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第三章
王都出発に向けて⑪
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こんにちは。エルシーアです。
再びかぁしゃまの執務室にやって参りました。
「あらあらぁ~。うふふっ、エルちゃんったらっ」
応接用のテーブルの上に置かれた、アクセサリーの効果を聞いて微笑むかぁしゃま。
かぁしゃまのその微笑みが今は怖いよぅ…。
[いろんな効果は付いちゃったケド、ペルルに言われてちゃんと隠蔽魔法も掛けたし、大丈夫だと思うの…]
もじもじしながら、上目遣いでお伺いを立てる。
「そうねぇ。エルちゃんの隠蔽魔法だし、大丈夫だと思うわ。
ただ、バルやルイーザが羨ましがって、悔しがる姿が目に浮ぶわぁ~」
[うっ??]
バルにぃやルーねぇが羨ましがって、悔しがるとな??
これはウィルにぃの誕生日プレゼントなのに??
〔まぁ、ウィルフリードの溺愛というか、偏愛というか、狂愛っぷりには負けるけど、あの双子のエルに対する溺愛、偏愛っぷりも負けず劣らずっきゅ。
羨ましがっても無理は無いっきゅね〕
かぁしゃまの言葉にしたり顔でうんうんっと頷くペルル。
何故か、部屋の隅で待機している、デルミーラにアメリア、アンネリースまでもが頷いている。
ってか、ペルル、ウィルにぃの狂愛って…。
なんとなくわからいでもないけど…。
[どうしよう…??]
「エルちゃん、王都に行って、王族や他の貴族に会うのはバルやルイーザも同じよ。
だからね、ブローチまでは造らなくてもいいから、このペンダントと同じ物を造ってあげられないかしら?
ブローチはウィルの7歳の特別な誕生日プレゼントって事にして、ペンダントはお揃いの物をエルからプレゼントしてあげれば、3人で揉める事はないわ。どうかしら?」
うにゅ~っ…。確かにお兄ちゃんズとお姉ちゃんのわたしに対する溺愛っぷりは凄い。
そんな3人が揉めたり、ケンカしたりするのは見たくない。
[でも、かぁしゃま、材料がもうないの…]
そうなんだよ。このブローチとペンダントで材料は使い切ったんだよねぇ。
「あら、大丈夫よ。全く同じ宝石と言う訳にはいかないけど、お母さまのアクセサリーはまだまだあるから心配しないで」
わぉっ。かぁしゃま、太っ腹ですな。
「かーしゃ わきゃるした なの」
「ふふっ、エルちゃんは優しい子ね」
かぁしゃまが優しく頭をなでなでしてくれる。
「デルミーラ、わたくしの部屋から緑色のアクセサリーを持って来てくれるかしら?」
「かしこまりました」
スッと一礼して部屋を出ていくデルミーラ。
今度はどんなアクセサリーが出てくるんだろ?
ウィルにぃには翡翠で四つ葉のクローバーを作ったけど、バルにぃやルーねぇはどんな宝石がいいかな??ふたりは双子だし、お揃いの宝石もいいかもだね。
コンコンコンッ。
「ただいま戻りました」
「お入りなさいな」
バルにぃとルーねぇに似合う宝石を考えていたら、デルミーラが戻って来た。
「奥様、こちらになります」
そう言って、デルミーラが宝石箱を机の上に置き、蓋を開ける。
中には先程と同じ様に、いろんな緑色の宝石がついたアクセサリーが入っていた。
どれにしよう?悩むなぁ…。
あっ…、この宝石キレイ。
「それは、パライバ・トルマリンね。
トルマリンの宝石言葉は『希望』だけど、パライバ・トルマリンの宝石言葉は『ルーツ』って言われているの。
他人からの好意を引きつけ、周囲との人間関係を円滑するというパワーを持っている宝石よ。それに直感力を強化する効果を持つと言われているわ。
その宝石なら、これからお茶会デビューするルイーザにも、剣術が大好きなバルにもピッタリね」
なるほど。確かに双子なふたりにピッタリかも。
「かーしゃ これに しゅるる」
「そう。じゃあ、他のアクセサリーは片付けておくわね。
デルミーラ、お願い出来るかしら?」
「かしこまりました」
デルミーラがパライバ・トルマリン以外のアクセサリーを宝石箱に片付け、かぁしゃまのお部屋に戻しに行く。
[かぁしゃま、ここで錬金しても大丈夫?]
「ええ。構わないわ。わたくしもどんな風に出来るのか見てみたいもの」
かぁしゃまの許可も得たことだし、早速造って行きましょうっ!!
すぅ~っ…、はぁ~~っ。深呼吸して気持ちを落ち着け、かぁしゃまからもらったアクセサリーを両手で握る。
目を瞑って、四つ葉のクローバーのデザインをしっかり頭の中でイメージして…。
少しずつ、少しずつ魔力を流す。
『錬金術発動』
1回目と同じ様に、パァァ~ッと手のひらの中のアクセサリーが輝き、徐々に光が消えていく。
〔エル。もう目を開けても大丈夫っきゅ〕
ペルルに言われて瞑っていた目を開け、手のひらの中のアクセサリーを確認する。
シルバーのチェーンにパライバ・トルマリンでできた四つ葉のクローバー。
うん。いい感じだねっ!!
『鑑定』
─ エルシーアが造ったアクセサリー ─
シルバーとパライバ・トルマリンで出来たペンダント。
【破壊不可・防汚・防水・各種攻撃耐性・
各種異常耐性・ 結界自動展開・使用者限定・隠蔽】
はい。こちらもガッツリ付与がされてます。
おっ、今回は最初っから隠蔽魔法が付与されてる。これでどこにでもあるアクセサリーだね。
ふふふっ。っとひとりで満足していたら、
〔またガッツリ付与されてるっきゅ…〕
っと、何故かペルルに呆れられました。
解せぬ…。
再びかぁしゃまの執務室にやって参りました。
「あらあらぁ~。うふふっ、エルちゃんったらっ」
応接用のテーブルの上に置かれた、アクセサリーの効果を聞いて微笑むかぁしゃま。
かぁしゃまのその微笑みが今は怖いよぅ…。
[いろんな効果は付いちゃったケド、ペルルに言われてちゃんと隠蔽魔法も掛けたし、大丈夫だと思うの…]
もじもじしながら、上目遣いでお伺いを立てる。
「そうねぇ。エルちゃんの隠蔽魔法だし、大丈夫だと思うわ。
ただ、バルやルイーザが羨ましがって、悔しがる姿が目に浮ぶわぁ~」
[うっ??]
バルにぃやルーねぇが羨ましがって、悔しがるとな??
これはウィルにぃの誕生日プレゼントなのに??
〔まぁ、ウィルフリードの溺愛というか、偏愛というか、狂愛っぷりには負けるけど、あの双子のエルに対する溺愛、偏愛っぷりも負けず劣らずっきゅ。
羨ましがっても無理は無いっきゅね〕
かぁしゃまの言葉にしたり顔でうんうんっと頷くペルル。
何故か、部屋の隅で待機している、デルミーラにアメリア、アンネリースまでもが頷いている。
ってか、ペルル、ウィルにぃの狂愛って…。
なんとなくわからいでもないけど…。
[どうしよう…??]
「エルちゃん、王都に行って、王族や他の貴族に会うのはバルやルイーザも同じよ。
だからね、ブローチまでは造らなくてもいいから、このペンダントと同じ物を造ってあげられないかしら?
ブローチはウィルの7歳の特別な誕生日プレゼントって事にして、ペンダントはお揃いの物をエルからプレゼントしてあげれば、3人で揉める事はないわ。どうかしら?」
うにゅ~っ…。確かにお兄ちゃんズとお姉ちゃんのわたしに対する溺愛っぷりは凄い。
そんな3人が揉めたり、ケンカしたりするのは見たくない。
[でも、かぁしゃま、材料がもうないの…]
そうなんだよ。このブローチとペンダントで材料は使い切ったんだよねぇ。
「あら、大丈夫よ。全く同じ宝石と言う訳にはいかないけど、お母さまのアクセサリーはまだまだあるから心配しないで」
わぉっ。かぁしゃま、太っ腹ですな。
「かーしゃ わきゃるした なの」
「ふふっ、エルちゃんは優しい子ね」
かぁしゃまが優しく頭をなでなでしてくれる。
「デルミーラ、わたくしの部屋から緑色のアクセサリーを持って来てくれるかしら?」
「かしこまりました」
スッと一礼して部屋を出ていくデルミーラ。
今度はどんなアクセサリーが出てくるんだろ?
ウィルにぃには翡翠で四つ葉のクローバーを作ったけど、バルにぃやルーねぇはどんな宝石がいいかな??ふたりは双子だし、お揃いの宝石もいいかもだね。
コンコンコンッ。
「ただいま戻りました」
「お入りなさいな」
バルにぃとルーねぇに似合う宝石を考えていたら、デルミーラが戻って来た。
「奥様、こちらになります」
そう言って、デルミーラが宝石箱を机の上に置き、蓋を開ける。
中には先程と同じ様に、いろんな緑色の宝石がついたアクセサリーが入っていた。
どれにしよう?悩むなぁ…。
あっ…、この宝石キレイ。
「それは、パライバ・トルマリンね。
トルマリンの宝石言葉は『希望』だけど、パライバ・トルマリンの宝石言葉は『ルーツ』って言われているの。
他人からの好意を引きつけ、周囲との人間関係を円滑するというパワーを持っている宝石よ。それに直感力を強化する効果を持つと言われているわ。
その宝石なら、これからお茶会デビューするルイーザにも、剣術が大好きなバルにもピッタリね」
なるほど。確かに双子なふたりにピッタリかも。
「かーしゃ これに しゅるる」
「そう。じゃあ、他のアクセサリーは片付けておくわね。
デルミーラ、お願い出来るかしら?」
「かしこまりました」
デルミーラがパライバ・トルマリン以外のアクセサリーを宝石箱に片付け、かぁしゃまのお部屋に戻しに行く。
[かぁしゃま、ここで錬金しても大丈夫?]
「ええ。構わないわ。わたくしもどんな風に出来るのか見てみたいもの」
かぁしゃまの許可も得たことだし、早速造って行きましょうっ!!
すぅ~っ…、はぁ~~っ。深呼吸して気持ちを落ち着け、かぁしゃまからもらったアクセサリーを両手で握る。
目を瞑って、四つ葉のクローバーのデザインをしっかり頭の中でイメージして…。
少しずつ、少しずつ魔力を流す。
『錬金術発動』
1回目と同じ様に、パァァ~ッと手のひらの中のアクセサリーが輝き、徐々に光が消えていく。
〔エル。もう目を開けても大丈夫っきゅ〕
ペルルに言われて瞑っていた目を開け、手のひらの中のアクセサリーを確認する。
シルバーのチェーンにパライバ・トルマリンでできた四つ葉のクローバー。
うん。いい感じだねっ!!
『鑑定』
─ エルシーアが造ったアクセサリー ─
シルバーとパライバ・トルマリンで出来たペンダント。
【破壊不可・防汚・防水・各種攻撃耐性・
各種異常耐性・ 結界自動展開・使用者限定・隠蔽】
はい。こちらもガッツリ付与がされてます。
おっ、今回は最初っから隠蔽魔法が付与されてる。これでどこにでもあるアクセサリーだね。
ふふふっ。っとひとりで満足していたら、
〔またガッツリ付与されてるっきゅ…〕
っと、何故かペルルに呆れられました。
解せぬ…。
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