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第四話 日常が変わる
01-6.
「かわいいな! そんなことで俺は倒れないぞ!」
敏郎の言葉に武は顔を真っ赤にした。
「かわいくないですからね!」
武は反論をする。
それに対し、敏郎はにこにことしていた。
その反応もかわいいと思っているのだろう。
「その顔をやめてくださいよ! 俺のことが好きでしかたがないみたいでしょう!」
「そうだが!」
「少しは否定をすることを覚えてはどうですか!? 俺だけ照れて恥ずかしい思いをさせられている気分なんですが!」
武は必死に敏郎に攻撃をするものの、びくともしない。
日頃、野球部で鍛えられている体は引きこもり体質のひ弱な武の拳では、びくともしなかった。
……見せつけられている気分だ。
バカップルとはまさにこのことだろう。
葵は静かに距離をとっていく。
……席に戻ろう。
二人の独特ないちゃつきに巻き込まれたくはなかった。砂糖を飲まされている気分だ。
「珍しいね。まだ時間があるのに席に戻るなんて」
咳に戻るとちゅうで律に声をかけられる。
席替えの結果、葵の席は律の後ろだった。
「律」
「なに?」
「バカップルと会話してたら、耳が痛い」
葵は律にそういうと、律は思わず笑ってしまった。
……人のことは言えないだろうが。
世間の目からすれば葵と律もバカップルだ。互いに依存しあい、互いが好きでしかたがない。それを隠そうともしない。
律の友人たちはそう言いたげな目を葵に向けていた。
……視線が痛い。
律の友人たちは葵に熱い視線を向ける。
その視線から逃げるように葵は律の後ろの席ではなく、友人である武の席にいることが多いのだ。授業中以外はほとんど座っていない。
「大声だからね」
律は肯定した。
二人の声は教室中に響いていた。
敏郎の言葉に武は顔を真っ赤にした。
「かわいくないですからね!」
武は反論をする。
それに対し、敏郎はにこにことしていた。
その反応もかわいいと思っているのだろう。
「その顔をやめてくださいよ! 俺のことが好きでしかたがないみたいでしょう!」
「そうだが!」
「少しは否定をすることを覚えてはどうですか!? 俺だけ照れて恥ずかしい思いをさせられている気分なんですが!」
武は必死に敏郎に攻撃をするものの、びくともしない。
日頃、野球部で鍛えられている体は引きこもり体質のひ弱な武の拳では、びくともしなかった。
……見せつけられている気分だ。
バカップルとはまさにこのことだろう。
葵は静かに距離をとっていく。
……席に戻ろう。
二人の独特ないちゃつきに巻き込まれたくはなかった。砂糖を飲まされている気分だ。
「珍しいね。まだ時間があるのに席に戻るなんて」
咳に戻るとちゅうで律に声をかけられる。
席替えの結果、葵の席は律の後ろだった。
「律」
「なに?」
「バカップルと会話してたら、耳が痛い」
葵は律にそういうと、律は思わず笑ってしまった。
……人のことは言えないだろうが。
世間の目からすれば葵と律もバカップルだ。互いに依存しあい、互いが好きでしかたがない。それを隠そうともしない。
律の友人たちはそう言いたげな目を葵に向けていた。
……視線が痛い。
律の友人たちは葵に熱い視線を向ける。
その視線から逃げるように葵は律の後ろの席ではなく、友人である武の席にいることが多いのだ。授業中以外はほとんど座っていない。
「大声だからね」
律は肯定した。
二人の声は教室中に響いていた。
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