52 / 65
第五十ニ集
しおりを挟む
キャバクラで働いているのでは と考えたが、ここに来て新しく『サービス』という
職業が出てきた。しかし、その言葉は他のところでも使われている。疑問に思った天祐は 質問することにした。
「サービスとは何なんだ?」
そう問うと急にみんなが口を噤む。
その姿、顎に手を当てて首をひねった。
(聞いては駄目なことなのか?)
四人とも同じように気まずそうだ。
「あっ、あっ、レストランかもしれない」
「うん。うん」
「ホッ、ホテルかな……ねぇ」
「そう、そう」
焦ったように喋り出した張勇に皆が同意する。誤魔化すみたいに別の話をしだした。別に職業が何であっても関係無い。
そもそもら徐のする事など興味も無い。
しかし、韓正道が眼鏡を押し上げて否定する。
「否、蓉蓉さんは美人だ。絶対、キャバクラだな」
「でも……お喋りは苦手そうだけど」
小歌の指摘に張勇達が腕を組む。そんな同僚たちを見て天祐は首を捻る。
蓉蓉を紹介した覚えは無いんだが……。それに、どうして蓉蓉がお喋りでないと知っている? 盗み見られていたのか?
まさか 後をつけられてたのか?
信用できると思っていたが違うのか?
「真面目な蓉蓉さんがそんな所で働かない」
「水商売とは限らないでしょう」
「もしくは……コンビニ店員かも」
「それだ」
「それが、一番ありそう」
李水波の意見に皆が食いつく。
しかし皆が知っている徐有蓉と私が探している徐有蓉は違う。その事を知らない。無駄な心配だが、協力しようとしてくれることは 嬉しい。思うに、どうもサービス業とは日陰の仕事らしい。
「ああ、それならありそうですね」
「そうだ。それだよ」
「じゃあ、コンビニを探そう」
「何処にある?」
「あった。ここと……ここ」
地図を指差しながら勝手に盛り上がる同僚の間に割って入って終わらせる。
「はい。はい。気持ちは有りがたいが、皆は仕事に戻って。ここからは私が一人でやりますから」
「えっ、でも)「天祐さん」
「室長が来るから、散って、散って」
そう言って張勇達を追い立てる。一人になった天祐は改めて地図を見た。
私がするべきことは一つ。徐を捕まえて本来の時代に送り返すだけ。そうすれば彼女が戻って来る。
(徐有蓉。待ってろよ。必ず捕まえてやる)
地図に書いてある店やビル数を見て腕を組む。
こっちの言葉で言う雑居ビルは決まった者が使用する物ではなく事務所があったり、服屋があったり、飲食店があったりしている。入室している数も多い。
一回やそこらでは見つかりそうにないな……。
効率的に探さないと時間が掛かるばかりだ、リストの時間の項目に目を向ける。
う~ん。一番多いのは八時ごろか……。
4の26
東岳国 過去
俊豪は皇太子妃殿下の侍女の雪草に案内されて東屋へ向かった。
壁に耳あり!? 室内ではなく 外で会うのはそういう意味か?
しかし、私を出迎えた妃殿下に憂いはなかった。明るい顔で手招きする。
そこで新作の菓子を振る舞われた。この前は花、今日は菓子。
話を聞きたのか主導権を握る為にワザとしているのか知らないが、私としては無駄な時間だが付き合うしかない。
「これは美味しそうですね」
華やかな色合いの菓子に微笑む。女子が好きそうな見た目だ。
若渓なら手を叩いて喜ぶだろう。
「お口に合うと良いけれど」
「では、遠慮なく頂戴いたします」
美味しい。見た目と違って味は、くどくなくてサッパリしている。辛等の私でももう一つ食べられる。
「これはなんと美味しい菓子でしょう」
素直に感想を言うと妃殿下が微笑む。この笑顔は天女なのか、妖女なのか?
何度も顔を合わせているが真意がどこにあるのに分からない。夫婦は似ると言うが。
昔はもっと無邪気だったのに……。皇宮とは人を変えてしまう。
食べ終わってお茶に手を伸ばしながら観察する。私が来た本当の目的には気付いていないだろう。
「皇太子が買った家に行きましたが焼けて無くなっていました」
「そう……」
既に耳に入ってるいるようだな。反応が薄い。
「それで、誰が火を付けたか分かりましたか?」
妃殿下が自分のお茶を注ぎながら私に目もくれずにズバリと聞いて来る。
失火とは考えてもいないようだ。繊細にして大胆と言う言葉がよく似合う。正直男だったら兄上と慕っただろう。
「皇太子の手の者でした」
「……証拠は?」
素知らぬ顔で話を聞いているが妃殿下の手がピタリと停まる。しかし、お茶が零れる前に淹れ終わった。よく見ていなければ気付かない程の僅かな動揺。
それに気付かぬ振りを装い平坦な声音で報告を続けた。
「使用人の青山が問屋を通さずに大量に油を買っています」
青山の皇太子に対するその忠義心は都の者なら誰でも知っている。たとえ 皇太子が否定しても 忖度するだけの行動をとったと思われるだろう。皇太子の買った屋敷が大きかった事で油が大量に必要になった。そのせいで足が付いた。
(口封じするだろうか?)
……否、青山の事だ。自分が足手まといだと判断したら自害するだろう。主に忠実なのは良い事だが、悪事に加担するのは歪んだ忠誠心だ。
「そなたが掴んだ情報はそれだけ?」
意外そうな顔で私を見るながら茶碗を置く。
皇太子に 類が及ぶとは考えていない。妃殿下にしてみれば大した証拠ではないだろう。だが、一般的に考えてはあり得ないことだ。只の使用人の青山が油を大量に買う理由も、金を持っている理由も見つからない。本人が皇太子と関係無いと否定しても、その大金の出所が問題になる。盗んだと言えば、大金の盗まれたのに気付かなった事と、使用人が放火をしたことで皇太子の管理責任は免れない。
だが、その事は揺さぶりにはなっても決め手にはならない。皆が守ろうとして皇太子まで手が届かない。そう 高をくくっている。
今は手札を切る時ではない。
「はい、さようでございます」
「………」
目を伏せたまま何も言わずに妃殿下がお茶を口にする。考え込んでいる。
このように他に気を取らている時が好機だ。
「徐有蓉のこと調べるように天祐にお頼みされましたか?」
ハッとしたように目線が揺れる。徐の話が出て来るとは思っていなかったからより驚いたようだ。しかし、それを隠すようにそのまま自分の茶碗を見つめている。徐の行動については天祐から報告を受けていたはずだ。
どちらなんだ?
徐に嫉妬しただけなのか?
皇太子が何かするのを傍観していただけか?
それとも協力していたのか?
「何の事かしら?」
そう来ましたか。ここで小徐有蓉を出すとより複雑になってしまう。言わないで置いた方が良いだろう。
「天祐の知り合いが、もう死んだんだから問題無ないだろうと話してくれました。皇太子妃の命を受けて徐有容の本心を探っていたと」
「っ」
ここに来て 仮面が外れ 色を失い真っ青な顔になっていた。
「今日はもう お引き取りください」
庇うように雪草が割って入ってきた。
それでも口を開こうとしたが、黙れと雪草が私を睨みつけてきた。
秘密にしたい内容のようだ。機嫌を取るように視線を受け止めると、そっぽを向かられた。
「妃殿下」
これ以上、俊豪に相手にさせたくなにようで連れて行こうと近づいたが、それを妃殿下が片手を上げて止めた。思いもよらぬことに胸が膨らむ。真相を話してくれるんだろうか?
職業が出てきた。しかし、その言葉は他のところでも使われている。疑問に思った天祐は 質問することにした。
「サービスとは何なんだ?」
そう問うと急にみんなが口を噤む。
その姿、顎に手を当てて首をひねった。
(聞いては駄目なことなのか?)
四人とも同じように気まずそうだ。
「あっ、あっ、レストランかもしれない」
「うん。うん」
「ホッ、ホテルかな……ねぇ」
「そう、そう」
焦ったように喋り出した張勇に皆が同意する。誤魔化すみたいに別の話をしだした。別に職業が何であっても関係無い。
そもそもら徐のする事など興味も無い。
しかし、韓正道が眼鏡を押し上げて否定する。
「否、蓉蓉さんは美人だ。絶対、キャバクラだな」
「でも……お喋りは苦手そうだけど」
小歌の指摘に張勇達が腕を組む。そんな同僚たちを見て天祐は首を捻る。
蓉蓉を紹介した覚えは無いんだが……。それに、どうして蓉蓉がお喋りでないと知っている? 盗み見られていたのか?
まさか 後をつけられてたのか?
信用できると思っていたが違うのか?
「真面目な蓉蓉さんがそんな所で働かない」
「水商売とは限らないでしょう」
「もしくは……コンビニ店員かも」
「それだ」
「それが、一番ありそう」
李水波の意見に皆が食いつく。
しかし皆が知っている徐有蓉と私が探している徐有蓉は違う。その事を知らない。無駄な心配だが、協力しようとしてくれることは 嬉しい。思うに、どうもサービス業とは日陰の仕事らしい。
「ああ、それならありそうですね」
「そうだ。それだよ」
「じゃあ、コンビニを探そう」
「何処にある?」
「あった。ここと……ここ」
地図を指差しながら勝手に盛り上がる同僚の間に割って入って終わらせる。
「はい。はい。気持ちは有りがたいが、皆は仕事に戻って。ここからは私が一人でやりますから」
「えっ、でも)「天祐さん」
「室長が来るから、散って、散って」
そう言って張勇達を追い立てる。一人になった天祐は改めて地図を見た。
私がするべきことは一つ。徐を捕まえて本来の時代に送り返すだけ。そうすれば彼女が戻って来る。
(徐有蓉。待ってろよ。必ず捕まえてやる)
地図に書いてある店やビル数を見て腕を組む。
こっちの言葉で言う雑居ビルは決まった者が使用する物ではなく事務所があったり、服屋があったり、飲食店があったりしている。入室している数も多い。
一回やそこらでは見つかりそうにないな……。
効率的に探さないと時間が掛かるばかりだ、リストの時間の項目に目を向ける。
う~ん。一番多いのは八時ごろか……。
4の26
東岳国 過去
俊豪は皇太子妃殿下の侍女の雪草に案内されて東屋へ向かった。
壁に耳あり!? 室内ではなく 外で会うのはそういう意味か?
しかし、私を出迎えた妃殿下に憂いはなかった。明るい顔で手招きする。
そこで新作の菓子を振る舞われた。この前は花、今日は菓子。
話を聞きたのか主導権を握る為にワザとしているのか知らないが、私としては無駄な時間だが付き合うしかない。
「これは美味しそうですね」
華やかな色合いの菓子に微笑む。女子が好きそうな見た目だ。
若渓なら手を叩いて喜ぶだろう。
「お口に合うと良いけれど」
「では、遠慮なく頂戴いたします」
美味しい。見た目と違って味は、くどくなくてサッパリしている。辛等の私でももう一つ食べられる。
「これはなんと美味しい菓子でしょう」
素直に感想を言うと妃殿下が微笑む。この笑顔は天女なのか、妖女なのか?
何度も顔を合わせているが真意がどこにあるのに分からない。夫婦は似ると言うが。
昔はもっと無邪気だったのに……。皇宮とは人を変えてしまう。
食べ終わってお茶に手を伸ばしながら観察する。私が来た本当の目的には気付いていないだろう。
「皇太子が買った家に行きましたが焼けて無くなっていました」
「そう……」
既に耳に入ってるいるようだな。反応が薄い。
「それで、誰が火を付けたか分かりましたか?」
妃殿下が自分のお茶を注ぎながら私に目もくれずにズバリと聞いて来る。
失火とは考えてもいないようだ。繊細にして大胆と言う言葉がよく似合う。正直男だったら兄上と慕っただろう。
「皇太子の手の者でした」
「……証拠は?」
素知らぬ顔で話を聞いているが妃殿下の手がピタリと停まる。しかし、お茶が零れる前に淹れ終わった。よく見ていなければ気付かない程の僅かな動揺。
それに気付かぬ振りを装い平坦な声音で報告を続けた。
「使用人の青山が問屋を通さずに大量に油を買っています」
青山の皇太子に対するその忠義心は都の者なら誰でも知っている。たとえ 皇太子が否定しても 忖度するだけの行動をとったと思われるだろう。皇太子の買った屋敷が大きかった事で油が大量に必要になった。そのせいで足が付いた。
(口封じするだろうか?)
……否、青山の事だ。自分が足手まといだと判断したら自害するだろう。主に忠実なのは良い事だが、悪事に加担するのは歪んだ忠誠心だ。
「そなたが掴んだ情報はそれだけ?」
意外そうな顔で私を見るながら茶碗を置く。
皇太子に 類が及ぶとは考えていない。妃殿下にしてみれば大した証拠ではないだろう。だが、一般的に考えてはあり得ないことだ。只の使用人の青山が油を大量に買う理由も、金を持っている理由も見つからない。本人が皇太子と関係無いと否定しても、その大金の出所が問題になる。盗んだと言えば、大金の盗まれたのに気付かなった事と、使用人が放火をしたことで皇太子の管理責任は免れない。
だが、その事は揺さぶりにはなっても決め手にはならない。皆が守ろうとして皇太子まで手が届かない。そう 高をくくっている。
今は手札を切る時ではない。
「はい、さようでございます」
「………」
目を伏せたまま何も言わずに妃殿下がお茶を口にする。考え込んでいる。
このように他に気を取らている時が好機だ。
「徐有蓉のこと調べるように天祐にお頼みされましたか?」
ハッとしたように目線が揺れる。徐の話が出て来るとは思っていなかったからより驚いたようだ。しかし、それを隠すようにそのまま自分の茶碗を見つめている。徐の行動については天祐から報告を受けていたはずだ。
どちらなんだ?
徐に嫉妬しただけなのか?
皇太子が何かするのを傍観していただけか?
それとも協力していたのか?
「何の事かしら?」
そう来ましたか。ここで小徐有蓉を出すとより複雑になってしまう。言わないで置いた方が良いだろう。
「天祐の知り合いが、もう死んだんだから問題無ないだろうと話してくれました。皇太子妃の命を受けて徐有容の本心を探っていたと」
「っ」
ここに来て 仮面が外れ 色を失い真っ青な顔になっていた。
「今日はもう お引き取りください」
庇うように雪草が割って入ってきた。
それでも口を開こうとしたが、黙れと雪草が私を睨みつけてきた。
秘密にしたい内容のようだ。機嫌を取るように視線を受け止めると、そっぽを向かられた。
「妃殿下」
これ以上、俊豪に相手にさせたくなにようで連れて行こうと近づいたが、それを妃殿下が片手を上げて止めた。思いもよらぬことに胸が膨らむ。真相を話してくれるんだろうか?
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
三歩先行くサンタさん ~トレジャーハンターは幼女にごまをする~
杵築しゅん
ファンタジー
戦争で父を亡くしたサンタナリア2歳は、母や兄と一緒に父の家から追い出され、母の実家であるファイト子爵家に身を寄せる。でも、そこも安住の地ではなかった。
3歳の職業選別で【過去】という奇怪な職業を授かったサンタナリアは、失われた超古代高度文明紀に生きた守護霊である魔法使いの能力を受け継ぐ。
家族には内緒で魔法の練習をし、古代遺跡でトレジャーハンターとして活躍することを夢見る。
そして、新たな家門を興し母と兄を養うと決心し奮闘する。
こっそり古代遺跡に潜っては、ピンチになったトレジャーハンターを助けるサンタさん。
身分差も授かった能力の偏見も投げ飛ばし、今日も元気に三歩先を行く。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる