俺の幼馴染が陽キャのくせに重すぎる!

佐倉海斗

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第三話 体育祭

05-3.

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「葵」

「なんだよ」

「あの二人を見ないで」

 律は嫉妬したようだ。

 ……気になるだろ。

 背後から聞こえてくる大声で内容はわかる。しかし、武の反応は顔を見なければわからなかった。

「妬いたのか? 珍しいな」

「違うよ」

「そうか。違うか」

 葵は律の言葉を素直に受け止める。

 律が違うと言えば、それは違うのだ。

「律は二人を応援するんだろ?」

「大山は応援したくない」

「苦手だったな。武も悪気があって、あの話し方をしているんじゃねーんだよ」

 葵は苦笑した。それから、律の肩に頭を寄せる。

 人前で律とくっつくのは新鮮だった。

「甘えたいの?」

「ちげーよ。律のことが好きな後輩に見せつけてるんだ」

「そんなことしなくてもいいのに」

 律は笑う。

 そして、葵は自分だけのものだというかのように、葵の好きにさせた。

「だから! 俺は! 好きにはなりません!」

 武の声が響いた。

 ……好きにならない発言の時点で意識してるだろ。

 敏郎の勝ちだ。

 鈍感な武を意識させたのだ。これからは敏郎の行動次第で武の好きな人が変わってくることだろう。

 諦めていた恋よりも目の前の恋だ。

 恋は巡る。その速さは人によって異なる。

「ならば! 惚れさせてみせよう!」

 敏郎は引かなかった。

 元気よく返事をする。

「大山は俺を好きになる! 絶対にな!」

 敏郎は自信があった。それは根拠のない自信だ。

 それに対し、武はゆでだこのように真っ赤になっていた。
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