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第二章 キャシーは陽気に笑う
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菜々実が描いた絵を見て、みんなは呆然となった。真っ白なボディのに、一輪の花──ひまわりが咲いていた。ボディ一杯の大きさのひまわりだ。それが左右に一輪ずつ描かれてある。
「ま、こんなもんでしょ」菜々実が満足げにうなずいた。
「あの、菜々実」僕はおそるおそる尋ねた。「これって、花ちゃんが持って来てくれたミニひまわりを見て描いたんだろ?」
「そうよ。急いでいるわりには、うまく描けたでしょ?」
「お前、ほんとに美術部だよな。まさか、幽霊部員なんて言わないよな」
「はあ? なにを言っているのよ。見てよこの絵。このひまわりが、なによりもの証拠でしょ。こんなひまわり、あんたに描ける?」
後方で庄三さんがよろめいた。わしの、わしの車が、と言いながら倒れそうになるのを、修太郎さんが支えた。
相変わらず、姉貴と花ちゃんはクスクスと笑っているばかりだ。
「うん、味のある絵が完成したな。個性的なタッチが最高だ」修太郎さんが車をパンと叩いた。「ときに、庄三爺さん。この車、呼び名はあるのかい?」
「キャシーだ。わしはこの車を手に入れて以来、そう呼んでおる。その由来は五十年前にさかのぼるのだよ。そう、あれはわしがまだ若造の頃」
「いや、その話は今度でいい。キャシー号か。いい名だ」修太郎さんが微笑む。「よーし、じゃあ出発するかあ。みんな、用意はいいか?」
「目指すは松山だ。キャシー号、頼んだぜ」修太郎さんがエンジンをかける。滑らかな音を響かせてキャシー号が目を覚ました。
何年ぶりになるのだろう、キャシー号は深い木々の抱擁を離れ、太陽の下へその体をさらした。
道路わきにいったん車を駐めて、新生キャシー号の写真を撮った。
菜々実の描いたひまわりの絵が、真夏の日差しを浴びてうれしそうに輝く。
そういや、花ちゃんが言っていたな、と僕は思い出す。ひまわりは日光が大好きなんだと。
菜々実の描いたひまわりの絵、そんなに悪くもないかな、と僕は思った。
「ま、こんなもんでしょ」菜々実が満足げにうなずいた。
「あの、菜々実」僕はおそるおそる尋ねた。「これって、花ちゃんが持って来てくれたミニひまわりを見て描いたんだろ?」
「そうよ。急いでいるわりには、うまく描けたでしょ?」
「お前、ほんとに美術部だよな。まさか、幽霊部員なんて言わないよな」
「はあ? なにを言っているのよ。見てよこの絵。このひまわりが、なによりもの証拠でしょ。こんなひまわり、あんたに描ける?」
後方で庄三さんがよろめいた。わしの、わしの車が、と言いながら倒れそうになるのを、修太郎さんが支えた。
相変わらず、姉貴と花ちゃんはクスクスと笑っているばかりだ。
「うん、味のある絵が完成したな。個性的なタッチが最高だ」修太郎さんが車をパンと叩いた。「ときに、庄三爺さん。この車、呼び名はあるのかい?」
「キャシーだ。わしはこの車を手に入れて以来、そう呼んでおる。その由来は五十年前にさかのぼるのだよ。そう、あれはわしがまだ若造の頃」
「いや、その話は今度でいい。キャシー号か。いい名だ」修太郎さんが微笑む。「よーし、じゃあ出発するかあ。みんな、用意はいいか?」
「目指すは松山だ。キャシー号、頼んだぜ」修太郎さんがエンジンをかける。滑らかな音を響かせてキャシー号が目を覚ました。
何年ぶりになるのだろう、キャシー号は深い木々の抱擁を離れ、太陽の下へその体をさらした。
道路わきにいったん車を駐めて、新生キャシー号の写真を撮った。
菜々実の描いたひまわりの絵が、真夏の日差しを浴びてうれしそうに輝く。
そういや、花ちゃんが言っていたな、と僕は思い出す。ひまわりは日光が大好きなんだと。
菜々実の描いたひまわりの絵、そんなに悪くもないかな、と僕は思った。
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