84 / 166
第三章
王都出発に向けて⑦
しおりを挟む
お兄ちゃんズとお姉ちゃんの衣装合わせも無事に終わりに、王都出発まで後1週間となりました。
只今午前の活動タイム。わたしはペルちゃんリュックを背負い、ペルルと双子なメイドのアメリアとアンネリースという、いつものメンバープラス、マンドラゴラのドラちゃんで裏庭に来ています。
裏庭に榊や精霊樹を植えて以来、朝と夕方の2回、水やりをするのがわたしの日課です。
そして今は朝の水やり中。
最近知ったんだけど、マンドラゴラちゃん達は気分が良いと歌を歌い出すんだよっ!!
最初、ヨーデルの焼肉食べ放題歌ってる子が居てズッコケた…。誰だよ、教えたヤツっ!!!!
しかも、わたしが好きなJ系アイドルグループの歌とか、アニソンを歌う子も居るんだよっ!!!!
「なんの歌じゃね?」って、ヨーガンじぃに聞かれたけど、答えられなかったさ…。もうね、笑って誤魔化したよ。
さてさて、王都に行くにあたって、ひとつ問題が。誰が裏庭中動き回るマンドラゴラちゃん達と植物に水やりをするのか?
ヨーガンじぃ一家に頼むにしても、それぞれの仕事がある。それにマンドラゴラちゃん達はわたしがあげる魔力水が好き。
「わたしが王都に行ってる間、普通の水じゃあダメ?」って聞いたら、大ブーイングをいただきました。
コレは困ったぞ…。
もうね、こうなったら力技で解決するしかないよねっ!!
エアネスト様からもらった水の魔石にわたしの魔力を注入して、湧き出る泉を作ろうと思いますっ!!
マンドラゴラちゃんには足があるんだし、自分で勝手に飲んでもらいましょうっ。榊や精霊樹には申し訳ないけど、ヨーガンじぃ一家の力を借りたいと思います。
では、思い立ったら吉日。まずは空いているスペースに、水を囲う部分を造ります。岩と土を利用して、西洋風の庭池にしよう。
地面に手を付け土魔法を発動。イメージを流す。西洋風の庭池、西洋風の庭池…。
カッと地面が光り、ゴゴゴゴッと動き形を作っていく。
ソッと目を開けて、出来上がった庭池を見て呆然となる。白の大理石に囲まれた庭池の中心しは、ギリシャ神話風の水瓶を持つ女神像が出来ていた…。なんでやねんっ!!!!
「ぐにゅにゅ…っ」
わたしが出来上がった庭池を見て唸っている後ろで
〔あ~あっ…。またやってるっきゅ〕ボソッ
「「奥様に報告案件です…」」ボソボソっ
《える、おもしろぉ~いっ》キャッキャ
何て言われていた事をわたしは知らない。
よし、もうこうなったら突っ切るしかないっ!!!!
ペルちゃんリュックから丈夫で長持ちしそうな水の魔石を取り出す。出てきたのは前回同様、おとしゃまの拳ぐらいの大きさだった。
魔石を両手で握りしめ、目を閉じ深呼吸をする。魔石の隅々までわたしの魔力が行き渡る様にイメージして…。
〔ストップっきゅっ!!!!〕
魔石に魔力を注いでいると、ペルルからストップがかかった。
〔エル、もう充分っきゅ〕
どうやらもう充分らしい。後はこの水の魔石を水瓶の中にセットして、魔力を流せばOKっ!!
水瓶の口から水が溢れ出てきて、庭池を満たした。
「どりゃちゃ~ん みんにゃ~っ!!」
「わちゃし にゃいにゃい ときに」
「きょきょ みじゅ にょむ しゅるる」
わたしの言葉を聞いて、
《わぁ~い、わぁ~いっ》
《やったぁ~っ、やったねっ》
《おいしそうなみずぅ~》
《いっぱいのむのぉ~》
と嬉しそうな声が聞こえた。その声に大満足するわたし。
どやぁ~っ!!と満足感に浸っていると、双子なメイドが、わたしの左右の肩にそれぞれポンっと手を置き、
「「奥様へ報告の時間です」」
と、お説教行きを告げられた。
その後、たっぷりとかぁしゃまから素晴らしい笑顔でお小言をいただきました…。ぐしゅん…。
只今午前の活動タイム。わたしはペルちゃんリュックを背負い、ペルルと双子なメイドのアメリアとアンネリースという、いつものメンバープラス、マンドラゴラのドラちゃんで裏庭に来ています。
裏庭に榊や精霊樹を植えて以来、朝と夕方の2回、水やりをするのがわたしの日課です。
そして今は朝の水やり中。
最近知ったんだけど、マンドラゴラちゃん達は気分が良いと歌を歌い出すんだよっ!!
最初、ヨーデルの焼肉食べ放題歌ってる子が居てズッコケた…。誰だよ、教えたヤツっ!!!!
しかも、わたしが好きなJ系アイドルグループの歌とか、アニソンを歌う子も居るんだよっ!!!!
「なんの歌じゃね?」って、ヨーガンじぃに聞かれたけど、答えられなかったさ…。もうね、笑って誤魔化したよ。
さてさて、王都に行くにあたって、ひとつ問題が。誰が裏庭中動き回るマンドラゴラちゃん達と植物に水やりをするのか?
ヨーガンじぃ一家に頼むにしても、それぞれの仕事がある。それにマンドラゴラちゃん達はわたしがあげる魔力水が好き。
「わたしが王都に行ってる間、普通の水じゃあダメ?」って聞いたら、大ブーイングをいただきました。
コレは困ったぞ…。
もうね、こうなったら力技で解決するしかないよねっ!!
エアネスト様からもらった水の魔石にわたしの魔力を注入して、湧き出る泉を作ろうと思いますっ!!
マンドラゴラちゃんには足があるんだし、自分で勝手に飲んでもらいましょうっ。榊や精霊樹には申し訳ないけど、ヨーガンじぃ一家の力を借りたいと思います。
では、思い立ったら吉日。まずは空いているスペースに、水を囲う部分を造ります。岩と土を利用して、西洋風の庭池にしよう。
地面に手を付け土魔法を発動。イメージを流す。西洋風の庭池、西洋風の庭池…。
カッと地面が光り、ゴゴゴゴッと動き形を作っていく。
ソッと目を開けて、出来上がった庭池を見て呆然となる。白の大理石に囲まれた庭池の中心しは、ギリシャ神話風の水瓶を持つ女神像が出来ていた…。なんでやねんっ!!!!
「ぐにゅにゅ…っ」
わたしが出来上がった庭池を見て唸っている後ろで
〔あ~あっ…。またやってるっきゅ〕ボソッ
「「奥様に報告案件です…」」ボソボソっ
《える、おもしろぉ~いっ》キャッキャ
何て言われていた事をわたしは知らない。
よし、もうこうなったら突っ切るしかないっ!!!!
ペルちゃんリュックから丈夫で長持ちしそうな水の魔石を取り出す。出てきたのは前回同様、おとしゃまの拳ぐらいの大きさだった。
魔石を両手で握りしめ、目を閉じ深呼吸をする。魔石の隅々までわたしの魔力が行き渡る様にイメージして…。
〔ストップっきゅっ!!!!〕
魔石に魔力を注いでいると、ペルルからストップがかかった。
〔エル、もう充分っきゅ〕
どうやらもう充分らしい。後はこの水の魔石を水瓶の中にセットして、魔力を流せばOKっ!!
水瓶の口から水が溢れ出てきて、庭池を満たした。
「どりゃちゃ~ん みんにゃ~っ!!」
「わちゃし にゃいにゃい ときに」
「きょきょ みじゅ にょむ しゅるる」
わたしの言葉を聞いて、
《わぁ~い、わぁ~いっ》
《やったぁ~っ、やったねっ》
《おいしそうなみずぅ~》
《いっぱいのむのぉ~》
と嬉しそうな声が聞こえた。その声に大満足するわたし。
どやぁ~っ!!と満足感に浸っていると、双子なメイドが、わたしの左右の肩にそれぞれポンっと手を置き、
「「奥様へ報告の時間です」」
と、お説教行きを告げられた。
その後、たっぷりとかぁしゃまから素晴らしい笑顔でお小言をいただきました…。ぐしゅん…。
145
あなたにおすすめの小説
(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅
あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり?
異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました!
完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。
ハイエルフの幼女に転生しました。
レイ♪♪
ファンタジー
ネグレクトで、死んでしまったレイカは
神様に転生させてもらって新しい世界で
たくさんの人や植物や精霊や獣に愛されていく
死んで、ハイエルフに転生した幼女の話し。
ゆっくり書いて行きます。
感想も待っています。
はげみになります。
憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
転生したみたいなので異世界生活を楽しみます
さっちさん
ファンタジー
又々、題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
沢山のコメントありがとうございます。対応出来なくてすいません。
誤字脱字申し訳ございません。気がついたら直していきます。
感傷的表現は無しでお願いしたいと思います😢
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。
転生能無し少女のゆるっとチートな異世界交流
犬社護
ファンタジー
10歳の祝福の儀で、イリア・ランスロット伯爵令嬢は、神様からギフトを貰えなかった。その日以降、家族から【能無し・役立たず】と罵られる日々が続くも、彼女はめげることなく、3年間懸命に努力し続ける。
しかし、13歳の誕生日を迎えても、取得魔法は1個、スキルに至ってはゼロという始末。
遂に我慢の限界を超えた家族から、王都追放処分を受けてしまう。
彼女は悲しみに暮れるも一念発起し、家族から最後の餞別として貰ったお金を使い、隣国行きの列車に乗るも、今度は山間部での落雷による脱線事故が起きてしまい、その衝撃で車外へ放り出され、列車もろとも崖下へと転落していく。
転落中、彼女は前世日本人-七瀬彩奈で、12歳で水難事故に巻き込まれ死んでしまったことを思い出し、現世13歳までの記憶が走馬灯として駆け巡りながら、絶望の淵に達したところで気絶してしまう。
そんな窮地のところをランクS冒険者ベイツに助けられると、神様からギフト《異世界交流》とスキル《アニマルセラピー》を貰っていることに気づかされ、そこから神鳥ルウリと知り合い、日本の家族とも交流できたことで、人生の転機を迎えることとなる。
人は、娯楽で癒されます。
動物や従魔たちには、何もありません。
私が異世界にいる家族と交流して、動物や従魔たちに癒しを与えましょう!
転生幼女はお願いしたい~100万年に1人と言われた力で自由気ままな異世界ライフ~
土偶の友
ファンタジー
サクヤは目が覚めると森の中にいた。
しかも隣にはもふもふで真っ白な小さい虎。
虎……? と思ってなでていると、懐かれて一緒に行動をすることに。
歩いていると、新しいもふもふのフェンリルが現れ、フェンリルも助けることになった。
それからは困っている人を助けたり、もふもふしたりのんびりと生きる。
9/28~10/6 までHOTランキング1位!
5/22に2巻が発売します!
それに伴い、24章まで取り下げになるので、よろしく願いします。
幼女と執事が異世界で
天界
ファンタジー
宝くじを握り締めオレは死んだ。
当選金額は約3億。だがオレが死んだのは神の過失だった!
謝罪と称して3億分の贈り物を貰って転生したら異世界!?
おまけで貰った執事と共に異世界を満喫することを決めるオレ。
オレの人生はまだ始まったばかりだ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる