5 / 65
第五集
しおりを挟む
俊豪は山より高い 自尊心を持つと言われ徐有蓉が生きる気力をなくし 弱音を吐いたことに驚いた。最後の最後まで我を通して死を選ぶと思っていた。突然の心変わりに 裏があるのではと思っていた俊豪はさらに堀下げることに。
すると その腕には入れ墨ではなく 火傷の跡があった。
「それはお父さんに付けられた根性焼きのアトです」
根性焼き? それがどう言うモノか知らないがこの火傷の痕は昨日今日、出来たものでは無いと言うことは判る。
見れば肌艶も悪い。
次々に出てくる 証拠が別人だと訴えている。しかし……。
考えなくてはいけないことが多すぎる。
静かなところに行きたい。
「………」
一度考えをまとめないと、痛み始めたこめかみを押さえながら徐有蓉に背を向けると牢を出た。
歩き出した私の後ろを何時の間にぞろぞろとと若渓たち小鴨のようについてくる。
「あの女は、徐有蓉本人じゃないのですか?」
「皆の見たと思うが、刺青がないし別人の可能性が強い」
みんなの考えはどうだと視線を向けた。誰も首を横に振らないが、だからと言って縦にも振らない。私も同じだ。
「別の方法でも確かめてみようと思う」
これだけで別人だと決めつけるのは時期尚早だ。
*✳✳
若渓は改めて殺そうとして徐有蓉の姿を思い返してみた。確かに自分の目から見ても別人の可能性があることは理解できる。
あの娘からは漂う雰囲気も気品が感じられない。育ちと言うものは隠せないものだ。どうやらこの娘の家は貧しいらしく体つきも鳥ガラのように痩せていて肉が付いてない。
でもどうして あの娘はここに?
いつ入れ替わったの?
手引きしたのは誰?
何より あんな そっくりな女をどうやって見つけたの?
謎ばかり。しかし 若渓の胸を締め付けるのは、それを用意したのが 兄上かもしれないということだ。
(何処までも愚かなのか……)
そんな兄上の一途な想いに悔しさが溢れる。私や家族は蔑ろにしてまで徐有蓉を助けたかったの? 遣り切れなさに瞼を閉じると笑顔の兄上の顔が浮かぶ。死んでからも妹を悲しませるなんて……。
「大ばか者……」
2の8
人違いだと言っても証明出来なければ意味が無い。俊豪は手分けして調べる事にした。私は人違いだと言う徐…有容の話を聞こう。
「医師が診れば、女の火傷がどのくらい前の物か分かるはずだ。手配しろ」
「御意」
応時に指示を出すと若渓に向き直る。
「悪いがこの女の衣の用意してくれないか、別人ならこのまま牢に入れては置けない」
「承知しました。行きましょ、小橘」
コクリと頷くと小橘を連れて出て行く。
その姿に 笑いが漏れそうになる。ほんのちょっと前まで殺そうとしていたのに……。こういう切り替えの早さは兄弟だな。
一人になった俊豪は娘から聞き取りをしようと場所を牢屋から取り調べ室に移す事にした。運が良ければ仲買人が分かって、そっちの線で本物の行方が分からかも知れない。
大人しく自分の後ろをトボトボと付いて来る娘の様子を観察する。物珍しいのか落ち着きなく辺りを見まわしている。
(純朴そうだ)
だからと言って見に行ったりはしない。躾というより罰を恐れているように見える。
親に売られたとしても泣くだけで 反抗
はしないだろう。ただ許しを乞うだけり良くも悪くも強いものには従うそういう教育をされている。
そう思って身上書を作ろうと色々話を聞いたのだが余計に悩む破目になった。
光海生まれで、今年で二十一。父親の名前は徐博。仕事は食堂の皿洗い。兄弟は無く母親は死亡。
「はあ~」
光海と言う国は聞いた事がなかった。地図を広げて場所を指せと言ったが、この地図に乗っているのは知らない国名ばかりで、光海は乗っていないと返ってきた。そんな話到底信じられない。この国は四百年続く大きな国だ。それをどの地名も聞いた事も無いと言う。嘘を付いているのかと意地悪な質問をしてらスラスラと答えて辻褄が合う。嘘をついているとしたら天才的だ。考えられるとしたら、ものすごい世間と隔絶された山奥の村の出だ。
昔 狼の頭のついた毛皮をかぶった集団を見たことがあった。魔族かと思ったが 移民だった。
それだけ知らないことはあるということだ。
迷子の仔犬のような表情からしても、そう言う娘では無い。
(………)
徐有蓉に会った事はあるのかと聞くと、新しく登場した徐有容は知らないと首を激しく横に振る。どうやって探し出したか知らないが、徐有蓉と瓜二つだ。
(と言っても1人は病み上がり)
姉妹だと言っても通じる。
「本当です。会った事もありません。気付いたら、ここに居たんです」
(………)
必死に訴えるのを見て、この娘も徐有蓉の被害者の一人なのかもしれないと思い始めた。
しかし 心証だけでは駄目だ。別人だと認めさせるなら、物的証拠が必要だ。暫し黙考した後、娘の前に墨と紙を用意した。
「これに名前を書け」
「なっ、名前ですか?」
「そうだ」
ぎこちない持ち方で名前を書いた。虫がのた打ち回ったような字に困惑する。
三歳の子供でももっとましだ。ワザとなのか汚い。書き順も違う。それを見て顔が曇る。
「………」
娘が、もじもじしながら私を盗み見る。
目が合うと直ぐに俯いた。ずっとこの調子だ。常におどおどしている。しかし、演技かもしれない。念には念を入れないと。
「十回、連続で名前を書け」
「はっ、はい」
有容がベタベタと筆に墨をつける。
嫌な感じがする。案の定、字を書く前にボタボタと神に墨が落ちた。ため息を押し殺し、無表情を貫く。徐有蓉は字が美しいことで有名だ。皇太子主催の茶会で書を見たこともある。それを引き立てるように描かれて絵も見事だった。
しかしこれは………。十回と言ったのに七つ目を書いたときには余白が無くなってしまった。文字を覚えたての者がする失敗だ。
新しい紙を渡した。
何回書かせても変わらない。これは演技以前の問題だ。
「分かった。もういい。早く寝ろ」
「誰かおらぬか。牢屋に連れて行け」
見張りの者に指示を出すと娘が何度も頭を下げながら出て行った。
こんな事をして意味があるのか?
大して収穫は無かった。自分自身信じたいのか? 信じたくないのか? 偽物であって欲しいのか? 本物であって欲しいのか分からなくなってきた。
書類を何度読み返しても何も出て来ない。
「はぁ~これはどうしたものか……」
机に肘をつくと 額を押さえた。
本物の徐有蓉に繋がる情報はなかった。
パサリと書類を放り投げると戻って来た応時が書類を拾い上げた。
「俊豪様。あの娘の話を信じるんですか?」
不満そうな応時を見る。私自身、理解できない事ばかりだ。だが……。
「信じる……とは言えないが、嘘だとも言い切れないと言うところだ。お前はどうだ。あの娘が嘘を付いていると証明できないだろう」
「それはそうですが……でも、そうなると我々の知っている徐有蓉は光海という国に居る事になりますよ。そんな地図にも乗ってない地の果ての国にどうやって探せというんですか?」
「………」
俊豪は手元にある あの娘が書いた地図を見る。確かに雲を掴むような話だ。
だが、あの徐有容が偽物でも、本物でも、黒幕が捕まりさえすればいい。しかし、そこである事に気付いた。
(まさか黒幕が入れ替わりの手引きをしたのか?)
そうなると計画は失敗だ。だがそれなら最初から入れ替わらせなかったんだ。
こんな荒唐無稽な術が使えるなら見た目など
簡単に変えられるはずだ。
態々似た人間を用意したのはどうしてだ?
まさか天祐が?………
依頼人が死んでいるんだ 約束を反故にしたって構わないのに。罪人の身代わりになるか!?
駄目だ。とりとめのない話に先が読めない。惑わされるな。今やるべきことをやれば良い。時間は掛かっても辿り着きさえすれば良いんだ。そう考え、自分を諌める。まるで答えが浮き出るのを待っているかのように、また地図を見ていた。
**
俊豪は自宅の庭に咲くアジサイの花を若渓と見ながら応時からの報告を待っていた。
応時は、突然現れた徐有容を診断した医師の見解を聞きに行っている。横目でチラリと隣に並んでいる若渓を見る。今日も眉間に皺を寄せている。
若い娘がする表情ではない。
(しかし、あの日からずっとこうだ)
後で知らせを送ると言ったが頑なに断られた。一度言い出すと梃子でも動かない。困ったものだと小さく首を振る。
そして、それを許す自分に呆れる。
それも致し方ない。私が五つ。若渓が三つ。それくらいからの付き合いだ。妹も同然、無下には出来ない。
あの娘も若渓と歳が変わらない。それなのに過酷な運命を背をわされている。
(しかし、あの娘は、どこから来たのだろう)
あそこまで酷似している娘をどうやって探し出したんだ? 名前だけでなく生まれも同じ。前もって、こうなることを予想して準備していたのか?
誰一人 知るものがなく、馴染みの無い
土地で一人。 別人だと証明されても行く宛はないだろう。それより誰が連れてきたかが重要だ。
そんな事を考えているとパラパラと花びらを雨粒が打ち付ける。俊豪は降り出した雨に空を見上げる。天祐が死んだ日もこんな雨だった。そこへ応時が戻ってきた。
「俊豪様」
応時の声にコクリと頷くと、若渓に向かって部屋に入ろうと手を向ける。
すると その腕には入れ墨ではなく 火傷の跡があった。
「それはお父さんに付けられた根性焼きのアトです」
根性焼き? それがどう言うモノか知らないがこの火傷の痕は昨日今日、出来たものでは無いと言うことは判る。
見れば肌艶も悪い。
次々に出てくる 証拠が別人だと訴えている。しかし……。
考えなくてはいけないことが多すぎる。
静かなところに行きたい。
「………」
一度考えをまとめないと、痛み始めたこめかみを押さえながら徐有蓉に背を向けると牢を出た。
歩き出した私の後ろを何時の間にぞろぞろとと若渓たち小鴨のようについてくる。
「あの女は、徐有蓉本人じゃないのですか?」
「皆の見たと思うが、刺青がないし別人の可能性が強い」
みんなの考えはどうだと視線を向けた。誰も首を横に振らないが、だからと言って縦にも振らない。私も同じだ。
「別の方法でも確かめてみようと思う」
これだけで別人だと決めつけるのは時期尚早だ。
*✳✳
若渓は改めて殺そうとして徐有蓉の姿を思い返してみた。確かに自分の目から見ても別人の可能性があることは理解できる。
あの娘からは漂う雰囲気も気品が感じられない。育ちと言うものは隠せないものだ。どうやらこの娘の家は貧しいらしく体つきも鳥ガラのように痩せていて肉が付いてない。
でもどうして あの娘はここに?
いつ入れ替わったの?
手引きしたのは誰?
何より あんな そっくりな女をどうやって見つけたの?
謎ばかり。しかし 若渓の胸を締め付けるのは、それを用意したのが 兄上かもしれないということだ。
(何処までも愚かなのか……)
そんな兄上の一途な想いに悔しさが溢れる。私や家族は蔑ろにしてまで徐有蓉を助けたかったの? 遣り切れなさに瞼を閉じると笑顔の兄上の顔が浮かぶ。死んでからも妹を悲しませるなんて……。
「大ばか者……」
2の8
人違いだと言っても証明出来なければ意味が無い。俊豪は手分けして調べる事にした。私は人違いだと言う徐…有容の話を聞こう。
「医師が診れば、女の火傷がどのくらい前の物か分かるはずだ。手配しろ」
「御意」
応時に指示を出すと若渓に向き直る。
「悪いがこの女の衣の用意してくれないか、別人ならこのまま牢に入れては置けない」
「承知しました。行きましょ、小橘」
コクリと頷くと小橘を連れて出て行く。
その姿に 笑いが漏れそうになる。ほんのちょっと前まで殺そうとしていたのに……。こういう切り替えの早さは兄弟だな。
一人になった俊豪は娘から聞き取りをしようと場所を牢屋から取り調べ室に移す事にした。運が良ければ仲買人が分かって、そっちの線で本物の行方が分からかも知れない。
大人しく自分の後ろをトボトボと付いて来る娘の様子を観察する。物珍しいのか落ち着きなく辺りを見まわしている。
(純朴そうだ)
だからと言って見に行ったりはしない。躾というより罰を恐れているように見える。
親に売られたとしても泣くだけで 反抗
はしないだろう。ただ許しを乞うだけり良くも悪くも強いものには従うそういう教育をされている。
そう思って身上書を作ろうと色々話を聞いたのだが余計に悩む破目になった。
光海生まれで、今年で二十一。父親の名前は徐博。仕事は食堂の皿洗い。兄弟は無く母親は死亡。
「はあ~」
光海と言う国は聞いた事がなかった。地図を広げて場所を指せと言ったが、この地図に乗っているのは知らない国名ばかりで、光海は乗っていないと返ってきた。そんな話到底信じられない。この国は四百年続く大きな国だ。それをどの地名も聞いた事も無いと言う。嘘を付いているのかと意地悪な質問をしてらスラスラと答えて辻褄が合う。嘘をついているとしたら天才的だ。考えられるとしたら、ものすごい世間と隔絶された山奥の村の出だ。
昔 狼の頭のついた毛皮をかぶった集団を見たことがあった。魔族かと思ったが 移民だった。
それだけ知らないことはあるということだ。
迷子の仔犬のような表情からしても、そう言う娘では無い。
(………)
徐有蓉に会った事はあるのかと聞くと、新しく登場した徐有容は知らないと首を激しく横に振る。どうやって探し出したか知らないが、徐有蓉と瓜二つだ。
(と言っても1人は病み上がり)
姉妹だと言っても通じる。
「本当です。会った事もありません。気付いたら、ここに居たんです」
(………)
必死に訴えるのを見て、この娘も徐有蓉の被害者の一人なのかもしれないと思い始めた。
しかし 心証だけでは駄目だ。別人だと認めさせるなら、物的証拠が必要だ。暫し黙考した後、娘の前に墨と紙を用意した。
「これに名前を書け」
「なっ、名前ですか?」
「そうだ」
ぎこちない持ち方で名前を書いた。虫がのた打ち回ったような字に困惑する。
三歳の子供でももっとましだ。ワザとなのか汚い。書き順も違う。それを見て顔が曇る。
「………」
娘が、もじもじしながら私を盗み見る。
目が合うと直ぐに俯いた。ずっとこの調子だ。常におどおどしている。しかし、演技かもしれない。念には念を入れないと。
「十回、連続で名前を書け」
「はっ、はい」
有容がベタベタと筆に墨をつける。
嫌な感じがする。案の定、字を書く前にボタボタと神に墨が落ちた。ため息を押し殺し、無表情を貫く。徐有蓉は字が美しいことで有名だ。皇太子主催の茶会で書を見たこともある。それを引き立てるように描かれて絵も見事だった。
しかしこれは………。十回と言ったのに七つ目を書いたときには余白が無くなってしまった。文字を覚えたての者がする失敗だ。
新しい紙を渡した。
何回書かせても変わらない。これは演技以前の問題だ。
「分かった。もういい。早く寝ろ」
「誰かおらぬか。牢屋に連れて行け」
見張りの者に指示を出すと娘が何度も頭を下げながら出て行った。
こんな事をして意味があるのか?
大して収穫は無かった。自分自身信じたいのか? 信じたくないのか? 偽物であって欲しいのか? 本物であって欲しいのか分からなくなってきた。
書類を何度読み返しても何も出て来ない。
「はぁ~これはどうしたものか……」
机に肘をつくと 額を押さえた。
本物の徐有蓉に繋がる情報はなかった。
パサリと書類を放り投げると戻って来た応時が書類を拾い上げた。
「俊豪様。あの娘の話を信じるんですか?」
不満そうな応時を見る。私自身、理解できない事ばかりだ。だが……。
「信じる……とは言えないが、嘘だとも言い切れないと言うところだ。お前はどうだ。あの娘が嘘を付いていると証明できないだろう」
「それはそうですが……でも、そうなると我々の知っている徐有蓉は光海という国に居る事になりますよ。そんな地図にも乗ってない地の果ての国にどうやって探せというんですか?」
「………」
俊豪は手元にある あの娘が書いた地図を見る。確かに雲を掴むような話だ。
だが、あの徐有容が偽物でも、本物でも、黒幕が捕まりさえすればいい。しかし、そこである事に気付いた。
(まさか黒幕が入れ替わりの手引きをしたのか?)
そうなると計画は失敗だ。だがそれなら最初から入れ替わらせなかったんだ。
こんな荒唐無稽な術が使えるなら見た目など
簡単に変えられるはずだ。
態々似た人間を用意したのはどうしてだ?
まさか天祐が?………
依頼人が死んでいるんだ 約束を反故にしたって構わないのに。罪人の身代わりになるか!?
駄目だ。とりとめのない話に先が読めない。惑わされるな。今やるべきことをやれば良い。時間は掛かっても辿り着きさえすれば良いんだ。そう考え、自分を諌める。まるで答えが浮き出るのを待っているかのように、また地図を見ていた。
**
俊豪は自宅の庭に咲くアジサイの花を若渓と見ながら応時からの報告を待っていた。
応時は、突然現れた徐有容を診断した医師の見解を聞きに行っている。横目でチラリと隣に並んでいる若渓を見る。今日も眉間に皺を寄せている。
若い娘がする表情ではない。
(しかし、あの日からずっとこうだ)
後で知らせを送ると言ったが頑なに断られた。一度言い出すと梃子でも動かない。困ったものだと小さく首を振る。
そして、それを許す自分に呆れる。
それも致し方ない。私が五つ。若渓が三つ。それくらいからの付き合いだ。妹も同然、無下には出来ない。
あの娘も若渓と歳が変わらない。それなのに過酷な運命を背をわされている。
(しかし、あの娘は、どこから来たのだろう)
あそこまで酷似している娘をどうやって探し出したんだ? 名前だけでなく生まれも同じ。前もって、こうなることを予想して準備していたのか?
誰一人 知るものがなく、馴染みの無い
土地で一人。 別人だと証明されても行く宛はないだろう。それより誰が連れてきたかが重要だ。
そんな事を考えているとパラパラと花びらを雨粒が打ち付ける。俊豪は降り出した雨に空を見上げる。天祐が死んだ日もこんな雨だった。そこへ応時が戻ってきた。
「俊豪様」
応時の声にコクリと頷くと、若渓に向かって部屋に入ろうと手を向ける。
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
三歩先行くサンタさん ~トレジャーハンターは幼女にごまをする~
杵築しゅん
ファンタジー
戦争で父を亡くしたサンタナリア2歳は、母や兄と一緒に父の家から追い出され、母の実家であるファイト子爵家に身を寄せる。でも、そこも安住の地ではなかった。
3歳の職業選別で【過去】という奇怪な職業を授かったサンタナリアは、失われた超古代高度文明紀に生きた守護霊である魔法使いの能力を受け継ぐ。
家族には内緒で魔法の練習をし、古代遺跡でトレジャーハンターとして活躍することを夢見る。
そして、新たな家門を興し母と兄を養うと決心し奮闘する。
こっそり古代遺跡に潜っては、ピンチになったトレジャーハンターを助けるサンタさん。
身分差も授かった能力の偏見も投げ飛ばし、今日も元気に三歩先を行く。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる