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平和な日々
14,昔話(困惑)
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ラゥナが語るは昔話。
「それは前にも本で読んだことあります」
アヤが頭の中で浮かべるいくつもの本の内容の大まかな概要。
女神の子である大精霊たちが、この世界を作った。
大精霊の導きもあり、国を起こした。
だが光の国の王が神を殺した。
だから光の大精霊の国は滅んだ。
半神がが死んだことで世界は二つに別れた。
時々異邦人が来るから王様が保護しろ。
だろうか。
「それは良いことです。この世界の聖書でもあります」
アヤは褒められたことでやったとこっそりつぶやく。
「トップいわく、この世界とそちらの世界には神の世界をまたいだ扉があるそうです。ですがその扉は一方通行の上、戻るとなると女神が許さないそうです」
「なんで?」
アヤは首を捻る。
来ていいのなら戻ってはいけない理由がない。
もちろんあちらの世界で戻ってきた。などという話は珍しいことだが。
では、戻れない理由とするならば。
「人が嫌いだからじゃないか。と、トップは言いましたけど。別にまだありそうですね」
聞いたところで答えませんでした。とも続ける。
「そこで新しく扉を作ればいい。とトップは言いました」
「そう簡単な話ではないだろう」
魔王は飽きれている。
「ですが、既に鍵はあるそうです。後は扉だけ。もう間もなくできるそうですよ。無数の運命の中の限られた可能性の一つとして。ただまだ確定ではないそうです。扉がしっかり扉として機能するのはもちろん。鍵が合わないこともあり得る。と」
「そうだとしてだな。トップは何を考えているんだ?」
リリーアは怪訝そうにラゥナを見る。
「帰りたいんだそうです」
「何処にだ」
「さぁ。帰りたい。それだけしか言わないんですよ。あの人はあまりお喋りな方ではありませし、預言者としても動いています。だからって丸投げされては困るんですが」
「あ、トップ」
声にラゥナが振り返り、アヤは男に抱きつかれ、固まる。
「あれ?違う。トップじゃない」
不思議そうにイケメンに覗かれ、アヤは振り払ってフリザードの腕にしがみつく。
「何をやっているんですか!クーリエ」
「商会長」
ひっと身を竦ませる男。
「失礼しました」
イケメンの頭を鷲掴みにじて、力任せにラゥナ共々頭を下げる。
「水の支店長クーデリアの弟、クーリエですが、何分頭の周りが遅い本能で生きている子です。申し訳ないです」
「大丈夫、です。びっくりしただけ」
アヤはフリザードの腕から手を話そうとはしないが告げる。
「それで、クーリエ。貴様しばらく休むと言っていましたが、なぜこちらに?」
「今、ひかちゃんの相棒やってるんです。トップのお願いで」
「ひか、ちゃん?」
そういえば、と前も飛びつかれたことを思い出す。
あのときもトップに頼まれたとか言っていた気がする。
「そう。カムイ、ヒカリちゃん。冒険者やっててその子のお手伝いしているの」
カムイ、ヒカリ。
アヤの同級生で、アヤをいじめていた女子生徒。
顔から表情が抜け落ちて行くのをフリザードは気づく。
「その、なんだ。クーリエ。その子から離れるのは良くないのではないかな?」
「そうかな?」
「トップから見守るように言われてますよね」
微笑み有無を言わさぬラゥナに、クーリエはそうっすね。と一目散に逃げていく。
「アヤ。大丈夫か?」
フリザードが覗き込めば、アヤは何が?と聞き返す。
フリザードはアヤを見つめてから抱き寄せる。
「おい。ヴァーナルガンドはどうした?」
魔王が周囲を見て、アヤは何処と周囲を見る。
「それは前にも本で読んだことあります」
アヤが頭の中で浮かべるいくつもの本の内容の大まかな概要。
女神の子である大精霊たちが、この世界を作った。
大精霊の導きもあり、国を起こした。
だが光の国の王が神を殺した。
だから光の大精霊の国は滅んだ。
半神がが死んだことで世界は二つに別れた。
時々異邦人が来るから王様が保護しろ。
だろうか。
「それは良いことです。この世界の聖書でもあります」
アヤは褒められたことでやったとこっそりつぶやく。
「トップいわく、この世界とそちらの世界には神の世界をまたいだ扉があるそうです。ですがその扉は一方通行の上、戻るとなると女神が許さないそうです」
「なんで?」
アヤは首を捻る。
来ていいのなら戻ってはいけない理由がない。
もちろんあちらの世界で戻ってきた。などという話は珍しいことだが。
では、戻れない理由とするならば。
「人が嫌いだからじゃないか。と、トップは言いましたけど。別にまだありそうですね」
聞いたところで答えませんでした。とも続ける。
「そこで新しく扉を作ればいい。とトップは言いました」
「そう簡単な話ではないだろう」
魔王は飽きれている。
「ですが、既に鍵はあるそうです。後は扉だけ。もう間もなくできるそうですよ。無数の運命の中の限られた可能性の一つとして。ただまだ確定ではないそうです。扉がしっかり扉として機能するのはもちろん。鍵が合わないこともあり得る。と」
「そうだとしてだな。トップは何を考えているんだ?」
リリーアは怪訝そうにラゥナを見る。
「帰りたいんだそうです」
「何処にだ」
「さぁ。帰りたい。それだけしか言わないんですよ。あの人はあまりお喋りな方ではありませし、預言者としても動いています。だからって丸投げされては困るんですが」
「あ、トップ」
声にラゥナが振り返り、アヤは男に抱きつかれ、固まる。
「あれ?違う。トップじゃない」
不思議そうにイケメンに覗かれ、アヤは振り払ってフリザードの腕にしがみつく。
「何をやっているんですか!クーリエ」
「商会長」
ひっと身を竦ませる男。
「失礼しました」
イケメンの頭を鷲掴みにじて、力任せにラゥナ共々頭を下げる。
「水の支店長クーデリアの弟、クーリエですが、何分頭の周りが遅い本能で生きている子です。申し訳ないです」
「大丈夫、です。びっくりしただけ」
アヤはフリザードの腕から手を話そうとはしないが告げる。
「それで、クーリエ。貴様しばらく休むと言っていましたが、なぜこちらに?」
「今、ひかちゃんの相棒やってるんです。トップのお願いで」
「ひか、ちゃん?」
そういえば、と前も飛びつかれたことを思い出す。
あのときもトップに頼まれたとか言っていた気がする。
「そう。カムイ、ヒカリちゃん。冒険者やっててその子のお手伝いしているの」
カムイ、ヒカリ。
アヤの同級生で、アヤをいじめていた女子生徒。
顔から表情が抜け落ちて行くのをフリザードは気づく。
「その、なんだ。クーリエ。その子から離れるのは良くないのではないかな?」
「そうかな?」
「トップから見守るように言われてますよね」
微笑み有無を言わさぬラゥナに、クーリエはそうっすね。と一目散に逃げていく。
「アヤ。大丈夫か?」
フリザードが覗き込めば、アヤは何が?と聞き返す。
フリザードはアヤを見つめてから抱き寄せる。
「おい。ヴァーナルガンドはどうした?」
魔王が周囲を見て、アヤは何処と周囲を見る。
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