並んで歩いて帰ることになった。お兄さんはバイクだけど道端はまだ免許が無いのか。十五歳だもんな。デカいだけで。原付だとミニチュアに乗ってるみたいだもんな。大型バイク似合いそう。いつか免許取ってね。
「最寄りってか、中学どこだった?」
「……上坂《かみさか》」
「おッ俺は西上坂だった。隣じゃん」
なら最寄りも一駅しか違わない。
中学は近所だと上坂、西上坂、北上坂がある。雑過ぎて名前付けた奴に文句を言いたい。東と南は無い。もうよく分からない。多分昔は一つの中学で生徒数が多くなったから三つにしたとかそういうのだろう。知らんけど。
そういや、上坂は結構荒れてるって聞いたことあるな。
「上坂って怖くなかった?」
「怖くない」
「そっか」
バカでかい番長がいて二十人相手に一人で勝ったって聞いたことあるけど、噂って段々ひどくなるから、実際はうちとあまり変わらなかったのかも。不良って現実じゃあんまり出くわしたことないもん。しかも番長っていつの時代だってね。
「中学の時どこかで会ったりしてるかもね」
こくり。
この体格なら覚えてそうだけど、通行人なんてわざわざ見たりしないもんな。
俺が話しかけないと当然無言になり、二人真顔で駅のホームで電車を待ち、乗り、そして俺が先に降りた。そこまでの会話は「俺この駅だから」「うん」だけだった。ホームから手を振ったら頷かれた。反応が基本頷きなの基本動作しかできないロボットっぽくて面白い。
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