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第四十九集
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俊豪は若渓たちと小有蓉の話に耳を傾けていた。実は天祐が生きていたという新事実に驚いたが、それ以上の事実に驚きに憤慨していた。
「現場にいただって!」
「本当ですの?」
「嘘だろ」
「どうして先に大事な事を言わなかったんだ!」
私に聞かれても困ると迫る私たちにを宥めようと小徐有蓉が両手を突き出した。
「まっ、待って下さい。続きがあります」
「………」
「分かった」
「話してちょうだい」
そう言って促す。
黙っていたのに理由があるだろう。
「 暗殺しようとしてるところを見てはいないとのことです。ですが、現場から逃げる二人を見ています」
「逃げる!?」
「はい。天祐さんの話では徐さんに襲われ、逃げた皇太子は兵士に助けを求めず。徐さんとは別の方向に逃げたそうです」
「………」
「どう言うこと?」
「う~ん」
「まるで時間稼ぎをしていようだったと言っていました」
徐を逃がすためにワザとそうしたと考えられる。その考えは正しい。護衛たちを下がらせていたのも怪しい。
それならそうと言ってくれれば……。
小徐有蓉が指を一本立てると、それを振りだした。
「なにより幾ら不意打ちとはいえ、皇太子が女ごときに抑え込まれるなどおかしいとも言っていました」
「………」
「そう言われれば……」
「そうですよ。皇太子は武芸の達人として有名なんですから」
よく考えれば可笑しな点ばかりだ。
暗殺と言ってもかすり傷程度。武芸の心得の無い徐有容が刃物を使うのは可笑しい。
確実に殺そうとするなら成功率が高い毒を使う方法を選ぶだろう。それなら、人目につかずに行動できる。そすれば簡単には捕まらない。可笑しな点は他にもある。
陛下は兄弟で争う事を何より嫌う。
普段の皇太子なら穏便に裏で処理して決して陛下の耳に入れたりしない。
おなごに命を狙われるなど不名誉なことだ。しかも 未遂。それなのに 主犯は第二皇子だと、今回限って騒ぎ立てた。
しかも、確実な証拠も無しに。あるのは徐の自白だけ。
(その徐も当日のうちに捕まった)
何故どうして強きに出られた?
それは、徐有容が途中で覆さないと知っていたからではないのか?
つまり二人は裏で手を組んで第二皇子を陥れるように仕組んだんだ。
何故そんな大胆な行動をしたんだ?
どう考えても金だけの関係では無い。
つまり、二人の関係は続いていた?
しかし、そんな事をすれば妃として迎え入れられる事など出来ない。いくら尽くしても所詮罪人だ。
(……きっと、大きな秘密があるに違いない)
「すっかり徐有容の話を鵜呑みにしていた。もっと掘り下げていれば……」
「そうですわね……」
「ええー!」
隣に座っていた応時が大声をだすと、慌てふためきながら右に左に体を捻っている。
「とっ、とう言う事は……第二皇子は濡れ衣を着せられた?……そんな……」
そうだ。応時の言う通りこれは大変な事になった。皇太子暗殺の実行犯である徐有蓉が第二皇子に頼まれたと供述した。
第二皇子は無実を訴えたが日頃の言動と徐有容の自白。そして、決め手は口封じの為に徐有蓉に送られた刺客が第二皇子の家の使用人だったこと。このことで徐の供述が正しい事が証明されてしまった。
事態を早急に収拾したかった陛下は直ぐに刑を言い渡した。第二皇子は未遂と言う事で流刑され、王妃の一族と使用人たちは財産を没収され都を追われた。実の孫である孫姫だけが皇宮で暮らしている。
血の雨が降るのは皇族ではよくある話だ。
だが、子供に恵まれなかった陛下は、もう一人の子を殺すことはできなかった。よく考えれば ずいぶん 甘い。
(………)
「自分が目撃者だと知られるのを恐れて、きっと我々に黙っていたのだろう」
「 あいつの 考えそうなことだ。水臭いんだから」
「でもそれじゃあ、何の為に兄上をおびき出したんですか?」
「それは……」
若渓の疑問に皆が頭を悩ませる。
徐が逃げて共犯として天祐が自宅に軟禁になった。二人が恋仲だと思っていたからすんなり受け入れたが、違うとなると別の理由があるはずだ。それに、天祐を手引きしたのは見知らぬ人間だと聞く。
「実は目撃していたことを知られていたとか?」
「………」
「う~ん」
その事が天祐から陛下に伝わる事を恐れ口封じ? とう言う事は、黒幕は天祐が徐に近付いた理由を知っていた?
皇太子妃? いや、徐なら兎も角天祐を殺す必要は無い。
(う~ん)
「どうしてそんな怪しい人に付いて行ったのよ!」
いきり立つ若渓を応時が両手を出して宥めるとストンと肩の力を抜く。
「まあまあ」
「せめて一言言ってから出掛けていたら巻き込まれずに済んだのに」
「それは致し方事情があったと考えられる。天祐の性格からして自分の無罪の証人として徐有蓉を捕まえたかたんだろう」
「はあ~、何時も独りよがりで突っ走る所がアイツの悪とこだ」
呆れたと言うように両手を広げて応時が首を振ると笑いが溢れた。猪突猛進それが天祐だ。だが、笑ってもいられない。まだ不明な所がある。徐が出られるように手引きしたのが皇太子なら徐を殺そうとした事が腑に落ちない。同じように天祐に徐の居場所を伝えたのは本当に皇太子か?
第二皇子が陥れられたのは分かったが、それを画策したのは誰の手に寄るものなんだ。
皇太子であっているのか?
「まったく兄上を捲き込むなんて許せないことですわ」
「まさかの自作自演とは想像だにしなかった」
「何でそこまでするんですか? 皇太子なんですよね?」
黙って話を聞いていた小徐有蓉の言葉に皆が一様に口を噤む。
「………」
「………」
「………」
決まっていた訳では無いが、長子と言う事で忖度して皆が皇太子と呼んでいるだけ。所謂暗黙の了解と言う奴だ。しかも、陛下のお気に入りは第二皇子だった。
「あっ!」
すると、急に若渓がポンと手を打つ。
目を大きくして明るい顔だ。
「皇太子が確実に柵封されるためではないでしょうか」
「それだ!」
「なるほど それなら納得だ」
その言葉に皆が頷いた。
実際、暗殺事件があって皇太子が柵封された。それまでは一応の身分に過ぎない。
「あの……どういうことですか?」
一人だけ蚊帳の外になった小有蓉が顔を
曇らせていた。
そこで これまでの流れを話すことにした。
皇子二人が、成人しても皇太子の座は空席だった。朝廷でも第一皇子を次期皇帝の座に座らせる事に難色を示し大臣も多かった。
確かに今思えば話がトントン拍子に進んで、タイミング良く、役人や目撃者が現れた。
今までのモヤモヤしたものが消えて真実が見えてきた。我々の当初の考えは徐は第二皇子の為に皇太子にに近付いた。だから、皇太子を暗殺しようとした。だが、天祐の話を軸に考えるなら……。
逆で実は皇太子のため第二皇子を陥れたした。まんまと騙された。もしそうなら我々は皇太子本当の顔を知らなかった事になる。
穏やかな性格で裏の顔があるとは思えなかった。
今の皇太子に取って今や徐は目障りな者でしかない。だから、徐を殺させるため天祐を利用したと考えられる。
「皇太子のために罪人になっても厭わない。徐有蓉がそこまでするんなんて……」
(それほどまでに皇太子を愛していたのか?)
「女の執念は恐ろしい」
「もう! 執念じゃなくて 愛よ」
「 なんだか悲しいですね」
「 愛は崇高なものなのよ」
「 犯罪だけどな」
「もう! 応時」
ちゃちゃを入れてくる彼の腕を叩いた。 それでも言い合いは続く。
だが、今回の火事の事件を考えれば徐有容も駒に過ぎなかったと言うことだ。
皇太子の徐に対する気持ちはいったい何処で変わったんだ!?
徐有蓉はそれ程までに尽くしたのに目的が達成されたら捨てる。本当に恐ろしい人だ。
背中を冷たい物が流れる。
そして、その人物を相手にするかと思うと重圧で胸が押しつぶされそうになる。
既に皇太子になっているのに引きずりおろせるのか?
「現場にいただって!」
「本当ですの?」
「嘘だろ」
「どうして先に大事な事を言わなかったんだ!」
私に聞かれても困ると迫る私たちにを宥めようと小徐有蓉が両手を突き出した。
「まっ、待って下さい。続きがあります」
「………」
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そう言って促す。
黙っていたのに理由があるだろう。
「 暗殺しようとしてるところを見てはいないとのことです。ですが、現場から逃げる二人を見ています」
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「はい。天祐さんの話では徐さんに襲われ、逃げた皇太子は兵士に助けを求めず。徐さんとは別の方向に逃げたそうです」
「………」
「どう言うこと?」
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徐を逃がすためにワザとそうしたと考えられる。その考えは正しい。護衛たちを下がらせていたのも怪しい。
それならそうと言ってくれれば……。
小徐有蓉が指を一本立てると、それを振りだした。
「なにより幾ら不意打ちとはいえ、皇太子が女ごときに抑え込まれるなどおかしいとも言っていました」
「………」
「そう言われれば……」
「そうですよ。皇太子は武芸の達人として有名なんですから」
よく考えれば可笑しな点ばかりだ。
暗殺と言ってもかすり傷程度。武芸の心得の無い徐有容が刃物を使うのは可笑しい。
確実に殺そうとするなら成功率が高い毒を使う方法を選ぶだろう。それなら、人目につかずに行動できる。そすれば簡単には捕まらない。可笑しな点は他にもある。
陛下は兄弟で争う事を何より嫌う。
普段の皇太子なら穏便に裏で処理して決して陛下の耳に入れたりしない。
おなごに命を狙われるなど不名誉なことだ。しかも 未遂。それなのに 主犯は第二皇子だと、今回限って騒ぎ立てた。
しかも、確実な証拠も無しに。あるのは徐の自白だけ。
(その徐も当日のうちに捕まった)
何故どうして強きに出られた?
それは、徐有容が途中で覆さないと知っていたからではないのか?
つまり二人は裏で手を組んで第二皇子を陥れるように仕組んだんだ。
何故そんな大胆な行動をしたんだ?
どう考えても金だけの関係では無い。
つまり、二人の関係は続いていた?
しかし、そんな事をすれば妃として迎え入れられる事など出来ない。いくら尽くしても所詮罪人だ。
(……きっと、大きな秘密があるに違いない)
「すっかり徐有容の話を鵜呑みにしていた。もっと掘り下げていれば……」
「そうですわね……」
「ええー!」
隣に座っていた応時が大声をだすと、慌てふためきながら右に左に体を捻っている。
「とっ、とう言う事は……第二皇子は濡れ衣を着せられた?……そんな……」
そうだ。応時の言う通りこれは大変な事になった。皇太子暗殺の実行犯である徐有蓉が第二皇子に頼まれたと供述した。
第二皇子は無実を訴えたが日頃の言動と徐有容の自白。そして、決め手は口封じの為に徐有蓉に送られた刺客が第二皇子の家の使用人だったこと。このことで徐の供述が正しい事が証明されてしまった。
事態を早急に収拾したかった陛下は直ぐに刑を言い渡した。第二皇子は未遂と言う事で流刑され、王妃の一族と使用人たちは財産を没収され都を追われた。実の孫である孫姫だけが皇宮で暮らしている。
血の雨が降るのは皇族ではよくある話だ。
だが、子供に恵まれなかった陛下は、もう一人の子を殺すことはできなかった。よく考えれば ずいぶん 甘い。
(………)
「自分が目撃者だと知られるのを恐れて、きっと我々に黙っていたのだろう」
「 あいつの 考えそうなことだ。水臭いんだから」
「でもそれじゃあ、何の為に兄上をおびき出したんですか?」
「それは……」
若渓の疑問に皆が頭を悩ませる。
徐が逃げて共犯として天祐が自宅に軟禁になった。二人が恋仲だと思っていたからすんなり受け入れたが、違うとなると別の理由があるはずだ。それに、天祐を手引きしたのは見知らぬ人間だと聞く。
「実は目撃していたことを知られていたとか?」
「………」
「う~ん」
その事が天祐から陛下に伝わる事を恐れ口封じ? とう言う事は、黒幕は天祐が徐に近付いた理由を知っていた?
皇太子妃? いや、徐なら兎も角天祐を殺す必要は無い。
(う~ん)
「どうしてそんな怪しい人に付いて行ったのよ!」
いきり立つ若渓を応時が両手を出して宥めるとストンと肩の力を抜く。
「まあまあ」
「せめて一言言ってから出掛けていたら巻き込まれずに済んだのに」
「それは致し方事情があったと考えられる。天祐の性格からして自分の無罪の証人として徐有蓉を捕まえたかたんだろう」
「はあ~、何時も独りよがりで突っ走る所がアイツの悪とこだ」
呆れたと言うように両手を広げて応時が首を振ると笑いが溢れた。猪突猛進それが天祐だ。だが、笑ってもいられない。まだ不明な所がある。徐が出られるように手引きしたのが皇太子なら徐を殺そうとした事が腑に落ちない。同じように天祐に徐の居場所を伝えたのは本当に皇太子か?
第二皇子が陥れられたのは分かったが、それを画策したのは誰の手に寄るものなんだ。
皇太子であっているのか?
「まったく兄上を捲き込むなんて許せないことですわ」
「まさかの自作自演とは想像だにしなかった」
「何でそこまでするんですか? 皇太子なんですよね?」
黙って話を聞いていた小徐有蓉の言葉に皆が一様に口を噤む。
「………」
「………」
「………」
決まっていた訳では無いが、長子と言う事で忖度して皆が皇太子と呼んでいるだけ。所謂暗黙の了解と言う奴だ。しかも、陛下のお気に入りは第二皇子だった。
「あっ!」
すると、急に若渓がポンと手を打つ。
目を大きくして明るい顔だ。
「皇太子が確実に柵封されるためではないでしょうか」
「それだ!」
「なるほど それなら納得だ」
その言葉に皆が頷いた。
実際、暗殺事件があって皇太子が柵封された。それまでは一応の身分に過ぎない。
「あの……どういうことですか?」
一人だけ蚊帳の外になった小有蓉が顔を
曇らせていた。
そこで これまでの流れを話すことにした。
皇子二人が、成人しても皇太子の座は空席だった。朝廷でも第一皇子を次期皇帝の座に座らせる事に難色を示し大臣も多かった。
確かに今思えば話がトントン拍子に進んで、タイミング良く、役人や目撃者が現れた。
今までのモヤモヤしたものが消えて真実が見えてきた。我々の当初の考えは徐は第二皇子の為に皇太子にに近付いた。だから、皇太子を暗殺しようとした。だが、天祐の話を軸に考えるなら……。
逆で実は皇太子のため第二皇子を陥れたした。まんまと騙された。もしそうなら我々は皇太子本当の顔を知らなかった事になる。
穏やかな性格で裏の顔があるとは思えなかった。
今の皇太子に取って今や徐は目障りな者でしかない。だから、徐を殺させるため天祐を利用したと考えられる。
「皇太子のために罪人になっても厭わない。徐有蓉がそこまでするんなんて……」
(それほどまでに皇太子を愛していたのか?)
「女の執念は恐ろしい」
「もう! 執念じゃなくて 愛よ」
「 なんだか悲しいですね」
「 愛は崇高なものなのよ」
「 犯罪だけどな」
「もう! 応時」
ちゃちゃを入れてくる彼の腕を叩いた。 それでも言い合いは続く。
だが、今回の火事の事件を考えれば徐有容も駒に過ぎなかったと言うことだ。
皇太子の徐に対する気持ちはいったい何処で変わったんだ!?
徐有蓉はそれ程までに尽くしたのに目的が達成されたら捨てる。本当に恐ろしい人だ。
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