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【完結】部屋とワセリンと鋏【甘め/鏡】
15*
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半ばほどまで抜かれていた指が再び奥まで潜り込んでくる。
「ん…、ぅ…っ」
突然放り出されてもどかしく疼いていた内側がその指を嬉し気に締め付けるのが分かった。
ワセリンが馴染んでぬかるんだ隘路でぬくぬくと長い指が蠢くたびに、ぞわぞわと痺れるような快感が背筋を駆け上がってくる。
及川は暫くそうして中を弄り回していたが、やがてその指先は何か探すように腹の裏側をぐにぐにと揉み込み始めた。
「あ、あぅ、…っ、おい、かわ…っ」
揉まれるのも気持ちいいけど、もっと擦って欲しい。
とてもじゃないけど言えない期待を込めて呼びかけると、なぜか悪戯っぽい微笑みを湛えた顔で見つめられて宥めるように頬を撫でられた。
その手のひらの感触に、焦れてじんじんと疼く縁のもどかしさが一瞬紛れる。
はふ、と息を吐いた瞬間。
「…ッ?!」
腹の奥から性器に向かって重たくて鋭い電流が走り抜けた。
あまりの衝撃にぎくんっと身体が強張る。
「…見つけた」
嬉し気に言う及川の指が一点を押し上げるたび、まるでスイッチを押すみたいにそこから強い痺れが込み上げてきて、わけもわからないまま勝手に腰ががくがくと跳ねた。
「ひっ…!あッ!…ぁうッ!…!?…やっ、なに…ッ、…っ!?」
自分の身体に何が起こっているのかわからず混乱したまま縋るように見上げると、熱っぽい視線と目が合う。
「ここ、犬塚の気持ちイイところだぞ。ほら、ちょっと押しただけで漏らしてるみたいにだらだら溢れてくる」
言われて、痛いくらい勃起した性器から糸を引いて腹に水溜まりを作るくらい大量の先走りが溢れていることに気付いた。及川の指がそこを押し上げるたびに、まるで軽く射精しているかのようにとぷりと粘着質な液体が先端から零れる。
思わず見つめたその光景で、今自分が感じている強烈な電流が快感なんだと認識してしまった。
「っ…ひぁア…ッ!!」
脳の深い所がぱちんと弾けて、視界が白む。
一度そう認識してしまうと、腹を押し上げられるたびに下腹から込み上げてくる強すぎる快感を全身で感じてしまって、あっという間に俺のキャパは限界を超えた。
「あぅ゛!あ゛!やッ!ひィ!まっ…!あア゛!!」
快感がキツすぎて辛い。一旦止めて欲しい。制止したいのにまともな言葉が紡げない。身体もがくがくと跳ねあがるばかりでろくに動かせず、とにかく何かに縋りたくてシーツを握りしめる。
「凄い反応だな。そんなにイイのか」
及川は暴れる俺の腰を軽くいなしながら楽し気に口端を上げて「ふふ」と笑って、中に埋め込んで壁を押し上げるだけだった指をぐちゅぐちゅと抽挿させ始めた。
「ひィっ!あぁ゛!アひッ!だッ…!!あ、ひア゛!!アァああ゛!!」
押し込まれるだけで気が狂いそうなほどの快感を生み出すそこを、擦られ、引っかかれ、捏ねるように揉まれて思考がちかちかと明滅する。
やがて、全身を駆けずり回る快感で睾丸の奥がきゅうきゅうと切なく疼き始めた。刺激されるたびにその疼きはどんどん強く込み上げてくる。
「あっ!アッ!!だッ、ヒッ!ダメッ!おぃかッ、あぅう゛ぅ゛…!!」
身体の反応に困惑しながら半ば無意識のうちに下腹に力を入れて疼きを堪えていると、腰を支えていた及川の手が前に回っておもむろに親指の腹で縁と睾丸の間、いわゆる会陰の辺りを強く押し込んだ。
「ひっ…―――!!」
中からと外から。感じすぎる場所を両側から挟み込まれて、大きく息を吸ったまま硬直した身体が押し寄せてきた濁流のような快感にぶるりと大きく震える。
その大波に押し流されるように、性器から勢いよく白濁が迸った。
「ああア゛!!ひぐッ!イ゛ぅうう゛!!!」
目の前が真っ白になってあまりの眩しさにぼろぼろと涙が零れる。直接電気を流されているかのような想像を絶する絶頂の信号に頭の奥がばちばちと瞬いた。
それだというのに、射精にあわせてがくん!がくん!と腰が跳ねてその度に中に入ったままの及川の指がそこに食い込んで更なる快感を送り込んでくる。
「ひッ!い゛っ!い゛やッ!アァあ゛!だめぇ!!」
もうこれ以上の快感は甘受できない。壊れる。おかしくなる。
及川は半狂乱になって快感から逃れようと身を捩る俺を宥めるように頬を撫でつつも、指を抜いてくれる気配はない。
「後ろだけでイったな。可愛い」
はぁ、と熱っぽい吐息交じりの囁きに事実を突きつけられて耳が熱くなる。
そんな、おれ、はじめてで、こんな
否定したくて腕で視界を遮ってイヤイヤをするように首を振って見せれば、及川は入れたままの指でそこをすりすりと優しく擦りながら、顔を隠す俺の腕を強引に外させて強引に目を合わせてきた。
うっすらと上気した目元。縋るように見つめた目が嗜虐的な色を浮かべてにっこりと細められる。
「それで。やめちゃだめなんだったよな?」
「ん…、ぅ…っ」
突然放り出されてもどかしく疼いていた内側がその指を嬉し気に締め付けるのが分かった。
ワセリンが馴染んでぬかるんだ隘路でぬくぬくと長い指が蠢くたびに、ぞわぞわと痺れるような快感が背筋を駆け上がってくる。
及川は暫くそうして中を弄り回していたが、やがてその指先は何か探すように腹の裏側をぐにぐにと揉み込み始めた。
「あ、あぅ、…っ、おい、かわ…っ」
揉まれるのも気持ちいいけど、もっと擦って欲しい。
とてもじゃないけど言えない期待を込めて呼びかけると、なぜか悪戯っぽい微笑みを湛えた顔で見つめられて宥めるように頬を撫でられた。
その手のひらの感触に、焦れてじんじんと疼く縁のもどかしさが一瞬紛れる。
はふ、と息を吐いた瞬間。
「…ッ?!」
腹の奥から性器に向かって重たくて鋭い電流が走り抜けた。
あまりの衝撃にぎくんっと身体が強張る。
「…見つけた」
嬉し気に言う及川の指が一点を押し上げるたび、まるでスイッチを押すみたいにそこから強い痺れが込み上げてきて、わけもわからないまま勝手に腰ががくがくと跳ねた。
「ひっ…!あッ!…ぁうッ!…!?…やっ、なに…ッ、…っ!?」
自分の身体に何が起こっているのかわからず混乱したまま縋るように見上げると、熱っぽい視線と目が合う。
「ここ、犬塚の気持ちイイところだぞ。ほら、ちょっと押しただけで漏らしてるみたいにだらだら溢れてくる」
言われて、痛いくらい勃起した性器から糸を引いて腹に水溜まりを作るくらい大量の先走りが溢れていることに気付いた。及川の指がそこを押し上げるたびに、まるで軽く射精しているかのようにとぷりと粘着質な液体が先端から零れる。
思わず見つめたその光景で、今自分が感じている強烈な電流が快感なんだと認識してしまった。
「っ…ひぁア…ッ!!」
脳の深い所がぱちんと弾けて、視界が白む。
一度そう認識してしまうと、腹を押し上げられるたびに下腹から込み上げてくる強すぎる快感を全身で感じてしまって、あっという間に俺のキャパは限界を超えた。
「あぅ゛!あ゛!やッ!ひィ!まっ…!あア゛!!」
快感がキツすぎて辛い。一旦止めて欲しい。制止したいのにまともな言葉が紡げない。身体もがくがくと跳ねあがるばかりでろくに動かせず、とにかく何かに縋りたくてシーツを握りしめる。
「凄い反応だな。そんなにイイのか」
及川は暴れる俺の腰を軽くいなしながら楽し気に口端を上げて「ふふ」と笑って、中に埋め込んで壁を押し上げるだけだった指をぐちゅぐちゅと抽挿させ始めた。
「ひィっ!あぁ゛!アひッ!だッ…!!あ、ひア゛!!アァああ゛!!」
押し込まれるだけで気が狂いそうなほどの快感を生み出すそこを、擦られ、引っかかれ、捏ねるように揉まれて思考がちかちかと明滅する。
やがて、全身を駆けずり回る快感で睾丸の奥がきゅうきゅうと切なく疼き始めた。刺激されるたびにその疼きはどんどん強く込み上げてくる。
「あっ!アッ!!だッ、ヒッ!ダメッ!おぃかッ、あぅう゛ぅ゛…!!」
身体の反応に困惑しながら半ば無意識のうちに下腹に力を入れて疼きを堪えていると、腰を支えていた及川の手が前に回っておもむろに親指の腹で縁と睾丸の間、いわゆる会陰の辺りを強く押し込んだ。
「ひっ…―――!!」
中からと外から。感じすぎる場所を両側から挟み込まれて、大きく息を吸ったまま硬直した身体が押し寄せてきた濁流のような快感にぶるりと大きく震える。
その大波に押し流されるように、性器から勢いよく白濁が迸った。
「ああア゛!!ひぐッ!イ゛ぅうう゛!!!」
目の前が真っ白になってあまりの眩しさにぼろぼろと涙が零れる。直接電気を流されているかのような想像を絶する絶頂の信号に頭の奥がばちばちと瞬いた。
それだというのに、射精にあわせてがくん!がくん!と腰が跳ねてその度に中に入ったままの及川の指がそこに食い込んで更なる快感を送り込んでくる。
「ひッ!い゛っ!い゛やッ!アァあ゛!だめぇ!!」
もうこれ以上の快感は甘受できない。壊れる。おかしくなる。
及川は半狂乱になって快感から逃れようと身を捩る俺を宥めるように頬を撫でつつも、指を抜いてくれる気配はない。
「後ろだけでイったな。可愛い」
はぁ、と熱っぽい吐息交じりの囁きに事実を突きつけられて耳が熱くなる。
そんな、おれ、はじめてで、こんな
否定したくて腕で視界を遮ってイヤイヤをするように首を振って見せれば、及川は入れたままの指でそこをすりすりと優しく擦りながら、顔を隠す俺の腕を強引に外させて強引に目を合わせてきた。
うっすらと上気した目元。縋るように見つめた目が嗜虐的な色を浮かべてにっこりと細められる。
「それで。やめちゃだめなんだったよな?」
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