85 / 120
第四話 日常が変わる
01-6.
しおりを挟む
「かわいいな! そんなことで俺は倒れないぞ!」
敏郎の言葉に武は顔を真っ赤にした。
「かわいくないですからね!」
武は反論をする。
それに対し、敏郎はにこにことしていた。
その反応もかわいいと思っているのだろう。
「その顔をやめてくださいよ! 俺のことが好きでしかたがないみたいでしょう!」
「そうだが!」
「少しは否定をすることを覚えてはどうですか!? 俺だけ照れて恥ずかしい思いをさせられている気分なんですが!」
武は必死に敏郎に攻撃をするものの、びくともしない。
日頃、野球部で鍛えられている体は引きこもり体質のひ弱な武の拳では、びくともしなかった。
……見せつけられている気分だ。
バカップルとはまさにこのことだろう。
葵は静かに距離をとっていく。
……席に戻ろう。
二人の独特ないちゃつきに巻き込まれたくはなかった。砂糖を飲まされている気分だ。
「珍しいね。まだ時間があるのに席に戻るなんて」
咳に戻るとちゅうで律に声をかけられる。
席替えの結果、葵の席は律の後ろだった。
「律」
「なに?」
「バカップルと会話してたら、耳が痛い」
葵は律にそういうと、律は思わず笑ってしまった。
……人のことは言えないだろうが。
世間の目からすれば葵と律もバカップルだ。互いに依存しあい、互いが好きでしかたがない。それを隠そうともしない。
律の友人たちはそう言いたげな目を葵に向けていた。
……視線が痛い。
律の友人たちは葵に熱い視線を向ける。
その視線から逃げるように葵は律の後ろの席ではなく、友人である武の席にいることが多いのだ。授業中以外はほとんど座っていない。
「大声だからね」
律は肯定した。
二人の声は教室中に響いていた。
敏郎の言葉に武は顔を真っ赤にした。
「かわいくないですからね!」
武は反論をする。
それに対し、敏郎はにこにことしていた。
その反応もかわいいと思っているのだろう。
「その顔をやめてくださいよ! 俺のことが好きでしかたがないみたいでしょう!」
「そうだが!」
「少しは否定をすることを覚えてはどうですか!? 俺だけ照れて恥ずかしい思いをさせられている気分なんですが!」
武は必死に敏郎に攻撃をするものの、びくともしない。
日頃、野球部で鍛えられている体は引きこもり体質のひ弱な武の拳では、びくともしなかった。
……見せつけられている気分だ。
バカップルとはまさにこのことだろう。
葵は静かに距離をとっていく。
……席に戻ろう。
二人の独特ないちゃつきに巻き込まれたくはなかった。砂糖を飲まされている気分だ。
「珍しいね。まだ時間があるのに席に戻るなんて」
咳に戻るとちゅうで律に声をかけられる。
席替えの結果、葵の席は律の後ろだった。
「律」
「なに?」
「バカップルと会話してたら、耳が痛い」
葵は律にそういうと、律は思わず笑ってしまった。
……人のことは言えないだろうが。
世間の目からすれば葵と律もバカップルだ。互いに依存しあい、互いが好きでしかたがない。それを隠そうともしない。
律の友人たちはそう言いたげな目を葵に向けていた。
……視線が痛い。
律の友人たちは葵に熱い視線を向ける。
その視線から逃げるように葵は律の後ろの席ではなく、友人である武の席にいることが多いのだ。授業中以外はほとんど座っていない。
「大声だからね」
律は肯定した。
二人の声は教室中に響いていた。
53
あなたにおすすめの小説
なぜかピアス男子に溺愛される話
光野凜
BL
夏希はある夜、ピアスバチバチのダウナー系、零と出会うが、翌日クラスに転校してきたのはピアスを外した優しい彼――なんと同一人物だった!
「夏希、俺のこと好きになってよ――」
突然のキスと真剣な告白に、夏希の胸は熱く乱れる。けれど、素直になれない自分に戸惑い、零のギャップに振り回される日々。
ピュア×ギャップにきゅんが止まらない、ドキドキ青春BL!
平凡な男子高校生が、素敵な、ある意味必然的な運命をつかむお話。
しゅ
BL
平凡な男子高校生が、非凡な男子高校生にベタベタで甘々に可愛がられて、ただただ幸せになる話です。
基本主人公目線で進行しますが、1部友人達の目線になることがあります。
一部ファンタジー。基本ありきたりな話です。
それでも宜しければどうぞ。
オレにだけ「ステイタス画面」っていうのが見える。
黒茶
BL
人気者だけど実は人間嫌いの嘘つき先輩×素直すぎる後輩の
(本人たちは気づいていないが実は乙女ゲームの世界である)
異世界ファンタジーラブコメ。
魔法騎士学院の2年生のクラウスの長所であり短所であるところは、
「なんでも思ったことを口に出してしまうところ。」
そして彼の秘密は、この学院内の特定の人物の個人情報が『ステータス画面』というもので見えてしまうこと。
魔法が存在するこの世界でもそんな魔法は聞いたことがないのでなんとなく秘密にしていた。
ある日、ステータス画面がみえている人物の一人、5年生のヴァルダー先輩をみかける。
彼はいつも人に囲まれていて人気者だが、
そのステータス画面には、『人間嫌い』『息を吐くようにウソをつく』
と書かれていたので、うっかり
「この先輩、人間嫌いとは思えないな」
と口に出してしまったら、それを先輩に気付かれてしまい・・・!?
この作品はこの1作品だけでも読むことができますが、
同じくアルファポリスさんで公開させていただいております、
「乙女ゲームの難関攻略対象をたぶらかしてみた結果。」
「俺が王太子殿下の専属護衛騎士になるまでの話。」
とあわせて「乙女ゲー3部作」となっております。(だせぇ名前だ・・・笑)
キャラクターや舞台がクロスオーバーなどしておりますので、
そちらの作品と合わせて読んでいただけたら10倍くらい美味しい設定となっております。
全年齢対象です。
BLに慣れてない方でも読みやすいかと・・・
ぜひよろしくお願いします!
隣に住む先輩の愛が重いです。
陽七 葵
BL
主人公である桐原 智(きりはら さとし)十八歳は、平凡でありながらも大学生活を謳歌しようと意気込んでいた。
しかし、入学して間もなく、智が住んでいるアパートの部屋が雨漏りで水浸しに……。修繕工事に約一ヶ月。その間は、部屋を使えないときた。
途方に暮れていた智に声をかけてきたのは、隣に住む大学の先輩。三笠 琥太郎(みかさ こたろう)二十歳だ。容姿端麗な琥太郎は、大学ではアイドル的存在。特技は料理。それはもう抜群に美味い。しかし、そんな琥太郎には欠点が!
まさかの片付け苦手男子だった。誘われた部屋の中はゴミ屋敷。部屋を提供する代わりに片付けを頼まれる。智は嫌々ながらも、貧乏大学生には他に選択肢はない。致し方なく了承することになった。
しかし、琥太郎の真の目的は“片付け”ではなかった。
そんなことも知らない智は、琥太郎の言動や行動に翻弄される日々を過ごすことに——。
隣人から始まる恋物語。どうぞ宜しくお願いします!!
不器用に惹かれる
タッター
BL
月影暖季は人見知りだ。そのせいで高校に入って二年続けて友達作りに失敗した。
といってもまだ二年生になって一ヶ月しか経っていないが、悲観が止まらない。
それは一年まともに誰とも喋らなかったせいで人見知りが悪化したから。また、一年の時に起こったある出来事がダメ押しとなって見事にこじらせたから。
怖い。それでも友達が欲しい……。
どうするどうすると焦っていれば、なぜか苦手な男が声をかけてくるようになった。
文武両道にいつも微笑みを浮かべていて、物腰も声色も優しい見た目も爽やかイケメンな王子様みたいな男、夜宮。クラスは別だ。
一年生の頃、同じクラスだった時にはほとんど喋らず、あの日以降は一言も喋ったことがなかったのにどうして急に二年になってお昼を誘ってくるようになったのか。
それだけじゃない。月影君月影君と月影攻撃が止まない。
にこにことした笑顔になんとか愛想笑いを返し続けるも、どこか夜宮の様子がおかしいことに気づいていく。
そうして夜宮を知れば知るほどーー
【完結】君とカラフル〜推しとクラスメイトになったと思ったらスキンシップ過多でドキドキします〜
星寝むぎ
BL
お気に入りやハートなど、本当にありがとうございます! ひとつひとつが心から嬉しいです( ; ; )
✩友人たちからドライと言われる攻め(でも受けにはべったり) × 顔がコンプレックスで前髪で隠す受け✩
スカウトをきっかけに、KEYという芸名でモデルをしている高校生の望月希色。華やかな仕事だが実は顔がコンプレックス。学校では前髪で顔を隠し、仕事のこともバレることなく過ごしている。
そんな希色の癒しはコーヒーショップに行くこと。そこで働く男性店員に憧れを抱き、密かに推している。
高二になった春。新しい教室に行くと、隣の席になんと推し店員がやってきた。客だとは明かせないまま彼と友達になり――
学園と夜の街での鬼ごっこ――標的は白の皇帝――
天海みつき
BL
族の総長と副総長の恋の話。
アルビノの主人公――聖月はかつて黒いキャップを被って目元を隠しつつ、夜の街を駆け喧嘩に明け暮れ、いつしか"皇帝"と呼ばれるように。しかし、ある日突然、姿を晦ました。
その後、街では聖月は死んだという噂が蔓延していた。しかし、彼の族――Nukesは実際に遺体を見ていないと、その捜索を止めていなかった。
「どうしようかなぁ。……そぉだ。俺を見つけて御覧。そしたら捕まってあげる。これはゲームだよ。俺と君たちとの、ね」
学園と夜の街を巻き込んだ、追いかけっこが始まった。
族、学園、などと言っていますが全く知識がないため完全に想像です。何でも許せる方のみご覧下さい。
何とか完結までこぎつけました……!番外編を投稿完了しました。楽しんでいただけたら幸いです。
本気になった幼なじみがメロすぎます!
文月あお
BL
同じマンションに住む年下の幼なじみ・玲央は、イケメンで、生意気だけど根はいいやつだし、とてもモテる。
俺は失恋するたびに「玲央みたいな男に生まれたかったなぁ」なんて思う。
いいなぁ玲央は。きっと俺より経験豊富なんだろうな――と、つい出来心で聞いてしまったんだ。
「やっぱ唇ってさ、やわらけーの?」
その軽率な質問が、俺と玲央の幼なじみライフを、まるっと変えてしまった。
「忘れないでよ、今日のこと」
「唯くんは俺の隣しかだめだから」
「なんで邪魔してたか、わかんねーの?」
俺と玲央は幼なじみで。男同士で。生まれたときからずっと一緒で。
俺の恋の相手は女の子のはずだし、玲央の恋の相手は、もっと素敵な人であるはずなのに。
「素数でも数えてなきゃ、俺はふつーにこうなんだよ、唯くんといたら」
そんな必死な顔で迫ってくんなよ……メロすぎんだろーが……!
【攻め】倉田玲央(高一)×【受け】五十嵐唯(高三)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる