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第26話 神の手

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ピンポーン
パシュ―――ッ。

「ようやく居たわね」

「お邪魔しま~す…」

「セシルさん、マリーさん、昨日は酷い目にあったね」

「……マリーから聞きました。手足が無くなった私を助けて下さったそうで…」

「差し出がましい事をしてごめんね。あの時はセシルさんも気を失っていたから…。あのままだと失血死してしまうと思って…」

「謝らないでください。私が気を失っていなくても治療は出来ても身体の再生は出来ませんでしたよ」

「聖女なら全回復や蘇生なども出来るんだよね?」

「フフ…、全回復や蘇生が出来たとしても再生は神話級のポーションが必要になります。あの場にシャルル様がいて下さったのは幸運としか言いようがありません」

(セシルが誰かを様付で呼ぶなんて…)

「前の世界では戦いをされてこなかったと伺っていましたが、とてもお強いのですね」

「別に何かを撃退したわけではありませんよ」

「強さは攻撃だけではありません。私も防御や回復が役目です。その場で必要な処置が出来る、私にとってはそれだけで英雄ですよ」
「シャルル様を尊敬致します」

きっとエミリアンやオールセンが側にいても治療することは出来なかった事でしょう。

「シャルル様、何かお礼を…」

「昨日も言いましたが、僕としては他言無用にしていただければそれでかまいません」

「それでは私の気持ちが…」
「では、この命を救っていただいたお礼に私自身を受け取って下さらないでしょうか?」

「へっ?」

「身体もこの世界に来て若返っておりますから、アイさんやマオさん達には及びませんが気休め程度には…」

「セシル何を言って…?」

「マリー、私は強い男性が好きなのです。エミリアンが強いのは前の世界やこちらの世界で共に戦っているので知っています。しかし想像も出来ない大きな力を前にして私の心は初めて熱く感じたのです」
「それに私は自分の能力を発揮する為に勇者の側にいたかっただけで、どうしてもエミリアンの側にいたかったわけではありませんよ。マリーのように…」

「そ…それは…」

結局私もエミリアンの側にいても、いつまで経っても幼馴染み以上にはなれませんでした。

世界を救ってエミリアンにはたくさんの女性が言い寄ってきたのも知っています。
私なんかがいつまでも側にいれば迷惑なんじゃないかと思ったこともあります…。

「セシルさん、尊敬してくれるのは嬉しいけれど…」

「決めました!」

「えっ、マリーさん…?」

「私もこの身をシャルル様に捧げる事にします!」
「この世界でシャルル様に出会ったのは神様のお導きだったのかもしれません」

「そうですよ、マリー! 私もそう思います!」

「いや、二人とも…だからと言って…」

「ご主人様、想定内じゃないですか…」
「マスター、良かったですね…」

「アイ様、マオ様、嫌がらずに私達を末席に受け入れて下さるのですね」

「感謝します…」

「分かったよ。でも、これからもエミリアン達とは行動してもらうからね」

「「そんなぁ~」」

「その辺は考えてあるから…」



XX XY



「これが生まれ変わった私…」

体型が変わっただけじゃなくて、全身が軽くて子宮が熱い…。
身体の中から…、いえお尻の穴からも悪い物が全て取り除かれたようです。
恥かしかったけれど気持ち良かったわ…。

「セシル、私達変貌したわ…。これって一宮さんみたい…」

「まさかシャルル様、一宮さんの言っておられた“神の手”とは…」

「うん…、僕の事かな…」

「一宮さんもすでにご主人様の物なんですよ~」

「「そうだったのですか~」」

「アイ…、物って…。パートナーだから…」

「納得しました。まさに神…」

「私達も神様の物になれたんだね…」

「……」
セシルさんは僕を尊んでいるし、マリーさんは意外に依存心が強いみたいだな。
でも、自分達の神様に失礼なんじゃ…。

その後、アイがセシルさんを、マオがマリーさんを指導しながら、時間の許す限り交互に3Pを繰り返していくのでした。



XX XY



ムチュウ~。

「ふぅ~、シャルル様、また増えたのですね…」

「玲…、京都にいる間滞在させてあげてくれるかな…」

セシルとマリーが玲に挨拶をします。

「シャルル様のパートナーでしたらかまいませんが…」

「一宮さんもシャルル様の物だったのですね」

「黙っているなんてずるいですよ」

「教えられる訳ないじゃない…。私も二人がシャルル様のパートナーにしてもらえているとは思わなかったわよ。マリーさんはエミリアン君のことを…」

「もう良いんです。幼馴染みであり憧れだったのでしょう。でも今の私の心と身体は全てシャルル様の物ですよ」

「マリー…」

ちょっとNTRしたみたいで楽しかったのは秘密です。

「それより、なぜエルフが10人もいるのですか?」

「私はエローヌ・ロリキャス・フローシア。他の惑星からきた異星人でシャルル様のパートナーです。こちらの言葉でいえば先輩なんですからね。それに私達の正式な種族名はエロフです」

「なっ、10人全員がシャルル様のパートナー」

その内5人がシャルル様の種で孕んでいるそうです。

「シャルル様、私は一体何番目なのでしょうか?」

「え~っと15番目かな…、マリーが16番目だよ」
「俊成組のビルマとレイアもパートナーなんだ」

「えっ、あの獣人とエルフもですか…?」

「当然アイ様とマオ様は含まれていませんよ。ちなみに私がこの世界で一番ですからね。フフン…」

「「一宮さんが!?」」

「そう言っているだけです。アイ様とマオ様以下に順番なんてありませんから…」

「また玲様はそう言う~。2番で良いじゃないですか!」

「それよりセシルさんとマリーさんは立場を気にする前に、私達と同じ『100イキ苦行』で禊をして欲しいですね。それを達成できれば認めましょう」

「ちょっとエローヌ…、あれは自分達の性的嗜好で…」

「ご主人様、良いじゃないですか」
「マスター、面白そうです。マスターへの想いが本当か見てみましょうよ」

「よく分からないけれど、私のシャルル様に対する想いは本当よ。マリーもそうよね?」

「えっ? えぇ…」

何だか嫌な予感が…。
エロフの皆さんがニアッと笑った気がします。

「フフ…、人族に耐えられるかしら…ね」



XX XY



福岡へ帰る時までスライムを渡すつもりはありませんでしたが、エローヌの挑発に乗ってしまったセシルとマリーにスライムを渡すと、今晩は玲の屋敷の二人部屋に泊まってもらう事にします。

まぁ、今日はもう身体も洗ってあげたからお風呂に入る事もないし良いか…。

「じゃあ、本当に始めるよ。始めたら達成するまで終わらないからね」

「「はい…(ゴクリ)」」

(エロフに耐えられたのです。私にも出来るはずです)

(セシルに巻き込まれちゃったよ~)

「じゃあ、“訓練開始”(100回イクまで止めないこと)」

僕はそう告げると静かに部屋をでるのでした。



XX XY



翌朝、朝食の時間帯になっても二人は現れませんでした。

「セシルさんとマリーさん、まさか再起不能になっているんじゃ…」

「人族にはエロフのような生命力や精力はありませんからね」

「……」
さくらと玲が話し合っていますが、あれはドMだからこそ成し得る事が出来るのです。

パートナーに成りたてで『100イキ苦行』なんて…。
エローヌ達も最初は壊れかけ寸前だったのに…。



挑発したエローヌ達も一応心配していたので全員で見に行ってみる事にします。

コンコン、コン。

返事は無い…。
ガチャ…。

部屋中が独特の匂いで満たされ、湿度が数%上昇しているように感じます。

「良かった…」

スライムの拘束は解除されており、二人ともベッドの上に寝ているようです。

「でもイキ狂って死んでしまっているのでは?」

「エローヌ、怖い事を言わないでよ…」

分かれてそれぞれのベッドを取り囲み、エローヌはセシルを、僕はマリーを確認します。

「シャルル様、セシルさんは生きています!」

「マリーも大丈夫そうだよ」

それにしても何だか人相が変わった様にみえるのは気のせいでしょうか…。
ベッドは濡れていない所はないぐらいベチャベチャで、膣とお尻の穴もポッカリと開いて見るも無残です。
今のスライムは容赦が無いからなぁ…。

「ご主人様、セシルさんの気が付きました」

「セシル、大丈夫?」

僕は念の為に二人に【治療】と【回復】を使っておきます。

「あがっ、うひっ…、シャ…シャルル…さ…ま、私…耐えました…わよ…、うひっ、イっくっ…」

何もしなくても快感の余韻だけでまだイッてしまうようです。

「凄いですね~」

「セシルさんがこんなに…」

「これは私達に1番を誇っているさくらさんにも体験してもらわないといけませんね」

「エローヌさん酷いです~」

「私はやっぱり2番で良いかな…」

玲が状況を理解し、そんな風に言っていました。



XX XY



生存を確認してしばらくした後、二人はリビングへやって来ました。

「どう? エローヌさん。達成したわよ」

「死ぬかと思いました~。でも気持ち良かった~」

(マリーもそっち系?)

「これは認めないといけませんね。神であるシャルル様への想いは本物だったと言う事ですね」
「まさか人族で達成できるとは思いませんでしたよ。セシルさんもマリーさんもやりますね」

「私もエローヌさん達があんな風にしてまでシャルル様の為に頑張っていたのだとは知らなかったわ。さすがシャルル様が認められたことはありますね」

「フフ…」
「フフフ…」

ガシッ…。

何だかエロフ達と二人に友情が芽生えたようで、お互いを称えあっています。

「セシルさん、マリーさん、あなた達が気持ち良さに耐え抜くだけではダメなのですよ。私達の身体でご主人様に気持ち良くなっていただく為の訓練なのです」

「「はいっ!」」

「エローヌさん達も子作りの為だけだとマスターに愛想を尽かされるよ~」

「そ、そうでした。私達もシャルル様の命が尽きるまでこの身で喜んでいただけるように精進します」

「アイ…、マオ…」

いつも無茶な事を言いますが、なんだかんだ僕の為になるように考えてくれています。

「玲様、やっぱり私達も『100イキ苦行』を体験しておかないとないとダメなのでは…?」

「さくらさん、あなたはしておいた方が良いかもね…」

「玲様も酷いですよ~」
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