錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。

いいたか

文字の大きさ
289 / 385

第二百八十八話

しおりを挟む
「…賊は陽動ですな」

それなら本命はどこだ。
考えうるのは俺か、アストレア王国か。
こんなタイミングで悪神が関与してくるとなればただの賊とは思えない。
だから極力戦力は分断したくはないが…。

「団長、うちの妻を連れてアストレア王国の王都の防衛を任命する。 彼女達は一人前だ。 戦力としてみて良い。 ニアかリアのどちらかなら同行を認めよう。 残りは賊を迎え討つ」

「はっ!」

「キングは屋敷に基本居てくれ。 眷属のコウモリを陛下の元に送って、状況説明を頼む」

「御意」

「さて、ナールムはどうする?」

「こっちに来てからは神の力は殆ど使ってないから、アストレアの方に向かおうかな。 先輩? 新しい女捕まえたりしないでくださいね」

「え? 俺がタラシみたいな言い方じゃない?」

おい、全員生温い目で俺を見て来るな。
なんなんだよ全く。

「「「鈍感…」」」

「シンプルな罵倒だね? それは流石に酷くない!?」

おい、無視して散るな。
俺を置いて行くなよ。 え、ほんとに誰も居なくなったじゃん。

「そんなのってありか?」

「それは、旦那様に問題があるかと思います…」

「え、ティナちゃんって言ったっけ。 いつからここに?」

「団長さんとキングさんに言われてずっと旦那様の警護にあたっておりました。 それが私の出来る償いだと…」

と言う事は俺は独り言すら言えない事になってしまうが…。

「あ、ご安心ください! 私は空気だと思って頂ければ!」

「そういう問題なのかな…」

そういうとティナちゃんの姿がふっと消える。
幻術的な物だろうか。 これは使い勝手が良さそうだ。

「あ、紅茶飲むけど…飲むかい?」

ふっと消えていた姿が現れる。

「はいっ!!! 頂きます!!!」

げ、元気だし現金な子だな…。
俺はだいぶ慣れた手つきでお茶を淹れていく。
キングは少し戻ってこないだろうからな。 他の従者に頼むのは気が引ける。
と言うよりも、何故かお茶を淹れてくれない。
そして、俺が厨房に立つことすら誰もなにも言わなくなった。

「べ、別に形式的にでも一言くらいくれてもいいじゃん…」

「な、なにか仰いましたか?」

「いや、何も言ってないよ。 そして君も何も聞いてない。 良いね?」

「ひゃいいいい!」

と言うかティナちゃんってかなり幼い様に思うんだが年齢を聞いて良いものか…。
俺の護衛なんだし、良いよね?

「ティナちゃんって何歳なの?」

「うふふ、私は…尻尾の数がヒントですよ!」

尻尾が五本…と言うと?

「あぁ、旦那様よりは数倍生きておりますよ。 弟の年齢は今年で三十になったところですね」

「あ、そう言えば弟さんは?」

「今は錬金術師様達の所に入り浸っております…」

お、錬金術に興味のある子は大歓迎だ。
銀狐ならきっと良い錬金術師になるんじゃなかろうか。

「旦那様、悪い顔をなさっていますよ…」

「ソンナコトナイヨ。 あ、お茶どうぞ」

「頂きます!」

何とか誤魔化せたようだ。

さて、これからどうなるやら…。
しおりを挟む
感想 48

あなたにおすすめの小説

ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?

さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。 僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。 そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに…… パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。 全身ケガだらけでもう助からないだろう…… 諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!? 頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。 気づけば全魔法がレベル100!? そろそろ反撃開始してもいいですか? 内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!

最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)

みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。 在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。

玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!? 成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに! 故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。 この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。 持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。 主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。 期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。 その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。 仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!? 美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。 この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。

黄金蒐覇のグリード 〜力と財貨を欲しても、理性と対価は忘れずに〜

黒城白爵
ファンタジー
 とある異世界を救い、元の世界へと帰還した玄鐘理音は、その後の人生を平凡に送った末に病でこの世を去った。  死後、不可思議な空間にいた謎の神性存在から、異世界を救った報酬として全盛期の肉体と変質したかつての力である〈強欲〉を受け取り、以前とは別の異世界にて第二の人生をはじめる。  自由気儘に人を救い、スキルやアイテムを集め、敵を滅する日々は、リオンの空虚だった心を満たしていく。  黄金と力を蒐集し目指すは世界最高ランクの冒険者。  使命も宿命も無き救世の勇者は、今日も欲望と理性を秤にかけて我が道を往く。 ※ 更新予定日は【月曜日】と【金曜日】です。 ※第301話から更新時間を朝5時からに変更します。

バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します

namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。 マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。 その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。 「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。 しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。 「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」 公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。 前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。 これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

処理中です...