270 / 300
【完結】しょうがあるけどしょうがない【フィギング/閲覧注意】
4*
しおりを挟む「ひっ、ヒ…ッ!かゆいぃい!」
拘束されて自由にならない身体を跳ねさせるように必死で腰を揺すっても、何かが入っているわけでもない尻の穴の痒みはちっとも慰められない。
お突き合いしましょうお付き合いしましょうって始まった俺たちの関係で、こんなに疼いているのに尻に何も入っていないというのは異常事態だ。
それよりなにより縁を苛む痒みが特に耐え難くて、生瀬が悪戯に乳首を摘まんだりするせいで勝手にきゅうっと締め付けてしまった時なんて、あまりのもどかしさに「あ゛あ゛ぁ゛!」と喉の奥から吠えるような悲鳴が迸った。
それだというのに生瀬はしれっとした顔で、「火を通したら」とか「摩り下ろしたらレモン汁で」とかわけのわからないことを言いながら、不意に思い出したように尻の穴にぬちゅりと山芋を突っ込んで少しだけ中をぐぷぐぷとかき回す。
その度に少しだけ収まっていた痒みが猛烈に蘇ってきて、俺は半狂乱になって身体を捩りつつも尻に物理的に与えられた刺激に縋るように腰を揺すった。
「もぉっ、…ッ!…たべるッ!ちゃんとたべるからぁ!」
何度目か、「にぢゅ…」と糸を引きながら山芋が引き抜かれた時、込み上げる痒みともどかしさに耐えかねてそう叫んでしまった。
叫んでから気付く。
だからと言ってこの痒みが治まるわけじゃない、って。
「…ッ!……ぅぅう…ッ‼」
意味がないとわかっているのに、腰がへこへこと揺れる。
おく。おくかゆい。ふちのとこじんじんする...ッ!
助けてほしくて縋るように見上げた生瀬は、涼し気な視線で俺を観察するみたいに眺めてから薄く微笑んだ。
「先輩、ちんこヤバいですね。どうして勃っちゃってるんです?」
「はぇ…」
言われて見下ろした視線の先、勝手にへこへこ浮ついてしまう腰の真ん中にある俺の性器は、あろうことかギンギンに勃起して臍の下に水溜まりまで作っていた。
「食べるって言ってくれたけど、気持ちよさそうだからこっちも痒い痒いしちゃいましょうか」
嬉し気な声と同時に性器に、もっと言ったら一番敏感な亀頭と裏筋に山芋をずりずりと擦り付けられた。直接的な刺激にほんの一瞬快感を感じたものの、一拍遅れて猛然とした痒みが込み上げてくる。
「あ゛ああア゛!あ!アッ!ばかッ!やッ、ああ゛あ!あ゛!あ゛ァ゛!かゆぃい!!」
拘束されていることも忘れて全身を捩らせた。
暴れる身体の中心で、ぴたぴたと性器が腹を叩いてるのが情けないのに、ほんの少しぱちんと弾かれるような僅かな刺激でさえ堪らなくて腰が跳ねるのが止められなくなってしまった。
143
あなたにおすすめの小説
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる