【完結】全てが嫌いな不憫Ωの少年が初恋相手のスパダリαに愛される?ふざけんなお前のことなんか大っ嫌いだ!

にゃーつ

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はじめての育児

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赤ちゃんを抱いた後は後産陣痛もあったが赤ちゃんに会った感動と喜びであっという間に感じていつの間にか眠ってしまっていた。

次に目を開けた時には横にれおんがいて僕の手を握ったまま眠っていた。陣痛がきてから産まれるまで30時間近くかかった。その間僕もれおんも一睡もしなかったんだからぐっすりだ。

時計を見ると、出産してから約8時間が経っていた。出産直後はアドレナリンが出ていて感じなかった痛みが今はものすごく感じる。身体中が悲鳴を訴えているのが分かるほど痛みが強い。

れおんを起こしたくなくてじっと顔を見つめているとそっと扉が開き担当看護師の溝口さんが入ってきた。

「あ、目覚めたんですね。いつでも食事取れるようにしてありますよ。いかがですか?」

「あ、溝口さん。」

「お子さんの誕生おめでとうございます。お疲れ様でした。旦那さん、2時間ほど前まで起きていましたが限界が来たみたいですね。」

「2時間前まで起きてたんですね。それに驚きです。」

「増田さんが命かけて頑張ってくれたのに自分が同じように眠るわけにはいかない。産後の体が心配だから起きているってそう言ってましたよ。ラブラブで羨ましいです。」

そんな風に会話をしているとれおんの目が開いた。握られていた手に力が込められた。

「周、ありがとう。これから3人で幸せになろうね。」

「うん。・・・あ、、溝口さんいるのに、、。」

「ははっ、構いませんよ。2人とも目覚めたみたいなので赤ちゃん連れてきますね。初乳はもう出てますか?初乳は栄養たっぷりですから出ているようなら赤ちゃんにあげましょう。」

自分の胸を確認してみると少し胸元が湿っていた。

「ぁ、、出てるみたいです。」

「ではあげてみましょうね。」

数分後に連れてきてくれた我が子はお腹が空いているのか少しぐずっていた。

ベッドから動けない僕に代わりれおんがベビーベッドから抱き上げて僕の腕の中に連れてきてくれた。

まだ目が開ききってはいないが目元や口元がれおんに似ていた。

「れおんに似てる。」

「周にも似てるよ。かわいいね。」

「うん。」

まだ少ししか出ていないが僕の胸元に紫苑の口元を持ってくると口をぱくぱくして咥えてくれた。こんなに小さいのに一生懸命おっぱいを飲んでいる姿は可愛くて仕方ない。

「増田さん上手ですね。紫苑くん喜んでますね。」

「ありがとうございます。かわいいです。」

「ね。本当に可愛い。」

「このまま母子同室になりますからね。今日から授乳におむつ替えにと忙しくなりすよ。」

きっとすごく大変な日々が始まるけど、楽しみで仕方ない。れおんとなら頑張れる。

「退院日までは病院が全力でサポートしますからね。それまでにお母さんお父さんとしての一歩踏み出しましょうね。また後で院長が診察にもきますからね。気になることとか体で調子悪いところあったら言ってくださいね。」

1週間後の退院の日までは想像より忙しい日々だったが紫苑の可愛さでそんなことどうでも良くなる程だった?


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