【完結】全てが嫌いな不憫Ωの少年が初恋相手のスパダリαに愛される？ふざけんなお前のことなんか大っ嫌いだ！

5

中間テスト

「テスト前だったのにごめんね？無理させて。」

「だ、大丈夫だってば。ちょっと加減してくれたから昨日は昼前から動けたし。」

高校に入って初めての中間テスト。もっと必死に勉強した方が良かったのかもしれないけれど、れおんとの土曜日は無くしたくなかった。

「テスト、頑張って。応援している。」

「うん。頑張って1位取る。テスト終わったら、この間行ってたデート行こ。」

「っ！！ぇ、周！」

「行ってきます！！！！」

恥ずかしくなったから逃げるようにして家を飛び出した。れおん、顔赤くなってた。テスト終わったら、デート・・・

・・・・・・テスト頑張ろ。








「そこまで！！」

チャイムと同時に先生の声が響く。


お、終わった。
3日間のテストがようやく終わった。
3日目の今日は午前中でテストが終わって、午後は普通に授業。
しかも、今日の終わりのHRで全てのテストが返却され、順位も公表される。

本当に成績にシビアすぎる学校だ。
周りも見ても終わったって感じはなく、みんな成績発表を前に少しピリピリしている感じだ。

「周くん！お疲れ様！！やっとテスト終わったね！！」

「翔くん！！うん、初めてのテストだったからちょっと緊張したけど、無事終わって良かった。」

「お昼食べよ？成績発表はちょっと悪くても挽回すれば来年もSクラスにいれるよ！」

「そっか。学年末が重要視されるんだもんね。」

「そうそう。しかも次のクラス替えなんて3年生に上がるクラス替えでしょ？大学受験が関わってくるからこれまでよりシビアなんだよ。Sクラスには難関大学にも推薦枠がたくさんあるからね。」

そっか。大学受験、、、、

入学したばかりで考えてなかったけど、受験のことも考えないといけないのか。行きたいのは獣医学部だけど、どこの大学がいいんだろう。れおんは日本の大学行ってないし、周りにも詳しい人いないしな、、、。

帰ったら一旦れおんに相談してみよ。

「ま、中間テスト終わったし期末まではまたいつもの日常だね～」

「学校行事とかないの？」

「あ～、2学期には学園祭があるよ。あと修学旅行も！」

「運動会とかは？」

「お嬢様とかお坊ちゃん多いからさ、怪我させられないってので何年か前になくなったらしいよ。」

「そ、そうなんだ。修学旅行か、、僕行ったことないや。」

「高等部の修学旅行はね、シンガポールだよ～」

「海外、、行ったことない。」

「え！行ったことないの！？初海外なんて最高じゃん！！一緒に楽しもうね！！」

2学期になるとイベントいっぱいだな、、、楽しみ。