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第三章
王都出発に向けて⑧
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王都出発に向けて、屋敷がバタつく中、わたしはサロンでひとりポケッとしています。
まぁ、ひとりと言ってもペルルもドラちゃんも双子なメイドのアメリアとアンネリースも居るけどね。
わたしは只今考え中。
それはウィルにぃへの誕生日プレゼントです。
7歳の誕生日は特別なもの。『神の子』から『この世界の子』になるのだから。何か記念になる物を贈りたい。
ウィルにぃが欲しいもの。それは以前、わたしが造った虹色の魔石。それをブローチにして贈ったらどうだろうか?
[ねぇ、ペルル──]
〔やめとけっきゅ〕
ペルルが食い気味に言う。
[──むぅ…。まだ何も言ってないのに…]
〔エル…。昨日ハリエットに怒られたばっかりっきゅよ?また何かやらかす気っきゅね〕
[違うもんっ!!ただ、ウィルにぃの誕生日プレゼントにブローチを贈りたいだけだもん。
それに今日はちゃんとかぁしゃまに相談するもんっ!!]
わたしだって、昨日の今日でやらかしたりはしない。
〔ブローチって、エルの魔力入りの虹色魔石っきゅか?〕
[そう。だめかな??]
〔ダメっきゅね。エルの存在が王都中に知れ渡る。そんな危険な事はさせられないっきゅ〕
「うにゅ~ぅ…」
ぐぬぬ…っ。やっぱりあの虹色の魔石はダメか。じゃあどうしよう…。
〔虹色魔石はダメっきゅけど、エルの手作りブローチだったらアイツは何でも喜ぶっきゅよ。エルには錬金術があるっきゅ。それで造ればいいっきゅ。まぁ、素となる材料が必要っきゅけど〕
ペルルが代替案を出してくれる。確かにそれでブローチを作って、わたしの魔力で何か付与すれば、わたしの魔力入りになるか。
素となる材料はかぁしゃまから使っていないアクセサリーを貰うしかないね。
わたし、エアネスト様からお金貰ってるけど、かぁしゃまに渡したらまた騒ぎになるだろうし…。
よしっ!!かぁしゃまにお伺いを立てよう。
「あんにぇ かーしゃま じきゃん ある?」
「聞いて参ります。お待ち下さい」
アンネリースが一礼をしてサロンから出ていく。
かぁしゃまの返事を待つ間、白桃の香りがする烏龍茶のアイスティーを飲みながら考える。
わたしの色かぁ…。わたしの髪はセレストブルーで、目は翡翠な緑とスフェーンの様なオレンジと緑が混じった色だ。
ウィルにぃに渡すなら、それぞれ色は違うけど青か、わたしの目の色の緑かな?どっちがいいだろう??
わたしの色となるとやっぱり緑かな??
かぁしゃまに使っていない緑色の宝石がないか聞かないとね。
コンコンコンッ。
「ただいま戻りました」
ノックの音と共にアンネリースがサロンに入ってくる。
「じょうだっちゃ??」
「はい。今から休憩にするそうなので、大丈夫との事です」
うん。かぁしゃまが時間をわざわざ作ってくれたんだね。早速行かないと。
[ドラちゃん、直ぐに戻って来るから、お留守番お願いしてもいい?]
《いいよぉ~っ、いってらっしゃ~い》
ドラちゃんが葉っぱをわさわさ、短い手をフリフリしながら送り出してくれる。
よしっ!!では参りましょうかっ!!
まぁ、ひとりと言ってもペルルもドラちゃんも双子なメイドのアメリアとアンネリースも居るけどね。
わたしは只今考え中。
それはウィルにぃへの誕生日プレゼントです。
7歳の誕生日は特別なもの。『神の子』から『この世界の子』になるのだから。何か記念になる物を贈りたい。
ウィルにぃが欲しいもの。それは以前、わたしが造った虹色の魔石。それをブローチにして贈ったらどうだろうか?
[ねぇ、ペルル──]
〔やめとけっきゅ〕
ペルルが食い気味に言う。
[──むぅ…。まだ何も言ってないのに…]
〔エル…。昨日ハリエットに怒られたばっかりっきゅよ?また何かやらかす気っきゅね〕
[違うもんっ!!ただ、ウィルにぃの誕生日プレゼントにブローチを贈りたいだけだもん。
それに今日はちゃんとかぁしゃまに相談するもんっ!!]
わたしだって、昨日の今日でやらかしたりはしない。
〔ブローチって、エルの魔力入りの虹色魔石っきゅか?〕
[そう。だめかな??]
〔ダメっきゅね。エルの存在が王都中に知れ渡る。そんな危険な事はさせられないっきゅ〕
「うにゅ~ぅ…」
ぐぬぬ…っ。やっぱりあの虹色の魔石はダメか。じゃあどうしよう…。
〔虹色魔石はダメっきゅけど、エルの手作りブローチだったらアイツは何でも喜ぶっきゅよ。エルには錬金術があるっきゅ。それで造ればいいっきゅ。まぁ、素となる材料が必要っきゅけど〕
ペルルが代替案を出してくれる。確かにそれでブローチを作って、わたしの魔力で何か付与すれば、わたしの魔力入りになるか。
素となる材料はかぁしゃまから使っていないアクセサリーを貰うしかないね。
わたし、エアネスト様からお金貰ってるけど、かぁしゃまに渡したらまた騒ぎになるだろうし…。
よしっ!!かぁしゃまにお伺いを立てよう。
「あんにぇ かーしゃま じきゃん ある?」
「聞いて参ります。お待ち下さい」
アンネリースが一礼をしてサロンから出ていく。
かぁしゃまの返事を待つ間、白桃の香りがする烏龍茶のアイスティーを飲みながら考える。
わたしの色かぁ…。わたしの髪はセレストブルーで、目は翡翠な緑とスフェーンの様なオレンジと緑が混じった色だ。
ウィルにぃに渡すなら、それぞれ色は違うけど青か、わたしの目の色の緑かな?どっちがいいだろう??
わたしの色となるとやっぱり緑かな??
かぁしゃまに使っていない緑色の宝石がないか聞かないとね。
コンコンコンッ。
「ただいま戻りました」
ノックの音と共にアンネリースがサロンに入ってくる。
「じょうだっちゃ??」
「はい。今から休憩にするそうなので、大丈夫との事です」
うん。かぁしゃまが時間をわざわざ作ってくれたんだね。早速行かないと。
[ドラちゃん、直ぐに戻って来るから、お留守番お願いしてもいい?]
《いいよぉ~っ、いってらっしゃ~い》
ドラちゃんが葉っぱをわさわさ、短い手をフリフリしながら送り出してくれる。
よしっ!!では参りましょうかっ!!
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