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第二章
第二章 ⑦
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第二章 ⑦
「ちょっと待って」冴子が僕の手を止めた。「そんなにストレートじゃ、悲しいじゃない。胸のあと、すぐに下にいくんじゃなくて、キスぐらいくれなきゃ」
「そんなものかな」
「そんなものよ」
僕は冴子を見下ろした。彼女の大きな目が僕を受け止めた。
僕はゆっくりと顔を近づけていき、唇を合わせた。そこは、想像以上に柔らかかった。
唇を離そうと思ったら、冴子が僕の背中に腕を回してきた。わずかに唇を外し、まだだめよ、と言ってから再び唇を押しつけてきた。
しばらくして、僕は解放された。小さく息を吐きながら、僕は頭を起こした。
冴子はじっと目を閉じたまま、全身の力を抜いて横たわっていた。急に身動きしなくなったので、僕は少し心配になった。でも、彼女には触れず、かといって声をかけるでもなく、彼女の様子を観察していた。
冴子の顔に、次第に微笑みが浮かんできた。そして、うん、と言った。続けて二回、ん、ん、と言ってから、冴子は目を開けた。
「ねえ」冴子は満面に笑みを浮かべて言った。「キスのない身体の関係なんて、女にとってはうれしくもなんともないのよ。逆に悲しいくらい。心のメモリーにインプットしといたほうがいいわ」
もちろん、僕に返す言葉はない。経験不足、いや、未経験というものは言葉をも奪ってしまうらしい。
僕は始終無言のまま、なんとでもなれ精神で、再び冴子に触れた。そして、彼女を感じた。
冴子は目を閉じたまま、まるで海に浮かべたビーチマットの上で真っ盛りの夏を楽しんでいるかのような、そんな表情をしていた。僕とは別次元にいるのかもしれないと思った。
このへんでいいのかな、と思った僕は、冴子の上に身体を落とした。そして、最後の温もりを感じようとした。そのとき冴子が目を開けた。
「待って。髪留めが頭に当たって痛いの」そう言って冴子は上体を起こした。なぜか少しの間、そのままでじっとしていた。
やがて緩慢な動作で髪から留め具を外して、それをベッドの枕元に置いた。そして、ゆっくりとした動作で横たわった。
「ごめんなさい」冴子はそう言って微笑んだ。両手を僕のほうへ伸ばして求める。「きて」
僕はしばらく冴子を見つめていたけれど、もう一度身体を落とした。そのまま動かずにいた。しばらく動かずにいた。
「どうしたの?」冴子が僕の耳元で言う。「ねえ、祥一」
僕は身体を起こした。冴子の目を見る。いつもの冴子の目じゃないと思った。いや、これが本当の冴子なのかもしれない。
「なんで黙っていたの?」僕は真っ直ぐに冴子の目を見て言った。「冴子も、本当は初めてなんだろう?」
冴子の目が揺れた。薄茶色の瞳が僕の視線を逃れ、空中をさまよう。
なにか言おうとした冴子を、僕はさえぎった。「もういいって。無理しなくてもいいよ。冴子はいつだって重いものが肩に乗っかっているように見えるんだよ。僕がこんなこと言うのって、信良が蝶ネクタイをするのと同じくらい似合わないかもしれないけどね、捨てちゃえば? パアッと。重いもの、ぜんぶ取っ払ってしまえば、もっと楽になると思うよ」
空中をさまよっていた冴子の目が、僕に戻った。「どうしてわかったの?」
「冴子、時間が経つにつれて、あんまり僕に触らなくなっただろう? どうしてかなって思ってたんだけど。でも、キスをするときに僕に回した腕が、微妙に震えていたのに気づいたんだ。そして、いざというときになって、その震えがさらに大きくなったのをごまかすために、髪留めを外して一呼吸置いた。ゆっくりとした動きで時間を稼いでね」
冴子は瞬きをしながら僕を見ていたけれど、やがて口元だけで笑った。
「イメージが先行すると、死ぬほどつらいって感じ、祥一にわかるかしら。あたし、見た目がちょっと大人っぽいでしょう。だから、初対面の人はみんな、この人は性格も行動も大人っぽいタイプの人間なんだって思ってしまうみたい。ところがところが」冴子が苦笑する。「実際の冴子っていう人間は、そんなに大人じゃないのよ。本当は消極的で、小心者で、なにか失敗する度にくよくよするタイプなの。あ、意地悪なところもあるかもね」
僕は黙って冴子の話を聞いていた。
「あたしのことを経験豊富だって人は思っているけれど、とんでもない。そんな勇気なんて、これっぽっちもない女です、あたしは」
「だから、そのままの自分でいれば? そのほうが楽なんだろ?」
冴子はなにか言いかけたけれど、そのまま口を閉じた。複雑な表情で笑う。
僕は冴子の上からどいて、わきに横たわった。
冴子が僕の動きを追う。「ねえ。それとこれとは別よ。変に気をつかわないで」
「いや、今日はやめとくよ。また続きは今度ってことで」
「いくじなし」ちょっと強めな口調で冴子が言った。僕をにらみつけている。その視線から、ふっと力が抜けた。「でも、ありがと。やっぱりあなた、優しいのね。ますます好きになりそうよ。やっぱり、今すぐ食べちゃおうかな」
おどけて言う冴子に、僕は言った。「聞かなかったことにするよ」
「でもね、祥一。あなたは優しいけど、その百倍は憎らしいわよ。普通、こういうときって気づかないふりをして流れに身を任せるものよ。せっかく女の子が受け入れる準備をしたのに、その気持ちも考えてくれないと。それとも、誰か他の女の子のことが気になった?」ふふ、と冴子が笑う。
「いや、そういうわけじゃ」
「本当にいいの? 遠慮しなくていいのよ」
「ああ。僕は遠慮するタイプじゃないよ。君も知っている通りね」
「あーあ、やっぱりだめねえ。あなたをリードするつもりが、最終的にはリードされちゃうんだから。まあ、予想できなかったわけでもないけどね。それがあなたの魅力だから」
「魅力って、弥勒の親戚かい?」
オヤジギャグはさておいて、と冴子は言い、僕のほうへ向き直る。
「でも、祥一。あなたそのままじゃいやでしょ。気をつかってくれたお礼じゃないけど、これでよかったら」そう言いながら、冴子は僕のペニスに手を伸ばした。手探りで位置を確認し、触れる。そして、依然、勃起したままのそれを、そっと握りしめた。
「待てよ、冴子。そんなのいいって。君こそ無理しなくていいよ」僕は冴子の手に触れた。僕の手を冴子が優しく払う。
「無理なわけないでしょ。あたしから誘ったのに。いいからじっとしてて」悪戯っぽい笑顔で僕を見つめる冴子は、やっぱり悪魔かもしれない。
「あ、ちょっと。まずいって。だめだったら」僕は急いで止めようとしたけれど、遅かった。正直に言うと、我慢の一歩手前にきていたのだ。
僕の喉から、くぐもった声が漏れた。同時に、冴子の真っ白い腹の上に、放出してしまった。
冴子は一瞬、驚いたようだったけれど、すぐにクスクス笑った。
「クールガイの焦ったところ、初めて見ちゃった。なんかすごく得した感じ。祥一って、意外とかわいいのね」少しだけ赤面した顔を両手で被いながら笑う冴子は、今までで一番かわいいと思った。僕は思わず、冴子こそすごくかわいいよ、と言いそうになり、慌てて口を閉じた。
「とりあえず、イメージ通りの冴子でいくわ」冴子はいつもの冴子に戻っていた。「そのほうが、はげたペンキを塗り直す手間もかからないしね。イメージを塗り替えるのって、大変そうだから」
でも、と冴子。「誰かさんの前だけでは、時々、本当の冴子が登場するかもしれないわ」そう言いながら、意地悪そうに笑う。
悪魔、復活。やれやれだ。
「ちょっと待って」冴子が僕の手を止めた。「そんなにストレートじゃ、悲しいじゃない。胸のあと、すぐに下にいくんじゃなくて、キスぐらいくれなきゃ」
「そんなものかな」
「そんなものよ」
僕は冴子を見下ろした。彼女の大きな目が僕を受け止めた。
僕はゆっくりと顔を近づけていき、唇を合わせた。そこは、想像以上に柔らかかった。
唇を離そうと思ったら、冴子が僕の背中に腕を回してきた。わずかに唇を外し、まだだめよ、と言ってから再び唇を押しつけてきた。
しばらくして、僕は解放された。小さく息を吐きながら、僕は頭を起こした。
冴子はじっと目を閉じたまま、全身の力を抜いて横たわっていた。急に身動きしなくなったので、僕は少し心配になった。でも、彼女には触れず、かといって声をかけるでもなく、彼女の様子を観察していた。
冴子の顔に、次第に微笑みが浮かんできた。そして、うん、と言った。続けて二回、ん、ん、と言ってから、冴子は目を開けた。
「ねえ」冴子は満面に笑みを浮かべて言った。「キスのない身体の関係なんて、女にとってはうれしくもなんともないのよ。逆に悲しいくらい。心のメモリーにインプットしといたほうがいいわ」
もちろん、僕に返す言葉はない。経験不足、いや、未経験というものは言葉をも奪ってしまうらしい。
僕は始終無言のまま、なんとでもなれ精神で、再び冴子に触れた。そして、彼女を感じた。
冴子は目を閉じたまま、まるで海に浮かべたビーチマットの上で真っ盛りの夏を楽しんでいるかのような、そんな表情をしていた。僕とは別次元にいるのかもしれないと思った。
このへんでいいのかな、と思った僕は、冴子の上に身体を落とした。そして、最後の温もりを感じようとした。そのとき冴子が目を開けた。
「待って。髪留めが頭に当たって痛いの」そう言って冴子は上体を起こした。なぜか少しの間、そのままでじっとしていた。
やがて緩慢な動作で髪から留め具を外して、それをベッドの枕元に置いた。そして、ゆっくりとした動作で横たわった。
「ごめんなさい」冴子はそう言って微笑んだ。両手を僕のほうへ伸ばして求める。「きて」
僕はしばらく冴子を見つめていたけれど、もう一度身体を落とした。そのまま動かずにいた。しばらく動かずにいた。
「どうしたの?」冴子が僕の耳元で言う。「ねえ、祥一」
僕は身体を起こした。冴子の目を見る。いつもの冴子の目じゃないと思った。いや、これが本当の冴子なのかもしれない。
「なんで黙っていたの?」僕は真っ直ぐに冴子の目を見て言った。「冴子も、本当は初めてなんだろう?」
冴子の目が揺れた。薄茶色の瞳が僕の視線を逃れ、空中をさまよう。
なにか言おうとした冴子を、僕はさえぎった。「もういいって。無理しなくてもいいよ。冴子はいつだって重いものが肩に乗っかっているように見えるんだよ。僕がこんなこと言うのって、信良が蝶ネクタイをするのと同じくらい似合わないかもしれないけどね、捨てちゃえば? パアッと。重いもの、ぜんぶ取っ払ってしまえば、もっと楽になると思うよ」
空中をさまよっていた冴子の目が、僕に戻った。「どうしてわかったの?」
「冴子、時間が経つにつれて、あんまり僕に触らなくなっただろう? どうしてかなって思ってたんだけど。でも、キスをするときに僕に回した腕が、微妙に震えていたのに気づいたんだ。そして、いざというときになって、その震えがさらに大きくなったのをごまかすために、髪留めを外して一呼吸置いた。ゆっくりとした動きで時間を稼いでね」
冴子は瞬きをしながら僕を見ていたけれど、やがて口元だけで笑った。
「イメージが先行すると、死ぬほどつらいって感じ、祥一にわかるかしら。あたし、見た目がちょっと大人っぽいでしょう。だから、初対面の人はみんな、この人は性格も行動も大人っぽいタイプの人間なんだって思ってしまうみたい。ところがところが」冴子が苦笑する。「実際の冴子っていう人間は、そんなに大人じゃないのよ。本当は消極的で、小心者で、なにか失敗する度にくよくよするタイプなの。あ、意地悪なところもあるかもね」
僕は黙って冴子の話を聞いていた。
「あたしのことを経験豊富だって人は思っているけれど、とんでもない。そんな勇気なんて、これっぽっちもない女です、あたしは」
「だから、そのままの自分でいれば? そのほうが楽なんだろ?」
冴子はなにか言いかけたけれど、そのまま口を閉じた。複雑な表情で笑う。
僕は冴子の上からどいて、わきに横たわった。
冴子が僕の動きを追う。「ねえ。それとこれとは別よ。変に気をつかわないで」
「いや、今日はやめとくよ。また続きは今度ってことで」
「いくじなし」ちょっと強めな口調で冴子が言った。僕をにらみつけている。その視線から、ふっと力が抜けた。「でも、ありがと。やっぱりあなた、優しいのね。ますます好きになりそうよ。やっぱり、今すぐ食べちゃおうかな」
おどけて言う冴子に、僕は言った。「聞かなかったことにするよ」
「でもね、祥一。あなたは優しいけど、その百倍は憎らしいわよ。普通、こういうときって気づかないふりをして流れに身を任せるものよ。せっかく女の子が受け入れる準備をしたのに、その気持ちも考えてくれないと。それとも、誰か他の女の子のことが気になった?」ふふ、と冴子が笑う。
「いや、そういうわけじゃ」
「本当にいいの? 遠慮しなくていいのよ」
「ああ。僕は遠慮するタイプじゃないよ。君も知っている通りね」
「あーあ、やっぱりだめねえ。あなたをリードするつもりが、最終的にはリードされちゃうんだから。まあ、予想できなかったわけでもないけどね。それがあなたの魅力だから」
「魅力って、弥勒の親戚かい?」
オヤジギャグはさておいて、と冴子は言い、僕のほうへ向き直る。
「でも、祥一。あなたそのままじゃいやでしょ。気をつかってくれたお礼じゃないけど、これでよかったら」そう言いながら、冴子は僕のペニスに手を伸ばした。手探りで位置を確認し、触れる。そして、依然、勃起したままのそれを、そっと握りしめた。
「待てよ、冴子。そんなのいいって。君こそ無理しなくていいよ」僕は冴子の手に触れた。僕の手を冴子が優しく払う。
「無理なわけないでしょ。あたしから誘ったのに。いいからじっとしてて」悪戯っぽい笑顔で僕を見つめる冴子は、やっぱり悪魔かもしれない。
「あ、ちょっと。まずいって。だめだったら」僕は急いで止めようとしたけれど、遅かった。正直に言うと、我慢の一歩手前にきていたのだ。
僕の喉から、くぐもった声が漏れた。同時に、冴子の真っ白い腹の上に、放出してしまった。
冴子は一瞬、驚いたようだったけれど、すぐにクスクス笑った。
「クールガイの焦ったところ、初めて見ちゃった。なんかすごく得した感じ。祥一って、意外とかわいいのね」少しだけ赤面した顔を両手で被いながら笑う冴子は、今までで一番かわいいと思った。僕は思わず、冴子こそすごくかわいいよ、と言いそうになり、慌てて口を閉じた。
「とりあえず、イメージ通りの冴子でいくわ」冴子はいつもの冴子に戻っていた。「そのほうが、はげたペンキを塗り直す手間もかからないしね。イメージを塗り替えるのって、大変そうだから」
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